なんかくうかい https://www.nanka-ku-kai.com 人生はまるごと、自分のもの。仕事なんてしてないで、さあ、楽しもう。最近は、芝居の感想と、日本酒が多め。 Thu, 16 Jan 2020 16:39:29 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.3.2 https://www.nanka-ku-kai.com/wp-content/uploads/2019/07/200608s.jpg なんかくうかい https://www.nanka-ku-kai.com 32 32 <観劇レポート>URAZARU「ストリッパー物語」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/01/17/080028 Thu, 16 Jan 2020 23:00:28 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2959

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 URAZARU
ストリッパー物語
チーム 青キャスト
脚本 つかこうへい
演出 太田勝(さるしばい)
日時場所 2020/01/15(水)~2020/01/19(日)
オメガ東京(東京都)

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

より多くの⽅に、より多くの作品を―​​

2011年4⽉、かつて浅草橋にあったアドリブ⼩劇場で⼩さく産声をあげた猿芝居。
着実に公演を重ね2016年9⽉〜10⽉では⼤塚・萬劇場にて連続上演された、猿芝居第8回公演「拝啓、⿂屋さん」・第9回公演「はい、カット︕」では延べ1864名の動員に成功。
また「拝啓、 ⿂屋さん」の千秋楽では萬劇場の1⽇の動員記録を更新。
後ろ盾のないインディーズ劇団にとって⼤成功と⾔って良い数字を残せました。
今後、この勢いを⽌めないためにも、本公演以外の時期にさるしばいにとって有益な活動の場を設け本公演では出来ない制作体制でより多くの ⽅に、より多くの作品を提供する⽬的で作られた場が、さるしばい新ブランド・URAZARUなのです。

URAZARU official website

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました
さあ落ちよう。お前と一緒ならどこへでもいける!
明美は盛りを過ぎたストリッパー。落ち着いた暮らしをしたいと思うこともあるが、腐れ縁の〝ヒモ〟シゲさんとは切っても切れない縁。ある日、明美の前に一人の少女が現れる。
「わたし、ダンサーになりたいんです」「踊り好きなの?」「…はい」
その少女は、シゲさんが家に残してきた娘の美智子だった…!輝く瞳で夢を語る美智子に、いつしか明美はかつての自分の姿を重ね合わせていく…虐げられるが故により深く愛し合う、ヒモとストリッパーの愛の物語。

観劇のきっかけ

出演者の方にお誘いを頂いての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年1月16日
19時00分〜
上演時間 120分(途中休憩なし)
価格 4000円 全席自由

チケット購入方法

団体ホームページからのリンクされている、CoRich予約ページから予約しました。
当日、受付で前売り料金を支払いました。

客層・客席の様子

男女比は半々か、6:4くらい。アラフィフアップのシニア層と、若い層とに真っ二つに別れていて、私くらいのアラフォーサラリーマンもチラホラいるも、少数派な感覚。シニア層は2人連れ。若い層は一人観劇が目経ちました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
「ストリッパー物語」というタイトルで、不安を感じる人もいるかもしれませんが、性的な表現が苦手でも、ものすごく過激な事はないので、概ね安心して観る事が出来ます。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・愛憎

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
ストリッパーの明美は、ヒモのしげとストリップ小屋で生計を立てている。明美は、ストリップだけじゃなくて、そのつてで町の金持ちに本番をやらせて、生計を立てている。ある日、美智子というシゲの娘が訪ねてくる。明日留学のためにアメリカに旅立つけれど、実は留学は早々に抜け出して、バレエダンサーとしてニューヨークのロイヤルバレエシアターに入る機会を伺うという。最初はちょっと対立するも、打ち解ける明美と美智子。美智子の野望を知り、明美は応援するようになる。シゲに隠れて密かに文通し、お金を送るようになる。いつものように、明美に客を取らせているシゲ。かつて夏の間だけ、バイトに来ていた学生が、弁護士になって明美を呼んだ。そして、明美と結婚したいという。シゲとは別れろ、という。それでも結局シゲと関係を続けることになるも。明美は梅毒にかかっていて、失踪。見つけた場所は大阪のストリップ小屋だったけれど、もう息も絶え絶えだった・・・と、強引にまとめるとこんな感じ。

なんだろう。熱い芝居のはずなのに、心に引っかかってこなかった。スルスルと、トコロテンのように抜けてしまった感覚だった。どうしてそうなるのか、自分でも分からなかった。脚本が、自分には引っかかってこないのだと思ったけれど、確信が持てなかった。途中から、少し引いた視点で、芝居を観ながらその引き気味の視点の理由を考えていた2時間だった。

多分、物語は理解していたはずだ・・・と思う。物語の中の話で一番腹がたってしまったのは、終盤、緑がシゲに「貴方たちの愛の形だって、受け止めようと思っていたし、そんな事は私にはどうでもよかった」みたいな事を言うのに、直後には「(本番の売春に)行かないでくれ、やめてくれ、って一度でも(明美に)言ったことある?」と詰め寄っている時。シゲも弱っているシーンだから、真に受けてて。・・・シゲがそんな事言えるなら、この二人は恋に落ちてないし、ここまで堕ちてないし、堕ちたシゲを明美は惰性でも好きではいられないんじゃないかなぁ、と。客に対して、共感を得るための台詞なのか、反発を求めていたのか、よく分からなかったけれど。私の中では、反発せざるを得ないところで。そこで見せる、二人の愛の関係なのだろうとは感じるものの、一方、明美とシゲの中だけで分かればいい事を描いているのに、その部分の描写が意外とのっぺりしているなぁ、とも思う(アメリカ行きの船とか、高校教師と教え子だった・・・とか)。

全体的に「叫ぶ」感じの台詞が多く、何でそんなに叫ぶ必要があるのかなぁ、と割と引いた目線で、冷静に見てしまった自分がいた。この台詞、冷静に言ったらどうなるのかなぁ、とか脳内で考え出して。脚本の意図は別に、2020年の上演で、叫ぶのが最善の表現だとすると何か要素が足りなくないかな、と考えて。たどり着いたのは、「下品さ」。出てくる登場人物は、みんなどこか上品だ。「本番」っていう、売春を表す言葉が出ても、何処か上品に聞こえて。あーその部分が、モノ足りなかったのかなぁ・・・と思ったけれど、なんとなく確信も持てずにいる。美智子のバレエ姿が、単に可愛い、って感じてる。「下品さ」が際立っていたら、もっと後光が指すような感情が生まれたのかなぁ、とかそんな想像をしてしまう。作品、初演が1975年。帰宅後、家にある昔の芝居の写真集的なのを引っ張り出してきた。つかこうへい事務所の写真はいくつか載っていて、この作品を原型にした1981年の「ヒモのはなし」っていう作品の写真が出ていた。ヒモは田中邦衛でストリッパーは根岸季衣。演劇的にはアングラブームから小劇場ブームの時代、か・・・。初演、どんな雰囲気だったのかな。もっと下品さ、下世話さが、漂っているん作品なんじゃないかな・・・写真からは判断がつかないけれど。時代の熱のギャップなのかな。・・・振り返りながら、そんな事を考えた。

気になった役者さん。鵜濱咲紀、頭のあまりよくない役所なんだと思うけれど、舌っ足らずで物凄く必死に自分を伝えようとしているのが印象的。抱かれた経験がない、っていう流れは、緑とのやり取りから先の話が読めてしまうものの、何だか切実な、切羽詰まったものを感じた。


[kangeki]

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<観劇レポート>劇団俳優座「雉はじめて鳴く」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/01/15/114518 Wed, 15 Jan 2020 02:45:18 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2983

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 劇団俳優座
劇団俳優座第340回公演
雉はじめて鳴く
脚本 横山拓也(iaku)
演出 眞鍋卓嗣
日時場所 2020/01/10(金)~2020/01/19(日)
俳優座劇場(東京都)

団体の紹介

劇団ホームページには紹介がありますが、長いので割愛します。
多くの俳優さんが所属し、テレビ等の出演も多い劇団です。
劇団俳優座

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

『例えば彼女が教師じゃなかったら、あの恋愛はスタートしていたのだろうか』
『もしも彼が大人だったら、あの恋は成就していたのだろうか』
小さい囲いの中で形成される数百人のコミュニティ。
彼らの眼に映る世界の先に、実社会はつながっているのだろうか…。

観劇のきっかけ

iakuの横山拓也さん、今注目している脚本家の方の公演です。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2018/12/01/070000https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/04/19/080000https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/09/18/080018

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年1月14日
14時00分〜
上演時間 125分(途中休憩なし)
価格 5500円 全席指定

チケット購入方法

カンフェティのサイトで、座席を指定して購入しましたが、決済はしませんでした。
セブンイレブンでの引き換え可能な番号をもらいました。
セブンイレブンの店頭に行って、カードで決済をしてチケットを発券してもらいました。

客層・客席の様子

俳優座の劇場に初めて行きましたが、マチネの公演ということもあってか、60代以上のグループでの観劇が目立ちました。男女は半々くらい。その中に、若い人が一人観劇でポツンポツンと混ざっている感じでした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・シリアス
・考えさせる
・親子と先生

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
公立高校。赴任してきた新しいスクールカウンセーラ藤堂は、すぐに女教師の浦川と仲良くなる。浦川は、自分のクラスの生徒・・・健の生活面での相談に乗っているが、サッカー部のキャプテンを務めるにも関わらず、精神的に不安定なのか、時折ハグを求められたりする。どうやら健は、浦川に恋心を抱いている様子にも見えるも。実は浦川は、サッカー部の顧問の戸倉と不倫関係にあったりもする。スクールカウンセーラとの会話を通して、健に対して、このままウラカワがカウンセリングを続けるのは良くないと、健にカウンセラーとのカウンセリングを迫る。しかし、その事に激昂した健は学校を飛び出し行方不明に。翌朝来た健の母親は、どうやら精神的に病んでるように見える。健の母親は、健が中学時代に家を出てしまった。どうやら静岡に住んでいるらしいが、たまたま母が父親に手紙を書いているのを見た時に知っている、住所しか知らない。健は父親に会いに行くが、そこには父親はいなかった。翌日学校に戻ってきた健。家に連れて帰ろうとする母親に抵抗して、児童保護施設に行くと宣言。その行動を、「私が責任をもって守る」「いつでも君の避難場所になる」という浦川・・・。そして、その出来事を、30年後、母の死をきっかけに先生に30年ぶりに「避難」しにきた先生と回想する物語・・・と、強引にストーリーだけまとめるとこんな話。

