なんかくうかい https://www.nanka-ku-kai.com 人生はまるごと、自分のもの。仕事なんてしてないで、さあ、楽しもう。最近は、芝居の感想と、日本酒が多め。 Tue, 25 Feb 2020 15:30:48 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.3.2 https://www.nanka-ku-kai.com/wp-content/uploads/2019/07/200608s.jpg なんかくうかい https://www.nanka-ku-kai.com 32 32 <観劇レポート>劇団ドガドガプラス「色指南 ~或る噺家の恋〜」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/26/080003 Tue, 25 Feb 2020 23:00:03 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3650

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 劇団ドガドガプラス
劇団ドガドガプラス第29回公演
色指南 ~或る噺家の恋〜
脚本 望月六郎
演出 望月六郎
日時場所 2020/02/22(土)~2020/03/02(月)
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)

色指南 ~或る噺家の恋〜 | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

歌って踊れる浅草の劇団
ドガドガプラスは、2006年に旗揚げして「踊り子女優化計画」を実行中。網タイツで歌って踊って、笑って泣いて汗を流して。先人たちがつくった浅草レビューの世界観を踏み台に、演劇界に新風を巻き起こしているのです。いまはそよ風程度ですが、これを台風にするためにも、ぜひぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします。

劇団ドガドガプラス | 歌って踊れる浅草の劇団

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

今回原作に選んだのは野坂昭如氏『色指南』です。この短編はストーリーがユニークであるばかりでなく、大変深い含蓄を有しています。戦時中、吉原の廓を舞台に、数奇な人生を歩いた老人が主人公で大恐慌時代東北、北陸地域の貧農から売られてしまった少女たちの奮闘ぶりが胸を打ちます。脚本化にあたり、永井荷風、徳川夢声、高見順、山田風太郎らの戦時中の日記を参考にし、多くの国民が戦争に熱狂・陶酔した真珠湾攻撃からの七ヶ月間を時代背景としました。「大いに笑い楽しんで頂いた上で何かを考えて貰いたい」そんな意気込みが結実した劇団ドガドガプラス の一年ぶりの新作です。

観劇のきっかけ

お気に入りの劇団です。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/02/20/120000https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/08/20/080032

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月25日
19時00分〜
上演時間 150分(70分-休10分-70分)
価格 4500円 全席自由

チケット購入方法

劇団のホームページからのリンクで、CoRichiのシステムを利用して予約しました。
当日受付で、前売り料金を支払いました。
受付順、整理番号順の入場でした。

客層・客席の様子

男女比は7:3くらい。アラフィフupのシニアな、スーツを来た男性が目立つのが特徴。若い女性のグループもチラホラ見かけました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・にぎやか
・エンターテインメント
・ショー

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありませんが、過去公演のDVDがかなり売られていますので、いずれDVD化が期待できるのではないかと思います。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
太平洋戦争末期。落語家の天之雀は、小説家の渚から、吉原にいる「ガンギの録助」という男の話を聞く。調べてみると、その録助という男は、地方の貧しい家から身売りされて遊郭に来た女たちを初めて抱くのが上手いらしい。売られて、気持ちのやり場のない女の心をケアしつつ、吉原で女郎として生きていくための心の支えを与えるのが上手いらしいのだ。天之雀は、録助からその半生を聞く。転機となったのは、家で女中として働くお粂から、「トイチハイチ」・・・女が女を満足させる方法・・・を学んだことらしい。天之雀の落語として聞く彼の半生と、落語にならなかった録助の妻の話・・・と、かなり強引にまとめるとこんなお話。

着想、原作は、野坂昭如の小節との事。読んだことはないので、どの程度の違いや類似があるのかは分からないけれど。きっと小説とは、雰囲気が大きく異なってるのではないか、と予想する。女郎の切ない感じも見せつつも、ドカドガプラス独特のアクションは変わらずだった。作品のテーマとしては、色に狂う人々、色をしたたかに極めた人々や、老女の悲哀だったりを描きつつも、時代に翻弄されつつも強く生きる人だったりを描く。派手な衣装と、派手な照明とで彩られる舞台に、どこか懐かしい時代背景も浮かび上がってくるのが不思議だった。

ドガドガプラスを観ていて面白いのは、文学を基にしてに裏付けられたテーマもあるのに、そういった事を忘れて脳ミソから直接、舞台のエンターテイメントを楽しめる事。ダンスや歌もあり、東洋館らしい「いろもの」的な要素がとても強い。・・・この路線前回の観劇レポートにも書いたけれども。ここ3回観て顕著に思うのは、「性」「エロス」にとても真っ向から向き合っている感覚が、とてもいいなぁ、という事。今回は「色指南」というテーマなのでその傾向が顕著だったけれど、ドガドガの芝居の傾向として、はっきりと認識した。

女性の出演が多い作品だけれど、性やエロスの部分を決して欠かさない。作・演出の望月六郎の視点なので、主に男性から見たエロス、だとは思う。そのエロスを表現する事に、女性も楽しんでいる感覚。けれど、下品に露出が多いかというと、そんな事は全くない。「エッチ」という言葉のニュアンスとは全く違うし、昨今の「エロ」という言葉とも微妙にズレる。人間の、性的な魅力みたいなものを、外から見た視点(特に男性視点だと思うけれど)から逃げずに、そのまま舞台に上げている、という事よなぁ、と感じる。世の中には、性に触れずあえて話題にしないように話題を選んでる芝居もあるし、性を「見て見ぬふり」する芝居もあるけれど、そこに自然にあるもの、として捉えている感覚が、何だかとても心地よいなぁ、と思う。

今回も恒例の、「前説」と「前説の前説」があり。大きな体の、蜂巣和紀とのじゃんけんで、勝った人にビールを(自腹で)プレゼント。今回はじゃんけんは、古野あきほが。まあ確かに、男より女の子の方が嬉しい。前説では、女学生チームの歌。前説で歌うたうのは確かに初めて聞いたかも。舞台をとにかく盛り上げる技、その場に居て本当に心地よい。

気になった役者さん。丸山正吾、何度か拝見している役者さんだけれど、もうカッコイイ。首筋伸ばしてすごむシーンとか、落語家のシーンとか。もう、ただただカッコイイ。石川美樹、今回はどうなっちゃうのかなぁ…と思ったら、「トイチハイチ」の先生。意地悪そうな目をしている時と、青い羽根を背負っている(蛾だったかな)のギャップがいい。途中休憩の前説で、喪服で「望月先生をぶん殴ってやる」ってのも面白く。大岸明日香、最終的には「うめの」の話に落ち着く物語だけれど。あの切なそうな顏は忘れられず。それと、池之端女学院の皆さん、歌とダンスが良かった。ウエストから見える素肌が、どうしてあんなにドキドキするのか、自分でも不思議。


[kangeki]

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<観劇レポート>劇団青年座研究所「ブンナよ、木からおりてこい」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/25/083053 Mon, 24 Feb 2020 23:30:53 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3612

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 劇団青年座研究所
本科45期 実習公演
ブンナよ、木からおりてこい
キャスト Bキャスト
脚本 水上 勉
演出 黒岩 亮
日時場所 川崎市アートセンター​アルテリオ小劇場
2020年2月22日~25日

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

「創作劇の上演」を趣意書に謳い森塚敏、東恵美子ら10人の俳優たちによって1954年に結成された劇団青年座。
その養成機関として1975年に創立した劇団青年座研究所は、これまでに1000人を超える卒業生を演劇界・芸能界に送り出してきました。

その特徴は充実したカリキュラムと多彩な講師陣にあると言えます。
基礎的な身体訓練から実践的な俳優訓練まで、経験豊かな講師陣があなたの中にある俳優としての才能を導き、舞台、映像の現場で活躍できる人材の育成を目指します。
劇団青年座研究所では青年座や演劇界を背負って立つ若い力、新しい感性と強い意志を持つ俳優志望者を募集しています!

