なんかくうかい https://www.nanka-ku-kai.com 人生はまるごと、自分のもの。仕事なんてしてないで、さあ、楽しもう。最近は、芝居の感想と、日本酒が多め。 Sun, 31 May 2020 14:23:52 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.2.5 https://www.nanka-ku-kai.com/wp-content/uploads/2019/07/200608s.jpg なんかくうかい https://www.nanka-ku-kai.com 32 32 【ゆる募】CoRichの公演予定を、1クリックでGoogleカレンダーに登録するChrome拡張アプリの試用 →しめきりました https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/05/19/080036 Mon, 18 May 2020 23:00:36 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=4042 ども。てっくぱぱです。

今日は、CoRichの公演登録をクリック一つでGoogleカレンダーに登録できるChromeアプリの試用のお願いです。

CoRich情報をGoogle カレンダー登録するChrome拡張アプリを試作しました

コロナの影響で、演劇の公演自粛が始まり。それをきっかけに、観劇もストップ。
Stay Homeが始まり、、、、。

私、ここぞとばかり、家に籠らないと出来ない、かねてよりやりたかった事に邁進しておりました。

その中の一つ。
PC上のCoRichの公演ページから、ボタン一発で、
Googleカレンダーにスケジュール登録できるアプリを試作してみました。
Chromeブラウザーで利用可能な、Chromeの拡張機能です。

最終的には、googleに審査をお願いして、
Chromeウェブストアで、誰でも利用できるように無料公開する予定ですが、

操作感などがこのままでいいか、お試しで利用していただいて、
ご意見を頂きたいなぁ、と思うようになりました。

という事で、モニターをしてくださる方を募集します。

ひとまず「利用してもいいよ」とい方、twitterのDMからお知らせください。
→おかげさまで、4人の方に試用いただきましたので、締め切りました。(5/31)

アプリのイメージ動画

とりあえず、動画にまとめてみました。(音声解説付き、6分間)

取扱説明書も兼ねています。

(スマホでうまく観れない場合は、こちらから。)

CoRichのの画面で、「カレンダーに追加」を押すと、簡単にスケジュール登録ができます。

日々の観劇スケジュールの管理が煩雑で、CoRichの「観たい」登録のカレンダーだともう間に合わないのと、観劇スケジュールの「パズル」が、これで少しでも和らげば・・・と思い作りました。

対象

対象は以下の方です。

  • てっくぱぱの開発したプログラムのファイルを信頼していただける方
  • 観劇のスケジュール登録に興味がある方
  • Windows もしくは Mac のChromeプラウザーを利用できる方(スマホは対象外です)
  • GoogleのIDを持っていて、Googleカレンダーの利用が出来る方(これから持つ予定でも可)
  • twitterのDMか、メールでのやり取りができる方(初回はtwitter必須。@from_techpapaをフォローください)

→おかげさまで、4人の方に試用いただきましたので、締め切りました。(5/31)

期間・人数

  • ~6月上旬くらいまでを予定。(Chromeストアへの登録審査が順調にいけば、早めに終了します。)
  • 3~4人くらい。特に人数は想定していません。
  • あまり多数の場合は、Chromeストアでの公開を急ぐため、試用をお断りするかもしれません。ご了承ください。

→おかげさまで、4人の方に試用いただきましたので、締め切りました。(5/31)

お願い・注意事項

  • 使用感やデザインなど、率直なご意見を頂ければ幸いです。
  • 頂いたご意見は、正式版に取り込むか、今後のバージョンアップの際の参考にさせていただきます。
  • 現時点では、このアプリは誰の認証も取得していません。お使いのPCに害が加わるような機能は一切入っていませんが、試用版である点をご理解いただき、利用者様の責任の下ご使用ください。
  • 動画の中でGoogle IDを認証する際に「信頼できないアプリ」と表示されるのは、Googleの認証を取得していないためです。Chromeストア登録時に認証を取得する予定です。
  • お渡ししたファイルを、他の方に転送するのはご遠慮ください。
  • 試用後、正式版がChromeストアからダウンロードできるようになったら、プログラムの削除をお願いします。

導入方法・削除方法

導入方法

手順は以下です。

  1. お渡しするプログラムのファイルをダウンロードする(試用される方に、ダウンロードできる場所をお教えします。2MBくらい。)
  2. ダウンロードしたzipファイルを、パソコン上の好きな場所に展開する
  3. Chromeブラウザーで chrome://extensions にアクセスする (「左上のメニューバー」→「設定」→「拡張機能」でも同じ)
  4. 右上の「ディベロッパーモード」をクリックして、オンにする
  5. 「パッケージ化されていない拡張機能を読み込む」をクリック
  6. 読み込むフォルダを聞いてくるので、お渡ししたファイルを展開したフォルダを指定してください
  7. 以下のような画面が表示されます。画像の赤字で囲まれた、ランダムな英字の文字列を、てっくぱぱまでご連絡ください。
  8. こちらから、OKのご連絡をしましたら、利用開始できます。(Googleのシステムに、先ほどの文字列を登録します。作業は5分ほどで終わります。)

(5/19 19:53修正。)

この画像を見ていただければ、手順はご理解いただけるかと思います。

削除方法

削除する方法はこのようなステップです。

  1. アプリ上でGoogle IDの登録を削除する。(下画面参照。ボタンクリックするだけ)
  2. 「許可アプリ」のリンクをクリックして、CalAIP2(または、kangeki-Calendar)を削除する。(下画面参照。ボタン3回ほどクリックするだけ)
  3. アプリ上ですべての設定をリセットする。(下画面参照。ボタンクリックするだけ)
  4. Chromeブラウザーのアドレスにchrome://extensionsを入れてにアクセスする (「左上のメニューバー」→「設定」→「拡張機能」でも同じ)
  5. 「観劇予定をgoogleカレンダー登録」を削除する(上の導入時の画面を参照)
  6. 「ディベロッパーモード」をOFFにする

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<雑記>ステージチャンネル「カンゲキ座談会」第1回に行った時のこと https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/05/18/080027 Sun, 17 May 2020 23:00:27 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=4088 ども。てっくぱぱです。
約1か月半ぶりのブログ更新です。

都市圏以外は、緊急事態宣言も解除された昨今ですが…。
演劇が日常を取り戻すには、まだまだ時間がかかりそうな、今日。
皆さん。Stay Homeしていますかね…。

今回は、4月中旬に公開されたカンゲキ座談会について、雑記的に書いておきたいと思います。
(ちょっと時間が経ってしまいましたが)

第一回カンゲキ座談会

こちらの座談会に出てきました。
https://www.stage-channel.com/zadankai1-1
演劇の映像配信をされている、ステージチャンネルさんの呼びかけで、2020年1~3月までの演劇ベスト5を持ち寄って、語ってきました。

座談会の参加者は、このお2方。

野良うさぎ13号さんと、どんぐりマミーさん。

コロナの自粛ムードがかなり濃厚になってきていた某日。下北沢某所で語ってきました。
内容は、こちらの座談会のページに譲るとして。

野良うさぎ13号さんとは、結構同じ演目に興味を持つことが多く、観る芝居を選ぶにあたり、tweetを参考にさせていただいてました。
どんぐりマミーさんは、演劇お茶会などを主宰されていて、何度か動画なとを拝見していました。

ただ、他の人と演劇の感想を語り合う、っていうこと自体が初めてだったので。当日は、ドキドキでしたね。

緊張していたものの、事前に「顔出しNGうちわ」作ってたら、なんか段々楽しくなって来たりもしまして。図画工作、できるかなのノリです。
そういえば、ウチワの裏面は使わなかったな。

ステージチャンネルさんとの出会い

ステージチャンネルさんとの出会いは、昨年、2019年12月に観た、ことのはbox「彗星はいつも一人」。


深夜に、メモ的なツイートしてますね。
チラシの束の中に、一際奇麗なチラシが入っていまして、とても印象に残ったので、はっきり覚えています。

チラシを手にしたその日、家に帰って、さっそくサイトを見て、twitterをフォロー。
インターネットで演劇の映像配信を見れたり、撮影をしてくれるサービスを提供されているようでした。

その頃はまだ、サービスが立ち上がったばかりで、配信動画は殆どなく、話題になっていませんでした。(おそらく立ち上げ直後だったんだろうなぁ)
あと、ターゲットが「小劇場」という事で、「お、ついに、観劇三昧にライバル登場か?」とも思ってました。(笑)