すごく、すごく、静かな舞台だった。奇をてらわない、とはこういう事を言うのかな。回転舞台はうまく使いつつも、静かに静かに進んでいく物語。俳優座劇場の間口だと、若干の迫力の物足りなさはあるものの。横山拓也ならではの、淡々とはしているが深い人間の物語。ああ、やはりすごいなぁ、という事を感じた。

主に、二つの物語の流れが織り込まれていた。

1つは、物語の大筋。親と子、そして教師を含めた他者との関係。
親がモンスターペアレントだったり、精神的に破綻していたりして、子供の生活が成り立たないとき。子供はどうしたらいいのか。そして教師は、何をしてあげられるのか。浦川の、最初は担任だからというごく自然の感覚から始めた、健の相談に乗る事。スクールカウンセラーが学校に導入されて、いわゆる「プロ」の目線も横目で見つつも、結局は健は、浦川に頼ってくる。身近にいる他人が、他人に何が出来るのか。そして、どんな限界があるのか。そんな事を思わず考えてしまう。ラスト、浦川が「私が責任を持って守る」といい健を守ろうとする。血のつながりももちろん、あがなえない大切なきづながあるものの。きっと、人間の関係ってそれだけじゃない。カウンセラー、親しい友達、という、健と浦川にとっては「脇役」的な要素を周りに上手く配置しつつ、他人に出来る事、という優しさを表現しているのが非常に秀逸。

もう1つは、ストレートに、恋の話。
健が浦川を頼るのは、担任で話しやすかったというのはもちろんなんだろうけれど、浦川に対する恋心に裏付けされていて。ただ、これは浦川の視点からすると、若い生徒からの恋心で、受け取るには少し大げさな感情。浦川にとっては、教師と生徒、という関係でしかなくて。しかも、浦川自身は、戸倉と不倫関係にあり、しかも結婚願望もあるからその関係を正に清算しようとしているところだったり。健の友人のサッカー部マネージャの早織も、健に対する恋心で動いていて。全体的に、誰かが誰かに淡く恋している状況ではあって、でも立場というか、立ち位置が大きく違う2人の恋であって。その「恋する事と、慰められる」ってどういう関係なんだろうか、みたいなことが頭の隅をよぎった。不倫関係で寂しさを紛らわす事と、20も歳の離れた教師に精神的な安定を求めつつする恋と、何だかどこか、似ているような気もするし。・・・あれ、恋するって何なんだっけ?。そんなに寂しい事なんだっけ?。対等な関係じゃないと、恋しないんだっけ?とか。そんな、結論の出ない事を、思わず考え出してしまった。

1つ。引っかけられたなぁ、と思ったことがあって。学校でのやり取りの合間に時折、舞台後方だけで展開する、50代くらいの男と、更に年上の車椅子の女の話。どうやら、港で海を見ながら話をしていて。私の誤解かもしれないが・・・話の流れから、これは健の父なんじゃないか、と思うように物語が作られていたように思う。(父は、祖母の面倒を見るために静岡へ・・・とか、手紙を受け取っても開封していない・・・とか、そう誤解させるようなやり取りがあった)。実際のこの二人は、50代の健と、70代の浦川。この物語自体が、一種の回想だったり、2人の「あれから30年後」のように、話が作られているものの、最後のシーンまでその事は明確には明かされず、あえて観る側にミスリードさせるように作られていた。お互い婚期も逃がしてしまい、50歳と70歳で独身の健と浦川。「私に避難する?」と両腕を広げる浦川の手に収まる健だけれども。ああ、ここでは恋し恋されるの関係だけれど、少し立場が異なっていて。感動的なラストではあるものの、この二人の恋はどうなるのか。果たして上手くいくのか、という事を、どうしても考えずにはいられず。そういう「かけ違いの恋」「段差のある恋」みたいなのを、とことん描くんだなぁ、と思いながら観ていた。

気になった役者さん。若井なおみ、少し遠い席だったので顔まで正確に判別できる席ではなかったのだけれど。不器用だけれど、大胆で。生徒に対しては誠実な、先生がとても魅力的だった。健が浦川に惚れる、というのが客も同じ感情を持たないと、最初の所で掛け違ってしまいそうな話だったけれど、平たく言うと「惚れてまうがな」な魅力全開の女性だった。保亜美、アイドルって言われているけれど、客側は浦川の方が魅力的に見えたんじゃないかな。その凹凸の加減の出し方具合もよかったのと、場の回し方がとても好き。山下裕子、率直に、こういう校長先生がいたらホント頼もしいよなぁ、の魅力。反面、河内浩の、ダメな先生具合も面白い。私には、河内浩は、頼りないけれど突っ走る時の、斉木しげるに非常に似て見えた。清水直子、精神的にも、もうどうにもならない母、というのが、ものすごくリアリティがあって。ちょっと怖かったけれど、健が逃げ出したくなる、という状況がリアルに見えた。

[kangeki]

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fitbit inspire HRで2ヶ月。良い点/残念な点をalta HRと比べて書くよ! https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/01/12/134015 Sun, 12 Jan 2020 04:40:15 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2665 どもっ\(´▽`*)。てっくぱぱです。
今日はfitbit inspire HRについて書きますよ。

ありがとう fitbit alta HR

2019年11月頭。
2年間使っていたfitbit alta HRを卒業して、inspire HRに交換しました。

念のため。alta HRに、特に不満がある訳ではないのです。

単に、使い続けでちょっとボロくなってきたのと、
少し気分を換えたいな、という思いもあり。

新しいfitbitを買う事にしました。

2年間。片時も離さず、一緒にいたよね。
モロッコの砂漠にも一緒に行ったよね。
ロンドンのミュージカルも、一緒に観たよね。

ありがとう。alta HR。

こんにちは fitbit inspire HR

で、11月頭から使い出したのが、このinspire HR。

私が買った時は、17000円位だったかな。

「HR」がつかない、inspireは、こちら。
これだと心拍数は測ってくれないけど、9000円強。

この記事を書き始めた段階で、10週間くらい使っています。

今のfitbitのラインナップだと、最もコンパクトなタイプがこのinspireシリーズ。

altaシリーズは、既にラインナップから外れてしまっているので、
コンパクトなタイプのfitbitを新たに買う場合は、唯一の選択肢になってしまいました。

alta HRシリーズは、まだAmazonでは売ってますが、在庫がなくなったら、販売終わってしまうのかなぁ。

そして。そもそも。
私自身、腕に時計をするのが、何より嫌なのです。
コンパクトなタイプでないと、装着する気にはなれないんです。

個人的には、fitbitは3機種目。
alta HRとの相性がとてもよかったので、交換するのがとても不安だったのですが。

結果的には・・・「大満足」。
既に生活のお供として、欠かせないものになっています。

fitbit alta HRから、fitbit inspire HRに買い換えた時の
「良かった点」「残念な点」を書いてみますね。

★fitbit inspire HR良かった点

防水


fitbit inspire シリーズは、防水なのです!

alta HRとの最も大きな違いは、この「防水」。
私は、プールで泳ぐのも大好きなので(最近は泳げてないけれど)、
泳いだ距離の測定も、このfitbitがしてくれるのです。
(まだやった事ないけれど・・・今度プール行こう)

ただ、泳がない人にとって「防水」って必要なのかな、と感じると思うのですが

実は、防水の、最も大きな利点は。

「お風呂」にも持って行ける。
です。

お風呂に入る時、装着したまま「ザブーン」です。

バンドに付く汚れなんかも、お風呂で自然に奇麗になります。

目の悪い私は、お風呂で時計がみえないですが、手元に時計ありますしね。

何よりうれしいポイントです。

キッチンタイマーがついた

嬉しいポイント2つめは、
「キッチンタイマー(カウントダウン)がついた」ですかね。
「ストップウオッチ機能」と「キッチンタイマー機能」が、すぐに使えるんですよね。

左に付いたボタンを押して、
上に3つくらいスクロールすると「タイマー」が表れて。

それをタップすると、「カウントダウン」と「ストップウォッチ」が現れます。

で、「時間」と「分」を指定して、カウントダウン開始すると、
キッチンタイマーになりますね。

時間が来たら、時計全体の振動、バイブで知らせてくれます。

これ、いろんなシーンで使えるんですよね。

個人的によく利用するのが
「料理中のカウントダウン」と「乗り過ごし防止タイマー」かな。

「料理中のカウントダウン」
料理中には、麺のゆで時間とかタイマーで教えてくれます。
キッチンに立つときって、手元に携帯が無いときが多いので、
とっさのタイマー機能は、結構嬉しい

「乗り過ごし防止タイマー」
電車で座っていて、少しウトウトしてしまう時。
タイマーを到着時間にセットしておくと、知らせてくれる。

・・・それと、お風呂にゆっくりつかる時、
リラックスする時間を決めてタイマーセット。
長湯になり過ぎずに、のんびりできるのもいい感じです。

LINEの表示などの「通知」全般に対応(iOS)

これは、iOSとペアで使う場合なのですが。

iOSで「通知」として表示できるものは、inspire HRで表示できます。
これは、とても便利。

設定のポイントは、fitbitとペアリングしてから、一度でも通知が来たアプリだけが表示されるので、
例えばLINEを表示させたかったら、fitbit inspire HRをペアリングした後、
一度LINEで何かを送ってもらって、iOS上で通知される機会を作った後に、
設定がONに出来る点、ですね。(はじめは、表示されなくて焦った)

私の場合、どう使っているかというと。

嫁さんからのLINEは、iPhone上でも、待ち受け画面に表示されるようにしているのですが、
LINEがくると、fitbit inspire HR側に、文面も含めて表示されます。

