観劇

【観劇レポ】Bunkamura「アンサンブルデイズ」(CAS第2期:2026)

【ネタバレ分離】 Bunkamura「アンサンブルデイズ」の観劇メモです。

初回投稿:2026年03月20日 10時58分
最終更新:2026年03月20日 10時58分

公演前情報

公演・観劇データ

項目 データ
団体名 Bunkamura
COCOON PRODUCTION 2026 Bunkamuraオフィシャルサプライヤースペシャル
アンサンブルデイズ
脚本 松尾スズキ
演出 ノゾエ征爾
日時場所 2026/03/19(木)~2026/03/22(日)
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

ーー夢と現実のはざまで揺れ動く、ほろ苦い青春群像ミュージカル

「コクーン アクターズ スタジオ(CAS)」第2期生の発表公演は、昨年に引き続き、松尾スズキがCASのために書き下ろしたミュージカル『アンサンブルデイズ―彼らにも名前はある―』を上演します。本作は、俳優という夢に向かって学び続ける受講生たちの”今”を投影したような、名前のない役柄を演じる”アンサンブル”を題材にした青春群像劇です。

演出は、CASの常任講師であり、かつて養成所で講師を務めていた松尾の教え子で、劇団「はえぎわ」を主宰するノゾエ征爾。劇団公演をはじめ、卓越した発想力とユーモア、独特の奇想天外な世界観を創り出し、その才能を発揮してきました。

講師として約1年間受講生たちと時間を共にし、受講生たちを知り尽くすノゾエと、第一線で活躍する多彩なジャンルのプロフェッショナルな講師陣から学び、真摯に演劇と向き合ってきたCAS第2期生が、大きな話題を呼んだ本作を”2回目”というプレッシャーを跳ね除け、新たにお届けします。
若さゆえの無鉄砲さ、その中に垣間見える美しさをぜひ、劇場で体感してください。

Bunkamura

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

あらすじ
ミュージカル公演のオーディション会場。競い合うのは“アンサンブル”の座。役名は無い。演出家の無茶なオーダーに振り回されながら、オーディションに参加した俳優たちは爪痕を残さなければと奮闘するも、思うような結果は出せなかった。

意気消沈する彼らが飲みに行った店で偶然居合わせたのは、そこそこ有名な俳優たち。ここにも芸能活動に限界を感じ始め、何やら悩む姿があった。

そんな彼らがひょんなことから、自分たちで新作ミュージカルを上演することに。残された期間は4カ月。はたして彼らはどのようなミュージカルを作り上げるのか。

――夢と現実のはざまで揺れ動く、ほろ苦い青春群像劇。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目 データ
観劇日時 2026年03月19日
18時00分〜
上演時間 160分(20分の休憩を含む(60-休20-80))
価格 2000円(コクーンシート) 全席指定

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。

感想(ネタバレあり)

Bunkamura「アンサンブルデイズ」

あるオーディションを受けた若い俳優たちは、努力はするもパッとしない。帰りしなに酒を飲みに演劇人が集まるバーに行くと、そこでさっきのオーディションの審査員が審査をしていた。ぞんざいに扱われる事に耐えかねた俳優たちは、そこで意気投合して劇団を立ち上げてミュージカルを上演することに。たまたま劇場も安く借りれて事は順調かと思えば…大人たちの策略にハマったり過去を断ち切れなかったりで、ごちゃごちゃになって立ち消えに…それでも俳優たちはいつか有名になる日を夢見て舞台に立つ…そんな物語。

コクーン アクターズ スタジオ(CAS)の第2期生の卒業発表会だそうだが、作品初見。配られたパンフレットによるCASはしばらく卒業公演でこの作品を上演するのだそう。出演者の多い群像劇。パンフレットの松尾スズキの言葉通り、特定の主役を作るのではなく出演者皆がまんべんなく舞台に出る機会がある群像劇なのがよい。内容的には古くは「Fame」とか、舞台を目指す若者たちの群像劇で…演劇に情熱を捧げている自分たちをネタにするという演劇あるあるの壮大な内輪ネタではあるものの、素舞台と箱馬を上手く組み合わせた舞台の作り方もなかなかに面白く楽しんで観られた。しばらくは毎年同じ演目という事なので、年度を見比べてみるのも面白いかもしれない。

一幕が60分で二幕が80分。一幕が短い。普通こういう作品は逆の時間配分になるので開演前は意外に感じたが、観て納得。一幕は俳優たちが置かれた状況説明とステレオタイプな描写か続く。それ故に若干退屈だったけれど、転じて二幕は展開もスピーディーで内容が盛り盛り。劇中の言葉を借りるなら「邪(ヨコシマ)な」欲望を持つ大人たちが生々しい欲望を剥き出しにしていたり、「実家」や「出産」や「家庭を持つ」何ていう、誰もが人生の中で折り合いを付けなければいけない問題がサラリと描かれるのが面白い。俳優になりたくても、ちょっと気を抜けばネットワークビジネスやら何やらに引っかかってしまう…なんてかなり観ていて辛い描写も、ミュージカルだからサラリと歌い上げるのが何とも絶妙。「ほろ苦い青春群像劇」の説明の通り、現実をトレースしたようなほろ苦さがよい。それでもめげずに、俳優たちはオーディションに望む。冒頭は客席から登場した俳優たちは、ラストでコクーンの舞台背面の扉に消えていく。…まぁコクーンあるあるの演出だけれど、ベタなこの演出も作品とマッチしていて中々に良かった。

二幕の劇中「ゴッホ」の生涯を題材にしたミュージカルを作る様子が、劇中劇的に描かれるが、このミュージカル、本気で作品にして欲しいくらいに面白い。劇中劇のラストのキメの所で思わず一人拍手してしまった。劇中ポスターにまでなっていた劇のタイトルを忘れてしまったが(「ゴッホギャルド」「ゴッホスキャンダル」?)、これ実際にミュージカルにしてくんないかなぁなんてことを思った。

東急の電車の車内。ドアの上のテレビ広告。たまたま見ていたら本作品の広告が流れ、出演する役者たちが名前と写真で一人一人映し出されていた。以前「人間の条件」という団体で拝見した、樽見啓の名前をたまたま発見したのが観に行こうと思ったきっかけだった。特に二幕の引きこもりの大くんが印象に残る。しばらく拝見できていなかったが、拝見できてよかった。

タイトルとURLをコピーしました