2020年5月の今現在、サービス開始から5ヶ月くらい経った今は、いろいろな動画配信をされているのと。
今回のコロナ危機で、いち早く「小劇場エイド基金」も立ち上げられて、活動されています。
https://motion-gallery.net/projects/shogekijo-aid募金額と、名を連ねている人がすごい・・・。アガリスクの冨坂さんのインタビューまで。
ステージチャンネルの方も、本当に小劇場、演劇好きなんだなぁ、というのを感じます。

話を2月くらいに戻すと。
2月の上旬くらいに、座談会のお話を頂きまして、3月末で区切って一回やってみましょう、とトントン拍子に話も決まり。私の「顔出しNG」も承諾していただき、開催された座談会でした。コロナの本格的な外出自粛直前で、本当にギリギリの日程での開催でした。

演劇の感想を「語る」こと

これまで、私の観劇の感想は、意図的に、ブログで閉じるようにしていました。役者さんとも、twitterでお知り合いになった方とも、コンタクトいただいても、リアルでのコンタクトを取る事はしていませんでした。(終演後とかも)
演劇っていうリアルを目の前にしているので、それ以上のリアルをネット上で広げる事に、ちょっと抵抗があったりもしました。また、あまり顔が出回るるのは嫌だなぁ、という思いもありました。

ですが、今回座談会のお話を頂いて、野良さん、マミーさんと、ステージチャンネルの方と語ってみて。とても純粋な「あーこういうの楽しいなぁ」というのを体験しました。マミーさんがとても知識豊富なのと、野良うさぎさんが感想を受けつつも、こちらの興味ある話題提示ていくのも驚き。語るにも、それなりの技術が要るな、というのも再認識。当日は、かなり話し込んでしまって。・・・話に夢中になるあまり、用意していただいた軽食も、誰も殆ど手をつけずに、終了(笑)。

やっぱり芝居って、終わった後語ってナンボなのかなぁ、と。そんな事を改めて感じました。

リアルに首を出し過ぎない、というスタンスは変えるつもりはないのですが、今回、顔出しNGうちわを作っちゃいましたので(笑)、今後もこういう機会があれば、出てみようかなぁ、という思いが芽生えた、座談会への参加でした。

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<観劇レポート>オフィスリバー「掃除屋」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/04/03/080017 Thu, 02 Apr 2020 23:00:17 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=4017

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 オフィスリバー
掃除屋
脚本 水谷龍二
演出 水谷龍二
日時場所 2020/03/31(火)~2020/04/05(日)
ザ・スズナリ(東京都)

掃除屋【4/4-5公演中止】 | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

名称   オフィスリバー
事業内容 映画、テレビ、舞台における俳優活動、及び、ラジオ、ナレーション等、声による表現活動。俳優・川手淳平のマネジメント。舞台公演のプロデュース

川手 淳平|オフィスリバー|ホームページ

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

劇団七曜日、星屑の会、トム・プロジェクトで上演され
共に好評を博したた水谷龍二脚本の『掃除屋』を、
主演に渋川清彦を迎え、水谷龍二自らの演出により装いも新たに上演する、
オフィスリバーのプロデュース公演第二弾。

観劇のきっかけ

チラシが気になっての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年4月2日
14時00分〜
上演時間 90分(途中休憩なし)
価格 3300円 全席指定・tktsで購入

チケット購入方法

当日行くことにしたので、tktsでクレジットカード決済で購入しました。指定席引換券をもらいました。
受付で、指定席引換券を出して、指定席券をもらいました。

客層・客席の様子

男女比は5:5。様々な年代の人がいて、特定の傾向はありませんでした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・静か

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
結婚の挨拶に、恭子の父直哉に会いに来た洋一。汚いアパートの2DKの部屋に住んでる父。「掃除屋」・・・大掃除などを手伝う会社を経営している洋一を、父は気に入らない。かつて恭子がつき合っていた、電気屋の息子の松井君と結婚すればよかったのだと言い放つ。遊んでチャラチャラ暮らしている兄は、恭子に金をせびる。テレビが映らない、と、電気屋の松井君をその場に呼んでしまう父。どうやら、過去に松井君と恭子がくっつくのを阻んだのも、父らしい。洋一にとっては、アパートの一室は何だか吹き溜まりのような場所だけれど、恭子は美人で、気だても良くて。そんなどうしようもない状況を、引き受けようと決意したように見える、洋一。父は松井君と恭子をくっつけようと努力するも、松井君が父に「恭子さんの好きにさせて欲しい」と身を引く。父は結婚を認める事に。再度やり直した、父への挨拶。洋一は、父や兄の抱えている問題・・・父は自ら病気だと言うが、実は病気などなく単に怠けているだけ、兄は500万近く借金しているのに毎日パチンコ生活・・・を話して、「掃除屋」で一緒に働いて変えていこう、と言い放つ。恭子はその場で、結婚の話は無かった事にすると、洋一を追い出す。・・・かつて父は警察官だったけれど、兄が薬物に手を出して、退職せざるを得なくなった。兄が招いた事ではあるものの、どうしようもない状況を生き抜いてきた三人。憎悪の感覚を持ちつつも、家族の絆のようなものを確認する三人・・・それが、洋一の一言で浮き彫りになった。その事を今更ながらに確認する3人・・・と、まとめるのが難しいけれど、こんな感じのお話。

2DKのアパートの部屋のみを舞台にした、4場の濃密な会話劇。しかも、説明みたいなセリフがかなり排除されていて、登場人物の会話のみから、ここにいる人々が置かれている状況が徐々に明らかになっていく。物語自体は、それ程複雑ではないし、90分の間で、結婚の破談以外に劇的な変化がある訳ではないけれども、ここに集まってきている人の状況というか、これまでの人生の苦労なんかが、透けて見えてきた。90分間、殆ど意識を切る事なく観劇した。濃密な会話の時間だった。

ド真ん中の会話劇なので、リアルタイムに物語は進行するし、回想シーンなんかがある訳ではない。それなのに、3人の、それまでの生活が、恭子が子供のころからの苦労が、見ていないのに、ありありと透けて見えたのが面白かった。劇中後半になって初めて分かる事実。父が元警察官で、兄の件で辞職に追い込まれた後、仕事が上手くいっていなかった事。それを、娘の恭子は理解しつつも支えてきた事。兄も、父への反抗期の抵抗から薬物に手を染めてしまったこと。母の存在は示されなかったけれど(会話を聞き逃したかな)、きっと随分前に死別していたのではないかな、とも思う。娘の恭子にとっては、結構ハードな生活だったのだろうけれど。結婚相手とはいえよそ者の洋一が入ってくることで、その生活が浮き上がって見えて・・・とはいえ、お涙頂戴の「家族は大事だよね!」のお説教的なモードには一切ならず、その事を描いていた。3人の生活、見てもないものに、とても愛おしさを感じる舞台だった。

ラスト、父は引っ越しをしていき、あたらしい仕事でやり直すことが暗示される。兄も、そのあたらしい生活に加わるようだ。新居での3人生活が始まる。結果的に「掃除屋」の婚約者が、3人の人生に入る事で、何かが変わった・・・掃除された・・・という物語の取り方が、ひょっとすると作者の意図かもしれない。けれど私は、あまりそのようには取れなくて。きっと父は、次の仕事も上手くいかないんじゃないか、と思うし。兄は、今のままではパチンコ借金地獄から抜け出せるとも思えない。要は、引っ越ししても、何も変わらない。ただ、そこにあった生活、そこにあった記憶、を3人が再確認する事。心の汚れを掃除して、何か大切なものを再確認する事。そんな事は出来た・・・と捉える方が、好きな物語かもしれない。そのための掃除屋だったのかな、と感じた。

印象的な役者さん。石住昭彦の父、カゴシマジロー兄、のやり取りが物凄く印象的。再度結婚祝いをすることになった時に、2人の口喧嘩が始まるが、思わずドキリとしてしまう感覚。石住昭彦の怠惰な父、エロい父が印象的。カゴシマジローの、根は全く悪い人ではないのだけれど、何かのタイミングからズレてしまったんだろうなぁ、というのが、端々の行動に垣間見れて味わい深い。渡辺早織、奇麗な女優さんだなぁというのは終始感じつつも、洋一に反旗を翻す所から女性としての見え方がガラリと変わる。突然、幼少期の彼女の姿まで、背後に見えたりし出す。あの瞬間から増した深みが鮮やかだった。
[play_fooder]
[kangeki]

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<観劇レポート>ことのはbox「ジプシー 〜千の輪の切り株の上の物語〜」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/04/02/080034 Wed, 01 Apr 2020 23:00:34 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=4003

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 ことのはbox
ことのはbox第13回公演
ジプシー 〜千の輪の切り株の上の物語〜
脚本 横内謙介(扉座)
演出 岡崎良彦、山崎亨太(劇団TIRNANOG)
日時場所 2020/04/01(水)~2020/04/07(火)
シアター風姿花伝(東京都)

ジプシー 〜千の輪の切り株の上の物語〜 | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

▼団体概要▼
ことのはboxとは・・・?