まあ、液晶は小さいので、スクロールして表示したりしますが、
イチイチ携帯を見なくても、嫁さんからのLINEの文面が確認できるのは有難いです。

特に移動中で、携帯観る暇が無いときのメッセージは重宝します。

時計を見る動作の感度がいい

fitbit は、常に液晶が表示されているわけではなく。
時計を見る動作をすると、勝手に液晶が表示される仕様になってます。

で、alta HRへの不満の一つが、この表示の感度がイマイチだったこと。
いろんな人が書いてますね。
コツを覚えると、それ程困らず表示は出来るんですが、
表示のために、妙に大きく腕を振る、変な動作のクセがついてしまったり。

ですが。inspire HRは、感度いいです。
表示されない事が、殆ど無い。ごく自然な動作で、時計表示されます。

まあ「表示されて当たり前だ」と突っ込まれれば、そうなのかもしれないけれど。(笑)
alta HRの最大の不満だっただけに、解消されてとても嬉しいです。

アラームのバイブ、スヌーズが1回で止まる

これは地味に嬉しい。

アラーム。
設定した時刻に、時計全体をバイブさせて、お知らせしてくれる機能。

alta HRの場合、アラームの時刻がくると、ダブルタップしてアラームを止めないと、
9分おきに、延々と、延々と、スヌーズするんですよね。

目覚ましなどに使う人には、しっかり止めないと止まらないので、
寝過ごし防止で、非常にいいのかもしれませんが。

どちらかというと、生活リズムを通知してもらうのに使っている私は、
アラームを止める事はせずに、勝手に収まるのを待ちたかったんです。

これ、alta HRの、個人的な隠れた不満の一つだったのですが。

inspire HR。
アラーム時間にバイブしてお知らせしてくれて。
9分後に、一度だけスヌーズでお知らせしてくれて、
それ以降は、お知らせしてくれません。

実は、仕様自体は、初代として利用していたコンパクトサイズのfitbit flexと同じ。
仕様が戻った感じですね。

実はこれは、とても心地よい。

個人的にお気に入りのアラームは、
平日の9:45分に、アラームセットしているやつ。

10時開始の会議が多いのですが、9:45に、そろそろだよ、のお知らせしてくれて。
9分後の、9:54分にスヌーズするので、席を立って会議室に向かう、ってやつです。

alta HRの時は、10:03に、もう一度アラームが振動するので、止めないといけなかったけれど。
止める動作をしなくても、10:00~の会議にスムーズに臨めます。

ベルトが案外肌になじむ

inspire HRについて書いてある記事で見かけたのが
「ベルトがチャチい感じ」ってのがあって。

チャチい、のは、見た目の問題で。個人的にはそれ程、気にならなかったのですが、
ベルトの利用感が良くないと、すぐに別のを買わないといけないなぁ、という不安。

これが不安でしたが。

・・・実際に買う前に、売り場で手に取ってみましたが、かなり肌に馴染む感じです。
ソフトな感じで、とてもいい。お気に入りポイントの一つです。

ちょっと話が、それるんですが・・・

fitbit alta HRを2年前に買ったとき。
実はGARMINのこの機種と、最後まで悩んだんです。

このGARMINのやつ、とても装着感が心地よいんですよね。ヌルッと肌に馴染む感じ。

今回のinspire HRは、あの時のGARMINに近い、心地よい装着感です。

純正が心地よいので・・・
壊れた時、サードパーティのベルトで満足できるか、という不安はありますが。

完全にOFFに出来る(芝居の時に)

実は、alta HRは。
「fitbitの表示を完全にOFFにする」というのが、出来なかったんですよ。

私は、このブログでもたくさん書いている通り、お芝居大好き。
なので、芝居の中で、完全に照明がOFFになった「暗転」の時に、
fitbitが煌々と光るのは、ちょっとバツが悪いんですよね。

なので、観劇中は、fitbitを押さえて、常に光が漏れないようにしていました。
どうしても時間確認したくはなるので・・・外すことはせず。

ですが。
inspire HRは、完全OFFが可能です。

「左のボタンを長押し」→「画面をオン/オフ」をタップして「オフ」にすると、
手首をどんなに振っても、時刻表示はされません。
なので、観劇前には、携帯電話の電源を切るのと同じタイミングで、
「オフ」をしています。

ただし。
時計の表示面とは逆の面にある、脈拍を感知するLEDは、OFFにしても光ります。

これは、バンドをしっかり締めて、光が漏れないようにすれば大丈夫です。
普段、ちょっとユル目に装着している人は、こういう時にちょっと注意すれば大丈夫です。

★fitbit inspire HR残念な点

inspire HR。とても気に入っているのですが。当然、「あれ?」という残念な点もあります。

残念ポイント、書いてみますね。

alta HRに比べ幅が広い

コンパクトな時計、が欲しい私としては。

alta HRより、幅広になってしまっているのは、残念ポイント。
fitbitで選べる、今、最もコンパクトなのがこの機種、っていうのも、残念。

flexは物凄く小さくて、液晶すらなくてシンプルで好きだったし。
altaもとても小さくて軽かったのですが。

Apple Watchを意識している感もあって、どんどん大きくなっている。

これは純粋に残念ですね。

ただ、つけるのが嫌になるほどinspire HRはデカいか、というと、そこまでではなく。
何とか、このサイズなら、腕に付けていてもいいな、という範囲かな、と思います。

充電する暇がない

これは、嬉しい悲鳴、でもあるのですが。

今までのalta HR。
私は「入浴中に充電する」というサイクルにしていました。

こんな感じ。

・入浴前に、alta HRを外す。
・枕元に置いてある、充電ケーブルに接続して、充電。
・入浴後。リラックス時間は、装着せず
・寝る直前に、枕元にあるfitbitを装着して、就寝。

このサイクル。

充電しても、装着を忘れる事がないんですよね。
特に、寝る前に装着するのを忘れるのは、かなり残念なので、
このサイクルを確実に回すようにしていました。

ただ、inspire HR。
お風呂で装着しているのが心地よ過ぎて、このサイクルが取れません・・・。

これは、大きな誤算。
お風呂に連れていくのは、絶対にやめたくないので・・・。

考えた末。
「充電する時間」は、パソコンで集中して文章を打ったりする仕事をしている時。
fitbitを外してすることにしました。

パソコンで集中している時は、邪魔になるので、一度、腕から外すことが多いんです。
この時間を利用することにしました。

パソコンのUSBポートにつないで、充電するようにしています。
付属の充電コードは、20cm位しかないとても短いコードなので、丁度いいです。

追加で買うなら、これですかね。私の場合、長いケーブルは逆に邪魔になってしまいました。

表示レイアウト。いいやつがない

alta HRから比べて、幅が少し大きくなって、表示エリアも大きくなったinspire HR。
ただ、この表示のレイアウトの選択肢に、いいのがないんですよね・・・。

個人的には
・「時間」と「日付」がちゃんと大きく表示されている
・タップすると、歩数やカロリーや心拍数を表示してくれる

というパターンが嬉しいんですけれど。
「時間」と「日付」が、いい感じのバランスになっている選択肢がないんですよね・・・。

最初使っていた、デザイン「Simple State」。
タップするたびに、下の欄が「日付」「歩数」・・・と入れ替わっていきますが。

下の小さなエリアの表示設定が、一度タップして変更すると、その後時間が経っても、そのまま残ってしまう。
個人的には「時計を見たら、必ず日付と時間を表示!」が嬉しいのに、
ちょっとしたタイミングでタップを感知してしまうと「歩数」が表示されていたりして、
日付が見れずに、イライラすることがあったりします。

なので最近は、「Just Time」を使う事が多いです。
Just Timeの場合、日本語設定の場合「1月12日」のように出ます。

表示のレイアウトは、アプリ的な感じで、後から追加されていく仕様のようで。
いい感じの表示が、今後増えていくのかもしれませんが・・・。
なんか変な動物表示とかあるけれど、いい感じなのがない。

このレイアウト、もっと増えないかなぁ。

本体のメニュー操作がちょっと複雑

alta HRに比べて、「キッチンタイマー」「ストップウオッチ」など
いろいろな操作が出来るようになった反面。

表示させるためのメニュー操作が、ちょっと複雑になった部分があるかもしれません。
それ程「分かり難い」という訳ではないのですが、
カスタマイズの範囲が少ないので、自分が使うメニューを探しやすい場所に持って来たりが出来ず、
ちょっとイラッとすることがあります。

私とは違って、運動の記録に使っている人は、
確認するのが面倒な項目が増えたんじゃないのかなぁ、と思います。

横スライドフリックが気持ち悪い

メニューの分かりづらさにも関係するのですが。

横スライドフリックの動作が、操作には必要で。
小さな幅の中で横フリックを迫られるのでちょっと「気持ち悪い」です。

メニューを選択する時。
縦方向にスライドすることで、機能メニューを選んで、
そのメニューを選択する時は、タップかボタンを押す。

その後のメニューが、横フリックして選択するものがあるのですが・・・
感度は悪くないのですが、そもそも横幅が小さな時計なのに、
小さなエリアで「横フリック」が、ちょっと無理がある感じです。

タップの感度が悪い

液晶表示させる「時計を見る動作」の反応は良くなったのですが、
液晶画面を「タップ」する動作の感度は、ちょっと悪くなった感じです。

ただ、alt HRに比べて、時計の横に「ボタン」が1つ付きましたので
そのボタンで代用できるので、それ程気にならないといえば、気にならないのですが。

いざ、ボタンを押す動作をする時って、結構面倒です。
画面タップで済むなら、タップで済ませたいんですが、
反応が悪いかも・・・と思って、ついつい、ボタンに手が伸びてしまいます。

まあ、それ程沢山遭遇するわけではないのですが・・・。
運動と共に使ってる人は、ちょっと気になる点かもしれません。

とはいえ総合的には、とっても大満足です

「残念な点」もいろいろと書いてみましたが。

全般的には、「買ってよかった、大満足!」です。
お風呂も含めて、いつでも一緒なのはとても嬉しいし。

キッチンタイマーなんかもよく使うようになりました。

気に入らなかったら、alta HRに戻ることも視野に入れて、買ったのですが、
もう後戻りは全く考えていません。

ありがとう。alta HR。こんにちは。inspire HR。
今後は、inspire HRが、日々のお供です。


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<観劇レポート>feblaboプロデュース「十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/01/11/100027 Sat, 11 Jan 2020 01:00:27 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2911

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 feblaboプロデュース
十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men-
脚本 レジナルド・ローズ
演出 池田智哉(feblabo)
日時場所 2020/01/10(金)~2020/01/20(月)
新宿シアター・ミラクル(東京都)

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

東京を中心に演劇の創作をする池田智哉のソロユニット、feblabo(ふぇぶらぼ)

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事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

真夏の暑い日、見知らぬ男十二人が一室に集められた。
彼らには、一人の少年の命が委ねられていた。
有罪とされた場合、少年は電気椅子に送られてしまうのである。
現場に残された証拠は、少年の罪をゆるぎないものとしているように見える。
誰もが、有罪を信じて疑わなかった。

しかし、一人の陪審員が無罪を主張したことにより、結論は揺らいでゆく。
有罪か、無罪か。
果たして、少年の運命は?

