<観劇レポート>くによし組「なんもできない」

#芝居,#くによし組

【ネタバレ分離】 くによし組「なんもできない」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名くによし組
2023年5月公演
なんもできない
脚本國吉咲貴
演出國吉咲貴
日時場所2023/05/16(火)~2023/05/21(日)
OFFOFFシアター(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

くによし組とは
國吉咲貴が、優しい人を集めて作る表現チームです。
コンセプトは『異常で、日常で、シュール』

くによし組

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

あらすじ
雨の日、化石発掘バイトは休みになります。
雨の判断は人それぞれなので、間違えて来てしまう人もいます。
誰に怒ることも出来ません。自分の判断が間違っていたからです。
せっかくなので、雨が止むまでラジオを聞きます。
ラジオでは、脳みそ半分手術の実況中継をしています。
そういえばさっき、不思議な骨を見つけました。
これは、誰にも聞こえない、僕らの声です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2023年05月19日
14時00分〜
上演時間85分(途中休憩なし)
価格3500円 全席自由

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

※メンタル的に厳しくて、しっかり書き上げる余裕が取れないため、当面は感想のメモだけ残しています。忘れ去るより、こぼれ落ちる物があっても何かしら残しておきたい故。後々余裕が取れたら、振り返って、もう少しちゃんとした文章に仕立てあげるかもしれません。

劇団初見・・・だと思ったら、過去に「バクで、あらんことを」を観ていた。今回、ものすごく面白かった。席発掘現場。どうやら、下北沢のかつてガストや劇場があったビルらしい。人間は、何らかの理由で「角」が付いている人と、そうじゃい人に別れていて、角が付いている人は差別されて、明日は「バトル」に行かないといけないらしい。外では「戦い前のお祝いのパレード」、「核はもう使わないっしょ」的なセリフがあったかと思えば、関西にはもう人は住んでないらしい。発掘現場で作業しているのは、どうやらロボットで。そんな場所での、どこかコミカルな男たちの会話。

近未来のデストピアSFと捉える事も出来るし、ある意味、不条理劇とも捉えることができる。チャペックの「R.U.R」をどこか連想したり。虐げられている人々は、どこか明るい。背後の世界観・・・差別と戦争が横行する世の中・・・というのが、コミカルな会話の中から徐々に徐々に明らかになってくる。語り過ぎず、でもしっかりと見えてくるのが凄いのと。「角」があって差別されている人々が、どこか今の世の中に重なって見える。

言葉が鋭い。セリフが鋭い。会話が同時並行して走る場面があるけれど、まったく不自然じゃない。いつもこんな鋭い作風の劇団なのだろうか。「チキン南蛮の夜」と交互に上演しているようだけれど、こちらはスケジュールの関係で観れないのが残念。