2014年11月設立
​​「良質な戯曲を取り上げ、上質な舞台創作を目指す」をコンセプトに、1970年代以降に書かれた日本国内の戯曲を上演する演劇団体

旗揚げ時より原田直樹と酒井菜月のプロデュースユニットととして活動してきたが、2018年末に劇団員を募り2019年より劇団として活動

現在までに取り扱った劇作家:
永井愛(二兎社)、鈴江俊郎、鴻上尚史、横内謙介(扉座)、畑澤聖悟(渡辺源四郎商店)、北村想、古城十忍(ワンツーワークス)、宅間孝行、成井豊(演劇集団キャラメルボックス)

ことのはbox 公式サイト

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

親に借金をしてマンションを買った若い夫婦。
完成を待ちきれず建築中の建物に忍び込んでみると、自分たちの家となるべき部屋にすでにジプシーの大家族が住み着いていた。
生と死、家族と個人。その普遍的テーマを穏やかな笑いと、爽やかな涙で綴った、ハートフルストーリー。

観劇のきっかけ

前回の公演が面白かったから、の観劇です。
[tagkiji tag=”ことのはbox”]

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年4月1日
19時00分〜
上演時間 110分(途中休憩なし)
価格 4500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで予約しました。
当日、前売り料金を受付で払いました。

客層・客席の様子

男女比は7:3くらい。客層は広く、特定の年代層が目立つ感じはありませんでした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・考えさせる
・少しSF

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
新婚3年目の夫婦。夫が無理してマンションを買った。日当たり良好の上の方の階。妻は無理してないから心配そう。夫は、自分が仕事を頑張ってる甲斐性としての意味もあり。建築現場の部屋を見に行ったら、そこにジプシー一家が住み着いてた。建築会社や作業員を動員して追い出そとするが、うまくいかない。いつしかジプシーたちのペースにはめられて。このジプシー達は、梅雨の間はここに立っていた木の下で、毎年雨を凌いでいて、夏になれば別の場所に行くという。話しているうちに、妻はジプシーたちに憧れの念を持つようになり、なんとか追い出そうとする夫と対立する。。。というお話。

70年代以降の良質戯曲を上演する、ことのはbox。今回は横内謙介作品。作品初見。かつ、久しぶりの横内謙介戯曲。横内作品らしい、と言ってしまいそう(言ってる)。現代の現実の世界と、童話のような世界…今回はジプシー…が混ざり合う話。ジプシーは、実は鳥なんだとか、幻なんだとか、いろいろ散りばめられてはいるものの、基本的には不法占拠で警察に突き出せば捕まる存在で。そういうごちゃ混ぜ感の横内テイスト。

建築作業員と現場見に行って全員が出揃ったところで「テーマが、出落ちしとるやん!」と思った。状況が出そろった時点で、語るまでもなくそれは、「マンションを手に入れる」価値観で生きる現代の生活と、「過ごしやすいところで生き死ぬべきところで死に家族を大事にする」、、、という古からの生活との価値観の、対立の物語。生き方の対立。現代へのアンチテーゼ。出落ちしてテーマが見えたので、そこからの物語に意外性はなかった。対立と気づきを丁寧に描く作品に思えたし、2020年を生きる人々にも、共通して響くテーマだと感じた。

思えば?改めて?他の横内作品を脳内で振り返ってみると、そういう対立の作品多いな、というのに気がつく(真っ先に思いついたのは「新羅生門」)。これが横内テイストの正体か?はたまた古さというか懐かしさの正体か?と再度そこで頭がグルグルする。ふと思えば、大橋泰彦の「ゴジラ」も、よくよく考えてみると「彼氏がゴジラ」とか、ほぼ設定がテーマ、っていう「出落ち」な気がするし、そういう時代だったのかなぁ、とも思う。(ゴジラは1987年、ジプシーは1989年)。いずれにしても、隠喩になってないような、直接的にテーマを語ってしまう作品って最近見ないよなぁ。今を生きて、物語に慣れている人には、少し響きが足りないんじゃないかなぁ、なんてことを思う。カーテンコールで、どなたかが「戯曲の強さ」って言ってたけれど、そこまでの強さを感じない、というのが正直なところではあった。

…なんていう、自分勝手な時代考証が許されることのはbox。扉座がやると、ちょっと近すぎてこんな思いを持てるかは分からないけれど、ことのはbox版だと、冷静に見れる面もあり。前回のキャラメルボックス、成井豊作品を観た時もそう感じたけど。もっと他の作品も観たいな、と思い。アンケートの「どんな作品を観たいですか?」には、西田シャトナーと(90年代かな)、如月小春を書いてみた。

気になった役者さん。アユ役の新蓮叶、声と演技が魅力的でとても惹かれてしまった。以前どこかで観たかな、と思ったけれど思い出せず。子供っぽさが嫌味なく観られて、目で追ってしまった。
[play_fooder]
[kangeki]

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<観劇レポート>劇団野良犬弾「耳隠して、女隠して、心隠す」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/03/28/092007 Sat, 28 Mar 2020 00:20:07 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3969

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 劇団野良犬弾
劇団野良犬弾第18回本公演
耳隠して、女隠して、心隠す
配役 「かごめ」バージョン
脚本 千葉あさひ
演出 千葉あさひ
日時場所 2020/03/27(金)~2020/03/31(火)
上野ストアハウス(東京都)

耳隠して、女隠して、心隠す | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページは以下のリンクなのですが、アクセスが出来ませんでした。
http://norainu-dan.com

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

大正8年(1919)東京。
光子と銀之助は恋愛結婚をして数年がたつ。
彼女は家事をしながら出版社でタイピストとして働く職業婦人。

この時代ではまだ珍しい経歴をもつ彼女の生き方に寛容で優しい銀之助。
すべてが平和で温かい暮らしが続く。

そんなある日・・・ 女子高等師範学校の頃の友人、
静香が嫁ぎ先に離縁を云い渡され光子の もとへやってくる。
この来訪が ふたりの女性を狂わせていく。

仕事、愛、家、跡継ぎ、時代の因習が彼女たちを襲う。
忙しき現代女性に贈る、きっとつらいけど気持ちが楽になる。

~ 100年前の女性、覗きこんでみませんか? ~

観劇のきっかけ

ストーリーが気になってたところ、出演者の方からお誘いを頂いての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年3月27日
19時00分〜
上演時間 125分(途中休憩なし)
価格 4500円 全席自由(一部指定席あり)

チケット購入方法

お誘いいただいた方に、当日チケット取り置きをお願いしました。

客層・客席の様子

男女比は7:3くらい。若い人からミドル層が目立ちましたが、特定の年齢層はなくバラバラな印象でした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・考えさせる

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーの前半は、事前のストーリー記載の通り。後半を付け加えると。
高等師範学校で仲良しだった静香を、半ば助けるつもりで家政婦として住まわせたけれど、仕事が忙しくて、銀之助の事や、家事をしなくなった光子。静香が家政婦として働くことでその隙間を埋める中で、銀之助の心の隙間も産まれてきて。それを埋める形で、静香と銀之助は関係を持ってしまう。一方、静香の母は、男関係が派手で有名だったらしく、世間体が悪い(劇中、詳細は語られないものの、売春婦?)というので、家に住まわせることを反対する銀之助と光子の両親たち。静香が銀之助の子を身籠り、二人の女はそれぞれ自立して生きていくことを誓う。・・・強引にまとめるとそんなお話。

ちょうど、大正時代の女性に興味を持っていた。先日観た「見よ、飛行機の高く飛べるを」や「フートボールの時間」を見て、大正時代くらいの制約の多かった女性たちは、何を考え何を思っていたのか。そんな事に興味があった。ストーリーを読んで、その類の話を期待していたけれど、結果的にはちょっと違った。女性達が社会で生きづらい設定を借りた、人間の性(さが)の話。大正時代でなくても、現代でも通用するお話に思える。時代背景は、期待と裏切られたけれど、人間のどうしようもない部分を丁寧に見せつけられた気がして、ちょっと辛くなる芝居だった。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/02/14/080043