原作は、1954年製作のアメリカのテレビドラマであり、そのリメイクである1957年製作のアメリカ映画。これらを原作にして制作された舞台作品。
密室劇の金字塔と呼ばれる「十二人の怒れる男」に、
「ナイゲン」(脚本:冨坂友(アガリスクエンターテイメント))
「桜の森の満開の後で」(脚本:南慎介(Ammo))
「俺の屍を越えていけ」(脚本:畑澤聖悟(渡辺源四郎商店))などの、密室劇会議劇を多数上演してきたfeblaboが挑みます。
feblaboとして、初の海外戯曲作品でもあります。
乞うご期待!

観劇のきっかけ

feblabo、お気に入りのユニットです。
「ナイゲン」「桜の森の満開の後で」も観ております。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/08/25/110016https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/03/23/120102

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年1月10日
20時00分〜
上演時間 120分(途中休憩なし)
価格 3000円 全席自由 初日割

チケット購入方法

CoRichの公演サイトから、予約をしました。
当日受付で代金を支払いました。
十二人の怒れる男 -Twelve Angry Men- | 演劇・ミュージカル等のクチコミ&チケット予約★CoRich舞台芸術!

客層・客席の様子

男女半々くらい。女性は若い層。男性はアラフォーが多かった気がします。1人観劇が多いように感じました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・シンプル
・陪審員
・シリアス

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
時は1950年代くらいの、アメリカの陪審員の一コマ。父親をナイフで刺して殺害したという事件の陪審員の密室での検討。作品紹介の通り、数々の密室会話劇の原点とでもいうべき作品なので、いつもは長々書くストーリーはこのくらいにするも、私にとっては映画も含めて作品初見。

1場1幕劇で、音楽は全くなく、照明変化もほとんど無い、会話だけでみせる劇。ストーリーの魅力はもちろん、役者さんの会話の自然さとか、技量とか魅力とか、モロに出てしまう作品だと思うのだけれども。途中殆ど我に帰ることなく話が展開した感覚。どっぷり浸かれて、わー、面白かった〜!の感覚。

作品のテーマは、きっと語り尽くされている作品だとは思うも、自分なりにメモしておくと。
一人一人のパーソナリティや、人生の中で何を大事にしているか、とか、何を背負って生きているのか、とかいう価値観の部分が、それぞれの議論を展開して行く中で徐々に明らかになっていくのが面白い。陪審員っていう制度は、法治国家アメリカの自由を象徴するものではあるけれど、価値観に頼るこの制度は本当にいいの?という、ちょっとした皮肉にも取れる。もし8号がいなかったら、ホントどうなっていたのさ、という取り方も出来るし。きっと、3号は、息子との間に何かあって「少年」に息子の何らかの影を見てしまったことが、あの行動の原因なのだとは思うし。一方だからこそ、推定無罪、合理的な疑問、がある場合は、例え殺人犯に無罪の免罪符を与えて、釈放してしまう可能性があっても、人間がたどり着き得ない判断なのだから致し方ない、という少し上段の価値観も理解できる。そもそも、人が人を裁く、という事なんて無理なんじゃないのかな、という疑問をスタート地点にしているようにも見える。・・・そういういろいろ浮かんでくる考えを、特に説明する事なく、陪審員の審議、というシーンだけで、そこはかとなく気が付かせる脚本は、いいなぁ、と思いつつ観ていた。

もう50年以上も前の作品だから、少し台詞の古さを感じてしまう面もあり。演出の池田智哉が潤訳をしているものの、基にしているバージョンがどの時代にした訳なのかな、・・・なんてことが気になったが、細かい情報は特に記載等なく分からなかった。たまに、「あれ、この台詞、なんか時代背景を無視して話しているかも」っていうの、確証は持てずもたまに気になったりもした。。。。まあ、全体の面白さに比べると、些細な問題だけれど。

気になった役者さん。1号:吉田覚丸、体が大きくて目立ったのもあるけれど、やはりこういう会話劇作品は軸になる人がしっかりしてないと不安になる。1950年代にいそうな、ちょっと太めのお兄さんという感覚と、場の回し方がとても好き。4号:小林勇太、有罪主張するチームが、どちらかというと「感情」に流されて決めている感があるストーリーたけれど。「有罪」の納得の仕方を一緒にトレースして味わった感覚。座った席から、丁度斜めの角度の、かっこいい感じも観れた。7号:金田一央紀、先日見たfeblaboの「バー・ミラクル」で、愛人契約をしてチューしていた役者さんとは思えない変わり様。前記の通り、古い戯曲なのでたまに「ん?、古い表現だな」っていう台詞がママある芝居なんだけれど、金田一央紀のセリフには、あまりそれを感じなくて、自然に見れた。8号:坂本七秋、こちらもfeblaboで何度か拝見している役者さん。私、大好きです。feblabo以外でも拝見したいと思いつつ、まだあたった事なく。

[kangeki]

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<観劇レポート>2223project「共演者」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/01/10/080002 Thu, 09 Jan 2020 23:00:02 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2906

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 2223project
2223project produce 劇団晴天
共演者
脚本 大石晟雄(劇団晴天)
演出 大石晟雄(劇団晴天)
日時場所 2020/01/09(木)~2020/01/15(水)
小劇場楽園(東京都)

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

2223PROJECT
古典作品・現代作品を問わず様々なジャンルの演劇作品上演の為、2017年旗揚げ。劇場公演の他、地域住民へ向けて、老人ホームでの詐欺啓蒙公演等も行っている。

ホーム | 2223project

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

高校の頃は演劇部に入っていて、同級生は私たち4人だけだった。
昔は朝ドラに出たかったけど、今は深夜ドラマの脚本を書いている。同期で旗揚げた劇団の公演はとても楽しいのに、たったひとりのストーカーのせいで大変な目にあった。仕事はある。結婚はやめた。全ての画面が気持ちに水を差してくる。普通と憂鬱の区別がつかなくなってくる。

楽屋は実は戦場だから、私は少しだけ落ち着く。
今夜、4人がまた集まる。
体は熱を帯びている。

「わたしは気づいたわ、っていうやつの顔が一番ブス」
劇団晴天、昨冬上演の短編を、大規模加筆修正で長編化!
女が生まれて生きるまで、一番強い気持ちの話。

[劇団晴天とは]
大石晟雄と鈴木彩乃の演劇ユニット。
気が付かないふりをしたい現実から目を逸らさず、辟易しない優しさを誠実に描く。無自覚な心の傷に沁みる、 明日もがんばろうと思える演劇。
シンプルな会話と本当の音がする物語で、センスでもアートでもシュールでもない、次世代のスタンダードを目指す。
2015年佐藤佐吉賞優秀脚本賞、2017佐藤佐吉賞主演女優賞(鈴木彩乃)を受賞
劇団晴天HP  HOME - 劇団晴天

観劇のきっかけ

チラシを見て興味を持ったのがきっかけです。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年1月9日
20時00分〜
上演時間 90分(途中休憩なし)
価格 3500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで、チケットを予約しました。
その際、「クレジットカード決済」を選択しました。
予約完了後に表示されたURLにアクセスすると、事前クレジットカード決済が可能でした。
そこで、再度先ほどと同じ日付を指定して、チケットを購入しました。

客層・客席の様子

男女比は半々くらい。シニアな年齢層が若干目立った気がしましたが、いろいろな年齢層の方がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・泣ける
・笑える
・人間ドラマ

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
高校時代、演劇部だった女4人が劇団を作って。少し売れだした頃から、3年後、6年後の、3つの時間軸で楽屋の様子を描いた物語。脚本家のまなみ、少し体の大きいコング、美人で他の劇団で少し売れだしていたショウ、役者一筋でショウを嫌っているやっちゃん、舞台監督助手?のねむこ。彼女たちの、恋と、演劇への想いと、嫉妬と、今への愛おしさとを「楽屋」という固定した視点で綴ったお話。・・・ストーリーを書くのが難しい。5人の女の人生と、劇団を続けて行く事で沸き起こる感情を、切り取ったお話。

描いているテーマ自体は、それ程目新しいものではなくて。きっとありふれたテーマなのだろうとは思う。近いからこそに感じる憎しみは感じつつも、それでも表現をする場所や、仲間が愛おしい感覚。一つ一つの会話が、とてもチクチクと痛い感覚もあるのに、その愛おしさが表現されていて。最初、この舞台裏の人間関係はどうなっているの?と把握するのにちょっと苦労はしたものの、歳を重ねる事で、キャリアを重ねる事で、憎悪や憎しみも出てくる。その微妙な感覚を、絶妙に切り取って見せてもらった感覚だった。

クライマックスは、ショウとやっちゃんが喧嘩したのちの、まなみ。演じ方というか、生き方が、とてもぎこちなくて。すぐ謝ってばっかりだし、話すことには指示語が多くて、彼氏との別れも中途半端で。一見、何を言いたいのか分からないことが多い、まなみという人。・・・正直なところ、芝居の前半は、観ていてイライラを感じることもあったけれど。あの、よく分からない指示語の中に、その時感じている感情とか、想いとか、そういうものが溢れ出ていて。