ホーム | seinenzalabo

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

卜ノサマ蛙の子のブンナは、ある日、新しい世界を目指して椎の木のてっぺんに登ります。しかし、天国だと思っていたそこは、こわい鳶(とんび)のえさ蔵だったのです。弱肉強食の自然界で壮絶な「生きるための戦い」を繰り広げる小動物たち。

観劇のきっかけ

某、温泉施設。(私は、日帰り温泉)
ロビーのくつろぎスペース。旅行パンフレットとか、遊覧船の割引券とかが、たくさん置いてある。

・・・に紛れて、1枚だけペロ~ンと、公演のチラシと、手書きの手紙が。
まさかそんな所に、演劇のチラシがあるなんて。夢にも思わず、なので、かなり驚き。
目に見えぬ神のお告げ、「お前、芝居好きだろ。観に行きなさい」を受けた、としか思えず。
観に行くことにしました。
しかし、何故あんなところに、1枚だけ、手紙付きで置いてあったんだろう。
役者さんのバイト先かな。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月24日
18時00分〜
上演時間 140分(65分-休み15分-60分)
価格 2000円 全席自由

チケット購入方法

劇団事務所に電話をして、予約しました。(ネットでの予約方法はありませんでした。)

客層・客席の様子

男女比は3:7くらい。若い方と、シニアな方が多め。養成所の公演ですので、出演者の友達と、家族が多かったのではないかと思います。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・シリアス
・考えさせる

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

上記のちょっとひょんな理由と、青年座の代表作「ブンナよ、木からおりてこい」ってどんな話だろう、という長年の疑問もあり、観劇。観た事ないわりに、学校に来る演劇鑑賞会(学校全体で体育館や公会堂で観るやつ)で上演されている、という印象が強い。調べてみると、初演は、1978年との事。基は、水上勉の童話を、青年座が舞台化したもの。ストーリーを、自分なりに簡単にまとめておく。

ブンナはトノサマガエル。もっと広い世界を見たいというブンナは、仲間や老ガエルの言いつけも聞かずに、シイの木に登った。そこは、トンビの餌置き場。捕ってきた餌・・・生きた動物を置いておいて、弱らせる場所だ。そこには木のへこみの穴があり、土もあったので、とりあえず土の中に隠れる事が出来る。そこに連れてこられたのは、いずれトンビの餌になる雀や、百舌鳥、ヘビ、ねずみ、牛蛙、つぐみなどが次々と連れてこられる。わざと致命傷を与えずに、食べ物を食べれないようにして弱らせているのだ。ブンナは、そこで繰り広げられる会話を聴いているうちに、母がヘビに食われて死んだ過程を思い出したりもしながら、命がめぐり巡っている事、意味のある命とはどういうものなのか、という事を悟っていく話。

木の上には、常に2匹か3匹くらいの動物が放り込まれる。雀とネズミ。ネズミと蛇。そして牛蛙。結局はどちらか一方はトンビに食われたり、逃げ出すために木から落ちたりするのだけれど。ブンナは、穴の中・・・舞台だとドーナツ状の舞台セットのど真ん中にいて、常に観客からは視られているのに、動物たちにはその存在に気がつかれない。そこで繰り広げられる会話と、次から次へと動物たちが食われていくのを、ただ聞き、見ている。

実のところ、もうちょっと、お気楽なお話を想像していた。(スネたブンナ、とかいうネコかサルが、なかなか木から降りてこないので、動物たちが下から声をかける話か・・・と。笑)実際の物語は、捕食、食物連鎖の話がストレートに描かれていてかなりグロテスクだったり、死を目の前にした生き物のエゴイスティックな部分が表面化する話だった。とても意外だった。

例えば、雀は、自分が助かるために、ブンナを差し出そうとする。蛇は自らの母の話をして、人間にいつも嫌われている事を呪う。ネズミはどんなに骨を折られても、ポジティブに生きようとするが、脱走してもまた連れ戻されてしまったり。目潰しの光の中、次から次へと動物たちが食われていくのは、ちょっと怖い部分もある。一方、ブンナにとっては自らの母を食われた蛇もまた、命の輪の中で苦悩している様や、ブンナの夢の中に現れるつぐみは、800年前、その椎の木が芽吹くきっかけの種を撒いて、トンビにやられた記憶だったり。改めて、「命って何だっけ」と考える部分もあり。

一言でいえば命は巡り、誰もが誰もの食べ物なのだから、今生きている時は自分のすべきことをするのだ、生を全うするのだ、という事だろう。・・・これを演劇鑑賞会で見せられたら、ちょっとトラウマになる人もいそうだ、と、正直なところ思う。ただ、グロテスクさはあっても、話の構造と、テーマはとても面白かった。

青年座研究所 本科の卒業公演的な公演でもあり。若い役者さんの熱演。粗削りな部分も確かにあったし、もう少し熱量の伝わる脚本を舞台化して欲しいな、という想いは持ったものの、とても楽しめた時間だった。

その中で、気になった役者さん。須賀田敬右・・・青大将・ヘビ役、他。面白かった。オカマっぽい喋りと、蛇の怖い感じと、それ以外のパターンとの緩急の付け方がハッキリ。2幕の前半は、客席の反応もかなり違って見えた。それを受ける、三浦拓真・・・牛蛙役、他。お尻向けて拗ねているのが面白い。三輪桂古・・・ふくろう、他。ふくろうは、それ程たくさん出番があったわけではないけれど、フクロウにしか見えなかった。もうちよっと長いシーンがあればいいのに。もうちょっと、見ていたかった。


[kangeki]

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<観劇レポート>シンクロ少女「Better Call Shoujo」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/25/080044 Mon, 24 Feb 2020 23:00:44 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3619

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 シンクロ少女
#20
Better Call Shoujo
脚本 名嘉友美
演出 名嘉友美
日時場所 2020/02/20(木)~2020/02/25(火)
シアター711(東京都)

Better Call Shoujo | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

シンクロ少女
2004年、日本映画学校映像学科在籍中に名嘉友美が旗揚げ。
以後全ての作品の作・演出を務める。
劇団員は現在、名嘉友美、泉政宏、横手慎太郎、中田麦平、田中のり子の5人。
「愛」「性」「欲」「後悔」「教育」などをテーマに、
男と女、家族の物語をユーモラスに描き出す。愛の劇団。

シンクロ少女

事前に分かるストーリーは?

ストーリーの記載は見つけられませんでした。

観劇のきっかけ

この時間、観たかった芝居の当日券が売り切れてました。
急遽こちらを観に行くことにしました。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月24日
13時30分〜
上演時間 125分(途中休憩なし)
価格 3800円 全席指定

チケット購入方法

当日券でしたので、当日窓口で購入しました。
当日券の場合は、5分前に入場が出来ました。

客層・客席の様子

男女も5:5くらい。特定の客層はなく、幅広い年代の人がいたように思います。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・静か
・考えさせる
・笑える

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
姉妹、ジュンとマリ。そして父と、その後妻。マリの夫で、父の誕生日会。でも、どこか関係がギクシャクしている。それは、後妻のユリコの辛辣な物言いもあるようだけれど、それだけでもなさそう。
ジュンが小学生くらいの頃、家にネズミが出るのを信じてもらえなかった。ガサゴソいうのが嫌で、信じてもらって退治してもらうため、学校の同級生と巨大なネズミを、新聞紙なんかで作って、母に見せる。すると母は驚いて心臓麻痺で、そのまま急死してしまった。その過去の出来事をどこか引きずっているのかもしれない、家族。父の誕生日会も、とこか嫌な雰囲気になってしまいがち。近くの飲み屋の店員・・・ヤナギーを誘って緩衝材にしたりしている。
姉のマリは、空気を読むのがうまい夫と卒なくやってそうだけれども、ガンからの子宮摘出をして子供を望めないことをどこか引きずっている。妹のジュンは役者として少し売れだしていて、ネズミを作った木村くんと付き合っている。ネズミを作ってくれ、と頼んだ時は、それ程親しい友人ではなかったのに、母の死後ずっと一緒にいて、付き合いだしたのだ。父は、新しい妻のユリコに手を焼きつつも、ユリコの言いなりの生活を送っている。
ひょんなことから、ジュンのマネージャーの田中さんから、「ジュンと木村は、同じ辛い経験をして、共依存して付き合っている」と言われてしまう。そこから問い直していく、木村との関係。家族との関係。あの時、お母さんが死んでしまったことに、家族の感情に、もっとちゃんと向き合うべきだった…ということに気がつくジュン…と、かなり強引にまとめるとこんなお話。

