<観劇レポート>ロロ「BGM」

#芝居,#ロロ

【ネタバレ分離】 ロロ「BGM」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名ロロ
ロロ本公演
BGM
脚本三浦直之
演出三浦直之
日時場所2023/05/05(金)~2023/05/10(水)
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

ロロ|LOLO
劇作家・演出家の三浦直之が主宰を務める劇団。2009年結成。古今東西のポップカルチャーをサンプリングしながら既存の関係性から外れた異質な存在のボーイ・ミーツ・ガール=出会いを描き続ける作品が老若男女から支持されている。15年に始まった『いつ高』シリーズでは高校演劇活性化のための作品制作を行うなど、演劇の射程を広げるべく活動中。主な作品として『LOVE02』(12年)、『ハンサムな大悟』(15年)、『BGM』(17年)など。『ハンサムな大悟』は第60回岸田國士戯曲賞最終候補ノミネート。

ロロ

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

あらすじ
時はとあるアイドルグループの解散が発表された2016年。泡之介とBBQは、学生時代の友人・午前二時の結婚式に向かうため、車で常磐自動車道を下っていく。目的地は仙台。10年前に同じく仙台を目指して3人で旅をした4日間を、10分の演劇にして余興で披露する予定だ。
東京から守谷サービスエリア、会津若松、いわき、松島、石巻を巡る2016年の2人の旅路は2006年の3人の旅路と重なり、行ったり来たりを繰り返す。存在を忘れられがちな女や、占い師、青春18きっぷのキャッチコピーを集めてレコードにする少年、自身の骨を集める恐竜、死んだ彼氏の記憶をリサイクルショップから集める女、午前二時の元カレら個性的な登場人物が、結婚式に向かう2人の祝祭ムードに満ちた道中を彩る。

BGM 再演です。演出をガラリと変える予定なので、気分としては新作です。宮城県に住む僕の家族はロロの作品をいつも観に来てくれるのですが(ありがてえ〜)、最近改めておもったのは、ロロを観ることが家族旅行の機会になってるっていうことです。家族にとって演劇をみるというのは、それまでの道中や帰り道も含めてきっと演劇 で、というか家族に限らず、あらゆる観客にとって演劇はそうあるはずで、だから、BGM の再演も、そういうことが全部こみの旅の物語になればいい、って、そんなことをいま、考えてます。
三浦直之

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2023年05月10日
13時00分〜
上演時間135分(途中休憩なし)
価格5000円 全席自由

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

※文章書くのが不調で、しっかり書き上げる余裕が取れないため、当面は感想のメモだけ残しています。後々振り返って、もう少しちゃんとした文章に仕立てあげるかもしれません。

再演との事。いつ高じゃないロロは初めて観る。いや「いつ高」も一度しか観た事ないとは思うけれど。でもあまりピンと来てなかった気がする。割と信頼している観劇おじさんが絶賛している中、仕事の会議が飛んで予定の空いたマチネに急遽観劇。楽日だった。

何だか、終始夢の中にいるような芝居だった。それでも、出てくる人々が優しくて、何かを喪失した事に対してしっかり傷ついてて、でも自己主張が激しくて。そんな人々が織りなす、二つの時代にまたがるロードムービー的な劇(ま、ムービーって言っても映画じゃないけれど)。観ている途中から、全然言語化無理だわーと思っていた。135分で割と長めの芝居なんだけれど、長さを全く感じなかった。

言語化無理すぎて、出てきた人の事をメモしておくと。同性愛の男性カップル。いつも置いていかれてしまう女。サバサバした占いの女。地中に埋まってた恐竜の骨。別れた彼氏の持っていたものを日本中のハードオフを探して回る女。ラッパー小学生。キモいバンドマン。そして、結婚する「午前二時」。なんだろうなぁ。何が起こる訳でもない物語なのだけれど。思い出すだけでじわっと来る。優しさとか、思い出とか、懐かしさとか。そういうものを表現するとこんな芝居になるのかなぁ。と思う。なんだか、ちゃんとしっかりとお話があるのに、どこか美しい詩を読み聞かされたような。そんな時間だった。

ラストシーン。仙台の石巻(だったと思う)の海を眺めて終わるのだけれど。当然2006年と、2017年の石巻の光景は違うはずで。震災の描写は一切出て来なかったけれど、この登場人物たちの心の旅は、やはりどこか震災の影があるのかなぁ。まぁ、関係があっても無くてもいいんだけれど。この愛らしい人々を理解する手がかりのひとつとして、そんな事を思うモチーフだった。

舞台#芝居,#ロロ