突然出てくる「想像を超えろ」なんて言葉。あまりにも唐突なセリフなのに、ああ、この4人がもう一度つながるためには、想像を超えて行かないと無理だよな、なんていう納得感もあり。細かく間違う言葉や、小ネタのギャグに、クスクスと笑いを誘われながらも、その感情の爆発と、切実さに、思わず涙を流さずにはいられなかった。ここまで見事な「悲劇なのに喜劇」っていうシーンは、久々にお目にかかった気がする。周りからも、クスクス笑のはざまにすすり泣く声が結構して。舞台で扱われているテーマが、劇団の舞台裏、という事もあり。あ~この客席の感覚、演劇だなぁ、何てことを思っていた自分がいた。

どの役者さんも、人物像の立体化が、とてもはっきりしていた気がする。近藤陽子、最初は話し方がハッキリしなくて、ちょっと観ていてイライラする部分があったのだけれど。クライマックスのシーンに向かってくると、それが、まなみなりの精一杯なんだ、というのが腹に落ちて。人物像が突然はっきり見えた。鈴木彩乃、何が本心なのか、自分でも実は分かっていないんじゃないか、という気もする人物像。何層も重ねたような感情が、時折透けて見えて、時折全く不明瞭になって。そんな少し不安定な様子が魅力的。白石花子、ちょっと性悪な感じ。でも、とことん悪くはなり切れず、憎めもしない。芝居のクオリティに縋りついているのが、ものすごく現実味があって、ちょっと怖いな、とも思った。佐藤沙紀、クライマックスで、やっちゃんを怒鳴りつけるのがとにかくインパクトが絶大。舞台の安定感を一挙に担っていて。コングって、この劇団、この4人の中でどんな位置づけなのかな、というのが物語にあまりなかったので、もう少し彼女の物語を見たいなぁ、と思った。男優さん3人のキャスティングが、絶妙。タイプの違う男性を、奇麗に集めた感じ。

[kangeki]

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<観劇レポート>ゴジゲン「ポポリンピック」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2020/01/07/080048 Mon, 06 Jan 2020 23:00:48 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2890

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 ゴジゲン
ポポリンピック
脚本 松居大悟
演出 松居大悟
日時場所 2020/01/03(金)~2020/01/21(火)
こまばアゴラ劇場(東京都)

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

2008年、慶應義塾大学演劇サークル“創像工房 in front of.”内で結成。
主宰の松居大悟が全ての作・演出を手がける。
メンバーの出身地は、福岡・島根・沖縄・北海道・岐阜・富山となぜか地方に偏っている。

ヨーロッパ企画主宰の上田誠氏が「意気の上がらない人たちがワチャワチャするコメディ 」と称するように、不器用にしか生きられない人間達が紡ぎだす軟弱なシチュエーション コメディを上演していたが、近年は作るってなんだよ生きるだけだろと主張。

2008年より年2~3回の上演を精力的に行っていたが、
2011年「極めてやわらかい道」の後、3年間の活動休止。

2014年「ごきげんさマイポレンド」より活動再開。
2017年に初の3都市公演「くれなずめ」で2000人以上を動員。
全国を視野に入れて、下北沢を中心に活動中。

ゴジゲン

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

2020年、ここでオリンピック・パラリンピックが行われる。
プレイヤーとして生きていて、機会は今回しかないだろう。
だけど彼は出られない。
出る資格すらなかった。
多様性と調和。多様性と調和?
どこにも居場所なんてないならば―――
さあ、彼の物語を始めよう。

選ばれなかったら、作るまでさ。

観劇のきっかけ

チラシを見たのと、過去の公演の評判が良かったからです。劇団は初見です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2020年1月6日
19時30分〜
上演時間 100分(途中休憩なし)
価格 3000円 全席自由

チケット購入方法

カンフェティのサイトから申し込みました。
カンフェティのサイト上で、クレジットカード決済をして支払いました。
セブンイレブンで、予約番号を伝えて発券してもらいました。
当日は、チケットに記載された整理券番号順に入場しました。

客層・客席の様子

男女比は6:4くらい。幅広い年齢層の人がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・コメディ

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
ボーリング場に捨てられていた孤児、ポポ。行き場がないけど、ボーリングの腕は天才的。ボーリング場で働いてる。でも、ボーリングも人気が下火で大変。2020年の東京オリンピックの、追加種目候補にボーリングが挙がる。友達の則夫は、スポーツクライミング・・・要はボルダリングをやってるけど、これも追加種目候補に。期待するも、ボルダリングは追加種目。ボーリングは「見栄えが良くなくて、若者を巻き込めないから」外れて。Youtubeでボーリング熱を煽ってりしてるポポ。でも行き場がなくて。ある日、ボルダリングの強化選手の則夫と再会し。因縁をつけて引退に追い込んで。開会式を荒らす、とまで豪語するポポと仲間たち・・・、とストーリーだけ強引にまとめるとこんな話。

うーん。率直に言って、脚本、ストーリーが、あまり面白くなかった。
ボウリング場の孤児で、母に会いたいポポの設定と。ボルダリングとボーリングをそれぞれやる、則夫とポポの関係。花道?ボーリング場の周りの人との関係。どれをとっても「なぜそこにこだわって描くのか」が、私の中ではよく分からず、消化しきれなかった。話を話ツラ通り、孤児うんぬんの話としてストレートに受け取るなら、・・・確かに、ボーリング場に捨てられて、ボーリングしか才能がない人なら、こういう拘り方をするのかなぁ、と思えなくもないけれど。ボーリング愛さえあれば、別にオリンピックと関連付けなくても、もっといい方法があるはずじゃないかなぁ、と思ったり。母に会うためのオリンピック、っていう路線も弱い。母の設定は取ってつけた感じ。ポポは、母がいなくても、もうたくましく育ってる感あるし。シチュエーションコメディとして受け止めるなら、細かい笑いはあったものの、特に興味を惹かれるシチュエーションではなく。何かのメタファー路線も考えた。1964年の東京オリンピックの時は、きっとボーリングが流行っていたから、かなぁ、なんて事も考えたものの、、、、、影に隠したテーマもあまり感じられず。

劇団の前評判を読むと、割とドッカンドッカン笑えるコメディが多いようで、初笑いも期待していたのだけれど。クスクス笑えるシーンはいくつかあったものの、それ程大爆笑はなく。・・・これは元々、その路線を狙っていない脚本なのだとは思うので、爆笑を求めたのは間違いだったとは思うものの。ラスト、青空を見上げて、風の音を聞いて終わるのだけれど。「ん?なぜ?」という複数のはてなマークも頭の中に漂い。引っかかる箇所が皆無のまま終演してしまった。

役者さんは、皆好演。その中でも印象的なのは。東迎昂史郎、ボルダリングシーンと、風呂を覗くシーン、記者会見の早変わり面白かった。「山内農場の塚田さん」っていうのもクスクス笑い。とても魅力的。本折最強さとし、髭がチャーミングで、キレがよくてついつい目で追いかけてしまい。木村圭介、リトルジョン、金色のマント付けて出てくるシーン、笑える、という意味でとても印象的だった。

[kangeki]

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2019年 勝手に観劇ベスト11 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/12/30/201546 Mon, 30 Dec 2019 11:15:46 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2865 誰にも頼まれていないけれど、2019年通年ベスト11。




2019年に観た芝居、160本の中から、ベスト11を選んでみました。

観た芝居リスト
てつくぱぱ 2019年観劇一覧 – なんかくうかい

上半期のベストはこちら
下半期のベストはこちら

CoRich芸術アワードに投票もしています。
2019年CoRich芸術アワード投票

11本にしたのは、CoRichで10票投票権を頂きましたが、1演目、CoRich登録がないため11位までを選んで繰り上げて投票しました。

個々のコメントは、上半期か、下半期を参照ください。

【1位】 MCR「死んだら流石に愛しく思え」

【2位】theater 045 syndicate「ヨコハマ・ヤタロウ」

【3位】東宝ミュージカル「ビッグ・フィッシュ "12 chairs version”」

【4位】劇団ダブルデック「ピンポンしょうじょ→→」

【5位】やみ・あがりシアター「こっちみてるの、しょうこ」

【6位】TEAM 6g「YELL!」

【7位】塩原俊之自主企画興行「AFTER塩原JUNCTION」

【8位】演劇ユニット 巨乳の彼女を創る「チンチンの冒険」

【9位】ゆうめい「姿」

【10位】神奈川県立瀬谷西高校「それでもだれかとつながってる」

【11位】KAAT神奈川芸術劇場「ビビを見た!」

順位 団体名 作品名
1位 MCR 死んだら流石に愛しく思え
2位 theater 045 syndicate ヨコハマ・ヤタロウ
3位 東宝ミュージカル ビッグ・フィッシュ "12 chairs version”
4位 劇団ダブルデック ピンポンしょうじょ→→
5位 やみ・あがりシアター こっちみてるの、しょうこ
6位 TEAM 6g YELL!
7位 塩原俊之自主企画興行 AFTER塩原JUNCTION
8位 演劇ユニット
巨乳の彼女を創る
チンチンの冒険
9位 ゆうめい 姿
10位 県立瀬谷西高校 それでもだれかとつながってる
11位 KAAT神奈川芸術劇場 ビビを見た!
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2019年下半期、勝手に観劇ベスト9 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/12/30/111543 Mon, 30 Dec 2019 02:15:43 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2821 誰にも頼まれていないけれど、2019年下半期、勝手に観劇ベスト9。


2019年下半期(7月1日~12月31日)に観た芝居、85本の中から、ベスト9を選んでみました。

観た芝居リスト
てつくぱぱ 2019年観劇一覧 – なんかくうかい

上半期はこちら

9本にしたのは、上位1割くらい、の意味からです。

あくまで、個人的な印象の大小を比較しています。

観劇した順番です。

2019年下半期ベスト9(観劇した日付順)

