【観劇レポ】横浜桜座・一般社団法人グランツ「溢れる涙を空に返して」
【ネタバレ分離】 一般社団法人グランツ「溢れる涙を空に返して」の観劇メモです。

もくじ
初回投稿:2025年12月24日 17時29分
最終更新:2025年12月24日 17時29分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | 一般社団法人グランツ |
| 回 | 第7回グランツプロデュース公演 |
| 題 | 溢れる涙を空に返して |
| 脚本 | 飯田浩志 |
| 演出 | 飯田浩志 |
| 日時場所 | 2025/12/20(土)~2025/12/24(水) ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
『全ての人が表現することで輝くために』
一般社団法人グランツは、障がいがある人の劇団『横浜桜座』を運営することからその活動が始まりました。
現在は劇団『横浜桜座」の運営の他、障がいのある人やご高齢の方の訪問介護事業、障がいのある人のための相談支援事業、障がいのある人の芸術文化・スポーツ活動の支援などの事業を通して、全ての人のクォリティオブライフに貢献する事を目的に日々活動しております。
また、障がい福祉をテーマにした演劇製作も行い、インクルーシブな表現活動を積極的に展開しております。
過去の観劇
- 2024年12月20日 横浜桜座・一般社団法人グランツ「インディペンデント・クロニクル」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
『溢れる涙を空に返して』/『グレイテスト・笑マンV3』
― 横浜桜座と共に描く「命と希望」の群像劇 ―
一般社団法人グランツは、横浜桜座と共に「第7回グランツプロデュース公演」を開催いたします。
2025年12月20日(土)から24日(水)まで、川崎駅西口直結の「ラゾーナ川崎プラザソル」にて上演いたします。
本公演では、離島の診療所を舞台に「生と死」「出会いと別れ」を描く群像劇『溢れる涙を空に返して』と、その劇中劇である『グレイテスト・笑マンV3』をハイライト上演いたします。
「生まれて良かったのか」「この命は生まれてよいのか」その問いは、あなたの胸に息づき、今を生きる命と消えた命の重さをそっと重ね合わせる。
また、横浜桜座と共に歩いてくださり、本年4月に逝去された横浜ラポールの和田剛氏の功績を偲び、「追悼公演」としても位置づけております。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2025年12月24日 14時00分〜 |
| 上演時間 | 110分(途中休憩なし) |
| 価格 | 5000円 全席指定 |
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
一般社団法人グランツ「溢れる涙を空に返して」
自然豊かなある島に生きる人々。医師と看護婦の娘と、看護師と、喫茶店を営む妊娠した女性とその夫と娘と、パン屋さんと、旅館の女将さんと、夫が対象を崩した老夫婦と、高校生と・・それぞれが、何がしかの暗い過去を抱えているけれど、お互いに励まして励まされて生きていく群像劇。
劇団二度目。劇中に障がいを持った役者たちがたくさん登場するのが特徴の劇団。前回観た「インディペンデント・クロニクル」がとても良かったので期待していたのだけれど、残念ながら肩透かしを食らう。本作も、障がいを持つ横浜桜座の面々が、島に住む妖精?のような役回りで人々の間に現れたり現れなかったりする。作品のメインの役者の中で、ダウン症他の障がいや生きづらさそのものを描きつつ、かつ同時に、実際に障がいをもつ役者たちが登場する構造はとてもよいな、と思うも。
物語が島の人々の群像劇という形を取ったからなのか、障がいや生きづらさを「物語る」というよりは、かなり説明的に語られる唐突な設定で苦悩を「説明語り」する演劇に見える。感動的だったり考えさせられるエピソードが続くし、皆で歌い上げる歌も感動を誘うのだろうけれど…この描き方だとどうにも「みんな悲しいけれど頑張ってるでしょ、そのエピソードで泣いてくれ!」と叫ばれているような気がして仕方ない。前作のように、物語の構造を構えた話として描いて、生きづらさの実感を感覚的に感じさせて欲しいのだけれどなぁ、と感じ。
第二部『グレイテスト・笑マンV3』として予定されていた部分は、体調不良者が出たため上演中止とのこと。劇団に関係していて、亡くなった和田剛の追悼公演とのことで展示とカーテンコールでアナウンスがあった。ご冥福を。








































