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【観劇レポ】息切れカメレオン「(笑)」

#芝居,#息切れカメレオン

【ネタバレ分離】 息切れカメレオン「(笑)」の観劇メモです。

初回投稿:2026年01月26日 10時06分
最終更新:2026年01月26日 10時06分

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名息切れカメレオン
息切れカメレオン#.
(笑)
脚本田塊トシタカ
演出田塊トシタカ
日時場所2026/01/23(金)~2026/01/25(日)
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F)(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

息切れカメレオンとは「今、演劇を観る理由」の創造のため、
本来混ざり合わない要素の融合により現代における
演劇の面白さを考え続ける全力茶番エンタメ団体。
明治大学演劇研究部員で構成される。
様々な経歴のメンバーたちが、力強く混沌とした舞台を作り上げる。

息切れカメレオン

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが生きていました。しかしある時、おばあさんは宇宙の外側へ行ってしまいます。おじいさんは、おばあさんを追ってカーテンを閉めるのです。カーテンの内側には、間も無く沈む葛飾区。タイムカプセルを開けに来た同級生。光を超えてやってきた宇宙人。恋。喧嘩。泣いたり叫んだり。電車。雪。おじいさんは、額縁の向こうに何を見るのか。って感じです(笑)

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2026年01月23日
14時00分〜
上演時間110分(途中休憩なし)
価格カンパ制円 全席自由

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。

感想(ネタバレあり)

息切れカメレオン「(笑)」

ストーリーを説明するのが難しい作品だが少しメモのように記載を試みてみると…。葛飾区に津波が迫っている。その周りにいる人々は、どこかみんな変だしよく見ると宇宙人もいる。それぞれが過去に何か痛手を追っていたりするようで。むかし皆で埋めたタイムカプセルを掘り出された困る人や、おそらく同性愛のカップルで愛情を伝えるのに躊躇している人や、様々な人が出てくる。その中で、おじいちゃんはいなくなってしまったおばあちゃん…奥さんを探してあちこち歩きまわっている。おばあちゃんは、見つけたかと思ったらどこか別の場所に行ってしまう。周りの人々は、それぞれにとっての真実を知ったのちに、舞台後方の額縁に、まるで自殺するかのように消えていく。葛飾区に津波が来て、区長が避難を誘導して。たどり着いた先は足立区。おじいちゃんのおばあちゃん探しに付き添った皆だったが…帰る理由もないらしく足立区に住む?事にした。おばあちゃんには結局会えない。銀河鉄道の夜のカムパネルラのように会えない。。。。と、書いていて自分でもよく分かっていないが、そんな物語。

タイトルは「ワラ」と読む。物語が抽象的で書き下してみても訳が分からないものの。舞台のテンポの良さに誘われて引き込まれて観る。おじいちゃんを取り巻く10人くらいの人々。過去の後悔を懺悔するかのように物語を繰り広げていく。3人いる宇宙人の一人は言葉が通じなくて、話しかけるとお尻の穴がムズムズと刺激される。周囲の人々の後悔の物語を散りばめながら、おじいちゃんのおばあちゃん探しと、津波からの逃避が描かれる。もちろん何らかのメタファーの込められた物語なのだろけれど…それより前に出てくるキャラクターたちが愛おしい。その愛おしい者たちが、次々と額縁に身を投げていく。

「さよならだけが人生だ」という言葉や、あるいは銀河鉄道の夜のような情景を思い浮かべる。物語の中では全くそれらしい表現は出てこないにもかかわらず(あ、鉄道の話はちょっと出てくるか)。あがなえない喪失に、強い「まった」をかけようとする表現だろうか。時間よ止まれという叫び。無駄だと分かってはいても叫ばずにはいられない何か。…とはいえ津波は確実に襲ってくるし喪失を止められはしない。胡散臭い区長は、人は良さそうだか頼りにはならない。(おそらく)作者の顔のエンブレムが貼られた自転車で逃避行しながら、足立区に着いてもやはり、喪失から逃れられはしないだろう。とても感覚的なものだが、そんな一抹の寂しさを舞台に表現した。そんな作品に思えた。

冒頭・ラストのシルエットのシーンかとても綺麗で、その中で宇宙人の触覚が良いアクセントに。過去作に比べて抜群に語感が鋭くなっていたのが印象的。

学生劇団故か、(おそらく卒業に合わせて)劇団は本公演で解散とのこと。SNSなどのアカウントも消失する予定とのアナウンスあり。あえて言われると演劇の儚さを実感するが、その幕切れをしっかりと宣言することに潔さも感じる。活動お疲れさまでした。

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