劇団初見。今週、評判が良かったので気になっていたところ、別のお目当ての芝居の当日券が、チケット売り止めで観れなかった。急遽、観劇したのだけれど、結果、大正解。大当たりだった。何故最初からこの芝居を観ようと思わなかったのか不思議だ。

ポップなチラシとは裏腹に、描いているのはとても静かで深い人間物語。「ヘイ・ジュード」やいくつかの曲をモチーフとしては使いつつも(曲名分からなかった)、基本は無音の中で、会話で何層も何層も、一つの感情を紡いでいくタイプのストーリー。とはいえ、堅苦しいかというとそうではなく、どこか独自な「笑い」のセンスもありコミカルなのに、その全体が作り出す雰囲気が、逆にシニカルにも感じる。別に奇をてらった事は何一つ起きていないのだけれど、とても不思議な雰囲気を、個性的に醸し出している舞台だった。

独自な笑いのセンスからか、笑いが起きるタイミングが観ている客によって差があって、大爆笑というより、クスクス〜「やや受け」があちこちから起こる。それぞれが思い思いのツボで笑う感じだった。

チラシを読むと、テーマは「信頼」と記載があるが、私にはどこか「許し」、むしろ「理解」の物語にも思えた。物語としては、ジュンが、「これをいうのは怖い」という前置きも付けつつも、父と姉とに思っている事をぶつける事に収束するのだけれど。そこに至る物語の、断片を描写してみる。

ジュンと木村が、共依存と見られながらもお互いを認めていく過程、途中の木村の一言で、その関係が少し歪んでくる様子は、相手に対する「理解」が、物の見方ひとつで大きく変わってくることを示しているように感じる。
ケイゴの不穏な行動をマリが察知していてヤキモキするも、でもどこか信じている自分もいて、何をしているのかよく分からなくても、どこか理解したような体で話を進めていく様も、「信頼」を支えている「理解」の要素が強いように感じる。
父と姉妹のそれぞれの物語は、「信頼」していても、どうしても「理解」できない事がある事もあって、正にその「理解できなさ」の断絶を表している。こんなにも近いのに、理解できない人。その切なさと「勇気を出して自分の意見を言う」という大切さが描かれる。
加えて外せないのが、ヤナギーという他者を通すと、突然理解できる…理解するための一歩を踏み出せるような、そんなきっかけの感情を沸き起こさせてくれるのも面白い。

個々のエピソードで語られる「信頼」にしても「理解」にしても、目新しいテーマが提示されている物語ではない。一つ一つのテーマを、書き連ねていくと、どこか、人間として当たり前の事、ありふれた説教、的な陳腐な主題に行きついてしまいそうだ。しかしそのありふれたテーマが、独特な会話のテンポの中で創られる世界がとても緻密で、魅力的なキャラクターに支えられて、芝居として、演劇として、ひとつの独特で特徴のある、愛おしい空間に変化しているように感じた。

気になった役者さん。・・・役者さんそれぞれの個性が全開!といった芝居なので、一人一人が強烈に残った芝居。記録も含めて配役と共に書くと。小野寺ずる・・・ジュン役。上手いなぁ。感情が揺さぶられるのが、こちらで観ていてもすごく伝わってくる。メガネを外したところをもう少し見ていたかった。小日向星一・・・木村役。途中、自らの苦悩を吐露するシーンが印象的・・・というか空恐ろしさを感じた。泉政宏・・・お父さん役。チラシより少し老けた役だったけれど、ダンディ。日本酒1人で飲んでるシーンが哀愁漂ってるのに旨そうで、昼間っから飲みたくなった。名嘉友美・・・ユリコ役。怖い。この手の役がとてもハマる方なのかな。豊田可奈子・・・マリ役。タバコと、ケーキを受け取るシーンが印象的。確かに蓮舫さんにも似ている。横手慎太郎・・・ケイゴ役。何度か拝見している役者さん。本当に上手いし、味がある。ずっと見ていたい。細井じゅん・・・ヤナギー役。あの底抜けなストレートさが、結構物語のキーだったように思う。最後サインもらう時の切ない顔が忘れられない。ファンじゃない。梁瀬えみ・・・ヨウコ役。声と喋り方がとても印象的。山田のぼる君を思い出したりもした。中尾ちひろ・・・小野ちゃん役。要領いいところと、優しい所の対比が好き。中田麦平・・・田中さん役。ちょっと印象薄?「共依存」って割と怖い事をサラッというのが残る。


[kangeki]

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<観劇レポート>日本工学院専門学校 卒業公演「海抜三千二百メートル」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/21/150041 Fri, 21 Feb 2020 06:00:41 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3524

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 日本工学院専門学校 声優・演劇科
日本工学院専門学校 声優・演劇科/演劇スタッフ科 卒業公演
海抜三千二百メートル
脚本 作:ジュリアン・リュシェール
訳:野尻 真代
キャスト Bキャスト
演出 中野 志朗(文学座)
日時場所 2020/02/19(水)~2020/02/21(金)
片柳記念ホール(東京都)

海抜三千二百メートル | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

日本工学院専門学校の卒業公演のようです。
卒業公演2020のご案内 | 声優・演劇科 | 専門学校 日本工学院

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

1936年、第二次世界大戦の足音が聴こえる時代のフランス。雪山で道に迷った7人の若者たち。シーズンが終わって閉め切った無人のホテルを見つけ、彼らはここで夜を明かすことにする。翌日には下山するはずだったが、巨大な岩盤が落下したため道を塞がれ、彼らは春までこのホテルで過ごすことに。そこにもう一組、道に迷った6人の若い女性たちがやって来る。男女13人の、地上の世界と隔てられた共同生活が始まる―

観劇のきっかけ

先週観た「見よ、あの飛行機の高く飛べるを」が面白かったからです。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/14/080043

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月20日
18時00分〜$$
上演時間 165分(75分-休15分-75分)
価格 無料 全席自由

チケット購入方法

当日受付で、観に来た旨を伝えてチケットをもらいました。(無料)
そのチケットで入場しました。

客層・客席の様子

学生さんの卒業公演でしたので、学生さんが多かったです。
先週観た「見よ、飛行機の高く飛べるを 」はマチネでしたが、今回はソワレ。前回よりも、大人の観劇が多かったように感じました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・シリアス
・考えさせる
・静か

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは、事前に見つけた記載の通り。
1936年~1937年のこと。
崖が崩れて下山できず、シーズンオフで誰もいない山のホテルに閉じ込められた、男7人のグループと、女6人のグループ。それぞれの別の、グループの若い男女が、春まで小屋にいる事になる。電話線は切れて連絡は途絶えているが、上空から物資の荷物を落としてくれる飛行機は来ているので、生きている事は下界に伝わっている。ホテルの倉庫には、カンヅメだから贅沢は出来ないけれど、食料も酒もそこそこあるので、生き延びるのには苦労しない。そんな状況で、ただ待つ事を強いられた時、ヒトは、男女は、どのようになるのか…の物語。

1930年代に書かれた戯曲との事(観劇直後にtweetで50'sと書いているのは誤り。ここによると、1937年著か。)。私自身は、タイトルすら初耳、初見。当日配られたパンフレットによると、俳優養成所の卒業公演なんかの題材として選ばれることが多いようで、確かに検索してみると、過去の養成所の公演の記録なんかが沢山出てくる。「海抜3200メートル」と記載している場合もあるよう。原題は"Altitude 3200"。全く知らなかったけれど、割と「古典」に属するようなお話なのだと思う。