(7月8日) KAAT神奈川芸術劇場「ビビを見た!」

絵本を下敷きにした物語。絵本も買って、読まなきゃ・・・と思いつつ、いまだ果たせておらず。この物語は盲目の少年が主人公なわけですが、冒頭の「ド暗転」から始まる演出が忘れられません。客席でそろって手を叩いた感覚や、少年の「盲目」という感覚を味わおうとする試みで、ただ暗転しているだけではあるのですが、とても斬新でした。この日は気が向いたので、普段は敬遠するアフタートークに参加したのですが、この時の話も印象に残っています。物語が多層構造で、いろいろな解釈が出来る作品になっている点が、とても印象的でした。脚本・演出の松井周さんが、「この作品には様々な解釈が存在しうるし、その解釈の多様性が魅力である」と話されていました。主演の岡山天音さん、松井周さん、KAAT芸術監督の白井晃さん、それぞれの解釈が全然異なるにもかかわらず、それぞれの意見が説得力がある感覚。誰かの解釈を聞くと、新しい視点に気がつける、という点がとても面白かったです。私は特に「子供の成長と、親の干渉」という視点で観てしまいました。

(8月27日) 青少年のための芝居塾2019「ギンテツ」

正直に言うと、青少年のための・・・なので、観劇前、自分の中にちょっとナメてた感覚もあったように思うんです。演劇教室の発表会かな、くらいに。観てみてビックリ。出会った空間はかなり濃厚で、忘れられないものでした。全くもって裏切られました。「銀河鉄道の夜」、童話的な部分がかなりを占める話だと思うのですが、その童話的な幻想を、惜しげもなくストレートに、幻想的に表現されていました。とにかく、その場にい続けたい、愛おしい空間、という感覚がしばらく拭えませんでした。「芝居塾」がどのようなスタイルで運営されたものなのか、までは確認しなかったのですが、若い役者さん・・・女性が殆どでしたが・・・体当たりされたんだろうなぁ。照明が奇麗で、これも青少年の塾生のなせる業なら、ぬぬぬ、すごいなぁ、と感心したのですが。照明はプロが担当されていたようで、名前を確認すると倉本泰史さんでした。90年代以降の名作劇で、照明家を確認すると、 倉本さんが担当されている事多いですよね。最近、私の観る芝居ではお見かけしていなかったのですが、これもまた観れて良かった、の一言です。

(9月12日) 鵺的(ぬえてき)「悪魔を汚せ」

先日、観劇三昧でも、有料枠の動画としての公開が始まりました。観てみようかな、と、一瞬、思ったんですがね。・・・いやはや、この作品、困った事に観れないんですよね。2度、観れないです。今回は再演との事で、初演を観た方の感想も、チラホラ見かけたのですが。・・・よく2回観る気が起きるな、と(笑)。人の悪意・・・しかも、良く生きようとしたときに生じる悪意、みたいなものを、まじまじと直視しないと、この芝居、観れないんですよね。なので、一度観たらお腹いっぱい。今でも、主人公の佐季と一季の、あのラストの表情、思い出すだけで苦しくて。2度観るのはいいやパス、と思う訳で(笑)。観劇後の日常生活の中で、佐季のような表情をしている人を見かける事があって。その度に、この劇の事を思い出します。どうしたらいいのかな、と戸惑ったりもしたり。心に引っかか傷を残していくような、人間の見たくない部分を直視した、演劇でした。逆に、一度は観た方がいい話ですね。

(9月13日) NICE STALKER「暴力先輩」

後々思い返してみると、ちょっと理屈っぽい方向に傾いている作品かな、という気もしなくもないんです。感想を書き切ってから、当日パンフを見たら、サンデル教授の「これからの正義の話をしよう」等が参考文献で。観る側の感想として感じ取りはしましたが、まさか参考にしているとは思わず、本当に驚きました。私の好み、っていう意味ではど真ん中ストライクの作品。サンデル先生ブームは終わってしまったけれど、この芝居で取り上げられていたテーマって、今の世で考えないといけない事のように気がしています。今後、この芝居を観たことをふと思い出すような、社会的な事件が、増えたり、突発したり、するんじゃないかなぁと感じています。答えのない、語ることに意味があるテーマなので、なかなか何かに帰結しない分、難しいのですが。セット、舞台様式、アイドルっぽい軽い感じで、テーマとは裏腹の軽い感覚にも驚きでしたが、こういう深いテーマを、サラリと語るスマートさも、好きになったポイントでした。次回公演が楽しみ。

(10月8日) ゆうめい「姿」

・・・実は、芝居の内容をあまり覚えていないんですよね。強烈な、空間の残像の感覚だけが頭と心に残っている、そういう「余韻」の芝居でした。頑張って断片的に思い出すと、舞台装置が蝶つがいのように稼働したり、冒頭VRを使っていたり、客だしのアナウンスが作者の実のお母様だったり。そんな断片的な記憶の中に、ものすごく深く重い想いを感じた舞台でした。その後、母役をされていた高野ゆらこさんの演じられている芝居を観て、ああ、「姿」でのあの母の像は、演技なんだよなぁ、という当たり前のことを思ったりしました。母の像。そこからの決別。ものすごく痛い感覚でした。街中を歩いていて、偶然「ハッピー・サマー・ウエディング」を聴いたりすると、頭の中で、父が踊り出し、あの強烈な印象が蘇ります。元々の「曲の印象」を上書きする、芝居でした。

(11月4日) 東宝ミュージカル「ビッグ・フィッシュ "12 chairs version”」

いつもの通り、前情報をあまり入れずに観にきました。知っていたのは「映画化もされている」「キャッチフレーズ:大人の童話」そして選んだ理由の「白井晃演出」。すごく印象に残っているのは、「大人の童話」っていうキャッチフレーズが、とてもとても、よく分かる瞬間があって。ガッテンする感覚と言うのでしょうか。1幕の最後の方、水仙が出てくるあたりからの「童話」への引き込まれ具合がたまらなかったです。女性が多い客席でしたが、父親とか、夫婦で観て欲しい劇だよなぁ、と客席の男性の少なさを恨みました。その後、ティム・バートンの監督した映画も観ました。ミュージカルではないのですが、この作品のテーマをしっかりと表現していて、こちらもお勧めです。

(11月16日) 第58回神奈川県高等学校演劇発表会 県立瀬谷西高校「それでもだれかとつながってる」

高校演劇からです。神奈川県の県大会で観ました。観劇当日の感想は、・・・1日に観た4本すべての感想を書くこともあって、かなりあっさり、書いていますが・・・なんかこれ、上手く書けないなぁ、何を書けばいいのかなぁ、というのが正直なところでした。その後何日間か、この芝居を引きずりました。思い出すと、突然涙が出てしまうような状況で(特に朝の通勤で、自転車に乗っている時)、今でもふいに思い出すとそうなります。ラストのあるシーン、母のある行動に帰結する物語なんですが、その部分を思い出すと今でも泣けてしまいます。既成の脚本という事なのですが、物語が優しさに満ち溢れていて。しかも、瀬谷西高校の座組が、その作品にハマり過ぎていて、ものすごいクオリティになっていました。この作品、県大会を突破して、関東大会に進んでいます。関東に進んでいるのに、twitter上などでこの作品に言及している人が極端に少ないのがちょっと悲しい。1月25日(土)に静岡で観る事が出来ます・・・上演順、初日の一番。関東高等学校演劇協議会のホームページ

(11月29日) 劇団ダブルデック「ピンポンしょうじょ→→」

客席が、舞台からのエネルギーを「受け止め切れない」っていう体験。よくよく考えると、初めてだったかもしれません。エネルギーが「スゴイ」とか「溢れている」とかいう表現はよくしますが、「受け止めきれなくて、そこかしこに、こぼれちゃっている(モッタイナイ)」な感覚。面白いのに、なんども時計を見たのも、初めてです。小さい小屋だからの、演出上の空間的な無理さと、小ささからくる粗さもあり、その点はどうしても残念に見えた作品だったんですが、多過ぎるエネルギーで運んでくる「ピンポン」っていう音が、いまだに頭から離れていないです。今回は再演との事。初演の方が凄かった、という意見も、かなりの数、見ました。えー、そうなの、初演の方が凄いの?観たかったなぁ。という羨ましさも持ちました。劇団ダブルデックは初見でした。今後、こんな作品が続くの?注目しています。

(12月25日) 虹の素「失恋博物館Ⅳ」

クリスマスの日。オッサンの私には特に予定もありませんので、探していた公演。・・・にしても、クリスマスに「失恋博物館」って・・・どこまで落とすのさ、どんな感じになっちゃうのよ、という気もしていたわけですが。全く相反していて裏切られました。思い思いの場所に座って観劇してもいいスタイルが、作品のテーマや雰囲気観ととにかくマッチしていました。チラシには、怖くて悲しい文句も書いてあるけれど、結果的にはとてもハートウォーミングなお話。演劇というより、集会に参加してきた感じに近いかも知れません。事前情報からは全く予想していなかったので、不意打ち効果もあり、とても楽しめました。虹の素、初見の「みなとみらい」は、あまり好みではなかったけれど、この作品、作風はとても好き。来年はKAATで芝居するようなので、こちらも期待。

次点(観劇した日付順)

ベスト9の次点になった作品はこちら。
(7月3日)なかないで、毒きのこちゃん「MITUBATU」
(8月1日) 浅利演出事務所/劇団四季「ミュージカル 李香蘭」
(8月15日) Aga-risk Entertainment「発表せよ!大本営!」
(12月4日) たすいち「足がなくて不安」
(12月5日) 劇団肋骨蜜柑同好会「殊類と成る」
(12月12日) ことのはbox「彗星はいつも一人」
(12月29日) MCR「貧乏が顔に出る。」

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<観劇レポート>MCR「貧乏が顔に出る。」 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/12/30/110035 Mon, 30 Dec 2019 02:00:35 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2770

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 MCR
貧乏が顔に出る。
脚本 櫻井智也
演出 櫻井智也
日時場所 2019/12/26(木)~2019/12/30(月)
OFFOFFシアター(東京都)

