タテヨコ企画 「三人の姉妹たち」

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タテヨコ企画「三人の姉妹たち」
【ネタバレ分離】
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どもっ\(´▽`*)。てっくぱぱです。昨日観た芝居の感想です。


公演前情報

公演・観劇データ

タテヨコ企画
「三人の姉妹たち」
2019/03/02 (土) ~ 2019/03/03 (日) IKSALON 表現者工房
2019/03/14 (木) ~ 2019/03/24 (日) 小劇場 楽園
脚本 横田修
演出 横田修、青木シシャモ

観劇した日時2019年3月19日 19時30分〜
価格3500円 全席自由(事前にネット予約)
上演時間107分(途中休憩なし)
Corich満足度★★★☆☆(3/5点満点)

客席の様子・観劇初心者の方へ

40代以上の年齢層の方、一人観劇が多かった気がします。男女は半々くらい。
観劇初心者でも、安心して観ることができる芝居です。

タテヨコ企画?

ホームページにはこんな記載があります。

1999年2月に横田修(作・演出・美術)と舘智子(俳優)の2人で結成。
2人の名前から【タテヨコ企画】と命名。
リアルな関係性に基づいた舞台表現を信条に、俳優のクセや空間の特性までを取り入れた芝居作りをしている。

との事です。

事前に分かるストーリーは?

事前のあらすじ記載を見つけられませんでした。
チラシの裏に、若干の説明があります。
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今回の観劇の動機は、チラシの美しさに惹かれて、です。

ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

携帯電話の電波も届かない田舎の、一軒の家。父は亡くなり、母と三姉妹と兄。時は2000年。長女はバツイチ。次女は大阪の老舗和菓子屋に嫁ぎ、三女は大学生。兄は大学で研究者を目指している。父の三回忌に、家族が家に戻ったところから始まる物語。兄が恋愛し結婚する事から、
三人の姉妹にもゆっくりと微妙な変化が訪れていく。4年ごとの、家族が家に戻ったタイミングの時間を紡ぎながら語られていく、三姉妹の物語。ストーリーだけ強引にまとめるとこんな感じ。

「田舎の家の居間」がセットとして組み込まれていて、常にこの居間で物語が展開する。この居間のセットは非常にしっかりできていて、楽園の空間にこのセットが組まれていることに驚く。また、舞台の外・・・例えば玄関や、二階、から聞こえてくる音や、日本酒の一升瓶を開けた時の酒の匂いや、舞台袖奥にある設定の台所で洗う食器の音なんかが、非常にリアル。「実家の居間」だけで展開する話という演出は、とても上手かったように思う。

登場人物も魅力的。長女の舘智子、次女の市橋朝子、三女の田村かなみ、お坊さんの久我真希人などは、非常に愛おしい人物。憎まれ役だが、嫁の久行しのぶも、「嫌な奴」っていうのを余すところなく出していた。座組として、あ、こういう親戚関係って、あったよな、というのは、非常によく表現されていたので、107分の芝居、観ていて飽きる事はなかった。

途中、非常に気になってしまったのは、登場人物が自分の気持ちを説明っぽく示す様が何度か出てくること。冒頭、姉の心情暴露も、渡部さんの火事場の子供たちの描写も、最後に三姉妹が集って話す場も、何だか唐突に心情吐露してしまう感のある、登場人物たち。セットも、音響も、シチュエーションも非常にリアルなのに、作者が主張的したい「テーマ」が、ダイレクトにセリフに見え隠れして、突然リアルではなくなり、何だか妙に不自然に感じたことが、ちょっと気になり。

物語の結末として、思い通りにならない現実に自らの希望を折られながら、その中で生きていく姉妹と人々、という事なのだろうけれど。空間にどっぷり漬かっていたけれど、終演してしまうと、特に心に残るものは無く。テーマ、まあそれは、そうだろうよ、だから何なのさ、という、ちょっと冷静な突っ込みしか思い浮かばず。群像劇ならではの、状況の描写表現故、なのかもしれないけれど。緻密な世界観が構築されているだけに、ココロに引っかかる何かを、投げかけてほしかった。

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