シチュエーションは面白い。男女13人が閉じ込められて、生活の心配が無いなら、当然惚れた腫れたの話は出てくる。登場人物の1人イレネーは神学生だったり、大人びた女性ソニアは3人の男から言い寄られて苦悩し、言い寄る一人の男、破天荒な男セルジュはソニアに刹那の愛を説くし(1937年の戯曲らしく「奥ゆかしく」書かれているけれど、これは愛はあるけれど刹那なセックス、っていう事だよな)、ソニアが好きだけれど「道を踏み外すもの」として必死に止めるアルマンっていう男もいたり。ジョルジェットとアルチュールは、ラブラブで婚約しているし。当日パンフレットに相関図が載っているくらいの、ドロドロな愛憎のお話に展開していく。ただ、繰り返しになるが、1937年の戯曲らしく、キワドイ表現はない。

お話のスタイルこそ、雪山に閉じ込められたことになっているけれど、このシチュエーション、男女が集まって「ただ暮らす」という仮想的な状況で、結局「愛」とか「人生」とか、そういうものをピュアに考えた時、我々にとって大事なものって何なんだろう、という事なのだとは思う。「海抜三千二百メートル」というタイトルの通り、そして劇中のセリフの通り、人生の「高み」の事だけを考える時、ひとは結構、その価値観そのもので、生き方が揺らぐのかなぁ、という事を思った。

・・・芝居全体に対してはそんな事を思いつつも。やっぱり戯曲がとても古いなぁ、というのを感じずにはいられなかった。男女の関係とか貞操観念とかを見る限り、今の世の中からは大分乖離している。例えば、ソニアはなぜそんなに迷っているのか、とか。今のご時世なら、とりあえず寝ちゃえよ、なんだけれど。「1930年の時代はこういう考えでした」という歴史を理解するのはいいけれど、今、作品を上演する事に対する意味みたいなものは、あまり感じなかった。・・・まあ、あくまで卒業公演の題材なので、そこまで求めなくてもいいのかもしれないけれど。

加えて、セリフ回しが何でこんなにまどろっこしいんだ!もっとストレートに言え!的なツッコミを、脳内で何度も入れていた。シチュエーションがドロドロ展開を予期させるがゆえに、そこまでまどろっこしいと、そのまどろっこしい部分が妙に際立ってしまう感覚。元来私は、シェークスピアが苦手な私だけれど、「テラスハウス シェークスピア版」を観ている感覚だった。訳者は、野尻真代、との事だけれど。この作品の出版時の訳者とは異なるようで、調べたけれど、たどり着けなかった。いつ頃の訳なんだろう。もう少し現代に近い訳には出来なかったのかなぁ。原典からして、それが難しいのかなぁ。そんな中だったので、まどろっこしいセリフ、自然に発するのが難しいのか、読んでるように聞こえる事が多かったのが、かなり気になってしまった。シェークスピア然り、古い翻訳劇をやる時の難しさ、なのかもしれないけれど。

・・・と、私の好みの芝居ではなかったけれど、舞台セットその他含めて、この芝居、このクオリティを、無料で観れてしまうのは、奇跡としか言いようがない。なんか毎年恒例で観に来そうな感覚。

気になった役者さん。吉岡桃奈、ソニア役。やっぱりどこか大人びていないと成立しないけれど、魅力的っていうのはすごくよく出ていて。それを受ける、古澤勇人、セルジュ役もよかった。ワイルドだぜぇ、な感じ。渡辺ひなた、マルト役。リーダーで舞台安定しているのと、ヴィクトルに対する想いは、控えめだけれどものすごく伝わってきた。

卒業公演、おめでとうございます。

[kangeki]

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<観劇レポート>たすいち「サイキックバレンタイン」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/21/080029 Thu, 20 Feb 2020 23:00:29 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3520

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 たすいち
サイキックバレンタイン
脚本 目崎剛
演出 目崎剛
日時場所 2020/02/19(水)~2020/02/23(日)
小劇場B1(東京都)

サイキックバレンタイン | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

たすいち tasuichi

カムカムミニキーナ、ポツドール等を輩出した早稲田大学演劇倶楽部から、
2007年に目崎剛が旗揚げしたユニット。

『ありえない』設定を『ありえそう』に見せる屁理屈でちょっとファンタジーな舞台を創る。
文学でも映像でもなく演劇でしかできないことを追求し、
笑って泣けて考えられるエンターテイメントを志向する。

2011年1月より12ヶ月連続公演を敢行。2012年4月には吉祥寺シアターで本公演を行った。
2015年、「劇王東京Ⅱ」にて、二代目東京劇王となる。
またその後、神奈川かもめ短編演劇祭で、短編演劇日本一(優勝は韓国だったため)となる。

たすいち

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

超能力者達が社会に馴染めるように収容・研究をする施設、超能力研究所。

「5年後、この施設に良くないことが起こる」

A級の超能力を持つ八重内が幼い頃の墨家るるに予知を言い残し失踪してから、5年。
超能力研究所は・・・恋の嵐が吹き荒れていた!!

嵐の中心には、精神感応能力者(テレパス)の千石花音と、新たな入所者である発火能力者(パイロキネシス)の四方宗雄がいた。
心が読めてしまうことから、人を信じることも、好きになることもできない花音だが、四方には何故か惹かれてしまう。彼の魅力の秘密とは?  
誰もが恋に浮き立つバレンタインの最中、八重内の残した予知である「災い」の調査に動くるる。
そしてその水面下で、渦巻く陰謀の影・・・・

根強い人気を誇るたすいちの代表作を、選りすぐりのメンバーでリバイバル!
超能力者のバレンタインがタダで済むはずがない!?

「超能力」という異質な能力を持つが故に浮き彫りになる、
人間味溢れる青春×超能力×エンターテイメント!
-----
私たちは
少しずるい方法で
​繋がっていく

たすいち初期の代表作、再々演!
根強い人気のあるこの作品を、
選りすぐりのメンバーでリバイバル!
今まで観たことない方も楽しめる、
​エンタメ×サイキック演劇!
​​(本作品は、第30回下北沢演劇祭参加作品です)

観劇のきっかけ

好きな劇団の一つです。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月20日
14時00分〜
上演時間 90分(途中休憩なし)
価格 3500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで、CoRichのサイトで予約しました。
当日前売り料金を受付で支払いました。

客層・客席の様子

男女比は6:4くらいで若干男性多め?いろいろな年齢層の方がいて、特定な傾向は見出せませんでした。平日マチネだったからかな。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・SF
・コメディ
・ドラマ

観た直後のtweet

映像化の情報

劇場で、DVDの通販申し込み用紙がありましたので、いずれDVDが発売されると思います。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
超能力を持つ人が、集められている超能力研究所。人間社会に適応できるように、いろいろとやっている・・・というと、閉じ込められて悲壮感漂う感じもするが、そんな感じは全くなく。いろいろな超能力持った人が、割と楽しそうに暮らしている。花音は相手に触れると、相手の心が読める。そんな花音の事を、テレポーテーションが出来るカインは好きで追いかけまわしている。透視が出来る、るるは、5年前に研究所からいなくなった、八重内が残した言葉「5年後に災いが起こる」を気にしている。そこにやってくる、二人の新しい超能力者。四方と船出。女性超能力者たちは、四方に惚れまくり、バレンタインのチョコレートを渡したくなる。船出は、自分が何の超能力を持っているのか分からず、いろいろとテストを受ける。どうやら、四方は人の心を操る催眠術を持っているらしく、研究所の所長と何か企てていて・・・バレンタイン。四方にチョコを渡そうとする中で、起こる騒動・・・、とまとめるとこんなお話。