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

MCR OUTLINE
MCRは1994年に脚本・演出の櫻井智也(ドリル)を中心として、
当時同じ演劇の専門学校に通っていた数人により結成されました。
コンスタントに年2~4本の本公演を重ね、本公演22回を数えます。
また、本公演以外でも主宰ドリルによるプロデュースユニット「ドリルチョコレート」公演、
第13回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバルの最終予選会出場、
各種企画公演への出演等を本公演の間に積極的に行っており、
それらを総合すると年に2~5本、計40余公演を上演しております。

MCR STYLE
笑えることを笑えるように

MCRの公演に欠かせない要素、それは「笑い」です。
「笑い」は、もちろん絶妙な間と間隔でお客様に提供され、笑っている事を忘れてしまうほど笑えます。
しかし、「笑い」はただ笑えるだけではありません。
「笑い」を潤滑油とする事により、2時間にわたる物語においてお客様に集中していただき、
よりスムーズに、ストレスなく物語を追って頂くことが可能となります。
笑っている間にMCRの物語に引き込まれ、疲れるはずの時間帯にも、笑いによるスムーズな導入があり、
適度に集中力が高められているために、物語の終幕まで楽しんで頂けるのです。
もちろん高い水準で「笑い」を維持しつつ、ただ「笑わせる」ことだけではなく、
より物語へ観客の皆様を誘うための「潤滑油」としての機能を持ち合わせる、
それがMCRの「笑い」です。

物語は些細な日常の中にこそ潜んでいる

笑えることをベースとしつつ、MCRの「物語」はしっかりと構築されています。
ただ、その「物語」は、突飛な事件が発生したり、道徳に訴えかけるような陰惨な事柄があったり、
日常から乖離したファンタジーな世界が繰り広げられるわけではありません。
むしろその逆で、より日常の中で誰もが経験したことのある様々な要素を、舞台上で構成していきます。
お客様は、身近な事から発生する感情をすぐに共有する事ができ、
ある意味「非日常」の象徴でもある舞台の中の「物語」を、より深く理解して行くことが可能なのです。
これは、作家である櫻井智也が、
「同じ席に着く事」
「同じ空間で共有できる言語を持つという事」
「舞台上で起こる出来事全てが共通の感覚で進んでいくという事」
にこだわって「物語」を組み立てていることに由来します。
もちろん、それら日常に溢れる物語をそのまま舞台上で展開しても、お客様の意識は散漫になり、
ただ何も無い毎日を舞台上に載せてしまうことと大差がありません。
日常に溢れる様々な「物語」の要素を、櫻井独特の感覚で角度を変え、
意外な方向からその要素を感じて頂くことにより、
非日常である舞台と「物語」は融合し、お客様を引き込む魅力を生み出すのです。

この2つのテーマを中心に、MCRの公演はお客様に提供されます。
年に2~3本の新作を提供し続ける小劇場界では、その公演のレベルを維持する事は大変難しい事です。
増してや、より面白く、よりお客様から満足して頂ける公演を提供し続けていく事はさらに困難かも知れません。
しかし、MCRはその困難な命題に確実に応えています。
お客様がご来場頂くたびに「今まで見た公演の中で一番面白かった」とアンケートに書いて頂いている事実は、
MCRの飽くなき挑戦に対する大いなる力となっています。

そこそこ面白い公演ではなく、
今までで一番面白い公演を提供するため。

MCRが提供するエンターテイメントをお客様の目でお確かめ下さい。

MCR Theatre on the web!!!

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

「お前が自分でどうにかできることが世の中に幾つあるんだよ?」

どうしようもない男が三人、一つの部屋で暮らしています。
それぞれがそれぞれ、腐りきった腐れ縁を、時に愛でつつ、時に足蹴にしながら毎日を過ごしています。
ある日、三人のうちのバンドをやりたがっている男(賽銭泥棒)が酔っ払ってお地蔵さんをアパートに持ってきます。
お地蔵さんはその男に対して、罰というか特権というか、そういうものを与えます。
そんな、いつの間にか「意識が朦朧としながらも悪態だけは抜け落ちない」人間になってしまった人たちの、右も左も分かってるけど自分がどこにいるのかは分からなかったりする情景を、愉快な罵詈雑言で綴る、ありそうで、なさそうで、でも、ここにしかないお話です。

観劇のきっかけ

前回公演が非常に印象的で面白かったので、の観劇です。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/05/10/080000

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2019年12月29日
19時00分〜
上演時間 110分(途中休憩なし)
価格 3000円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページのリンクから、Web上でチケットを予約しました。
当日、前売り料金を受付で払いました。

客層・客席の様子

男女半々くらい。特定の客層は感じられず、様々な年齢層の方がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・笑える
・泣ける
・会話劇

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
四畳半一部屋に住んでいる三人、トモ、じゅんや、ヒロ。じゅんやの彼女が、部屋から出て自分の部屋に来るように勧めるも、三人の関係は強くて、結局抜け出せない。大家のせがれの澤も、なんだかんだでこの部屋に出入りしていて。ある日、酔った勢いで、トモがお地蔵さんを持って帰ってきてしまう。そのお地蔵さん、自分の「あるもの」を差し出すと、お金を産み出してくれる不思議な力があって。「10歳までの想い出」とか「ギターを弾ける能力」とかを地蔵に捧げつつ、日銭を稼ぐトモ。そんな中、唯一真面目に会社に勤めるヒロが、どうやら会社の金を横領していて。その事を知っている、もっと横領額が多い後輩に脅されていて・・・。窮地に追い込まれていくヒロを、トモとじゅんやは、どうするのか・・・と、かなり強引にまとめるとこんな話。

まず、笑の絶えない舞台。ドッカンドッカン受けていて。「貧乏が」何ていうタイトルとは裏腹に、そして四畳半のアパートの設定とは裏腹に、コメディ的に観ても面白い。間が絶妙というか、グルーブ感が絶妙というか。110分間、笑い続けたなぁ、という感覚を持ちつつも。全体のテーマというか描きたい事は、あまりにも切ないというか深刻というか。かつ、いろいろな捉え方が出来るのだとは思うけれども・・・。

トモ、じゅんや、ヒロは、やはり何処かモラトリアム的なものを引きずっていて。何にもなれず、かなりの歳・・・40歳くらいまで、来てしまった分けたけれど。それでも、その時間を一緒に分かち合ってくれる、空気みたいな感覚の友達は大事で。お互いのプライベートの事はほとんど知らないけれど、そうやって過ごす時間は大事で。トモは、彼女の記憶や、子供時代の記憶、ギターが弾けた記憶は戻らなくても、ヒロとの記憶は、きっとやり直せる、という何処か確信のようなものもあって。だからこそ、ラストの終わり方は、「こいつ面白いな」という新しい関係の始まりを予感させて。何度でも何度でも、こういう空間を選んでやるぞ、という決意にも見えて。そういう、引いた視点での、作者の、今という空間への愛おしさを言いたかったんじゃないか、と感じる。出演者、女浮浪者以外は全員、劇中も本名で出演していて。11年前が初演の、再再演という事なので。きっと、作者自身の等身大の想いみたいなものを表現した作品なんだろうなぁ、と思った。

『どこにたどり着くか分からないし、何かを掴めるか分からない、フワフワした状態で長くいる事。』表現者自身が、自分の名前を使って上演するには、ある種の強い痛みを伴う表現ではあるものの。そんな痛みを、笑の渦に巻き込みながら伝える表現は、とても爽快。それと同時に、覚悟のようなものも感じ。当日パンフレットには、40歳になり、もう再演は今回以降はしない、と作・演出・主演の、櫻井智也が記載しているけれど。きっと、同じ思いで表現が続いている限り、また新たな展開の「貧乏が顔に出る。」があるんじゃないのかなぁ、とも思った。

気になった役者さん。櫻井智也、作・演出もされていて。あー物凄く自然な演技をするなぁ。「めんどくせえ」的な表情をするのが好き。眼差しが、鋭いのに優し過ぎる。身近にいたら、お近づきにはなりたくないかも(笑)。でも、作品は観続けたい。そんな不思議な魅力の方。北島広貴、前作「死んだら流石に愛しく思え」の胡散臭い宗教家のイメージが強かったけれど、途中から、ものすごく不器用に生きている様が刺さり。たなか沙織、どう表現したらいいんだろう。あの場合の「彼女」としてはものすごくリアリティがあり。言いしれぬ魅力と、素朴さの同居っていう感じ?加藤美佐江、物凄いインパクト。ごめんなさい、もう浮浪者そものもにしか見えなかった。ああ、前作で神様の役をやられていた人だというのは、家に帰ってから気が付き。

[kangeki]

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<観劇レポート>高校演劇サミット2019 https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2019/12/28/150015 Sat, 28 Dec 2019 06:00:15 +0000 https://www.nanka-ku-kai.com/?p=2765

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 高校演劇サミット
高校演劇サミット2019
日時場所 2019/12/27(金)~2019/12/29(日)
こまばアゴラ劇場(東京都)

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

高校演劇サミットは青年団演出部に所属する西村和宏、林成彦により、2010年12月に、アトリエ春風舎で第1回を開催しました。2013年度からは会場をこまばアゴラ劇場に移しました。2012年度に開催した「高校演劇サミット2012」からはプロデューサー林成彦とディレクター田中圭介の二人三脚の運営が続いています。大人の観客が高校演劇と出会う場を創出することを第一のねらいとしています。

高校演劇サミット|
2019 - 2020プログラムこまばアゴラ劇場|公演案内|こまばアゴラ劇場

出場校と作品

以下の学校の作品が上演されました。

徳島市立高校
『あゆみ(3人Ver.)』
作:柴幸男 潤色:畑澤聖悟 構成:村端賢志

都立日野台高校
『#神』
作:深堀怜生

都立駒場高校
『てくてくかけてく』
作:勝呂優花

観劇のきっかけ

昨年の作品が非常に面白かったからです。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2018/12/29/163000