職業婦人として活躍し出す光子には、時間がない。夫のための時間が取れない。銀之助は、大正時代とは思えない程開明的で、優しい男。そんな優しくて理解のある男でさえ、心の隙が出来た時に、違う女の優しさに触れて、抱いてしまう事がある、という事でもある。半ば「優しくて理解のある夫」に甘える形で、自らの仕事に邁進する光子だけれど、それは幻想に過ぎない。人間なんて、結局は弱い。目の前にあるモノを、慰めを、自然と選んでしまうものだ、という事なのかもしれない。ひるがえって現代、まだまだ改善改良の余地があるとはいえ、大正時代に比べたら女性の社会進出は進んできた。文明は進んで、家事は少し楽になったけれど、夫婦のすれ違いや、どうやって時間を共にするかは、依然大きな問題だと思うので、身近な問題のように思う。

人間って、本当に、弱い。銀之助も、静香も、光子に対して悪意があったわけではない。でも、一緒にいれば、心に隙間が出来て、惹かれ合う事だって当然あるだろう。お互いに癒しを求めただけなのだろう。男は、女の母性みたいなものを求めてしまう性があるし、女も、女としてみて欲しいという願望の性が、必ずどこかにあるものだと思う。女性が社会進出する中で、そういった心の隙、みたいなものが増えてくるはずで、それはむしろ現代の方が深刻かもしれない。単に「善良な理解ある夫」なんていうのは虚像でしかない、という事を、思わずにはいられなかった。

大正時代の女性像を描く、という点は裏切られたけれど、舞台の魅せ方が割とてもいい感じ。タイプライターの小道具は効果的だし、衣装がかなり凝っていて、すんなり世界観に入って楽しめた。・・・ただ、女学生がベルトをしていたけれど・・・あれは初めて見たのでちょっとびっくり。そういうものなのかな。

気になった役者さん・・・無料の当日パンフには、役名や配役表がないので、記憶の中の役名で。静香役、着物の所作が本当に美しい。あれ、男は絶対、惚れてしまうがな。登場時、お化けのように乱れた髪と、後半の女としての表情とが、本当に対照的で奇麗だった。関係を持ってしまった銀之助の気持ちがよく分かる。光子役、セリフ回しがちょっと気になるところがあったけれど、元気いっぱいがどんどん崩れていく様、でも職業婦人としての女性の魅力もあってとても気になる。銀之助役、のらりくらりとした感じが、あの時代の開明的な男、っていう雰囲気でとてもいい。なんだか朝ドラとかにいそうなキャラクター。レイカ?役、大正ロマンな雰囲気が凄い。あそこで襲い掛かるとは思わなくて驚きも、美しいシーン。一平役、光子に思いを寄せつつセカセカ動く役だけれど、声がとても印象的。

あ、1つ困ったのが。銀之助が静香を抱くシーンで、坂本龍一の「Rain」は、ちよっとなぁ・・・と思った。あの曲は「ラスト・エンペラー」のイメージが強すぎて、ミスマッチ感が激しかった。

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[kangeki]

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<観劇レポート>ハツビロコウ「野鴨」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/03/27/090058 Fri, 27 Mar 2020 00:00:58 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3965

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 ハツビロコウ
ハツビロコウ #9
野鴨
脚本 作:ヘンリック・イプセン
演出 演出/上演台本:松本 光生
日時場所 2020/03/24(火)~2020/03/29(日)
シアター711(東京都)

野鴨 | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

ハツビロコウとは
2015年、演劇企画集団THE ガジラによる
年間ワークショップで出会った俳優たちが発足した演劇企画ユニット。
『俳優が、今一番気になることを、自らが主体となって発信する。』をコンセプトに、特定のプロデューサー、脚本家、演出家を置かず
松本光生を中心とした俳優たちが、公演毎にそれぞれ企画を持ち寄りその時々のテーマにより、表現方法から興行形態まで模索する
『俳優発信の演劇集団』である。

ハツビロコウ Hatsubirokou – hatsubirokou ページ!

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

これは 神々や英雄たちの物語ではないどこにでもいる誰かが ただ懸命に生きるということそれが こんなにも劇的なのだ

観劇のきっかけ

チラシが気になっての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年3月26日
19時00分〜
上演時間 125分(途中休憩なし)
価格 3000円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページのリンクから予約をしました。
当日受付で当日料金を支払いました。

客層・客席の様子

男女比は8:2くらい。年齢層は若干シニアな方が多い気がしましたが、基本幅広く、特定の傾向はありませんでした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・会話劇
・考えさせる
・シンプル

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
実業家を父に持つ、グレーゲルス。山の工場を任されて10年くらい町に戻らず働いて、戻ってきたら、父を取り巻く状況は大きく変わっていた。親友のヤルマールは(物語の途中で明らかになる事だけれど)父が追いかけ回していた女中、ギーナと結婚して、娘が出来ていた。親友の父エクダルは、かつてグレーゲルスの父で実業家・経営者のベルレと、無二の親友、ビジネスの盟友だったはずだが、何かの事件でエクダルが有罪になり、ベルレが無罪になった。それをきっかけに、エクダルはベルレから施しを受けて、息子のヤルマールと細々と生活するようになっていた。実のところ、ヤルマールも、結婚相手のギーナだけでなく、仕事の面でもベルレに全てを負うている生活だった。山の工場で(おそらく労働者に)理想を説いて、そして嫌われたグレーゲルス。その友人夫婦の貸している長屋に部屋を借りて生活を始める。理想を追い求めるグレーゲルスが話すことで、家族の関係が微妙に変わってくる。ヤルマールとギーナの間の娘は、実はベルレの子供である事が判明する。怒りに震え、娘にも怒りをぶつけるヤルマールは家を飛び出る。それを止めようと、娘のヘドビックは、大事にしている野鴨を差し出そうと考えるが、自決を選んでしまう・・・上手くまとめきれてない気がするが、大まかにはこんなお話。

凄かった。凄いポイントがたくさんあり過ぎて、感想書くのが面倒くさく感じるくらいすごかった。自分にとっては、衝撃的な芝居だった。・・・とはいえ、すごいすごい言っても、基本は電球色の灯りの中での、割とど真ん中ストレートプレイ。静かで緻密な会話だけで魅せる、演劇。

まず、イプセンの脚本凄いな…。社会科の授業で「イプセン=人形の家」で、割と点数ゲットしやすい項目だったので覚えていた。ただ「野鴨」って作品は全く知らなかった。観ていて、あーこんなすごい作品あるんだ、と思った。言葉にしてしまうと、ちょっと複雑に感じる物語だし、時代設定は古いままの作品だったけれど(劇中で明示されないけれど、1890年代?)、現代でも古くない、というか、通用しない点が殆ど無いという点。劇として展開されると、ストレートプレイ独特の前半の退屈さはあるものの、気が付くと傾倒して観入ってしまうような物語。上演台本は、演出の松本光生によるものとの事だが、原典からの翻訳なり変換の段階で成功しているのかもしれない。イプセンの原典に当たってみたい、という思いが産まれる。

描いているテーマが、あまりにも激しすぎる。

幸せだったヤルマール家。理想を追い求めるグレーゲルスの登場で、突然、真実を見せつけられて、その事で修復不能なまでに変ってしまう。レリング医師の「幻想というより、嘘という言葉があるのだから、その言葉を使おう。嘘が必要な人もいる。嘘があれば幸せという人もいる。」みたいなセリフが、とても重い。ヤルマールの生活は、父エクダルの面倒も含めてベルレに負い過ぎているわけだけれど、その幻想が崩れる事さえなければ、それはそれで幸福な訳で。真実が、必ずしも人を幸せにするわけではない。

とはいえ、グレーゲルスの理想を追い求める姿が「悪」という風に短絡的に描いているわけでもない。グレーゲルスが「悪」ならば、人は幻想の中で生きてれば幸せ、という単純な物語になってしまう。理想を追い求める事は、ある種の真実と対峙する事を迫られる。その度量が、勇気が、冷静さが、平衡感覚の目が、求められるという事でもある。割と冒頭に、ベルレがグレーゲルスに「ヤルマールは、お前が思うような男ではない」と告げるけれど、理想を追い求められるほど、強くはないのだ、という事を言っているように思う。もしそうなら、「嘘」の日常を見せてあげる方が、あるいはヤルマールにとっては幸せなのではないか、という部分も見えてくる。

巧妙なのは、そうやって上から目線な実業家ベルレでさえ、新しく選んだ妻セルビーは、実はかつてレリング医師とレズビアンとしての関係を結ぼうとしたことがある、という事を、知ったうえで、セルビーと結婚しようとしている事。要は、自らが向かう結婚生活、夫婦生活が、ある幻想の上に築かれている事を、初めから知っている訳で。この世界では、実業家…金持ちになるには、そういう現実感覚、あきらめつつも「嘘」に生きる事が必要なことであるようにさえ見えてくる。