前回の「足がなくて不安」は、少し重めのテーマがあったように思うけれど、今回は、よりSF色、純粋に「ちょっと変わったシチュエーション」に比重を置いた作品。バレンタインにからめた、恋と、超能力者達の陰謀との、お話の軸はしっかりと楽しみつつも、役者さん、特に超能力者の面々の、個性的な面を楽しむ作品に思える。逆に言うと、超能力研究所、があまり深く描かれていないので、超能力者達の葛藤という点は特に伝わってこなかったかも。…大抵こういう話だと、超能力者を抑圧したりして悪だくみする人がいて・・・実際この物語でも、そういう悪いやつはいるんだけれど、その部分にはフォーカスせずに作った物語、という風に感じた。白井肉丸、菊池泰生、細田こはる、土田香織、の演じる、個性的な超能力者が印象的。そこに、中村桃子演じる花音が、話を進めていく感じ。特に、土田香織が演じる、暦らいち、の役所が面白い。男性に好かれるような感じの役かな。観ていて楽しい。「なんでやねん」には、爆笑してしまった。

たすいちでの目崎作品、ここまで三作観て。「Fire Light」みたいなミステリアスで含蓄あるSFと、「足がなくて不安」みたいにSFの名を借りた深い人間の話と、今回の「サイキックバレンタイン」みたいな、すこし軽い感じのSFと。同じ「『ありえない』設定を『ありえそう』」でも、方向性がいろいろあるんだなぁ、という事を感じる。個人的には「足がなくて不安」路線が一番好きかも。

それと、ひとつ、どうでもいい事なんだけれど・・・。途中まで、敵役を演じている、中田暁良。。。。誰かに似ているよなぁ、と思って、頑張って思い出しても、思い出せなかったんだけれど。アガリスクの冨坂さんに、なんとなく似てないかな・・・。

[kangeki]

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<観劇レポート>やみ・あがりシアター「ロケットペンシル×ドレッドノート」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/20/080050 Wed, 19 Feb 2020 23:00:50 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3515

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 やみ・あがりシアター
やみ・あがりシアター第16回公演
佐藤佐吉演劇祭2020参加作品
ロケットペンシル×ドレッドノート
脚本 笠浦静花
演出 笠浦静花
日時場所 2020/02/19(水)~2020/02/24(月)
花まる学習会王子小劇場(東京都)

ロケットペンシル×ドレッドノート | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

2012年に旗揚げ。
「ヒトのやんでるところとあがってるところを両方、病気が治ったばかりのようなハイテンションでお届けしたい」
というコンセプトのもとに芝居作りを行う。

やみ・あがりシアター//

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

さらば地球よ……!

「全体の枠組みは、宇宙戦艦×マトのパロディですよね」
「はあ」
「随所に、銀河×道999のオマージュもあるなって思いますけど」
「……え?」
「僕なんかは、人物のあり方なんかに、11人××!の××……」
「すみません、なんて?」
「え?知りません?11×い×!っていう」
「いえ聞き取れなくて」
「え?なんて?」
「ノイズがのってて」
「……ノイズですか?」
「ノイズです。なんのパロディって?」
「パロディやオマージュが、ノイズだって言うんですか?」
「え?」
「すみません、聞こえますか?」

僕はこんなに、宇宙戦艦を待っている。

観劇のきっかけ

今、公演を楽しみに待っている劇団の一つです。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月19日
19時30分〜
上演時間 110分(途中休憩なし)
価格 2500円 全席自由

チケット購入方法

Confettiのサイトで、クレジットカード決済をして購入しました。
セブンイレブンで、予約番号を伝えて発券してもらいました。
当日は、整列順の入場です。

客層・客席の様子

男女比は7:3くらい。男性の年齢は幅広く、女性は若い人が目立ちました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・冒険活劇
・アニメ
・オマージュ
・笑える

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
スマホのある現代。火曜朝5:00〜放送のアニメ「ロケットペンシル×ドレッドノート」は、宇宙戦艦ヤマトを下敷きに、ガンダム、マクロス、キャプテンハーロック、銀河鉄道999…その他往年のアニメの「パクリ」要素を含んでいて、ちよっとした炎上気味。不人気なのか、15話あった放送枠が10話、8話と短くなっていき。そんなアニメの中の世界と。そのアニメに熱狂しているけれど、何処か大人になれない見知らぬ男女の関わりを描く・・・と、あまり感情込めずにストーリーだけまとめるとこんな感じ。

宇宙戦艦ヤマトを下敷きにしたパロディの展開は、純粋に面白い。どこかで聞いたようなセリフ、のオンパレード。あれ、なんか聞いたことあるぞ、の感覚が常にあり。沖田艦長の風貌といい、メーテルな衣装なのに役はアナライザーで、あのズッコケ方てるし、エメラルダスはセクシーだし、佐渡酒造は女性だけれど佐渡先生だし、スクール水着のシャアが(何故か)いるし。どの役者さんも、アニメの世界と現実の世界を行き来するのだけれど、その落差が面白い。後半になるにつれて、そのテンポも早くなっていくし、切り替えが素早くなっていく。パロディーの空間の作り方と、そのものずばりにならない、ちょっと「ズレた」感覚。宇宙戦艦ヤマトのテーマ曲のようであって、テーマ曲ではない。「のようで、ではない」的な、あの妙な音楽、歌うの大変だろうなぁ(だって、雰囲気がまんまヤマトなのに、全然違う音程なんだもの)とは思いつつ。アニメの中で展開されている世界を、ずっと見ていられた、とても面白いのに、と感じる。派手な照明、よくわからんけれど凝った衣装を基に展開する、オマージュというかパロディの、楽しい世界ではあった。

その「アニメ」を見ている2人。大学卒業出来ずにモジモジしている古代進という女性と、過去に事故で人を殺してしまったコンビニでバイトしている森雪というオタクっぽい男性と。その2人の物語が、アニメとシンクロすることで語られる物語なのだとは、思うのだけれど。アニメ内容と、現実の葛藤が、あまり繋がって見えてこない。イスカンダルに近づくほど、みんなには「歌声」として聞こえる「ノイズ」が激しくなる事が、避けがたい何かとか大人になる事そのもの、みたいなのを示しているとは思う。多分これは「やみ・あがりシアター」が割と一貫して描いているテーマなのだとは、思う。ラストのシーン、古代が包丁を持って森雪の元に向かうも、カバンから取り出すのリモコン…。リモコンでしか対抗し得ない切なさは理解しつつも、そのイメージが、2人の状況と、直接リンクしてこなかった。多分繋げたいんだろうけれど、どういうわけか繋がってこないまま、終演しちゃった、という感覚が強い芝居。やはりパロディのシーンが強すぎたのか、物語の構造的に繋がってこなかったのか・・・後者のような気がしたが、理由は上手く掴めないままだった。

ところで、本家「宇宙戦艦ヤマト」では、イスカンダルに接近したら、実はイスカンダルとガミラスは二連星で、イスカンダルに近づくと、ガミラスにも近づいていた、っていう話があるけれど。てっきりこのあたりがラストのオチになるのかなぁと思って、途中まで観ていた。結局ガミラスに当たるモノは出てこなかった気がする、とかいう事が引っかかっていたり。

気になった役者さん。内野智、ちょっとセリフ危ういところあったけれど、艦長沖田と店長沖田の落差好きだったなぁ。加藤睦望、メーテルっぽい。アナライザーの動きが思わず頭をよぎってしまって。現実世界のアナライザーは怖い。森かなみ、彼氏の真田さんと喧嘩している時の、あのちょっと自分勝手な感じ、ちょっとツボにはまってしまった。久保瑠衣香、「こっちみてるの、しょうこ」に続き、立ち姿がとても印象的。

[kangeki]

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<観劇レポート>The end of company ジエン社「わたしたちはできない、をする。」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/16/180042 Sun, 16 Feb 2020 09:00:42 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3475

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 The end of company ジエン社
The end of companyジエン社 番外公演
『わたしたちはできない、をする。』
構成・演出 山本健介
日時場所 2020/02/15(土)~2020/02/16(日)
スタジオ「HIKARI」(神奈川県)

