【観劇レポート】らむらどぅプロデュース shared with 怪奇月蝕キヲテラエ「或る阿呆ゥの終活」
【ネタバレ分離】 らむらどぅプロデュース shared with 怪奇月蝕キヲテラエ「或る阿呆ゥの終活」の観劇メモです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | らむらどぅプロデュース shared with 怪奇月蝕キヲテラエ |
回 | らむらどぅプロデュースshared with 怪奇月蝕キヲテラエ |
題 | 或る阿呆ゥの終活 |
脚本 | 三浦仁(怪奇月蝕キヲテラエ) |
演出 | 三浦仁(怪奇月蝕キヲテラエ) |
日時場所 | 2025/07/17(木)~2025/07/21(月) インディペンデントシアターOji(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
らむらどぅプロデュース
らむらどぅ(@ramradow)が自分のために企画する演劇プロデュース団体
怪奇月蝕キヲテラエ
怪奇月蝕キヲテラエとは
専修大学演劇研究会『劇団畝傍座』引退を機に,主宰・三浦仁が2016年2月22日に旗揚げした劇団。
現在、劇団員は
・三浦 仁(主宰/脚本/演出)
・藤真 廉(役者/衣装小道具)
・木山 りお(役者/制作)
らむらどぅプロデュース shared with 怪奇月蝕キヲテラエ
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
2030年、米国風クライムアクションゲーム『GETAオンライン』が発売。
プレイヤーたちは、暴力と欲望が渦巻く架空都市・ラスベロイトシティで、自由なロールプレイを楽しんでいた。2035年、VRスーツモードの実装後、街に現れた中年男・アークレイの目的は、“理想の死に方”を追い求めること。
「オレが死ぬならこれだ!ってやりかたを模索したい」
彼が手を組んだのは、現実では医学生、ゲーム内では殺し屋として活動する配信者・百鬼シズカ。
アークレイの“死に様”がアップされるたびに話題を呼び、やがてシズカの配信はー“医学生による殺人エンタメ”という巨大コンテンツへと化けていく。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2025年07月20日 13時00分〜 |
上演時間 | 95分(途中休憩なし) |
価格 | 4000円 全席自由 |
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
親が医者で、外科医になることを定められてるけれど、刃物に恐怖心のある男。医師国家試験にわざと禁忌肢を選んで落ちて、浪人の時間をGTAみたいなVRゲームの中で犯罪を犯しながら、それを現実世界に配信して稼いでいる。そこに現れた「VR上で殺されたい」男。いろんな方法を試して「自分なりの死に方を見つけたい」らしい。その男につきあい、様々な死の方法を配信する男。最後には「他人を殺すことで快楽に溺れて死ぬ」ことを思いつくが・・・。VRの中に生きる周囲の人々の群像劇も描きながら展開するお話。
プロデュース公演みたいだがどちらの団体?も初見。「自分なりの方法で死にたい男」というのが(VR上では)中年の男で、どこか自分と重なるところがある。人生なんて結局は退屈しのぎに過ぎないし、結局、現実もVRもさして変わらない的なことを描いているようにも思える。演劇としては楽しめたものの、後半にかけて何に焦点を当てたストーリーなのかちょっとボケてしまってた気がする。セリフの語感も鋭いし、観ていて楽しかったが、最後の最後で、観ている側の共感を今ひとつ得られていないような感じがした。
劇団所属以外の役者も含め上手い役者が集まっている。故にキャラの立あがりがとても良く、VRゲーム上のちょっと嘘くささの漂う衣装も併せて個性がぶつかる感覚がとても良い。ただ、役者が上手いが故にストーリーの中でキャラの個性を使い切れてない気がする。例えば、頭に葉っぱを乗せた子のキャラはもっと展開したら面白いのになぁ、などとぼんやり思ったり。加えて、舞台の演出力もまだまだ。基の団体が2016年旗揚げで、脚本、演出の三浦仁はまだ若い人かな、という気がした。物語の着眼点は面白いので、今後どんな作品を作るのかは気になるところ。