野鴨(Wild Duck)という言葉を聞いたときに、私の中ではどうしても「飼いならすか、否か」というテーマを思ってしまう。一般的な言葉として野鴨は「飼いならすべき存在ではない」というイメージがある。IBMのワトソンJr、あるいはその原典のキルケゴールの話が有名。年代的に、イプセン(1828-1906)にとってキルケゴール(1813-1855)は、少し先輩というところか。

エクダルもヤルマールも、そして納屋に作った森にいる野鴨でさえも、「野鴨」とは名ばかりで、驚くほどに飼いならされている。飼いならした野鴨は、2度と森に戻る事はできない。ラスト、一度家に戻ったヤルマールは、「すぐに出ていく」と言いつつも、ギーナに出された熱いコーヒーにくつろいでしまう、。気が付けば、パンにバターを塗って、ノンキに美味そうに食っているヤルマールの姿がある。一度飼いならされたら、そこから抜け出すことは困難だ。納屋に行ったヘドビックは、結局は飼いならした「野鴨」を撃つことが出来ず、愛を求めつつ自決の道を選んでしまう。イプセンの書いたものが、キルケゴールの野鴨のイメージと同じかは定かではないけれど、そこに、誰かに飼いならされる事に対する悲哀みたいなものも見て取った。バターを塗りながら「ソファーでしばらく生活できないかな」なんて言っているヤルマールを見ながら、飼いならされるとはこんなに恐ろしい事なのか、などとも思う。

誰かに雇われて生きる、…ある種「飼いならされて」生きる、というのが当たり前の20前半~21世紀の今、誇り高い野鴨でいる事は、そもそも出来るのか…なんて事も、頭の中によぎった。実業家の金持ちベルレが登場するけれど、ことさら金が人を自由にする…とかいう表現ではなかった。なので、この感想は、どちらかと言うと私自身の解釈かも、だけれども。

…物語の解釈を書き連ねてしまったけれど。そんな緻密な会話劇。役者さん達の迫力というか、生き様みたいなのはものすごかった。物語に圧倒されて、一人一人の役者さんの感想を今書けそうにないので、ひとまず名前だけメモ。蒲田哲、井手麻渡、和田真季乃、石塚義高、石井俊史、千賀由紀子、葵乃まみ、円地晶子、松本光生。

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<観劇レポート>劇団NLT「病める時も、健やかなる時も」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/03/27/080024 Thu, 26 Mar 2020 23:00:24 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3960

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 劇団NLT
新人戯曲賞公演
病める時も、健やかなる時も
脚本 武浩幸
演出 川端槇二
日時場所 2020/03/25(水)~2020/03/29(日)
オメガ東京(東京都)

病める時も、健やかなる時も | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

創立者 賀原夏子。現在は賀原の唱えた、ヴールヴァール路線を発展させ、海外の秀作コメディーを中心に、広範囲なレパートリーを展開する。

文化庁主催芸術祭賞を3度受賞。
現在までの上演作品は220以上。
演技部57名、研究生11名、文芸演出部・演出部7名、制作・事務局5名。
代表 川端槇ニ
東京都新宿区内に稽古場、事務所を置く。

劇団NLT

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

結婚式当日の花嫁控室での大騒動。
大会社の御曹司の新郎が控室で電話を取ると花嫁からで
「これから家出をするから」と告げられる。花嫁無しの結婚式!?
両家の両親と、ホテルのボーイ、着付け係を巻き込みながら、何と父親の愛人、元彼女まで現れて・・・。
花嫁はいったい何処へ・・・。
ドタバタコメディの受賞作!

観劇のきっかけ

チラシが気になっての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年3月26日
14時00分〜
上演時間 85分(途中休憩なし)
価格 3800円 全席自由

チケット購入方法

カンフェティで予約をしました。コンビニ発券のみ。
セブンイレブンで、予約番号を伝えて発券してもらいました。決済はコンビニでしました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。若い方が多かったですが、様々な年代の方がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・コメディ

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(2/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは、事前のチラシの通り。
大会社、小野グループの跡取息子、小野雄二は、普通の家庭の女性、マイと結婚する。しかし、結婚式当日、マイは「探さないでください」という手紙を残して失踪してしまう。雄二の両親は、有名な仮面夫婦。体面取り繕っていろいろと指図はしてくるが、心が籠ってない。マイの両親は離婚していて、母は肝っ玉母さんだが、父は不真面目男。マイの不在に対して謝罪すると、体面のためにもとりあえず、替え玉で結婚式を上げようと言い出す。その替え玉には、雄二の父親であり社長の愛人がすることになって・・・。オカマのメイクさんや、お節介なボーイさんも相まっての、ドタバタなコメディ。

お話の骨組みはしっかりしているように感じるのだけれども・・・、コメディ的な笑いの要素の中に、感動物語・・・家族の和解の物語と言うか、みたいなのが入ってくる。その感動話が、ちょっと「いかにもありそうな」な感じで、コメディで笑ってほしいのか、ヒューマンドラマで泣かせたいのかが、どこまで観ても判然としない。しかもその設定が、「結婚式当日に花嫁がいなくなる」「大会社の社長」「愛人」「オカマなスタイリスト」「下剤で足止め」など、この手のドタバタであまりにもありきたりな設定が出てきて。ありきたりなセリフを語るので、うーん、どう反応したらいいんだろう…というまま、終演してしまった感じだった。コメディだけれど殆ど笑えなかったかなぁ。ちょっと脚本が、私には厳しいなぁ、という感覚だった。賞の受賞作…という事だけれども。。。
[play_fooder]
[kangeki]

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<観劇レポート>Dotoo!「紙とダイヤモンド」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/03/26/080057 Wed, 25 Mar 2020 23:00:57 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3945

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 Dotoo!
2020年3月公演
紙とダイヤモンド
脚本 福田卓郎
演出 福田卓郎
日時場所 2020/03/25(水)~2020/03/29(日)
駅前劇場(東京都)

紙とダイヤモンド | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

Dotoo!(ドトォ!)とは‥‥
Dotoo!(ドトォ!)は劇団です。
娯楽である演劇を目指し、人間ドラマをエンターテイメントとして創造しています。
笑いもあるけど、それよりもクセになる不思議な暖かさにあふれた感動を
届けたいと思っています。

一貫して福田卓郎のオリジナル戯曲を上演しています。
2011年に25周年記念公演を紀伊國屋サザンシアターにて行ました。
追加公演も行い、作品は衛星劇場にて放送されました。

=TOP= of Dotoo!

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

〜ウエディングは想いのピースのジグソーパズル〜時代と共に変わってゆく結婚観、それによって結婚式の形も様々に変化、変わらないのは「幸せになりたい」という二人の想い‥‥『紙とダイヤモンド』は人生の大きな節目である大切な儀式『結婚式』を巡る物語。今の時代に送る10年ぶりの改訂版での再演です。こだわるにはワケがあり、想いがあり、夢がある、だから揉めるのです。幸せな人くらい手に負えないものはありません。そう思いませんか?

観劇のきっかけ

チラシが可愛くて気になって、の観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年3月25日
19時00分〜
上演時間 125分(途中休憩なし)
価格 3200円 全席指定・tktsで購入

チケット購入方法

直前に観劇を決めたので、tktsでチケットを買ってその場で発券してもらいました。クレジットカード決済しました。
当日、指定席の席指定券をもらいました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。割と年齢層上の方が目立った気がしますが、若い方もいて、特定の年齢層が多い、という感覚はありませんでした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・コメディ
・笑える
・会話劇
・ハッピー

観た直後のtweet

映像化の情報

チラシの中に、DVDの予約申込用紙が入っていました。終演後宣伝もありましたので、いずれ映像化されると思います。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
ミラクルウエディングラボのプランナーは3人。実は夫婦の支店長、木下、店員の内田、なんだか役に立たずに遊んでばかりの溝口、このお店の物語。訪れるのは、ちょっと変わったカップルばかり。便利屋経営の60歳と自称22歳、実は30歳の地下アイドルカップル。結婚式に30頭像を呼ぶと言って聞かない。新郎の娘と、新婦の父が必死に止めるも、気がつけばこの2人がカップルに。元の2人は仲違いして破談。1人の結婚詐欺の男に(菅田将暉に似てる)に騙されてる2人の女、元女子ボクサーと塾講師のレズビアンのカップル。女落語家と葬儀屋のカップル。その女落語家に惚れてる弟弟子。そんな面々が織りなす、割とドタバタなコメディ。