『わたしたちはできない、をする。』 | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

会社概要
2007年12月、早稲田大学を拠点に活動していた山本健介(作者本介)により活動開始。
劇団名の由来は、山本の主宰していた前身ユニットである「自作自演団ハッキネン」の「自作自演」と、「最後の集団」という意味の「ジエンド」から。
脱力と虚無、あるいは諦念といったテーマが作品の根底にあり、すでに敷かれている口語演劇の轍を「仕方なく踏む」というスタイルで初期作品を創作していたが、次第に、「同時多発の会話」や「寡黙による雄弁」といった、テキストを空間に配置・飽和・させる手法に遷移した。
作品の特徴としては、特異な対話やコミュニケーションを舞台上で展開するというものがある。

ジエン社 | The end of company

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

できないことを、できないままにしてしまって、
できると思っていたことは、どんどん遠ざかっていく。
一方で、それができてしまった時、わたしは、
できなかった頃のわたしに、二度と逢えないんだろうか。
× × ×
わたしたちはできない、をする。日々している。わたしたちはできない。できないのに、そこにいる。
できない人達による相互互助を目的としたこのセンターに、比較的年齢の若い人々が集まっていた。
仮にここを、「できない園」と名付けてみようか。

「できない園」は、本来は自由に居る事ができる。また本人の意志で、今すぐここから居なくなることもできる(基本的人権のため)。通いの人もいるが多くは住み込みで。自分のできなさを他の人に見せたり、見せなかったりしながら、そのできなさを、「できるようになる」か、「できなくてもいいようにする」か。
とにかく「この状態ではないよう」にするために集まり、ここにいる。

たとえば彼は、傘をさすことが出来ない。
たとえば彼女は、定食の小鉢を、バランスよく順番に、少しづつ、を食べる事が出来ない。
あそこにいるあの人は、歌を歌うことはできないが、『身内相手に米津玄師の歌を歌う』ことはできる、という。
そして遠くいるあの子は、彼氏が出来ない。彼氏が出来なくて、彼氏の作り方を尋ねたり、調べたり、ここで、毎日。そのうち、何もしなくなり、施設内でもっとも日の当たる、あの場所に、ただ居るようになった。

 今日はその場所に、佐藤君がいた。

「できるようになりましたか?」
「……ないです」
「ない?」
「ないです」
「できることが?」
「嘘、つく必要ないじゃないですか」

 わたしが担当している佐藤君は、よく「ないです」と言う。
(ちなみに佐藤と言うのもあだ名で、ここでは皆に特に名前を言う必要ないから。正直誰が誰だか、本当にその名前が正しいのかすら分からない。ハンドルネームみたいな奴もいる。なんたら帝国、とか)
 彼は、さまざまな事ができない。それを佐藤君自身は、わかっているのかどうか。彼を「複合型のできなさ」とも言う人がいるがそれ、誰が言っているんだか。

 わたしはそのできなさに対し、できるようにさせるような資格も技術もない。ただ週に一度、彼の話を聞き、報告書を作る。そして上の人……上の人って誰だ……? 誰にかわからないが、わたしの書いたレポートは、誰かに読まれる。
 だが、彼の話を聞くのは難しい。会う事だってできない事が多くて。何週か「面談実施せず」の報告が続き、そろそろ報告書をまとめたいと思っている。

「ないです」
何がないの?
「ないです」
それはなにが? できることが?

佐藤は不意に立ち上がり、わたしには出来ないような綺麗な早足で、日の当たる場所から去った。

待って。

声をかけようとするけど、それはできない。わたしにはできない人に、待てと命令する権限はない(基本的人権があるため)。

じゃあ、わたしはどうすれば、佐藤君から、佐藤じゃないかもしれない君から、話を。
なんの話を?

わたしは、佐藤君かもしれない人と話をすることが、まだできない。

観劇のきっかけ

チラシを見て気になっての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月15日
17時00分〜
上演時間 75分(途中休憩なし/回によって変動あり)
価格 2500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで、CoRichiサイトで予約しました。
当日、受付でお金を払いました。

客層・客席の様子

男女比は6:4くらい。若い方が多い客席でした。

観劇初心者の方へ

安心して観る事が出来る芝居ですが、観劇初心者には、少し意図をつかみにくいかもしれません。

芝居を表すキーワード
・静か
・会話
・シンプル

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(2/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。事前に記載されているように「できない園」の人々。なにがしかの「出来なさ」・・・例えば名前が覚えられない・・・とかを抱える人々が集まった場所のお話。舞台には、客席と同じようなひな壇と、客席と同じような席の並び(間隔は客席よりも広め。)。客席と向かい合っている。そこに座るできない人々。演技の主体が常に入れ替わる。同じ役でも、途中でスイッチするように、たくさんの人が演じる。また、即興劇から創り上げたのか、セリフが判然としなかったり、同時並行で発せられたりする。そんな中で語られる、「できない園」の人々の生活と、「できない」エピソード。

役者さんたち、とても魅力的だった。曖昧な設定、曖昧な空間、曖昧な役所、曖昧な切り替わりの物語にも関わらず、全くよどむところなく演じるのは、とても印象的。特に、各々の表情の移ろいや、表情が言わんとしている事を推測するのが面白い。何だか世界を恨むようににらんでいたり、笑顔で彼氏が「できない」という人がいたり、いろいろな表情が見れるのは特に面白かった。役者さんの多彩さ、表情の豊かさ、という意味では、終始楽しめた観劇だった。配役・・・に当たる情報少ないので、どの役者さんがどの方なのか、判別が難しいのだけれども・・・、過去、どこかで見かけた方も何人かいたのに、名前を繋げられないのが残念。だだ、この公演形態なら仕方のない事とも思う。

舞台の内容については・・・いつも通り、パンフレット等の事前知識をなるべく入れずに、素のままの解釈してみる。

・・・何かを「できない」という事のコンプレックス的な感覚に対して、その人達を集めた仮想的な「園」で、だれしも「できない」事があるよね、・・・「できなさ」の普遍性・・・というような人間的な見方を提示している話、と、途中くらいまでは思っていた。ある種の障害に類するような「生きづらさ」の問題を、明示はされていないものの暗に、提示しているように考えた。・・・一方、物語の中盤からは「分からない」という事に問題がシフトし、芸術を「分からない」「分かろうとする」の話も出ていた。「できない」が、「理解できない」→「わからない」へシフトする。なんというか、この芝居そのものの「分かり難さ」と、それでも理解してほしい、という想いについて語っているような気もした。

なにも参照せずに全体を通して観て思ったのは、直感的にはあまり理解が出来なかったし、頑張って理解してみても、解釈の場所まで十分遠く、たどり着けてないな、と感じる点が大きかった。観念的すぎたように感じる。「意味」という名の、どデカい鉛の塊を、舞台の中央に出現させられて、どう反応したら良いのかな、と思った感覚だった。

もう少し捕捉の情報が欲しくて、パンフレットを読む。主宰の方のtweetなども流れてきたので、読む。のび太君などの例を引き合いに出しながら、「演劇が出来ない」という事を演劇にした、とある。なるほどなぁ。そういう事なのか、と、ほんの少しだけ、手がかりを得る。各々の「できない事」を手掛かりに、そもそも「演劇ができない」・・・というより「演劇が存在しない」という感覚を、表現したかったという事か。私が感じた「生きづらさ」というより、「存在の軽さ」あるいは逆に、喪失による「(演劇の)存在の重さ」のような問題だったのかなぁ、と気が付く。ただ、この理解でよいのか、という確信が全く持てないでいる。

この解釈の過程の基に思うに・・・、やはりこれだと、「演劇がない」「できない」という事は、上手く伝わっていないのではないか、という気持ちが大きくなってきた。解釈をここまで紐解かないと伝わってこないのが、根拠としては分かり易いかとは思う。端的にいえば、「演劇がない」という事を表現するにしたって、結局は演劇を選んでいる以上、「演劇の中で」やる、というパラドックスに挑むべきだったように感じるのだけれど、そのパラドックスをうまく整合したように感じなかった、という事なのだろう、と思った。

