【観劇レポート】東京ゆめもぐら「最後の言葉にラベルはいらない」
【ネタバレ分離】 東京ゆめもぐら「最後の言葉にラベルはいらない」の観劇メモです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 東京ゆめもぐら |
回 | 東京ゆめもぐら第8回公演 |
題 | 最後の言葉にラベルはいらない |
脚本 | 鈴木智 |
演出 | 鈴木智 |
日時場所 | 2025/07/09(水)~2025/07/13(日) OFFOFFシアター(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
鈴木智です。
『東京ゆめもぐら』の代表をしています。
舞台はワンシチュエーションコメディの会話劇。
セリフの応酬が一番楽しいと思って舞台を創っています。
稽古場から楽しく。
舞台の上だけでなく創っているときから楽しくやっています。
お客様の、見終わった帰り道が楽しくなる、そんな舞台を目指して劇団を立ち上げました。
コメディが好きで、会話劇が好きな人はぜひ見に来てください。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
熊井は仕事一筋に生きてきた。
離婚してからは、いっそう仕事にのめりこんだ。
職場と家を往復する日々は、同じルーティンであることが落ち着く熊井にとっては心地よかった。
50歳を迎えたある日。
会社の方針により、若返りが始まった。
50歳の彼に居場所はなくなった。
職場と家の往復は、孤独を膨らませていくことになった。
そんな折、同じように人生に絶望し、下を向いている田丸と出会った。
二人はお互いの境遇に共感し、意気投合した。
彼らは共に人生を終わらせようと決心する。
今日は熊井のマンションで2人の人生に幕が閉じる日だった。
玄関のチャイムが鳴る。
そこにいたのは15年会っていなかった娘だった。
「私、結婚するの。それでね、お父さんには結婚式にでて欲しいの」
終わりかけていた人生が動き出す。
一歩前進の物語。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2025年07月09日 19時30分〜 |
上演時間 | 75分(途中休憩なし) |
価格 | 3500円 全席自由 |
観た直後のpost
東京ゆめもぐら「最後の言葉にラベルはいらない」75分休無
団体初見。自殺コミュで集まった2人。決行の日に様々な掛け違いが起こるシットコム。面白いやり取りもチラホラあるけれども。「すれ違い」の描写が嘘すぎるんだよなぁ。ちゃんと確認してから判断しろよ、とツッコミたくなるので笑うに笑えず。 pic.twitter.com/DfzP416oHy— てっくぱぱ@観劇 (@from_techpapa) July 9, 2025
満足度
(2/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
ネットでのコミュニティで一緒に自殺しようと集まった二人が、自殺しようにもいろいろと邪魔が入ってくる、シチュエーションコメディ。自殺しようとしている芸人の片割れや、その彼女が、自殺を引き留めようとしている様は、どこかおかしくて笑ってしまう。また、自殺しようとしている父に、15年来会っていない娘が結婚を報告してくる様など、シチュエーションは面白いとは思うものの。
父が「闇バイトに手を出している」みたいな話あたりから、「ん、そうはならんやろ」っていう話の展開が満載。いや、父本人がいないあの封筒が置いてある場所だけで「闇バイトに手を出した」と断定する娘の彼氏がよく分からない。他にも、「いや、そうはならならんやろ」というツッコミを思わず入れたくなる。
シチュエーションコメディは、登場人物たちが置かれた「状況が」面白いから笑いを誘ってくるわけだけれど。状況や、状況の形成過程が単に不自然だと、それはたちまち詰めの甘い物語に転落してしまう。そんなこともあり、途中から全然話に乗れなくなってしまった。ラスト、父が「実は自殺したかった」というのは、、、、まあ最初からそういう話だったけれと、今となっては突然深刻過ぎる話で、今度は真剣な意味で笑えない。もしかしたら、作品としてはシチュエーションコメディを目指したものではない、のかもしれない。シンプルな舞台の良さはあるものの、全体的にシチュエーションを構築していく脚本の、詰めの甘さが目立つ作品だった。