【ネタバレ分離】 劇団唐ゼミ☆「ベンガルの虎」の観劇メモです。


もくじ
初回投稿:2026年10月10日 8時43分
最終更新:2026年10月10日 10時00分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | 劇団唐ゼミ☆ |
| 題 | 劇団唐ゼミ☆第34回公演『ベンガルの虎』 |
| 脚本 | 唐十郎 |
| 演出 | 中野敦之 |
| 日時場所 | 2026/10/07(水)~2026/10/12(月) 沢渡中央公園 特設青テント劇場(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
劇団唐ゼミ☆とは
横浜国立大学の教授だった唐十郎のゼミナールを基に発足した劇団。主に青テントで唐作品を上演。代表・中野敦之。05年の新国立劇場プロデュース公演以降、現スカイツリー建設地や、池袋西口公園など全国各地でテント公演を行う。09年浅草にてオカマ100人芝居『下谷万年町物語』を上演。11年、横浜にて唐十郎リサイタルなど4部構成からなる「大唐十郎展」を開催。12年、初の唐十郎新作書き下ろし『木馬の鼻』を上演。13年、KAAT神奈川芸術劇場にて『唐版 滝の白糸』を上演。唐作品以外に美術家やなぎみわや映画監督・望月六郎との合同公演や、テントを使用しない野外公演、オンラインワークショップを開催する等、精力的に活動している。
過去の観劇
- 2019年09月22日 劇団唐ゼミ☆「あれからのジョン・シルバー」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
現在の青テントによる最後の公演です!
灼熱の物語です。いずれ必ず挑むと考えてきた唐十郎の傑作です。太平洋戦争下の日本が生んだ最悪の地、白骨街道にはじまり、東南アジア、各地と私たちをまっすぐな一本の道でつらぬくこの野心作は、「戦争」と「経済」をキーワードに、地獄の激しさで煮え立っています。この絶望的な世界のなかで、亡者たちの渇望をたよりに生きる力を掴む。そういう公演にします。
2004年以来、続けてきた現在の青テントでの公演を最後とします。どうか見届けてください。これまで多くのメンバーが青テント劇場を支えてくれました。彼らと、これまで応援してくださった観客の皆様への気持ちを詰め込んで、この12m× 14mの宇宙がいちばん輝く公演にします。新たな生を掴むために。(中野敦之)【あらすじ】
銀蝿とびかう錦糸町のキャバレー街に一軒のハンコ屋がある。そこにやって来たホステスのカンナは、かつて中学校教師をしていた頃に担任した銀次に再会する。彼は流しになり、この界隈を縄張りとする奴らのリンチにあっていたのだ。銀次を介抱しつつも、ハンコ屋の戸を叩くカンナ。太平洋戦争下でビルマに赴いた夫を持つ彼女は、その夫・水島が現地から送ったというハンコを受け取りにやってきたのだ。ところが、ハンコ屋の店主・俗物博士と話すうち、水島の現在が明らかになる。ビルマに散った同朋を弔うために現地に残った水島は、今では白骨街道に散らばる骨をハンコの原料として輸出する商社員になっていたのだ。水島の妻を乗る別の女まで現れ、カンナは偽物にされてしまう。やがて、戦前に娼婦としてアジアに売られた母と、カンナの出自も明らかになり…。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年10月09日 17時00分〜 |
| 上演時間 | 185分(10~15分の休憩が2回分の休憩を含む)(65-休15-45-休15-45) |
| 価格 | 5300円 全席自由 |
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
劇団唐ゼミ☆第34回公演『ベンガルの虎』
劇団二度目。以前は2019年に横浜みなとみらい、日本丸メモリアルパーク内でのテント公演を観て以来。その際も、推しの俳優、theater 045 syndicateの今井勝法を追い求めての観劇。今回は、同じくtheater 045 syndicateの中山朋文、ドガドガプラス/bobjack theaterでお馴染みの丸山正吾も出演し、これは観なくてはと観劇を決めた。青テント最後の公演との事。細かいアナウンスが見当たらないのだがテントの老朽化か何かで…この青いシートでの公演が最後、という意味と捉えた。団体自体は活動方法を模索していくと、中野敦之の挨拶文にも記載がある。
唐十郎の作品。正直な所かなり難解で個人的にはとても苦手。前回観た「あれからのジョン・シルバー」同様、ストーリーは分かったようで良く分からない。前回観た後の自分も書いている通り、「目の前に展開しているシーンの意味は分かるけれど、それが作品としてどんな意味を持つのかが全く見えてこない」に尽きる。「昭和32年の、錦糸町から鶯谷への定期」(うろ覚え)という下りからも、戦後、戦争の爪痕の中で生きる女性の哀愁的なものを描いた作品だと思うのだが、感覚的には捉えられても、細かいことをたどるのが難しい。まぁある程度感覚的に受け止めればそれでいい、という気もする。
内容はよく分からんのだけれど…テント小屋の雰囲気も含めて、昭和な雰囲気が強烈。どこか「ギミック」という言葉がふさわしい舞台の仕掛けの数々。奈落まであって、津内口淑香演じる水島カンナがラスト下から出てくるのに驚く。そして唐十郎の芝居といえば、舞台の後方が、実際の空間に抜ける事。横浜駅からそれ程離れていない場所にある、沢渡中央公園。今回初めて行ったが、遊具などは少な目で、大きな原っぱの公園(普段は野球とかやっているのかな…)。舞台後方の空間が、とてつもなくだだっ広い。二幕の舞台になる競輪場の風景を実際に再現してみたり、ラスト舞台を去る人々がとてつもなく遠くまで歩いて行けたり。空間の鮮烈さが、強烈な印象を残す芝居。難解なので、その部分だけ楽しめばいいのかな…という気もしている。
強烈な役者陣。お目当ての今井勝法・中山朋文は、theater 045 syndicateの芝居…特に「ヨコハマ・ヤタロウ」の時とはだいぶ雰囲気が違うのだけれど、あまりにも時代の空気感に溶け込む不思議。丸山正吾は、ドガドガプラスの時のような、どこかうさん臭さ漂うのに見得を切るとカッコイイのが好き。他にも、産婆のお市役の倉品淳子の目を見開いた顔と、水島カンナ役の津内口淑香が印象に残る。
何となく貴重な記録なような気がするので、パンフレットに挟まっていた青テントの記録を貼っておく。




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