絵川杏奈が幽霊に!「ひまわりの見た夢」は秀作。今後の雀組ホエールズに期待大です。

雀組にハマってます。

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先日、観劇三昧で観た「イヌジニ」が忘れられなくて、
雀組ホエールズを、観あさっています。

ちなみに読み方は「すずめぐみホエールズ」で正しいそうです。

今回見たのは「ひまわりの見た夢」。2014年の作品です。
こちらも、「観劇三昧 」で無料で観れる作品です。



「ひまわりの見た夢」

父母、子供3人、5人の幸せな家族。
長男が、末の妹を惨殺したところから、話は始まる。
長男はなぜ、妹を殺したのか。
刑期を終えて出所した今と、12年前。
時間を交錯しながら、家族の意味を再確認する作業が始まる・・・。

と、ネタバレしない範囲でストーリーだけまとめるとこんな感じ。

他の作品ほど、笑いの要素は織り込まれていないけれど、
作品にいろいろな要素が組み込まれていて、深く感動しました。


伝わらない言葉の中で展開する物語

殺された妹は、ゆーれい?として、舞台を動きまわります。
当然、他の登場人物と、会話は通じません。
幽霊の妹から語られる想いが、生きている現世の人と、すれ違う、すれ違う。
見ていて切なくなります。

短い暗転と「チーン」というベルで、
「今」のはなしと、殺人があった12年前のはなしが、次々と切り替わる、テンポの速い物語です。
説明がなくても、「今どの時点の話をしているのか」がすぐ理解できる。
他の作品でもそうですが、鋭い演出でテンポの速さを作るのは、雀組の特徴かとおもいます。

退屈する間もなく、スルスルと物語に入れますので、
演劇初心者の方の観劇にもオススメです。


テーマはやはり重い

「社会派」の雀組。やはりテーマはとても重いです。
3つくらい、通奏のテーマがあったように思います。

1つ目は「加害者側と被害者側の断絶」。

犯罪報道では、よく、
「被害者側はないがしろで、加害者側の権利ばかり守る・・・」と聞きますが、この物語では「家族は、加害者側であり、同時に被害者側」という構造を、巧妙に作り出しています。

そして皮肉にも、「加害者としての家族」と「被害者としての家族」の、両者の間の断絶したコミュニケーションが、家庭を崩壊に導いていく。

同じ家族が、立場を違えるだけで、ここまで変わるのか、という恐ろしさ。みていて、いろいろな事を考えさせてくれます。
ある意味、人はどんな場合でも「被害者」であり「加害者」でもある、のかもしれません。

2つ目は「家族の絆」。

子どもたちに過度な期待して、知らず知らずのうちに押し付けている親と、その期待の呪縛から逃れられない、子どもたち。
どちらも、家族に対する狂おしいほどの愛から生まれる好意なのでしょうけれど、その愛そのものが、家庭を崩壊に導いていく。

「歯科医」の一族、という絶妙なモチーフで、このあたりの機微が描かれていました。

3つ目は「伝えられなかった想い」。

死によって断絶されててしまったコミュニケーション。もし生きていたら、伝えたかったこと。妹の死にまつわる、コミュニケーションの修復の物語が絶妙でした。

特に、妹の男友達のエピソード。
男は、付き合って彼氏彼女の関係になりたい、、、と思っていたけれど、
死後12年たって、妹の友達に既に「彼氏」と説明されていた、というエピソードは、涙なしでは見られません。

こういうストレートな題材は、ちょっと気を抜くと、ドロドロの「ヒルメロ」になってしまうし、
気合を入れすぎると、人類愛を解くように、説教臭くなってしまう。

その中間の表現としてのラインを、
テンポの早い芝居で駆け抜ける・・・という一作でした。

ぜひ、再演していただきたい作品です。


役者さんたち

今回の芝居は、配役に全く無駄がなく、
どの役にも、役者さんにも好感が持てました。

稽古場写真があったので、引用。

阪本浩之さんは、やはりカッコイイですね。
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中村容子さんは、総天然色痛快娯楽活劇 color child のメンバーでした。
所属劇団、発見。・・・と思ったら来週、活動休止公演ですか・・・
行けるかな・・・。
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棚橋幸代さんは、テレビでも活躍されている女優さんですね。
立ち姿がとても綺麗。color child の活動休止公演に出演されていますね・・・。
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絵川杏奈さんは、相変わらずエネルギッシュ。
時にゆーれいとして、時に回想シーンで、両親の呪縛から逃れようとする妹を熱演しています。
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次回公演は11月

2018年11月に次回公演あり。
もうすぐですね。絶対に見に行きますよ。


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