おそらく、作品自体実験的な要素が多いのだとは思うし、創り手はいろいろなタイプの上演を知ってこそたどり着いたんだと思う。けれど、「もっと演劇は豊かだし、それ信じてもいいんじゃね?」と軽~く、語りかけたくなってしまった。こと私に限っては、客席に座る以上、パラドックスを整合させた状態のモノを観たい。素直にそう感じた、という事かもしれない。

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<観劇レポート>ラゾーナ川崎プラザソル「KEISOU」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/16/080033 Sat, 15 Feb 2020 23:00:33 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3469

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 ラゾーナ川崎プラザソル
ラゾーナ川崎プラザソル開館13周年記念公演
KEISOU
脚本 緑慎一郎(演劇プロデュース『螺旋階段』)
演出 酒井俊介
日時場所 2020/02/14(金)~2020/02/24(月)
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

KEISOU | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

ラゾーナ川崎プラザソル開館13周年記念公演との事で、外部の演出家等を招いての劇場主催公演のようです。
舞台『KEISOU -継走-』 2020年2月14日〜24日 @ラゾーナ川崎プラザソル

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

現代。日本代表4×100mリレー。
男たちはただひたむきに前を向いて走っていた。
大学・実業団のライバルたちが
継走(リレー)だけは一致団結して勝利を求めていた。
走ること、渡すこと、それだけをひたすら練習してきた。
だが・・・。

過去。日中戦争末期、輜重兵。 
男たちはただひたすら届けるために走っていた。
前へ前へと命令を受けたものたちが
自分の命を顧みず自国の勝利を求めていた。
運ぶこと、渡すこと、それだけをひたすら訓練してきた。
だが・・・。

現代と過去の全く違う二つの物語が一つの線上を走り出す。

観劇のきっかけ

チラシを見たのがきっかけです。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月15日
13時00分〜全席自由(最前列のみ指定)
上演時間 110分(途中休憩なし)

客層・客席の様子

男女は半々くらい。年齢層も様々でしたが、若干シニアな層が多いように感じましたが特定の傾向はなさそうに思います。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・讃歌
・考えさせる

観た直後のtweet

映像化の情報

折込チラシに、DVDの予約案内が入っていましたので、映像化の予定があるようです。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
太平洋戦争で中国に渡り、書きかけの葉書を最後に消息を経った祖父を持つ、フリーライタの水野憲治は、元日本の短距離層の選手。選手時代から応援してくれていて、今は雑誌編集者のつばさと、その葉書の出された経緯を知る、復員兵、庄司に取材を申し込む。会いにいくと、庄司は逆に憲治に質問をしてくる。「水野が戦死した22歳の頃、君は何をしていたのか」と。・・・短距離層の選手として、日本5位くらい。伸び悩んでいる時期に、400mリレーの選手として大会で戦ったことを話す憲治。一方、補給兵の部隊として、中国で生死を共にした、庄司と、水野の祖父、水野考次。二つの世界の物語が始まる・・・と、まとめるとこんなストーリー。現代と戦時中と、それぞれ5人、10人の男達が、二つの世界の物語を織りなす。

2002年の短距離走日本代表の5人の世界。なんとなく、2.5次元でありそうな、パワーマイム的な世界観で、短距離層の世界を表現していて。カッコイイシーンが多かったなぁ。日本軍の世界。伍長?と、一兵卒の物語。軍服が割としっかりとハマっているのが効果的。目立ったアクションがあったわけではないけれど、それぞれの世界観に引き込まれる。ちょっと人数が多いので、名前を覚えるのに苦労するのと、軍服だと似ているので、誰が誰だか一瞬区別付かなくて困る事はあったけれと。二つの世界の物語、それぞれは、純粋にエンターテイメントとして楽しめる舞台で、面白いなぁ、と思った。

物語全体に「走る」とか「逃げる」というテーマが隠れていて。それぞれの世界で、同じテーマが展開する。二つの世界を、並列に並べて、祖父の世界からの言葉と、ランナーとして駆け抜けた自分とをシンクロさせようという試みなのだとは思うけれど、二つの世界を並列に描いた意図、とか、物語の構図、みたいなのはちょっと理解しにくかった。「走る」「逃げる」の言葉の表す意味。それぞれの世界でのニュアンスが、微妙に異なるように思える。そのなかで、恋人なのかよく分からない地位他のつばさの「走れ!」も、理解しにくかった。その部分が上手くシンクロしてい気がするので、ラストの「走れ!」にあまり感情移入できなかったかもしれない。物語を二つ重ねる事を、もう少し緻密にしたモノを観たかったなぁ、という思いが沸き起こった。

気になった役者さん。山田拓未、ひょろっとしていてちょっと頼りない感もあるけれど、純粋にカッコよかったなぁ。何故か、キャラメルボックスの西川浩幸を思い出す。梶原航、最初は何故に軍服なのかと思ったけれど。後々に行くにつれて、存在感を増す感じ。唯一、二つの世界を繋いでいた役回り。・・・俳優さんの名前が特定できないんだけれども、日本軍の世界で、伍長?をやっていた方。つい笑顔になってしまった、っていうシーンがすごく印象的だった。田中惇之、ラスト、走り出すシーンはやはりカッコよいなぁ。

[kangeki]

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<観劇レポート>追手門学院高校 TPAM公演「思考力0の日記~君は砂場~」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/15/080038 Fri, 14 Feb 2020 23:00:38 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3464

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 追手門学院高等学校 表現コミュニケーションコース
2020年 TPAM参加公演
思考力0の日記~君は砂場~
脚本 前田司郎
演出 演劇作品:前田司郎
日時場所 2020/02/14(金)~2020/02/16(日)
ヨコハマ創造都市センター(YCC)(神奈川県)

追手門学院高等学校 TPAM公演 | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

追手門学院高等学校
表現コミュニケーションコースとは?
 2014年に創設された表現コミュニケーションコースは、演劇とダンスといった舞台表現を通してコミュニケーションについて考え、他者と協働する力や価値観の多様性を認め、活かし合う感性を育んでいます。

 演劇教育を、2013年に『ブルーシート』(飴屋法水/作・演出、第58回岸田戯曲賞受賞)をプロデュースした、いしいみちこが担当。舞踊教育をダンサーとしても活動する福岡小百合が担当している。

https://myatabe.wixsite.com/otemonhyocomyu

事前に分かるストーリーは?

ストーリーの記載は見つけられませんでした。

観劇のきっかけ

チラシを見て気になっての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月14日
19時00分〜
上演時間 90分(途中休憩なし)
価格 2000円 全席自由

チケット購入方法

団体ホームページ・CoRichからのリンク先で予約しました。
当日受付で料金を払いました。

客層・客席の様子

男女比は5:5位でしたが、いろんな年代のお客さんがいて、客層が読めませんでした。教育関係者?先生?出演者の親御さん?高校生?他のパフォーマー?・・・と、私には未知の客席でした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・コメディ
・笑える
・会話劇
・にぎやか
・ハッピー

観た直後のtweet

映像化の情報

初演は、2019年6月のようです。その時の模様を2分位にまとめた動画がありました。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。・・・多分伝わらないので、書くのがとても、ためらわれるけれど。
文化祭の準備中。練習で、10人くらいでフラダンスを踊っていたら、何だかトランス状態になってしまった。ヤバイヤバイ、と語りつつ、昨年と同じように、ダンスは「マイムマイム」に変更してもらおうと先生にかけ合う生徒。ある女の子が好きな男子生徒は、後ろに張り付いて歩いて回る。ユニコーンが見たい、というその子のために、友達がユニコーンになって追っかけまわす。階段から落ちた子は、ゾンビとなって生き返るも、顔が青い以外は普通で、保健室で心電図取ってもらったら、やっぱり心拍停止しててゾンビだった。学校のとなりの空き地に住んでる子は、実はその空き地の地下の前方後方墳に住んでる。帰国子女の女の子は、スピリチュアル部でスピリチュアルな事が出来るから、失恋の涙でゾンビに血を通わせようとするけれど・・・。
・・・と、書いても、きっと読んでいる人は何のことやら、という感じだと思う。(笑)