とても「いい感じ」のコメディ。最初の10分で笑いのエンジンかかってから、笑い続けて、笑い通し。ウエディングプランナーの話、という事もあり、相談する人がカップルごとに登場して出てくることもあって、かなりの数の人が出てるのに分かり易くて、それぞれの役がとても個性的。脚本が面白い。ちょっと先読めてしまう部分もあったけれど、なんとなくワザとチラ見せしている感覚もある。伏線回収もいい。マダム大久保って、どんな人だろう、とか思うし。コメディなのに、ワザとらしい会話もほとんどなく。すごく安心して、世界観に没頭して笑い続けられた。笑い過ぎて、観劇後にコメカミに疲労感。ウエルメイド、っていう感覚とも違うし・・・「いい感じ」っていう表現が適切かな。コロナウイルスの事なんて、すっかり忘れてた二時間、絶妙なコメディだった。

ストーリーを貫いている「今月中、6月中に結婚式を上げるために、誰かが結婚式をキャンセルして、既に満杯の式場を確保する」っていう流れが、コメディとして巧妙な設定。その中に、その場で出会ったカップルやら、結婚詐欺やらが紛れ込んでくるので、ワイワイ面白くなっていく。逆に、シリアスな面では、妊娠した落語家が、落語か子供を取るかを決断する話は、かなりジーンと来た。

ストーリー説明より、面白かったとこ、とことん自分用にメモ。
冒頭、まさか?と思ったけれど3着目のドレスのマネキン動き出した。髭の顔にドレスが似合い過ぎ。マダム大久保って、なんか太ってる毛皮の老婦人を想像する。象30頭もよぶ結婚式が想像できん・・・しかも浜辺で。荻窪なのに皇居一周マラソン。結婚詐欺がパイロットって…元ネタ分からなかったけれど思い込みが面白い。しかも実際に詐欺師パイロット名乗ってるし。風水の説明がいちいち面白く、客が聞き取れないくらい小声で会話している風水説明までも面白い。地下アイドル「お面女子」。1/4がロシア人の、色白の菅田将暉。鼻血の女王。「いざという時はティッシュもあるよ」。腐女子ならぬ「プ女子」の格闘技好き。葬儀屋の利益率は7割で、ウェディングプランナーが突如敵対視。メンツを守るために、代理親族で結婚式。ロボットレストラン。・・・もう完全に、観た人にしか分からないメモだけれど。コメディなので仕方ないか。

そういえば、タイトルは、一年目の「紙婚式」と、六十年目の「ダイヤモンド婚式」から取ったものと思われる。「灰とダイヤモンド」をもじったものかなぁ、という気もしたけれど、語呂だけで特に関連性はなさそう。

印象に残った役者さん。宮地眞理子、立ち姿がとても奇麗だったのと。しっかりしているのかと思いきや、たまに大きくスッとぼけた事言うのがたまらなく面白い。片平光彦、ラストの結婚記念日の数え方、ただ単に呼び名を一つ一つ言っているだけなのに、ズルいくらいカッコイイ。同時に、結婚で歳を重ねていく過程を、観客が想像する絶妙な間の取り方で。平川和弘、風水の話が、面白いし、説得力があり過ぎる。そして坂本文子とのバカップルぶりがいい。伊東知香と3人で、他人の会話への反応、椅子から腰浮かせたりしているのがいちいち面白い。伊東知香は、凄く舞台映えする役者さんだなぁ。格闘技好きのシーン、ダンスとかされている方かな、とも思った。
[play_fooder]
[kangeki]

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<観劇レポート>第14回春季全国高等学校演劇研究大会 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/03/21/080033 Fri, 20 Mar 2020 23:00:33 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3921

最終更新:[lastmod_time]
3日間分の感想を、映像で観たものを、このページに順次更新していきました。いったん更新完了。
新潟県立長岡高等学校「ドレミの歌」が音ズレで観れませんので、観れるようになったら追記します。

【ネタバレ分離】

高校演劇 春フェス大会。今年はコロナウイルスの影響でオンライン開催です。
元々新潟まで観に行く予定でしたが、行けなくなってしまったので、オンラインで観た分の感想を書きつつ「バーチャル春フェス」を楽しみました。。

公演前情報

公演・観劇データ

名称 第14回春季全国高等学校演劇研究大会
開場 リモート配信
日程 2020年3月20日(金)~22日(日)

第14回春季全国高校演劇研究発表大会 | FRESH LIVE(フレッシュライブ) – ライブ配信サービス
配信は2020年5月31日まで

観劇した演目

学校名 タイトル 作者 日時
大同大学大同高等学校 ト音 作:春陽漁介
潤色:大同演劇部
20日 13:10~
大谷高等学校 じみふる 作:桑原日和 髙杉学 20日 14:40~
徳島県立城東高等学校 となりのトライさん! 作:よしだあきひろ 20日 16:10~
宮崎県立宮崎東高等学校 三月の 空に 作:野村由美 21日 12:30~
北海道新篠津高等養護学校 オツベルの象たち 作:山田勇気 21日 14:00~
福島県立福島南高等学校 放課後のヘラクレイトス 作:矢野青史 21日 15:30~
山口県立山口高等学校 Change my world 作:川上そよ香
潤色:山口高校演劇部
21日 17:00~
新潟県立新潟工業高等学校 女子高生 作:久留米大学附設高校演劇部
岡崎賢一郎
潤色:引場道太と新工放送演劇部
22日 12:30~
山梨県立甲府南高等学校 イノセント鉄道とぼく 作:中村勉 22日 14:00~
新潟県立長岡高等学校 ドレミの歌 作:平塚直隆
潤色:高沢克之
22日 14:00~

公演チラシは、こちらのサイトに集まっています。
チラフェス2020 | 震災高校演劇アーカイブ

満足度の記載について

個々の演目ごとに記載します。
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。

ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

大同大学大同高等学校「ト音」

作:春陽漁介 潤色:大同演劇部

感想

本家5454版も含めて、3回目の「ト音」。
んー、割とミステリー的な演出に寄せた方が面白い作品だと思うのだけれども、ストレートに寄せた作品として創ったんだなぁ、という印象。ちょっと淡々とし過ぎているかも。主演の2人の、シンクロする感覚は面白いなぁ。めがねも人相も髪型も、息がぴったり。先生の2人も好き。役者さんが総じて上手い感覚。

直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5.0点満点)

大谷高等学校「じみふる」

作:桑原日和 髙杉学

感想

老人たちの会話を切り取りながら、そこに渦巻く想いとか、喪失感とかを表現した作品。老人たちの会話が面白い。同じ会話繰り返すし、妙なところで笑いを取るし、突然ボケたふりするし、気性は荒いし・・・。その会話が、とても高校生が演じているとは思えない。老人たちのリアルっぽい会話、と思わせてくれるデフォルメの表現が、面白くて鋭い。舞台全体の物語を、隅々まで理解するのは結構難しい部類かもしれない。けれど、理解しなくても、人の暖かい想いとか温もりとか、そういう想いが舞台上に溢れていて、その部分を感じれればそれだけで凄い作品なのかな、と思った。そんな表現なので、なんだか風船が浮いたような、フワフワした不思議な感覚をもって観ていた作品だった。

直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5.0点満点)

徳島県立城東高等学校「となりのトライさん!」

作:よしだあきひろ

感想

諸般の事情で、配信なし、という事です。残念。

宮崎県立宮崎東高等学校「三月の 空に」

作:野村由美

感想

定時制高校の日常の物語。定時制高校に通う主人公が、入院している祖父を見舞っている時に、同じ高校の生徒と知り合いになる。そこから始まる交流の物語。いろいろと葛藤を抱えつつも、卒業を目指していく二人と、それを見守る祖母や周りの人々。
お、定時制高校が春フェスにまで進出。物凄く会話が自然で、ゆっくり目の会話だけで進む舞台なのに、不思議と引き込まれる。学校での課題がいかに大変かとか、卒業がいかに重いものかを表現しているのだけれど、コンパクトながらしっかりと物語に乗せられていて、そこに渦巻く想いみたいなものまで手に取るように感じられて。高校演劇の感想で、高校生らしいって書くのは禁句だと思っているのだけれど、定時制高校独特の悩みや苦労や、特には不安定さを直視した演劇で、「高校生らしい表現」だなぁと思う。空間、舞台全体を使っているとは言い難いけれど、照明などで区切られた空間で演じている事が逆に臨場感と心情描写に繋がっている。

直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5.0点満点)