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時 2019年12月28日
15時00分〜
価格 3000円 一日通し券 全席自由 入れ替えなし
上演校 作品名 上演時間
徳島市立高校 『あゆみ(3人Ver.)』 約55分
都立日野台高校 『#神』 65分
都立駒場高校 『てくてくかけてく』 約65分

チケット購入方法

公演ホームページにある、青年団の予約サイトへのリンクから、予約をしました。
当日、受付でチケット代金を払いました。

一日通し券の場合、公演と公演の間でも、席を確保しておくことが可能です。

客層・客席の様子

男女比は6:4くらい。アラフォーアップのシニア男性が目立ちました。小学生位の子や、高校生や若い方、様々な年齢層がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・高校演劇

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

3校の作品を観てきました。

徳島市立高校「あゆみ(3人Ver.)」

丁度昨年の今頃、feblaboが上演している同作を観たことがある。その「あゆみ」の3人バージョン。
https://www.nanka-ku-kai.com/entry/2018/12/21/073000febloabo版では8人の役者が演じていたが、舞台の中心に、8人の誰とも別の存在の架空の女性を出現させるような描き方だったと記憶している。今回の「あゆみ」は、3人が次々と女を演じつつも、一人一人がその女性「あゆみ」を演じるスタイルだった。脚本にまであたったわけではないので、実際どのようなト書きや設定書きが記されているのかは分からないので、あくまで私がそのように感じただけかもしれないが、少なくとも、feblaboバージョンと、そんな点で相違があった。

舞台はシンプル。上手と下手に、ツラから舞台奥方向に走る白い線が、一本ずつ。上手の白線を超えれると演技がスタートし、下手の白線を超える前に他の役者さんへ役を渡していく。「あゆみ」を演じたり、あゆみを取り巻く人を演じたり、次々と移り変わっていく。演じ終えた役者は、舞台後方を回って、上手に戻って来て、次の出番を待つ。上手から下手への移動を基本に時の「流れ」を見るような感覚で「あゆみ」の人生の一コマ一コマを演じていくスタイル。・・・とはいえ、3人しかいないので、下手の線を越えても、休む間もなく次の演技の準備が必要・・・と、こんなスタイルで綴られる「あゆみ」。役者さんたちは、多分演劇部のジャージ?姿で演技し、奇をてらうこのない、非常にシンプルな空間。

話の流れが、鮮やかで、軽やかで。ラスト、散歩に出た老婦人のあゆみが人生を振り返る時、ストーリーを知っているのに、思わずうっすらと涙してしまう。60分にまとめた事もよかったのかもしれない。作品が持つ、人生というものへの捉え方が、メッセージとして鮮明に浮かび上がってきていた。上手→下手の流れ付けも舞台の魅せ方としてとても効果的で、まるで「あゆみ」という人について記した本を読んでいるかのように思った。凝縮された、凄く濃い時間を過ごしたように感じた。(老婦人が人生を振り返る時は、下手から上手へと)

役者さん3人の息がピッタリ。一つのセリフの途中で役を入れ替わる事が何度も何度も起こるが、一度もよどむことなく、サラサラと流れていく感覚がとても気持ち良い。また、年齢の違う「あゆみ」や、性別も様々な人々を、瞬時に演じ分ける演技も、ものすごく説得力があり。とくに、バージンロードを歩く練習をする父のシーンでは、客席が完全に舞台に引き込まれているのを感じた。演技はもちろんだけれど、体の重心の置き方というか、立ち姿のバランスに対して傍から見るとどう見えるのか、という事への表現がとても的確で、様々な役を演じ分ける時の説得力を与える材料になっていた。

普段、舞台作品を観ている時、袖やはけ口から、舞台上に上がる「正に直前」の役者の表情を、観客は観る事はない。それは、当然のことではあるものの。今回の「あゆみ」のスタイルは、白線の外にいる時、役者はある程度、演技から離れて「素」に戻ることが許される。現実と虚構の間に「白線」という、明確な一線が引かれている。(ちなみに、feblaboの時は、誰が次の演技をするのか、を明示する境界線は存在しなかった。)白線を踏み越えて演技を始める時の役者さんの表情を、初めて観て、何度も、ゾクゾクするものを感じた。あの瞬間にも、きっと何かしらの真実が含まれている、と思った。・・・もちろん、舞台に立っている以上、その表情も含めて「演技」という、捉え方も出来るのだとは思うけれども。

その後、都立駒場高校「てくてくかけてく」を観ていた時、芝居の出演者の方が近くに座っていた。終演後「うちの『あゆみ』も、派手な照明にしようかな」なんて、冗談気味にボソッとつぶやいていたのが聞こえてしまったのだけれども(汗)(笑)。派手さみたいなのに憧れるのも分かるものの、シンプルをシンプルなままに表現する良さが、滲み出ていた作品なので、そんなこと言わないでよ~、と思ってしまった(笑)。

都立日野台高校「#神」

ストーリーは。
客席から役者さんが飛び出したかと思えば、2人で男子高校生の、よくありそうな、でも大して中身のない会話が始まり。男子高校生だもの、時にはエロ話もあり。で、一向に何も起こる気配がない。あれ・・・この構図、何処かで見たことあるぞ・・・と思って。ひょっとしてひょっとして、と思ったら大当たり。男子2人がJKと呼ぶ、女子高生3人組がエレベーターからキャピキャピ会話しながら登場。しかも、1人は荷物持たされて、首に何か巻かれてるし。突然現れたJKから、タピオカドリンクの飲みカスをもらって、悶えるように喜んでる男子高校生2人。3人は去り、現れる虫とり網を持った少年。「先生は今日は来ないけれど、明日は必ず来るって」といって去っていき。2人の男子高校生は、「行こうか」と言って何処にもいかず暗転。明転すると、そこには枯れ木(茶色い全身タイツ)の男が立っていて、首を吊れそうな学生用のネクタイが掛かっていて。同じ話の展開で幕。

・・・ベケットの「ゴドーを待ちながら」の男子高校生版、という事か。
ゴドーを待ちながら - Wikipedia

「ゴドーを待ちながら」、観ていてどこか退屈な部分がある作品だけれど、この作品は真逆で面白い。何よりも、男子高校生2人の下ネタの応酬が絶妙。「チャイルドプレイ」を誤解してエロく取るとか、「ひらがなと付き合うなら、『ぬ』が巨乳だからいい」とか「『り』と『え』がエロいとか」とか。会話の無意味さ、アホさ、エロさの加減が、絶妙。2幕で登場するJKは、ジャージの上からパンティを履いていて、興奮する男子に「流行りじゃん。インスタ見てないの?」と言い放つ。まるで、高校生の頭の中が、具現化して現れてしまったような感覚。男は誰だって、2秒に一回はエロい事を考えている・・・ていう調査結果があったように思うけれど、男子高校生をモチーフにして、この男のしようもない感覚も表現されていて、面白い。とはいえ、パンティを除けば、直接的な過激な表現がある訳ではない。それなのに、会話で紡がれる男子高校生の邪な「性」の捉え方が、妙に生々しく立体化した。しかも、その微妙な表現を、高校生自身が意図的に作って演じている、というのに驚いた。

主人公2人の、会話のナチュラルさが際立つ。ナチュラルだけれど、計算されつくしているのも観ていてわかり。笑わせてもらいつつも、演技の妙も光っていた。ぽん役は、体調不良で入れ替わっていたのに、あのうつろな表情が結構インパクト強かった。

ベケットの「何かを待っている」という不条理作品を高校生の設定でやって見せる、という点においては、私自身は、新たなテーマや命題、みたいな部分を、作品に見出す事は出来なかった。ゴドーのパロディの手法で、ベケットが主張しているのとは異なる新しいテーマを提示している作品は、古今たくさんある。しかしこの作品は、テーマ性という意味では、ベケットと同じ世界の捉え方をした、と感じた。顧問の創作脚本の作品かと思いきや、当日パンフレットを見る限りは、演劇部員。高校二年生の作品。ベケットを料理しているのと、この絶妙な男子高校生の感覚を、脚本に盛り込んでいるのは、ただただスゴイ。

都立駒場高校「てくてくかけてく」

ストーリーは。
図工室?、既に使われなくなってしまった教室に、何故か集まってしまう女子高生たち。どうも、一人一人、ホームルームの教室では、どこか生きづらさを持っているようで。息抜きするために、たまたま集まってしまった関係のよう。ここに集まる人だけで、何か1つの「部活」を創ろう、というも、なかなか決まらず。そうこうしているうちに、ある日突然いなくなったクラスメートの遺書が見つかる。そこから語られる、高校生一人一人の絶望への物語と、希望の提示の物語。

物語として、個人的にちょっと苦手なタイプの一本。随分前に観た映画「ヴァージン・スーサイズ」や映画「旅するジーンズと16歳の夏」、あとちょっと方向性は違うも映画「台風クラブ」などを思い出す。ひょっとするとテーマは「居場所がない若者」あるいは「どこかに悩みやコンプレックスを抱えている若者」全体なのかもしれないけれど。私的には、若い女性が持つ特有の視点・・・という風に受け止めてしまった。設定として、男性が入る余地がないのかは、脚本にあたっていないので分からない。この物語を理解するには、ひょっとしたら私は、少しオジサンになり過ぎたのかもしれない。

役者さんが上手い。全員セーラー服で、変化と言えば違う色のリボンをしていることくらいなのに。それぞれの役の個性が、強烈に伝わってくる。個性が際立たないと、成立が難しい物語のように思うし、割とストレートな表現をぶつけ合うシーンもあるので、精神的にタフでないと演じきれない舞台のように感じたけれど、全く揺らぐことがない世界観が出来上がっていた。衣装が制服でなければ、高校生が演じている、という事を忘れてしまうくらいの、強固さだった。

加えて、ラストに向けて展開するダンスなどの動きも交えたシーンが印象的。冒頭の、かなりゆっくりとした話の導入からは、考えられないテンポの良さ。葛藤だったり、感情のうねりを示している象徴シーンと捉えられると思うけれど。照明も含めた空間の作り方が、とても鮮やかだった。

[kangeki]

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