<観劇レポート>ファンタスティック学園「令和ベイビー」

#芝居, #ファンタスティック学園

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 ファンタスティック学園
カムイプロデュース
令和ベイビー
脚本 橋本カムイ
演出 橋本カムイ
日時場所 2019/09/04(水)~2019/09/8(日)
エリア543(東京都)

劇団紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

ファンタスティック学園とは

伊藤綾佳が、たった一度の即興劇イベントをやるために集めたメンバーが
「このメンバーでユニットを組もう!」
そんな打ち上げの飲み屋での会話から始まったユニットである。
気付けば2期生、3期生を迎える集団に・・・

ファンタスティック学園

事前に分かるストーリーは?

チラシに記載があるのですが、データとして掲載されている箇所が見つかりませんでした。

観劇のきっかけ

出演者の方からお誘いいただいての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

上演時間・チケット価格・満足度

観劇した日時 2019年9月6日
19時00分〜
価格 3000円 全席自由
(事前に予約)
上演時間 95分(途中休憩なし)
個人的な満足度
CoRichには掲載ナシ
★★★☆☆
(3/5点満点)

客席の様子

男性6割、女性4割くらい。私くらいの年代の男性が多い感覚でしたが、様々な年代の方がいました。

観劇初心者の方へ

初心者の方でも安心して観劇できる芝居です。

観た直後のtweet


ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
若い男女夫婦のもとに、令和はじめてのひに産まれた赤ちゃんは、生後四か月にしてスクスクと育ちすぎて、顔も体もオジサンのよう。夜中に徘徊していると思ったら、近くに住む親子を惨殺していた息子。赤ん坊の恰好をしたオジサンが殺した、という目撃情報多数。消えた赤ん坊、ネットにはその赤ん坊と見知らぬ女がセックスしている動画も流れ・・・。困惑しているうちに、未来から来たと名乗る、クロイ・ドラエモンと、未来警察が、夫婦の基にやってくる。クロイ・ドラエモンに騙されて、誘拐されたオジサン赤ん坊は、ドラエモンと、セックスの相手だったドラミと一緒にいる。どうやら未来警察は、この動画に出ているセックスの時に出来た子供だったらしい。そんなこんなで、赤ん坊を取り戻すまでの、ハチャメチャなストーリー。
・・・と、強引なまとめ過ぎるものの、そもそも、ぶっ飛びすぎてるまとめに驚き。

いつもは、物語のあらすじから感想を書き始めるけれど、今日は訳あって役者さんから。

役者さん。
ストーリーの通り、とにかく設定がハチャメチャで、追いかけていくのに結構苦労したものの、役者さんの演技が粒ぞろいで、観ていて楽しい。伊藤綾佳は、突然切れるのと普段の落差が面白い。残間統は、まさかサングラスの下にレディ・ガガ?を隠しているとは。奥村亮介は、のび太君かと思ったけれど違ったが、変な動きが観ていて面白く。我那覇ひろのは妖艶だけれど、影背負っている感じが妙にリアリティあり・・・。栗山良介の赤ん坊は、あまりにハマり過ぎていた。演技を追いかけていく視点だと、とても楽しい。エリア543は、小じんまりしたスペースだけれど、ここまで上手い役者さんが集まっていたら、結構贅沢な空間。

物語と、その中に出てくる台詞たち。
話のは端々に出てくる設定とか、台詞とか、かなり「ハッ」とする瞬間が多く。ナンセンスな設定の話だけれど、話を追いかけていく中で出てくる細かくキラキラ光るものは何か、惹きつけられる。例えばタイムトラベルの設定。ありがちかと思いきや、「歴史はたとえ改変しても、小さな変更だと、別の変化が起こって、あるべきある一定の方向に収束する」とかは、タイムトラベルものでもあまり聞いたことがなく。細かい設定の積み重ね、物語は、割と好き。

コメディ、的な?部分。
おそらく、脚本の橋本カムイは、私と同じか、もう少し上の年代ではないだろうか。同年代に分かるような、細かい笑のネタにクスクス。セリフの端々が、細かいネタになっていて、途中から笑いが絶えず。ZARDをbotにしたのバラして死んじゃう下りや、「山口百恵みたいな去り方するな」的なセリフも面白い。多分全部拾い切れていないなぁ、という満載感があり。

・・・と、それぞれの要素は、割とイイ線いっている演劇なのだけれど。・・・この三つの要素の混ぜ方、配合のバランスが、どうにもバラバラに思えた。あまりにもアンバランスなので、目の前に展開されている世界に、どう反応するのが正しいのかな・・・、という迷いの時間になってしまって。客が迷ったら、ちょっと厳しい。

まず何よりも、途中まで、笑っていいのか、笑っちゃいけないのか、よく分からないまま進んでた。いろんな要素の混ざりあいに阻まれて、笑うタイミングや雰囲気を逸してしまった感が強い。ホラー演劇・・・、という風に銘打っていたように思うけれど、これはコメディ演劇と捉えた方がいい。私自身、ナンセンスな物語に「笑っていい」のに「気が付いて」、途中から私は一人クスクス笑っていたのだけれど、あまり笑い過ぎてサクラだと思われるのも嫌で、音を出さない笑いにしよう、と自分自身を抑えてしまった。要は、周りが、そんな雰囲気じゃなかった。

観終わって、自分が「観たかったもの」という視点で考えると、やはり「コメディ」だったんだと思う。ただ、残念ながら客席の空気にエンジンもかからず、に終演。思いっきり笑えなかった理由に、思いつくことはいろいろあるけれど。ひとつは、役者さんが達者過ぎてコメディ的な要素を無視していた演技だった面もあように思うし。あるいは、そもそもネタが細かすぎて、・・・客によってはネタが古すぎて、いちいち笑うほど拾ってられなかったり、役者さんの中でも扱いが中途半端だったり。しかも時々、セリフの奥深さに感心したりしていたりして、あ、このセリフいいな、と思ったりもして。何処に焦点を当てればいいのかなぁ、・・・と思い続けた、そんな時間だったように思う。私が観劇した回は、たまたま客席のエンジンがかからず、ウケなかった・・・という可能性も、もちろん、無くもないのだけれど。

笑の方向性で突っ走ってもよいのなら、演出と、役者の演技と、笑とを、しっかりと「笑い」の方向に向けて、トコトンナンセンスでやればいいのになぁ、とも思った。類似の作風としては「Peachboys」を思い出す。ただ、あくまで「ホラー」狙いなら、やっぱりそう伝わっていなかったように思う。

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