北海道新篠津高等養護学校「オツベルの象たち」

作:山田勇気

感想

養護学校を卒業して就職すると、そこには「バイトリーダー」という名の高3生、もうすぐ大学に進学する男が働いていた。最初は上手くやっていた2人だけれど、ブラックな職場の本性が明るみに出て、納期をせかす取引先のせいで、バイトリーダーに重荷がのしかかってくるといくと、障がい者が「保護されている」という事を感じるようになる。一方就職した彼は、学校で一緒だった先生や仲間との交流を通して、彼にどうやって接していくかを探していく話。

淡々とした物語。最初テンポが気になってちょっとイライラしたけれど、後半になるとそんなイライラを全く忘れて入り込んでいた。宮沢賢治の「オツベルと象」を下敷きにしているよう(青空文庫で読める。15分もあれば読める分量。)。私は読んだことがなかったけれど、多分物語を知らなくても十分に理解出来る。知らず知らずの上下意識とか、健常者・障がい者に関わらずの労働者の搾取とか、割と深い問題をサラッと描いている感覚。分かりあえないけれど、分かり合おうとする。寄り添うのは誰だろう、どちらだろう、などという事も思い。セットが秀逸。創り上げている製品みたいなのは、誰にとっても何なのかよく分からないし、でも複雑そうな製品の象徴。チャップリンの映画「モダン・タイムス」で、チャップリンが一生懸命、意味不明なネジの部品みたいなのを締めていたけれど、あれみたいだなぁ、何てことを、ふと思う。

直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5.0点満点)

福島県立福島南高等学校「放課後のヘラクレイトス」

作:矢野青史

感想

美術部が、人数が少ない部は廃部する、という学校の方針で廃部することに。残った1人ルミカは、結果的に美術室を不法占拠している事に。生徒会役員の友達は、1人残るルミカに配慮しながら、生徒会役員の立場で、廃部を理解してくれるように迫ってくる。時間講師の先生は、権限もないし安い給料だから、あんまり親身にはなってくれない。生徒会の他の役員は、ルミカに謝りに来る始末。美術部を不法占拠しながら、静かに静かに、その思いを連ねていく物語。

前半、芝居のテンポがゆっくりなのが気になり「ん?単に弱小文化部廃部モノ?」とちょっと違和感を持ったけれど、中盤くらいから、あ!と合点した物語。グググと来て目が離せなくなって、結果的には涙腺うるうる涙まで。

少子化で、人数的な充足が出来ずに部活が廃部になるという現実は、現場の先生・生徒からすると、とても現実的な、深刻な問題事なのかもしれない。そういえば、部活顧問を外部委託する事が許されるようになる…、何て言う事を聞いたことがあったけれど、深く考えていなかった。私にはあまり馴染みのない問題、危機感がなかったので、その問題提起にまずは驚く。大げさに言えば、それは、日本の文化とかそういったものが、衰退していくこと、端的に言えば「単に絵を描きたいだけ」というルミカの想いに、応えてあげられない事になるのかもしれない、という風にも感じる。全体としては美術部の廃部の物語を丁寧に描いてる物語なのだけれど、その美術部を描くことで、社会にある問題を描きたいんだろうなぁというのが、中盤から伝わってきた。

作品全体が、こういった状況に対する「叫び」なんだろうと思う。物語では、後輩に思いを引き継ぐ、というので終わり、特に解決策が提示されていない。その叫びが届けばいいな、とも感じる。
勝手な想像だけれど…震災の影響で、当たり前のように喪失したものに対する想いも、ひよっとしたら、あるのかもしれないとも思った。

コロナウイルスで、大会も中止(映像配信)になり。日本全体で(いや、世界全体で)中止になった興行が多く、演劇や芸術、俳優業が「本当に必要か?」などと言われる事にも、奇しくも対応している。むしろ、本当に大事なら、マスクして消毒して、感染にビビりながらでも上演したい、観たい、という想いがうまれてくる。映像配信は有難いけれど、作品の性質を考えると、やはり生で観たかった、というのを強く感じた作品だった。きっと、何よりも生で伝えたかった、という想いが強い作品ではないかと思った。

出ずっぱりのルミカ役の淡々と外さない演技と、醒めた視点の時間講師の先生がいいな。先生、ちょっとわざとらしい感覚もあるけれど、ルミカと自らの正義感を気にかけつつも、当事者の視点とは少しかけ離れている感覚が絶妙だなぁ。物語が深刻になり過ぎず、しかもリアリティが増し。

直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5.0点満点)

山口県立山口高等学校「Change my world」

作:川上そよ香 潤色:山口高校演劇部

感想

子供向けアニメが好きな、はなと、スタフラさんが突然ツミッターで友達に。はなさんはスクールカースト上位の高校生だけれど、スタフラさんは20代後半くらい?の引きこもり。スタフラさんは、アニメとはなさんとの会話に触発されて、勇気を出して少しずつ外出するようになって。その様子をはなさんに報告したりしている。そんな流れで、スタフラさんはオフ会をしようと言い出す。はなはちょっと躊躇して、友達の写真を、自分の写真だと偽って送ってしまう。その写真を手掛かりに、スタフラさんは何の予告もなしにはなに逢いに来るが、スタフラさんのあまりのブッ飛んだ行動に、どうしたらいいのか分からず逃げてしまうはな。そんな中、はなの友達のカースト上位の子が、アニメオタクの高橋と付き合い出す、という。はなは、スタフラの事、アニメの事を好きだと言えるように変わりたいのか、葛藤する物語。

高校演劇では、割とよく当たるテーマのような気もする。関東大会で観た「乙女のシコ×2」、神奈川県大会で観た「O-dentity」を、ふと思い出した。2人しか出ていないのに、ものすごいテンポで軽快な会話で進む物語。前半の、アニメを追いかけている2人のやり取りのコミカルさとは裏腹に、テーマは深刻。若い頃に強く感じる悩みだとは思うけれど、他人の目を気にして自分の心の声に従う事と、「変わりたいけれど怖い」という事の葛藤が、くっきりと浮き上がっていた。軽快なリズムがあるお話で、深刻にならず楽しめる。2人の掛け合いがとにかく面白いなぁ。

チラシを読むと、スタフラさん役の人が、脚本を書いた人かな。脚本の世界観というか、言葉の選び方、コミカルな会話が、とても面白い。他の作品も観てみたい、と思った。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/11/17/103013https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/01/26/075238

直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5.0点満点)

新潟県立新潟工業高等学校「女子高生」

作:久留米大学附設高校演劇部 岡崎賢一郎
潤色:引場道太と新工放送演劇部

感想

女子校の女子だけの演劇部。世間の流れなのか共学校として変わり、全校でまだ14人しかいない男子の一人、アラキ君が、演劇部に入ってくる。ロミジュリのパロディを演じる事になり、男の子が必然的にロミオをすることに。ジュリエット役の子に少し恋心を抱きつつも、クラスの子と付き合う事になり、複雑の想いを抱えたまま「探さないでください」と手紙を残して演劇部を去ってしまう。彼も彼なりに、いろいろと悩んでいたのだ、と男性の苦悩を思う話。・・・が、高校生役は、基本男女が完全に入れ替わっている。たくさん出てくる女子高生は、みんな女装した男子高校生が演じている。そして、男の子は女性が・・・というお話。

前半、みんな女装して出てくるのでインパクト絶大。前半1/3くらいは、そのインパクトにグイグイと引き込まれてしまう。面白いやり取り。1人入ってくる男子が、逆に女性が演じている事もあり、何らかのジェンダーの話なんだ、というのは割と早い段階で読めてくる。「男は男で大変だ」「そして女も大変だ」という結論は、とても腑に落ちたのだけれど、男女を入れ替える事が、このストーリーだと、どうしても大きな意味を持ってしまうのに、その意図みたいなものを理解しきれなくて困った。「異なる性別の苦悩を理解し表現するため」の入れ替えかなぁ、と思ったのだけれどだとしても、どうも腑に落ちない。単に演劇部男女比の制約から出たものなのか、明確な意図があるのか判然としくて、何か見落としたかなぁ、という消化不良感が残った。

直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5.0点満点)

山梨県立甲府南高等学校「イノセント鉄道とぼく」

作:中村勉

感想

関東大会で観て、あまりの感覚に圧倒されて。その後忘れられずに、日に日に「もう一度観たい」欲が高まっていた作品。新潟でもう一度観たかった・・・。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/01/26/075238
脚本も片手に再度見直してみても、「こういう物語」という事を明確に語れない。語る必要もない物語なんだよな、という事を確信した。描いている事が、今の高校生の生活であり、想像力の翼の力であり、スマホ世代のコミュニケーションである、という感覚。スマホ片手に「ムーンライトながら」に乗っていけば、繋がりながらどこまでも遠くに行ける。そんな感覚的な事を直接ねじ込まれる、感覚的な作品だった。映像で伝わるのかなぁ・・・という心配はある。客席の前10列目くらいまでで、舞台を見上げながら観るのが効果的な作品かもしれない。

