<初日レポ>「山口ちはる」プロデュース「さよなら光くん、さよなら影さん」

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どもっ\(´▽`*)。てっくぱぱです。昨日観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

制作「山口ちはる」プロデュース
「さよなら光くん、さよなら影さん」
脚本・演出 倉本朋幸(オーストラ・マコンドー)
2019/01/18 (金) ~ 2019/01/27 (日) 小劇場 楽園

観劇した回 2019年1月18日 19時30分〜
価格 3300円 全席自由(事前にネット予約)
上演時間 123分(途中休憩なし)
Corich満足度 ★★★☆☆(3/5点満点)

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客席の様子・初心者情報

一人で来ている客が多かった印象。私のような演劇好きのシニア層と、聞こえてくる会話から演劇関係者かな、と思える方、多数でした。
観劇初心者の方でも、安心して観劇することができます。

制作「山口ちはる」プロデュースとは?

「山口ちはる」プロデュース、よく見かけるんですが、ホームページには詳しい情報がないんですよね。CoRichの団体情報ページの記載は、以下の通り。

オーストラ・マコンドーのプロデューサー「山口ちはる」が立ち上げた個人団体。「面白く」「感動できて」「分かりやすいもの」をテーマに作品を様々な脚本・演出家と共に作り上げていく。

という事で。オーストラ・マコンドーって何だろう、と思うと、こちらは劇団のよう。この劇団の山口ちはるさんが、手がけているプロデュース公演のようです。

ストーリーは?

ホームページには、以下の紹介がありました。

彼はねずみだ
彼は学校でもひときわ落ち着きがなく、何故か、みんなと同じことが出来ない
みんなが出来ることが何故か出来ないのだ
テストなんてひどいもんで、なぜだか、彼は今まで出来た答案すら、テストになると頭が上手く働かず、できなくなってしまうのだ。

ある時、家に帰ると、お父さんがいなくなっていることに気付く。彼は悩む。

これは僕がみんなが出来ることが出来ず、みんなと違うから、お父さんは出て行ってしまったのだと…彼は決心する。

「僕がこんなだから駄目なんだ、僕が成長しないと、よしっ、僕一人でお父さんを探す旅に出ることにしよう」

彼、ねずみの光君は一人様々なヒントや手掛かり、少ないけれど自分の思い出せるだけの記憶を頼りに大冒険に出ることになった

そこで出会った影さんと共に

そこでは、カモメさん、イルカさん、鯨さんなどに出会いながら

飛べない光君が少しだけ飛べるようになる奇跡のような物語

という事で。何か「生きづらさ」を抱えている光くんが、大冒険をしながら成長していくように見えます。このストーリー文は、期待を高めてくれます。

感想(ネタバレあり)

お話は、上記のストーリーの通り。何か「生きづらさ」の要素を抱えている少年、光くんは、父がいなくなった事で祖母に内緒で家を出る。冒険が始まり、様々な人に出会う。最初は、父が残した住所をたよりに「電車に乗る」とか「バスに乗る」位の小さな冒険だが、気が付けば、ウソつきに騙され、小舟で太平洋に繰り出して、風や季節と闘い、クジラに飲み込まれ、胃の中で人魚と話しながら父と再会。気が付けばシーンは家に戻り。父は「食中毒だった」的な話をして夢落ちを匂わせる。どこまでがファンタジーでどこまでが現実なのか、明確にせずに話は進んでいく。全てファンタジーでも、それはそれで、一向に構わないのだが。

上演時間は2時間。その中で、出てくる人々の関係性の描写が圧倒的に足りていない印象。光くんはどんな「生きづらさ」を抱えてるのか。クラスメートとの会話と、舞台セットの黒板に書かれた文字から、発達障害?と想像できるのだが、説明は不要としても、描写と取れる場面が特にない。光くんのパパは、女性が演じているし、父が残した住所の先には女装をした男がいる。どうして性別が違うのかも、注意深く観たつもりだが、よくわからない。カゲという、喋るのが苦手な女の子が、途中から光くんの冒険にくっついてくるが、何者なのか皆目わからない。この「分からなさ」が、観る側に委ねられている余白なのか、そもそも特に意図がないのか、私には読み取れない。そこで、委ねられていないかもしれないが、自然と余白を埋めるための想像を始めてしまう。

例えば、パパと女装男。女性が演じているのは実は「パパ」ではなく、父が残した住所の先にいる女装した男が本当のパパ、と想像で勝手な物語を膨らませてしまう。ジェンターの問題もテーマなのだ、と自分に言い聞かせてみるも、全くしっくりこないので却下。
別の想像して、パパが女性なのは、単に役者が足りなかったからで、女装についても何となく面白いからやってしまったのか、などと考えてみる。納得は出来るのだが、どうにも話の真剣具合から、そんな安直な方向に走ったとは思えずに、これも却下。
理解できなくてヒントが欲しくて。帰路、京王線に揺られながら、読んでいなかった当日パンフレットを読み、一つの可能性に思い当たる。思い出したのは、観劇三昧で観た、雀組ホエールズの「ありふれた愛、ありふれた世界」。この作品を連想してしまった私の推測が正しいのであれば、辛さは理解するものの、テーマへの向き合い方が十分ではない、とも思える。しかし、それですら確信が持てず却下。

想像の振れ幅が大きくて、かつ、どの想像も、しっくりこない。何か物語の重要な部分を見落としてしまったかなとか(実際見落とした可能性はある)、私の感性が鈍いのかな、とか。上演中に考え出すとどうにも頭に入ってこず、そのまま終演してしまった感。実際、私の落ち度で理解ができていないのなら、この感想を書いてしまうこと自体申し訳ないのだが。少なくとも私にとっては、困惑以上のものを得られなかった舞台だった。

役者陣は好演。光くん役を演じている、小林光。子供なのか、大人なのか、よく分からないけれど、やっぱり子供の役。少し高い声で、独特の光くんの役を作っていて好感。「江古田のガールズ」のページで写真を見てみると、今日の演技は全く違う人ように見える。子供を演じていないときの素の状態を想像できない。普通の役も観てみたい。影さんを演じる青木真美。何故影さんは声が出ないのかは最後まで分からなかったけれど、表情だけの演技が、愛らしい。光くんと二人で警官から逃げる時のいたずらっぽい顔と、別れのシーンの涙の対比が凄いな、と思った。

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チラシ裏面
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舞台