<観劇レポート>駄目なたすいち「遮光器土偶デス・エクソダス VS夜明けの令和」

【ネタバレ分離】
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観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 駄目なたすいち
「遮光器土偶デス・エクソダス VS夜明けの令和」
脚本 山岡太郎(駄目なダーウィン舎)
演出 目崎剛(たすいち)
日時場所 2019/06/19(水)~2019/06/23(日)
Geki地下Liberty(東京都)

たすいち?

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

カムカムミニキーナ、ポツドール等を輩出した早稲田大学演劇倶楽部から、
2007年に目崎剛が旗揚げしたユニット。

『ありえない』設定を『ありえそう』に見せる屁理屈でちょっとファンタジーな舞台を創る。
文学でも映像でもなく演劇でしかできないことを追求し、
笑って泣けて考えられるエンターテイメントを志向する。

2011年1月より12ヶ月連続公演を敢行。2012年4月には吉祥寺シアターで本公演を行った。
2015年、「劇王東京Ⅱ」にて、二代目東京劇王となる。
またその後、神奈川かもめ短編演劇祭で、短編演劇日本一(優勝は韓国だったため)となる。

たすいち

事前に分かるストーリーは?

劇団ホームページには、こんな記載がありました。

駄目なダーウィン舎脚本家・山岡太郎と
​たすいち演出家・目崎剛による最強タッグ第3弾!!

【遮光器土偶デス・エクソダス】
「ぼくは君のためならば、この土器をいますぐ割ってもいい」
紀元前10世紀。
都立弥生が丘高校に通う普通の縄文男子のトウゴと
少し普通じゃない弥生女子のミトリ。
殉葬に指名された彼女を救うため、
トウゴは縄文時代を捨て、弥生時代を生きることを決める。

​【夜明けの令和】
「元号決定民間人会議」は形だけの会議、のはずだった。
官房長官の死、平成解放戦線、毒入りのサンドイッチ。
「新元号の候補は、もうありません」
高級官僚はぼくたちにそう告げた。
4月1日未明、平成の終わりに、終わらない会議が幕をあける。

※本公演は「遮光器土偶デス・エクソダス」と「夜明けの令和」の二本立てです。


ネタバレしない程度の情報

上演時間・チケット価格・満足度

観劇した日時 2019年6月20日 14時00分〜
価格 3500円 全席自由(事前にネット予約)
上演時間 120分(途中休憩なし)
個人的な満足度
CoRichに投稿
★★★★☆(4/5点満点)

客席の様子

男女は半々くらい。若い人が多くいましたが、平日マチネという事もあり、シニアの女性層も目立ちました。

観劇初心者の方へ

初心者でも、安心して観劇できる芝居です。

観た直後のtweet




ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

2話オムニバス。

「遮光器土偶デス・エクソダス」
発掘作業をしていた考古学者が土偶デス・エクソダスを見つけ、その土偶に願いを託したところ、縄文時代へとタイムスリップ。その世界では、正に縄文時代から弥生時代へと移り変わるところ。平和ながらも、世代や価値観の対立が起りつつある世界。ある村を任された一人の豪族が、一人の少女を生贄にして、土偶デス・エクソダスに願いをかなえてもらい、自らの支配を決定的にしようとする。それを阻もうとする、都立弥生が丘高校の生徒たち(何故か縄文時代に学校がある)の、攻防の物語。

「夜明けの令和」
平成も終わりつつある頃、平成元年に生まれ、名を「平成」(たいらなるし?)と名付けられた男。会社を半ばリストラのように退職し、行く当てもない。そんな時、元号を自らの手で付けたいと願うゲリラと、元号を引き続き「平成」のままとしたい「平成解放戦線」により、国は混乱の極にあった。気が付けばその男「平成」は、「平成解放戦線」のシンボルに祭り上げられていく。ゲリラの人々の攻防を、通りがかりの肉まん屋の中国人や、アメリカのスパイ、何を言われても断れない会社の先輩なども交えて描くお話。

前回観た、たいすちの公演「FIRE LIGHT」同様、役者たちがステージを駆け巡り、テンポよく物語を紡いでいく作品。観ていてとても軽快で心地よい。目崎剛の演出って、いつもこんな感じなのかな。前回もそうだけれど個人的には好みど真ん中ストライク。脚本・ストーリーを追うというより、劇場でその場に一緒にいて、役者さんたちの創る空間を、共有しながら楽しむ芝居という印象。シチュエーション・コメディとも言えるけれど、コメディというにはお話の要素が(設定はぶっ飛んでいるけれど)しっかりしている。終演後、脚本やストーリーの重みより、役者さんの駆け抜けた空間の残像、余韻を、目で追うような感覚。逆に言えば、テーマ性のようなものが無くはないけれど、どことなく取ってつけた感が否めないかもしれない。

初日の前評判で、ものすごく笑った、というのが多かった。実際観てみて…笑いが多いかというとそれ程でもなかったかな。笑いを中心にしている芝居ではないかなぁ…あるいは平日マチネで、若干、客席の雰囲気が違ったのかもしれない。

1話は、話がぶっ飛びすぎ。理解は出来るも、気持ちがついていかない部分が結構あった。縄文時代の終わりに何故に「東京23区」ごとに学校があるのか、分かるようでよく分からないんだけれども、ぶっ飛んだ世界を舞台に持ち込むための説得力が不可欠だけれど、脚本より、役者さんのパワーでゴリ押しして無理やりな物語を納得させられた感覚だった。2話は、設定が秀逸。どうしてそこまで「背中」や「平成」にこだわるのかは、実はよく腹落ちしなかったのだけど。その場に出ている人が生きているな、というのを感じる。前説的に出てきた、白井肉丸の台詞・・・目崎剛に脚本をに躍動感がないと言われた・・・は、本当なのか気になる。

音楽。前回公演でも感じたけれど、スチールパンが特徴的な「Little tempo」や、Cobaの使い方、何だか自分の音楽の好みと一致が多い。「FIRE LIGHT」の時とは違った音響さんなので、目崎剛のテイストだろうか。ちなみに、某テーマパークの空飛ぶ効果音を使っていたのが、ちょっと気になった。

役者さん。21人出演していたとの事だけれども、一人一人しっかりと、全員思い出せる。キャラクターが濃い演出、演技。
他の芝居で見かけて気になっていた方が多く出演してたのでその方を中心に、気になった方を書いてみると。坪和あさ美、ミックスドックス「ナイゲン」他、何度か。次の元号は「平成」と叫び続けて、「酔っぱらっているのか」と突っ込まれるの面白い。細田こはる、埋れ木「降っただけで雨」他何度か。純粋~まさにその一言。中野亜美、先日、少女都市で北島マヤかと思った女優さん。純粋な少女っていう役所は右に出る人がいないんじゃないか。2話で群衆的に走り回ってる時が妙に楽しそう。白井肉丸、「ミラフェス」他で何度か。なんだろうなぁ、ほっとけない感覚。つい目で追っちゃう。林弦太a.k.a鈍色刃、話的にそれ程目立つ主役じゃないんだけれど、観ていてカッコいいなぁ。菊池泰生、「平成」の幼いころの経験が物語のキーだったけれど、一人で葛藤しているのが伝わってきた。「平成」っておでこに付けているのは、ちょっとダサい(笑)。中田暁良、まあまあすごい迫力(笑)。

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チラシの裏
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