<初日レポ>劇団しゅうくりー夢 「この素晴らしき世界」

【ネタバレ分離】
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どもっ\(´▽`*)。てっくぱぱです。昨日観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

しゅうくりー夢
「この素晴らしき世界」
脚本・演出 松田 環

観劇した日時 2019年3月13日 19時00分〜
価格 4000円 全席指定(プレイガイド発券)
上演時間 132分(途中休憩なし)
Corich満足度 ★★★★☆(4/5点満点)

客席の様子・観劇初心者の方へ

若い方と、割とシニアな方と半々くらい。終演後、面会は客席で、との事でしたが、客席から出口に向かう動線に殆ど動きがなかったので、劇団員の知り合いが多かったかもしれません。
観劇初心者でも、安心して観ることができる舞台です。

しゅうくりー夢?

劇団ホームページにはこんな説明がありました。

1985年創立の当劇団は、人々の関係性の中で生れてくる様々な「愛」をテーマに、非日常的な世界で展開するスピーディーなストーリーを、 全作、松田環のオリジナル台本で上演中!

http://www.o-ren.com/chou/index.html
という事です。

事前に分かるストーリーは?

ホームページには、こんな解説がありました。

どうして刑事になったかって? イカレた奴が多過ぎるからだ
平気で盗む奴 酒や薬やギャンブルに依存するクズ
子供を性の対象にする変態 子供を虐待するクソ親 そして
躊躇なく人を殺す本物のイカレた奴ら・・・
そいつらから善良な市民を守るため?
そんな格好いいもんじゃない
どうして刑事になったかなんて そんな昔のことは覚えちゃいない
ただガキの頃に観た「ジーパン刑事」はカッコ良かったな
あ ジーパンは殉職したんだっけ
ま それで二階級特進なら それもいいか・・・
決して交わることのない人間たちが出逢った時
悲劇の連鎖が始まった・・・

という事で。何だか面白そうなと、チラシの雰囲気に惹かれて観劇を決めました。

ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

かつて公安でエリートだったけれど、今はいつも酒臭い冴えない刑事、居在家。ホームレスが次々と殺される事件を追いかけると、何年か前に警官が次々と殺された事件と類似点がある。ホームレスに食事を提供する慈善団体に関わる人々から、徐々に明らかになっていく真実。唯一の親をリンチで殺されて、児童保護施設に預けられた、兄と妹。預けられた先でも不幸な目にあい、いつしか誰かを復讐で殺すことでしか、生きている事を証明できない、兄妹。実はこの兄妹が、ホームレス保護の慈善団体の黒幕だった・・・。不幸が連鎖を呼んでいく・・・。ストーリーだけまとめると、こんな感じ。人間関係は、もう少し込み入った話だけれど。

一つの不幸を起点にして、次から次へと不幸の連鎖を呼んでいく話。気が付くと、16名の出演者の半分が、ラストまでに死んでしまった。悲しみが連鎖するっていう事を、嫌なくらいに見せつけてくれる。その中にあって、捜査を通して、どこか冷めた目線で世界を観ている刑事、居在家。事実を、深いところで受け止めているようにも、何も受け止められずに強がっているようにも、どちらにも見える。

観ていて、途中で思い出してしまったのは、昨年観たiakuの「逢いたかったの、雨だけど」。あの話の舞台も、一歩間違うと、悲しみの連鎖が続いてしまう話。人間って、たくましいし、モノには違った見方だってある、っていう点が提示されていて、その提示が、世界を暖かな眼差して見ていたのだが。対して今回。舞台の中に、希望、みたいなものが殆ど見えなくて、途中苦しくなってしまった。そりゃそうさ、人の世なんて悲しみの連鎖さ。でも、そこに希望みたいなのを見るから、人は舞台に集まるんじゃないのか。・・・そんな事を、なぜか突然思い出した、iakuの舞台と比較しながら、考えを頭の中で巡らせてしまった。

帰路、当日パンフを観ると「今回は『痛い』を集めたお話」と作者・演出で女優もされている松田環の文章。・・・意図は理解するものの、観た感覚としては何だか「プロ野球 珍プレー好プレー」で、急所に球が当たる正に「痛い」シーンを、100連発で見ているツラさがあり。飛び跳ねたくなる感じ。劇場に来たら、おいしい思い、楽しい思いもして帰りたいなぁ。とはいえ、舞台の構成としてはしっかりとしていたのでそのあたりを楽しめた上で、物語の結論に対しては、強烈に不満だったが。「痛い」集じゃない話、ラストに予告編があった、ドタバタコメディっぽい、次回の作品には期待しつつ。

「アクション指導」みたいなスタッフ名が見当たらないけれど、役者たちで作っているのか、殴るシーンはリアリティ高し。全体通して、暗転の回数がちょっと多く、かつ長かったかなぁ。抽象舞台なので、シーンをクロスフェードで繋いで、見せてテンポ上げたら、2時間を切れたんじゃないかなぁ。

劇団の63回公演。歴史の長い劇団だけあってか、演技は皆上手く芝居はこなれている。個々のシーンと、人の感情のつながりは物凄くしっかりしていて、観ていて飽きなかった。・・・と思ったら、劇団員は3人だけなのねん。役者さんたち、めちゃくちゃ上手くて魅力的な人ばかり。気になった人は。
宮田彩子、冒頭、年齢的に子供で大丈夫かな、、、という突っ込みを思い切って飲み込んで、正解。後半、恵まれなかった知的障害の子、っていうのがとてもリアルに伝わってきた。
松田環、あの年齢で、再婚までして、いろいろあって。でも、その場その場を必死に生きているお母さん。最後の死に際に、実の娘を呼ぶのはグッと来た。がんを本人が知らないというの設定は、正直よく理解できなかったけれど。
横井伸明、結果的に狂言回し的に話を進行させるのだけれど、どこか憎めない。男も惚れそうな二枚目な感じ。イザイヤって「居在家」って漢字なのね。
松本みゆき、「どこかで見たことある」と、刑事と同じ事を思ったけれど・・・先日大感動した「AFTER塩原JUNCTION」で「天気予報を見ない派」をされていた松田さんでした。あの悲しげな表情は、もはや反則技。恋人同志だと思っていたけれど、実は姉妹だった、と分かる所で、あの表情・・・あぁぁ。最初に気が付かずにごめんなさい。
伊神典世、全編通して目立つ感じじゃないんですが、刑事が登場する設定、っていうのにリアリティを与えてくれていた感。安定してて好き。地味に衣装替えが多かった。
矢沢幸治、みゃーちゃんに人生を捧げるって、カッコいいなぁ。

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チラシの裏
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