<観劇レポート>ゆうめい「娘」

#芝居,#ゆうめい

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 ゆうめい「娘」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名ゆうめい
脚本池田 亮
演出池田 亮
日時場所2021/12/22(水)~2021/12/29(水)
ザ・スズナリ(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

舞台作品・美術・映像を制作する団体として2015年に設立。

自身の体験や周囲の人々からの「自分のことを話したい」という声を出発点として、生々しくも多種多様に変化していく環境と可能性を描き、その後、表現によってどのように現実が変化したかを「発表する」までを行う。

表現と発表をし続けることによって生まれる他者との共鳴と反発を繰り返し、現実に新たな視線や変化を見つけることを目指している。

ゆうめいの由来は「夕と明」「幽明」人生の暗くなることから明るくなるまでのこと、「幽冥」死後どうなってしまうのかということから。
「有名になりたいから“ゆうめい”なの?」と普段思われがちの名前から、由来のように「物事には別の本意が存在するかもしれない」という発見を探究する。

ゆうめい

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

2人の女。20年前。家庭にインターネットが普及した時代。匿名掲示板──。

全く違う場所で生まれ育った女性2人が、インターネットで出会う。
誰にも話せなかった家庭と世間に挟まれていた2人は、ようやく打ち明けられる場所をネットの中に見つけた。
記憶の世界をぐるぐると巡りながら、それぞれの身に起こる出来事を経て、とある決断を下す現在までの20年間を描く。

物語の主軸となる2人の人生を、ゆうめい初出演となる大竹このみと木村美月、前回公演『姿』再演での好演が記憶に新しい高野ゆらこと森谷ふみが演じます。
そして様々な舞台や映像作品で活躍する宮崎吐夢、岩瀬 亮、大石将弘も初出演。
さらには中村亮太、山中志歩、田中祐希というこれまでのゆうめいに欠かせない俳優達と共に、2人の人生に関わる様々な登場人物を演じます。
東京芸術劇場シアターイーストでの公演を経て、より進化していくゆうめいの新作公演『娘』に、是非ご期待ください。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年12月28日
19時00分〜
上演時間115分(途中休憩なし)
価格4800円 全席指定

チケット購入方法

チケットぴあで購入・決済しました。
セブンイレブンで予約番号を伝えて受け取りました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。
様々な年代の人がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・笑える
・会話劇
・考えさせる

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

結婚して、もうすぐ娘も生まれる2人。両親を招いて(オンラインも含めて)新年会のようなものをしていたら、どちらの両親も、別居をはじめている事を知る。ものすごく険悪という訳でもないけれど、別居に対する確固たる固い意志があるように見える2人。どうして「母」は、別居をはじめたのか。その事を、1960年代から2021年にかけて、ほぼ時系列で描きながら、2人の女とその家族の生き様を、淡々と淡々と、描いていく作品。

昨年観て、今年再演を観た「姿」「弟兄」を知っていると分かる小笑いのネタなんかも出てきて、2つの物語に関連があることが示唆される。(ただ、「姿」を観ていなくても全く問題はない。)その意味で、「姿」の拡張版というか、更に「母」に対して焦点を当てて深めた作品に思える。「姿」を最初に観た時のインパクトには及ばないものの、色んなものに思いを馳せる時間になって、面白かった。

劇中「2人の母に話を聞く事で作ったお話」という説明があった。劇中の説明なので真偽は分からないものの、「姿」を初演・再演と観た時にも感じた事「母に対する理解を丁寧に丁寧に積み重ねている物語だなー」というのを、更に強く感じる。義理の母の行いに対する理解も含めて、何故「娘」が産まれる今、長い事夫婦をやっていた両親は、なぜ別居なのか。私たちも、将来別居するのだろうか。そんな、人生に対する興味の追求、という風にも見えなくもない。

義理母の、嫁に対する古い考え方を見ていると、その当事者として悩んだ「母」の辛さがヒシヒシと伝わってくる一方、こういう考え方は無くなってくるんじゃないかな…という期待みたいなものもある。一方、母の父に対する、無条件にも見える愛情を見ていると、こういう考え方は、時代が変わっても無くならないんじゃないかなぁ、なんて事も思う。「娘」が産まれ、大きくなり。夫婦も歳をとっていった時。一体どんな事に悩むのだろうか…。劇中展開されている深刻な「母」の悩みよりも、むしろものすごく引いた視点での夫婦の生き様みたいなものに、想いを馳せる時間だった。

気になった役者さん。高野ゆらこ、もうこのお母さん役は、高野ゆらこしかあり得ないくらいにハマり過ぎちゃっている感覚。大竹このみ、自分の両親の葬式に来ない義理母への怒りの表出が、印象的だった。

三重(さんじゅう)になって、どこか「トコロテン」みたいに押し出されるような舞台セット。役者さんはちょっと演技し難そうだったけれど、世代ごとに押し出される…みたいなことを思い出させてもらって印象に残った。

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