【ネタバレ分離】 アップスシアター「うみおと」の観劇メモです。


もくじ
初回投稿:2026年03月28日 23時13分
最終更新:2026年03月28日 23時13分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | アップスシアター |
| 回 | アップスシアター第4回公演 |
| 題 | うみおと |
| 脚本 | 稜一朗 |
| 演出 | 米倉リエナ |
| 日時場所 | 2026/03/20(金)~2026/03/29(日) すみだパークシアター倉(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
アップスシアターとは
『アップスシアター』は、㈱ユナイテッド・パフォーマーズ・スタジオが継続的なコンテンツ製作を行うことを目的として立ち上げたプロジェクトです。演劇・映像など枠にとらわれず、積極的に創作に邁進し、海外展開も視野にいれた活動を行なっております。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
かつて兄・ミナトと共にIT企業を立ち上げたタモツ。しかし急成長の裏で兄は横領の疑いを抱え失踪、会社は崩壊した。野心も居場所も失ったタモツは、今では清掃会社のアルバイトで日々をしのいでいる。そんな折、末期がんを患う父が「ミナトの死亡届を出したい」と望んだことから、タモツは否応なく「消えた兄」と向き合うことになる。
ミナトの死を確信する妹・ユカリは、父の願いを叶えるため死亡届の提出を急ぐ。だがタモツは、兄の生存への一縷の望みを捨てきれず、所在を探ろうとする。そこで明らかになるのは、かつての経営をめぐる兄弟のすれ違いと、打ち砕かれたミナトの夢。そしてタモツは、自身が抱え込んできた“ある嘘”と“兄を追い詰めたきっかけ”に苛まれていく。
やがて父は死亡届の提出を待たずに世を去る。葬儀の席で酒に酔ったユカリは、抑えてきた感情を爆発させ、タモツに怒りをぶつける。そこで、ついにタモツは、兄の死への責任と自分がついた”嘘”について話し出す。残された者が「死」をどう抱え、生き直すのか――クジラの声をモチーフに、個性豊かな登場人物と共にユーモラスに描く再生の物語。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| キャスト | うみ |
| 観劇日時 | 2026年03月28日 14時00分〜 |
| 上演時間 | 125分(途中休憩なし) |
| 価格 | 6000円 全席自由 |
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
うみおと
ストーリーは団体記載の通り。社長業を辞めたタモツの働く清掃会社と、過去のシーンではタモツの会社と、タモツの姉と住む家が主に展開するお話。
団体初見。実話を基にした話だということだけれど…うーむ、殆ど感情移入できなかった。時系列の前後は若干あるものの、事実を淡々と語っていくタイプの作品で、どこか舞台作品というより映像作品の要素を多く感じる。
兄と弟は、経営上の理由でどうして対立するようになってしまったのかが、描かれているようで描かれていようにおもう。ラストに明かされる、兄の自殺直前の風景。自殺する兄は、その直前に妹と弟に連絡してきたけれど、電話を取れなかった、構ってあげられなかった後悔…は理解する。でもそもそもなぜ対立したかわからないのに、どう弟について考えればいいの分からなくて、その点が引っかかり過ぎて全く腹落ちしなかった。
「世界のためになることをする」と決めた兄弟。天才プログラマーの兄は、受託開発はするけれどマッチングアプリはしない…うーんマッチングアプリってそんなに悪いことなのかなぁ。受諾開発のブラックさの方がむしろ半端なくすごいと思うけれど…。劇中、マッチングアプリが買春の温床になってしまってアプリが傾いていく話が語られるけれど、買春利用の話はアプリのごく一部の側面で、それだって出会いが無くて困っている人の社会的な役には立っていると思うのだが、判然としない兄弟の対立の原因が、どうにもマッチングアプリは社会悪…的に思っているフシに端を発していそうなのがなんとも納得いかない。あれだけ優しい兄は、そんな事思わないんじゃないかなぁという気もする。
幼少の頃の弟との出来事…動物の声を聞いたという弟の嘘…を信じてビジネスにしようとしていたということか…。実話なのかもしれないが…あえてこのビジネスを比喩的に捉えるとするなら、兄は弟をどこまでも信じていた…という事か。ただ、作ろうとしている地球の声を聞くアプリが、どうにも中途半端にリアリティがない。
結果的に、兄を失った弟妹の悲しみは理解できるのだけれど、兄の人物像がどうにもフワフワしていて、像を結ばない。その点がイマイチ感情移入できなかったポイントだったように思う。
弟役のバーンズ勇気と、妹役の塚本小百合は好演。最後の父の葬式のシーンが良かった。




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