【観劇レポ】アンティークス「『いつかへ』」
【ネタバレ分離】 アンティークス「『いつかへ』」の観劇メモです。

もくじ
初回投稿:2025年12月05日 17時13分
最終更新:2025年12月05日 17時13分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | アンティークス |
| 回 | Vintage33 |
| 題 | 『いつかへ』 |
| 脚本 | 岡﨑貴宏 |
| 演出 | 岡﨑貴宏 |
| 日時場所 | 2025/12/03(水)~2025/12/07(日) 「劇」小劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
主宰 岡﨑貴宏により、2004年8月に旗揚げ。
既成の価値観にとらわれない、時流に流されない、地に足をつけた芝居創りを心がけている。
毎回、ワークショップで出演者を募り、出演者の人間性を生かし、関係性や空気感や状態を丁寧につくっていきます。観る人の心に、少しでも木漏れ日が訪れるような作品を創作していきます。
心がつらい人、心が傷ついてる人に、ひょっこりよりそえる、そんな存在になれたら幸いです。
過去の観劇
- 2019年12月14日 アンティークス「一滴のしずく」
- 2019年05月23日 アンティークス「あの日見た星空はきれいだった」
- 2018年11月29日 アンティークス「この星に生まれて」は、涙なくしては観れない、孤独な兄弟の一大叙事詩!
- 2018年11月28日 アンティークス「あしおと」は、女子高生の青春の一コマを丁寧につむぐ、清々しい作品。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
母から横浜大空襲の記憶の話を何度となく聞いた。
3歳だった母は、火の海の中、祖母に手を引かれて逃げた記憶があるらしい。
それから、母は80年、「この世界」を生きた。
その「記憶」を辿ってみたくなった。
「意識」と「記憶」と「時」の物語
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2025年12月05日 14時00分〜 |
| 上演時間 | 120分(途中休憩なし) |
| 価格 | 4000円 全席指定 |
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
アンティークス「『いつかへ』」
物語を説明するのが難しいが…1945年5月29日の横浜大空襲と、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が公開された1985年前後と、2020年以降…コロナ後の時代を行き来する。それぞれの時代で喪失を抱えた人の物語だが…この時代でのこの人は、こっちの時代ではこの人で…と、明確な説明はないものの対応関係があって。物語にはSF的な要素はないものの少し不思議な心のタイムトラベルをして、どこかすべての時代とすべての人々がつながっている作品。
アンティークスを観るのは結構久しぶりで、大体2年ぶりくらいかな…と記録を遡ってみたら、なんだかんだ6年も空いていた。観ているつもりで結構な期間観ていなかったなぁと驚き。岡﨑貴宏の書く物語はいつも痛いくらいの喪失を伴っていて、今回も同様。戦時中に大空襲で亡くなった友達。「いつか」(という名前)を産んですぐになくなった母親。そして交通事故で亡くなった友達…など、喪失を真っ向から扱う作風は変わらず。
久々に観てみた結果…どうも乗れなかったなぁ。物語の進行がどうにも複雑で、それ故なのかテンポがゆっくり過ぎるのと、それにもかかわらずキャラクターがあまり生き生きしていないのが原因じゃないかなぁと思う。当日パンフに人物相関図が入っていて、前説で「観劇後に相関図を見てください」という案内があったのだけれど、相関図見たくなる複雑さなのか…という想いが強い。もう少しキャラクターが濃いと相関図なんて無くてもいけそうだけれど、この団体特有の「喪失感を描くが故の透明さ」がむしろ邪魔して、むしろ淡泊で印象に残りづらい。喪失感を浴びるつもり…とでもいうのか、ある種の息苦しさみたいなものは覚悟して観に行っているし、むしろ求めていさえするのだけれど。久々のアンティークス、イマイチ乗れない観劇だった。







