インプロ、即興芝居をつなぎ合わせたような形で、文化祭の準備をする高校生を表現しつつ、それに加えて、シチュエーションコメディ的に笑いも作り出している作品。作品自体にテーマ性みたいなものは薄いものの、次から次へと展開する物語に対して、話題が変な方向に進むのに、その「変なもの」が具現化して、妙に現実感のあるストーリー展開になる。観ている方はゲラゲラ笑うも、演じている方は大真面目(楽しそうだけれど)。笑い過ぎて、頭の中がしわくちゃになる。そんな演劇。とても面白かった。

いろいろ語る前に。
まず大事なのは、とにかく「ガハハ」と笑う面白さ。コメディとしての要素が、とにかく秀逸。テクニックの部分で、いろいろと感じるところはあるものの、まずは圧倒的に笑った。現実忘れて笑いまくった。・・・という、一番大きな感情は、強調しつつ。

大阪の学校ということもあるのだろう。大阪弁独特の、漫才のような笑いを取る感覚が非常に鋭い中、展開する会話が、とても自然体。ナチュラル。もし、舞台上で日常会話を忠実に再現しよう、と試みるとする。日常会話なので、言葉を間違えたり、取り違えたり、ちゃんと伝えるために同じことを二度言ったり、2人の人が同時にしゃべり出したり、っていう事を、我々は日々の生活の中で、自然とやっているのが、むしろ普通の会話だと思う。舞台に乗せる時って、あまりそういう部分を再現したりしないのが一般的だが。この芝居、「いつもの会話のぎこちなさ」が、舞台の上で何のためらいもなく普通に再現されて、交わされるのが驚き。私自身はあまり詳しくなく、沢山本数を観た訳ではないけれど、いわゆる「口語演劇」「静かな演劇」のスタイルに近い作品に思える。

途中、会話が交錯する時・・・たとえば、二人の人が同時にしゃべり出した時を考える。普通の芝居なら、役者は慌てて、会話の流れを訂正しようとしたりする。片方が喋るのをやめたり、もう一度呼吸を整えて喋り出したり。そんな「訂正」の光景をよく見る。当然のことながら演劇では、あらかじめセリフを言う順番が決まっていてるから、だけれども。この公演では、そういった事が全く起きない。同時にしゃべりだしても、それが「普通」と言わんばかりに、会話が進んでいく。言い間違えても、ありふれた日常の会話のよう、会話の中で言い間違いを訂正したり、二度言ったりして、会話は進んでいく。しかも、高校生同志の会話なので、それなりにスピードがあるなかでの、交錯感。・・・こんな感覚、初めてだなぁ、と思った。

これは、会話の間違いも含めて全て計算されて作られた会話なのだろうか。・・・だとすると、恐ろしいなぁ、とも思うのだけれど、確信が持てなかった。ある程度自由な会話を許しつつ、その反応、相手の言葉に対する反応をしっかり身に着けている、アドリブのような技術を身につけているようにも感じる。・・・種明かしは見たいような、見たくないような。どちらにしても、コメディなのに、妙に会話がリアルすぎる、という不思議な体験だった。

加えて、脚本。少し日常からズレた設定(ゾンビ・ユニコーン、など)が、徐々に立体化してくる。ズレた設定を絡めとるように伏線回収していくのが面白い。これは、元々脚本として書かれたのか・・・あるいは、即興劇を組み合わせるような形で作られたのか。・・・これも種明かしはして欲しくないが、後者ではないかなぁ、と感じる。

技巧的な部分に、いろいろ思うところがあったものの。とにかく作品としては、面白すぎる。もう一度観て、もう少しじっくり確認したい。そんな事を思った。

[kangeki]

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<観劇レポート>はらぺこ満月「さんかくまる」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/15/073019 Fri, 14 Feb 2020 22:30:19 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3460

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 はらぺこ満月
はらぺこ満月 4品目
さんかくまる
脚本 星茉里
演出 星茉里
日時場所 2020/02/13(木)~2020/02/15(土)
BUKATSUDOHALL(神奈川県)

さんかくまる | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

はらぺこ満月とは
物と人との間のこと、当たり前になってしまって見えなくなってしまったこと、
時の流れと共に忘れてしまったことなどを…
思い出したり見つめなおしたり、つなぎなおしたりすることを試みるプロジェクト。
主に「食」と「土地」にまつわることと、「身体」との関係性を手法を問わず探っている。

- はらぺこ満月 4品名 -さんかくまる-

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

窓の向こう側に見えるのは、ドッグヤードガーデン。日本に現存する最古の石造りのドックヤードを復元して保存したものらしい…。そんな話をお弁当のおむすびを食べながらきいた。それは、おむすびと船にまつわるお話。

観劇のきっかけ

朝、ツイートを見かけて、大好きな隠れ家、BUKATSUDOで公演をする、と見かけて、ふらっと行くことにしました。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年2月14日
15時00分〜
上演時間 50分(途中休憩なし)
価格 2500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで、予約しました。
当日受付で、お金を払いました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。年齢層も様々でした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・静か
・シンプル

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

作品としては、「演劇」と、静かな「表現パフォーマンス」の中間、といった所の立ち位置かもしれない。なので、演劇の「劇」というより、ある切り取られた表現を、どのようにくみ取るか、という感覚の作品だと理解した。なので、割と観る人を選ぶ演劇だと思う。私もどちらかというと苦手な部類かも。とはいえ、どんな事を感じたのかを書き下してみる。

登場するのは3人。旅の人、風の人、結ぶ人。
おむすび、というと、お腹にたまるイメージ。食と、満腹感。お母さんの作ってくれたおむすび。戻るべき場所、我が家のイメージ。そして、朝出かける時に、包んで持たせてくれるおむすび。新しい力。旅立つ場所のイメージ。おむすびだけれど、その白い粒は血と肉となる。ずんずん、ずしずし、たくましく生きていくイメージ。米の力。米力。

旅の人、自らが大切なものを詰め込んでいる旅行のカバン。今までの人生での、思い出の品。結ぶ人、が、後方のテーブルで、ひたすらおむすびを作っている。劇中、何個作ったのかな。丁寧に丁寧に、おむすびを作る。いつでも帰る場所だし、旅立つ場所として存在しているイメージと。そして、風の人は、米粒になったり、米粒が産み出した人間の世界・・・旅の人の内面になったり。カバンの中から撒き散らした、大切なものを見つめながら、米粒と共に生きていく。・・・そんな世界の、とても前向きな表現だったと感じた。

思い出の品を詰めている所から、どこか人が、人の一生を振り返るようなイメージも持つ。あまり類似するような表現を見た事がないので、あきりたりかもしれないが、柴幸男の作品「あゆみ」を思い出す。旅の人は、人生を旅する旅人。思い出の品を大切に広げて、そして仕舞う。そんなイメージが、ポジティブな人生に重なって見えた。

逆に、観ていて、ん~?と迷った点は。
この見ている光景は、どのくらいの時間幅の出来事として捉えればいいのかなぁ、という事。私が「あゆみ」を連想したように、何となく人の一生、という解釈をしたいなぁ・・・、という思いが芽生えてきたのだけれど。観ている限りは、時間の幅が判然とするイメージを持てなかったこと。
ラストに見える、ドックヤードガーデン、のモチーフ。どうも私には、それまでのお米の話と、どうもつながって見えてこなかった。ひょっとしたら時間の幅は、造船所があったころの歴史、過去から現代への歴史、という幅の話なのかな、なんてことも頭をよぎったのだけれど、具体的なイメージが繋がり切らなかった。簡単に言うと、ドックヤードガーデンがなくても、十分に成立していた表現のように感じた。
中央にドン、とあった炊飯器。しっかりと、電源まで用意されていたけれど、劇中、ご飯炊いていたのかな・・・期待してしまったのだけれど。ご飯を炊くときの、あの独特の水蒸気の匂いを期待したし、最後にあそこからご飯を取り出すものとばかり思っていたけれど。ちょっと肩透かしだったかな。

[kangeki]

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