【観劇レポート】EPOCH MAN〈エポックマン〉「我ら宇宙の塵」(2025年)
【ネタバレ分離】 EPOCH MAN〈エポックマン〉「我ら宇宙の塵」の観劇メモです。

もくじ
初回投稿:2025年11月03日 12時06分
最終更新:2025年11月03日 14時31分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | EPOCH MAN〈エポックマン〉 |
| 回 | EPOCH MAN |
| 題 | 我ら宇宙の塵 |
| 脚本 | 小沢道成 |
| 演出 | 小沢道成 |
| 日時場所 | 2025/10/19(日)~2025/11/03(月) 新宿シアタートップス(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
俳優・小沢道成が、2013年から始めた演劇プロジェクト。
人の心の中をえぐり出すような作風と、繊細かつ粘り気がありながらスピード感ある演出が特徴のひとつ。
問題を抱えた人物が前進しようとした時に生まれる障害や苦悩を丁寧に描きつつも、演劇ならではの手法で会場を笑いに誘う。
上演時間:70分〜80分以内を目指すお尻に優しい時間設定
毎公演ごと、外部で出会ってきた好きな俳優・スタッフ陣、様々な仲間を巻き込むプロデュース企画を展開していく。
過去の観劇
- 2024年04月01日 EPOCH MAN〈エポックマン〉 「漸近線、重なれ」
- 2022年02月26日 EPOCH MAN「鶴かもしれない2022」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
パペット×映像テクノロジーの融合で描く、極上の演劇体験
無限の想像力によって広がる、命と宇宙の物語大切な人を失ったとき、その悲しみとどう向き合えばいいのだろうか。誰もがぶつかる永遠の問いに、演劇界の新たな才能・小沢道成が真摯に向き合い、紡ぎ上げたのが『我ら宇宙の塵』だ。2023年8月に初演。1体のパペットと共に歩む死をめぐる不思議な旅は観客に深い感動をもたらし、小劇場演劇としては類を見ない一面のLEDディスプレイを用いた幻想的な演出で、劇場に宇宙空間を創出した。第31回読売演劇大賞「優秀作品賞」「優秀演出家賞」「最優秀女優賞」3部門受賞。今年6月にロンドン公演を実現。現地レビューで多数の5つ星に輝いた感動作が、初演から2年の時を経て、オリジナルキャストにより再演。EPOCH MANとしては初の4都市によるツアー公演を敢行する。人は死んだらどこに行くのか。悲しみが消える日は訪れるのか。これは、喪失と、その先にあるグリーフケアの物語だ。
「現代演劇の最高峰」★★★★★
――The Obscurity
「この演劇の真の美しさは、死とその永遠性を描いた繊細な物語にある」★★★★★
――The Reviews Hub London
「記憶に残り、心を揺さぶり、深く動かしながら、同時に勇気と優しさに溢れている」★★★★★
――Westend Best Friend
「人間ならではの思いやりとユーモア、悲しみ、そして根源的な好奇心にあふれた作品だ」★★★★★
――Theatre & Tonic<STORY>
少年は、父の行方を探しに家を出た。
その少年を探しに、母も家を出た。
長い長い旅の途中、出会った街の人に聞いてみた。
どこに行けばいいのか、と。―――遺された者達が辿る、宇宙と、この地球の物語。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2025年10月29日 19時00分〜 |
| 上演時間 | 100分(途中休憩なし) |
| 価格 | 3500円 全席指定 C席 |
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
星空が好きだった父が死んだ。母は「父は星になったのだ」と小学生?の息子に言ったら、それ以来息子は空ばかり見ている。ある日息子がいなくなる。追いかけるとそこは病院だったり、葬儀場だったり。そして最後には父とよく来たプラネタリウム。父は星になったと母は言う。でもどこを探してもいない。一人の少年が父の死に向き合いつつ「星になった」という意味を咀嚼するまでの時間を、周りの大人の視点で描いた物語。
作品初見。一昨年に観に行く予定だったのに体調を崩して見逃した作品。その後演劇賞を受賞したりロンドン公演をしたりで、あれよあれよと話題になっていってちょっと悔しかった。早くも再演、しかも同じシアタートップスで…という事で観劇。
舞台の客席側以外の三方はLEDスクリーン。ラストに少しカラー描写があるのでスクリーン自体は色も表現可能なんだろうけれど、基本はモノトーンを基調。白と黒…真っ黒な夜空とそこに浮かび上がる星の光の白…で描かれる世界。三方を塞がれているので舞台中央の奈落を通して出入りする役者たち。主役の少年は小沢道成が人形を足の甲に乗せて動かして演じる。その少年を周りの大人たちが囲むようにして演じられる。
こんな小さな小屋に凄い空間を誕生させたなぁという感覚。逆に大きな空間で創ろうとすると、それはそれなりに規模的に大変なのでトップスぐらいの小屋が丁度いいということかもしれない。今回C席から観たが、この座席区分・値段差別には納得。
前半の父の死をどう受け止めるのか悩んでいる少年の様子。LEDスクリーンが幻想的な演出だし、星の線を結んで星座の解説なんかも入る。もう少し感覚的な「ふわっとした物語」として終わるのかなと思っていたが、落ち着くところが「物質はめぐる」、おおよそすべての地球上の物質は分子や原子のレベルで巡っているという、とても科学的な結論に落ち着くのが不思議。少年がたどり着いた科学的な結論が、「死」という理解不能なものを扱っているにもかかわらず物語全体を地に足が付いたものにしているのが印象的だった。







