直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5.0点満点)

新潟県立長岡高等学校「ドレミの歌」

作:平塚直隆 潤色:高沢克之

感想

残念ながら、冒頭10分くらいで音声と映像がズレてしまう。少しのズレなら観れそうだけれど、大幅にズレているようなので、続けて観るのは諦める事に。校長先生に殴り込みに入って、その後どうなったんだろう。

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<観劇レポート>田上パル「Q学」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/03/20/080013 Thu, 19 Mar 2020 23:00:13 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=3912

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 田上パル
田上パル第18回公演
Q学
脚本 田上豊
演出 田上豊
日時場所 2020/03/19(木)~2020/03/31(火)
こまばアゴラ劇場(東京都)

Q学【3/28-29公演中止】 | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

2006年、田上豊の作品を上演するために結成。熊本弁、多彩なアクション、ファンタジー性を絶妙なバランスで散りばめた、緩急の利いた疾風怒濤の展開で、観劇後の爽快感を生み出す。
第14回北九州演劇祭コンペティション部門(2006年/北九州芸術劇場)、夏のサミット2008(2008年/こまばアゴラ劇場)、MITAKA“Next” Selection 10th(2009年/三鷹市芸術文化センター)などに参加。
公募で選ばれた女子高生と創作した『師走やぶれかぶれ』『新春やぶれかぶれ』(2010年/キラリ☆ふじみ)が好評を博す。
2008年から三年間、富士見市民文化会館キラリ☆ふじみにてレジデントカンパニーとして活動。出張型のアウトリーチや、創作型のアウトリーチなど参加者の年齢を問わず、ワークショップ活動も展開している。

田上パル

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

全国9都市ツアー最終地!!各地で大反響を巻き起こした『Q学』、東京凱旋!!
***
高校。表現選択科目「演劇」の授業時間帯。「演劇」の授業を選択した生徒たちは、一癖も二癖もある問題児。
自称演劇人の非常勤講師によるやる気のない「演劇」の授業は、ただの不良の巣窟と化してしまうが、無気力と惰性の時間の連続は、彼女たちの絆を深めていった。しかし、ある時、その授業が研究授業として発表しなくてはならなくなる 。非常勤講師の提案に 、全員で『走れメロス』を題材にした芝居を作ることになるが…
不良×太宰×演劇。
演劇の神様は、きっと彼女たちを素敵なところに導いてくれるに違いない。$$

観劇のきっかけ

チラシをみたのと、凱旋公演という事もあり、前評判が高かったのが観劇のきっかけです。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年3月19日
19時30分〜
上演時間 85分(途中休憩なし)
価格 3500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページから、Peatixサイトで予約し、クレジットカード決済しました。
当日、メールで送られてきた電子チケットを見せて、名前を伝えると、そのままチケットを発券してくれました。

客層・客席の様子

男女比は6:4くらい。シニアな男性が若干目立ちましたが、男女ともに全般的に、いろんな年代層の方がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・にぎやか
・泣ける
・笑える

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーを、全体を観た上で、時系列に並べてみると。
高校の表現、演劇の授業。あくまで表現の一環としての、強制的な月曜3〜4限、2コマ。他の表現クラスが嫌だから、消去法で演劇を選んだ生徒たち8人は、みんな死んだ魚のような目をしてる。先生もやる気ない。その中で、何故か元気な生徒、坂口。彼女に乗せられて、演劇のエチュード的な遊びをしていたら、気がついたら楽しくなってる。目も生き返った。罰ゲームとか言って、ふざけてハリセンで叩きあうのも、生きてる感じがして楽しい。坂口さんにまんまとはめられたと思ってたら。ある日坂口さんが授業に来なくなった。理由はよく分からない。でも、坂口さんがいなくても、楽しくできる様になってた。いつしか彼女の不在を忘れていた。そんな中、国語の授業でやった「走れメロス」を試験として、個人個人、劇にすることになった。それと、坂口さんはスナックでお酒を飲んでるところを校長に見つかって退学らしい。走れメロスの発表会は、学校の研究授業になって、先生がたくさん観にくる。そこで、来なくなった坂口さんを引きずり出して「仕返し」をする事にした。坂口は、退学ではないし、お酒を飲んだのも誤報だった。母が入院して、余裕がないので、退学して働くそうで。生徒たちは、坂口を巻き込んだ「仕返し」の劇をする。

実は、ラストの「仕返し劇」が始まるまで70分くらい、何が言いたい劇なのか、さっぱり分からなかった。ストーリーは上記の通り時系列に書いたけど、劇中は時間が行ったり来たりする。出ている役者さんたちの殆どが、不良に片足突っ込んだ女子高生達。会話は自然で魅力的で、観ていて飽きることはなかったけれど、物語として何が言いたいのか、ラストまでまるで分からなかった。高校生の描写がデフォルメしつつもリアルなので、高校生リアル、のお話として観てしまっていた。ラスト、仕返しの劇を観ながら、あーものすごくハイコンテキスト、、、、物語をそのまま受け止めるんじゃなくて、少し別のことを表現しているのか、と気づく。気づくと、その巧みさに、自分でも理由の説明できない涙が溢れてきて困る。

あえてストーリーに絡めて語ると、たまたま「表現」というものに出会ってしまった生徒達と、たまたま理由も告げれずに退学の道を歩まねばならない人が、突然の別れの切なさや、喪失感や、一緒に過ごした時間への思いや、その他諸々の事を、なんとか表現しようとしている、演劇の風景、なのだと思う。「仕返しの走れメロス」は、あまりに破茶滅茶すぎるお話だけれど、そうやって破茶滅茶な表現をする事で、なんとか伝えたり、もやもやしたものを表現したり、そんな事を表していて。そして「演劇!」というシュプレヒコール。もう「演劇」しか選択肢がない、とさえ錯覚しそうなくらい、表現でしか表現できない、その事への賛歌のようにも思えてくる。物語を追うというより、そういった少し比喩的な、ものの見方の提示の物語、そんなふうに思えた。

いろんな事を思い出した。この話達って、理解できない現実を表現する、、、という意味では、ギリシャとかの「神話」が、産まれた時の経緯を思い起こさせられたり。星座の神話や、自然への畏敬を表す神話って、こんな経緯で生まれて、語り継がれてるんじゃないのかな、とか。それと・・・多分誰もわかってくれない例え話かも知らないけど、映画「ちびまる子ちゃん」(何故かその歴史を封印されてる、初回映画版)の、大野くんが引っ越してしまうときにお別れ会でクラスが演じた演劇の事を思い出したり。アニメ「プラネテス」の全体を貫くテーマを思い出したりもした。あと、ひょっとしたら昨年、高校演劇サミットで観た「てくてくかけてく」は、あまりピンと来なかったけど、こういう事を言いたかったのかなぁ、なんてこともフラッシュバックしてきた。
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プラネテス 1 [DVD] プラネテス 1 [DVD]
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/12/28/150015

多分思い出すことは、人それぞれ違う。私の思い出したことで共通するのは、言葉にできない切なさや感謝と、それが言葉にならないもどかしさを、誰かに伝えようとしたときに感じるもどかしさ。あの、感覚だと思う。その風景を、全然関係ないこの物語で、思い出す。演劇があれば、表現があれば、なんだって伝わるさ、という心強さも同時に感じる。

折しも、コロナ自粛ムード全開。表現は必要なのか?なんてアホな議論も巻き起こってるけど。こんな、よくわからないもの、演劇じゃなきゃ表現できないだろ。なんてことも思ったり。

・・・とここまで書いて、当日パンフを読む。なるほど、作者が素行不良の一般の高校生に、演劇を教えていたのは実話なのか・・・。演劇が人生の輝かしさを取り戻す、という現実にあった主題も、もちろん表現されていた。けれど、そもそも訳が分からないものをどう表現するのか、という視点が、私自身の観劇体験としては強かったのかな、と思う。素行不良の高校生は、例えば今この劇を観て、どう思うのか・・・何てことを更に思ったり。コロナのことも言及されていて、当たらずとも遠からじ。

先生以外、皆さん制服なので役者さんと配役のの対応が、追いかけきれなかったのが残念。

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