【観劇レポート】青春事情「ひのないところに」
【ネタバレ分離】 青春事情「ひのないところに」の観劇メモです。
もくじ
初回投稿:2025年09月28日 21時56分
最終更新:2025年09月28日 21時56分
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 青春事情 |
回 | 青春事情25周年記念 第24回公演 |
題 | ひのないところに |
脚本 | 大野ユウジ(青春事情) |
演出 | 大野ユウジ(青春事情) |
日時場所 | 2025/09/24(水)~2025/09/28(日) 駅前劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
WHAT IS SEISHUNJIJOU
2000年、当時高校生だった松本 悠が演劇部の後輩である大野ユウジと加賀美秀明に呼びかけ、結成。と同時に5年間の充電期間に入る。2005年、本格的に活動を始動。
メンバーが増えたり減ったりしながら、2016年頃から大野ユウジが作、演出を務める今の形になる。
“大人になりきれない大人たち”をテーマに、不器用だけど愛おしい登場人物たちが繰り広げる物語で、毎回、客席に笑いと涙を同時に巻き起こす。老若男女、全ての世代が安心して楽しめる作風に定評がある。
2011年、「第2回せんがわ劇場演劇コンクール」にて、グランプリ・オーディエンス賞をW受賞。
2015年、「劇王東京Ⅰ」優勝。
過去の観劇
- 2023年08月25日 青春事情「イエスタデイランド」
- 2023年01月30日 ラゾーナ川崎プラザソル「Dear Me!」
- 2018年12月15日 青春事情「カラフルモノクローム」ゆっくり流れる時間を生きる登場人物に、観客が出会う作品。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
燃えていいのは、心だけ。
火事が起きれば消しに行く。
だけど、そんな日ばかりじゃない。
炎も煙も上がらない。
静かに過ぎていく日だってある。それでいい。
派手な活躍なんて、いらない。
ニュースにも、ならなくていい。
誰もが当たり前に過ごす何気ない日常。
それを守るのも、私たちの仕事。青春事情が25周年にそっと描く、
「何も起きない一日」の尊さと、
その裏で燃えている人々の、何気ない日々。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2025年09月26日 15時00分〜 |
上演時間 | 110分(途中休憩なし) |
価格 | 2500円 全席自由 |
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
青春事情「ひのないところに」
東京都のどこかの市の消防署。隊員たちは今日も日常業務に忙しい。ちょっとサボった様子を見せれば、市民は市役所に通報して怒られるし、時には火に突撃する前にリラックスしている様子を動画で拡散されて炎上されたり。街のお祭りの企画は、はりきっているけれど消防的には危なっかしいが、案の定事故を起こす。大事に至らなかったから良かったものの・・・。そんな消防署の日常を、市役所の人やヤクルトレディを交えて淡々と描きながら、何もない日常の有難さを描くハートフルコメディ。
青春事情おそらくオハコ路線の、ハートフルコメディ。一部スナック「じょあ」とか主人公の一ノ瀬の自宅の場面はあるものの、基本は消防署のオフィスエリアで展開される話。中盤くらいまではあまりに淡々と消防署の日常を描くものだから、正直ちょっと退屈ではあったけれど。中盤、ここにいる人たちは何かあれば火の中に突っ込んでいく人達なんだよな・・・っていうのが見えるあたりから、ちょっとウルウル。とはいえ、ちょっとウルウル、以上の感情は産まれてこなかったけれど、日常を誰にでも分かるストーリーで分かりやすく描く作品。誰も置いていかれることもなく分かりやすい。25周年というのもあり、そういう作風をあえて狙っているのかな・・・と思ったり。
大野ユウジの脚本作品はそれ程沢山観た訳ではないけれど、もう少しクセがある・・・消防署と役者以上にネジれている作品の方が面白いかなぁという気もしなくもない。ウエルメイドでハートフルなコメディだけれど、若干の物足りなさも感じる作品だった。
役者さん。ヤクルトレディ役の内海詩野と、主人公の母役の伊達香苗が印象に残る。この二人がただ笑っているだけ、というシーンの破壊力が凄くてびっくり。伊達香苗の図々しくドカドカ踏み込んでくる破壊力は凄いなぁと毎回思う。