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<観劇レポート>マシュマロ・ウェーブ「マリオン・ブリッジ」

#芝居,#マシュマロ・ウェーブ

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 マシュマロ・ウェーブ「マリオン・ブリッジ」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名マシュマロ・ウェーブ
マリオン・ブリッジ
脚本ダニエル・マカイバー
翻訳横井典子
演出木村健三
日時場所2021/12/2(木)~2021/12/5(日)
atTHEATER(東京都)

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

マシュマロ・ウェーブ

1986年設立。同年旗揚げ公演。以来主に渋谷ジアンジアン、青山円形劇場、本多劇場な どで活動し、さらに池袋や下北沢などの喫茶店やバー、古民家、リゾートホテル、横浜のスタジオなど、場所を問わない演劇を続けている。
東京、神奈川を拠点に活動中。

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

マリオン・ブリッジ 11年目の再演
カナダの現代演劇を代表する劇作家ダニエル・マカイバーの至高の名作が2010年以来の再演を果たします。

舞台は作者ダニエル・マカイバーの生まれ故郷であるカナダ・ノバスコシア州ケープブレトン

故郷を捨てて都会へ逃れるも人生に行き詰まる長女、農場修道会に居場所を求めた次女、一風変わったキャラの実家住まいの三女。余命僅かな母を看取るためにそりの合わない三姉妹が田舎の島の生家で過ごす。
久々に顔を合わせる三姉妹はいやでも人生に対峙し見直しそして本当の気持ちに気づく。新たな希望を手に入れて今までと同じ場所でそれまでとは違う一歩を踏み出す。

「どうして何もかも、一度だって、思った通りにならないのかな?」

今を生きる、悩めるすべての大人たちに送ります。

- - - -

マシュマロ・ウェーブは2005年にオタワ、トロント、ハリファックス、ニューヨークでダニエル・マカイバー、そして「Marion Bridge」に出会い、ダニエル・マカイバー三部作を日本へ紹介しました。

「You Are Here」(2007)、「HOW IT WORKS」(2009)、「マリオン・ブリッジ」(2010)
それぞれの上演時、また上演後も東京とトロントでダニエルとの絆は途切れず続いています。

マシュマロ・ウェーブに舞台への熱い想いを持った3人の新人女優が集まり、この多くのカナダ人に愛され続ける珠玉の名作に挑みます。

マシュマロ・ウェーブが2021年を締めくくる「マリオン・ブリッジ」にぜひご期待ください。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年12月3日
14時30分〜
上演時間100分(途中休憩なし)
価格3000円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで予約しました。
当日、受付で現金で支払いました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。様々な年代層の人がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

劇団マシュマロ・ウエーブ、これまで青年のための演劇塾で「ギンテツ」は2度観たけれど、本公演を観るのは初めて。劇場も、聞き慣れない初めての場所。新宿の外れの、15人も入ったら満杯のこじんまりした小屋での公演。

ほぼ危篤に近い状況の母に会うために、姉妹は実家に帰ってきた。長女は売れない劇団の女優で、酒浸りで、実は実家にいた頃未婚の母になって子供を養子に出した?過去を持つ。次女は修道女。常識人で、務めに邁進しているかのように見えて、実は自らのしている事の意味に疑問を感じ始めている。三女は、母の住む家で引きこもりで、テレビにしか興味を示さないが、次女の影響か教会の集まりに顔を出しはじめている。どこか閉塞感のある三姉妹。母の影響で、そうなってしまった過去が、少しずつ明らかになる。やがて亡くなる母。母への愛情は微塵も失われていないけれど、それでも、それぞれを束縛していた母の存在がなくなった事で、3姉妹はそれぞれの人生の第一歩を踏み出す・・・と、かなり強引にまとめるとそんなお話。

ストレートな会話劇。観ながら、(いつもながら前提知識を入れずに観たので) 1980年代くらいを舞台にしたものではないかな…と感じたけれど、この感想を整理していたら、カナダの劇作家、ダニエル・マカイバーの1998年の作品、との記載を見つける。今ほど女性が自由に生きられない時代・・・でも戦後すぐに比べれば、ある程度の自由もある時代の雰囲気。そんな中途半端な自由と、世間の目に晒されながら、女だけで生きる3人の物語。

育ててくれた母への愛情や、複雑な想いは持ちつつも、やはりどこか皆、母との生活の中で持ってしまった、ある種の束縛の中にいる。長女が子供を手放したのは、母の世間を気にした目だった。次女が修道女になったのは、(劇中では語られていないけれど)母の影響が多いように感じる。それは「マリオン・ブリッジ」の思い出が、母にとっては宝石のようでも、三姉妹にとってはどこかパッとしない街のシケた思い出でしか無いことに対応していたりもする。母の死までの、それぞれの「背負っている」状況と、母の死後の「次の一歩」を踏み出す過程。

2021年の今、この作品を観ると、母の存在が実際の「母」そのものというよりも、どこか自分自身を束縛している「自意識の塊」にも見て取れる。何処かカフカの「門」不条理作品を、ほんわかした空気感の会話劇にしました、という風に取れなくもない。それは単に、この作品が書かれた頃より女性が自由を手にしているから、飛び立とうと思えば飛び立てたんじゃないか、みたいな、少し穿った見方かも。あらすじの記載の通り、マシュマロ・ウエーブが、ダニエル・マカイバーの作品を日本に紹介した、とのこと。私の解釈は、ちょっと捻った視点で観ているようにも思ったので、この作家の背景とか、どの時代を前提にしてこの作品を書いたのか、など、背景の情報にもう少し触れてみたいな、という想いを強く持った作品だった。

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