<観劇レポート>しあわせ学級崩壊 「ハムレット」

【ネタバレ分離】

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観た芝居の感想です。


公演前情報

公演・観劇データ

団体名 しあわせ学級崩壊
スタジオ公演
ハムレット
脚本 僻みひなた
演出 僻みひなた
日時場所 2019/07/07(日)~2019/07/10(水)
BASSONTOP中野(東京都)

しあわせ学級崩壊?

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

僻みひなたが脚本、演出、演奏を手掛ける劇団。

エレクトロハウス/サイケデリックトランス/インダストリアルテクノを主とする享楽的ミニマルミュージック。

台詞/シーン/構造に対する戯曲のコード的解釈による再構築、直感的ビートアプローチによる聴覚/視覚/体感覚に委ねた追体験的演出が特徴。

「死ぬほどしあわせ」をコンセプトに、不定期で作品を発表。

しあわせ学級崩壊

事前に分かるストーリーは?

劇団ホームページには、こんな記載がありました。

デンマーク王子ハムレットは、父の死後、王位を継いだ叔父・クローディアスと、母・ガードルートの早すぎる再婚に絶望している。ある日、父王の亡霊が現れ、その死因が叔父の計略によるものだったと告げられる。ハムレットは固い復讐を誓い、日夜狂人を装い、クローディアス暗殺の機会を待つ。ハムレットの狂気と不信は、次第に周囲と自身を悲劇へと巻き込んでゆく。

観劇のきっかけ

「しあわせ学級崩壊」のtwitterでの評判が高いので観に行きました。


ネタバレしない程度の情報

上演時間・チケット価格・満足度

観劇した日時 2019年7月9日 20時00分〜
価格 2500円 スタンディング(事前にネット予約)
上演時間 60分(途中休憩なし/出入可)
個人的な満足度
CoRichに投稿
★★★★☆(4/5点満点)

客席の様子

若い人が殆ど。ミドル~シニア層は、知り合いの人か、コアなファンという感じでした。接客は丁寧ですので、浮きますが、変な感じにはなりません。

観劇初心者の方へ

初心者の方には、積極的にはお勧めはしませんが、特に怖いこともありませんので、興味を持たれたらチャレンジをお勧めします。

クラブなどに出入りされている方は、むしろこういう演劇の方がハマるかもしれません。

観た直後のtweet

ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーはハムレットなわけですが、しあわせ学級崩壊初心者、初級の私は、その上演形態と表現手法の方を、まず語るべきだろう。週ごとに場所を転々として公演をしているようだが、私は中野のスタジオで観た。15帖位のバンドなど音楽グループの練習スタジオで、客はスタンディングのまま観劇。中央と、部屋の三隅に丸椅子。椅子の周りを中心に、しかし演者たちは時に客を掻き分けながら、その空間で演技する。部屋には、ダンスミュージックというのか、クラブミュージックというのだろうか・・・オリジナルの爆音四つ打ちの音楽が流れ、その音楽に合わせて早いセリフで展開される「ハムレット」。音楽担当の人が、パフォーマンスコントローラーで制御して、台詞に合わせて音も変化させての公演。客の間を縫うように動きながら、4人の役者は常にマイクを持つ。ラップのように乱れ打つセリフの応酬。主役以外の役者は様々な役を演じながら紡がれる、ハムレット。爆音。爆音。爆音の一時間。ビートに乗せた、感情の「ハムレット」、だった。

必要な人にはご自由にお取りください、と耳栓が配られる。念のためポケットに忍ばせたが、私は特に必要はなかった。

まず率直な感想としては、「へぇ、こんな表現の仕方があるのか」という事。今まで観たことがない。あまりよく知らないのだけれど、ひょっとしたら音楽好き、クラブなんかの音楽は(クラブシーン、とかいう言葉でいうの?)、こんな感じなのかなぁという気もする。むしろ音楽畑から演劇の方にはみ出してきた、という見方も出来るかもしれない。終演後、CDを買おうか迷って結局買わなかった。買ったらよかったかもと後悔している。

私は正直なところ、シェークピアは苦手だ。あの長々したセリフを聞くのはあまり好きではない。でも、この上演携帯で、マシンガンの弾のように役者から発せられるセリフは、「ハムレット」の憎しみや情愛みたいなものを、私の受け取れるリズムに変換してくれていて、体の中にもストンと入れてくれる。気が付くとリズムに合わせて、縦揺れで体を動かしながら、ハムレットに見入っている事が何度もあった。物語を観る、というよりも、物語を知っている前提で、登場人物たちの感情の流れを爆音とともに爆発させる、という感じ。なので、あらかじめ、物語の大筋を知っているほうがよい。今回はシェークスピアだけれど、物語を語りたいような作品も、この作風で出来るのかな、とふと思った。

「これは、体験する演劇」だ・・・と書き始めて、少し違うな、と思った。確かに、鼓動のような音楽で、役者さんと同じ平面に立っているのを、体験する、という風にも表現できるのだとは思うけれど、何かしっくりこない。「立ち会う演劇」かな。立っているから?それは安直か。「体験する」よりも近い気がするが、「立ち会う」も、正確に的を射ていない表現な気がする。何かいい言葉はないか…、と考えながら、中央線に揺られて帰った。音が消えたからか、うっすらと若干頭痛のようなものがしてきたのを感じた。

これは会場によって異なるかもしれないが・・・練習スタジオの中のLEDの照明で作る、白い光。光の三原色を基に白をつくっているからだろうか・・・あるいは他のライトの影響だろうか・・・、反射した光が、赤・緑・青の三色に、微妙に散乱して、ダブったような輪郭が目に届く。特に赤と緑が、微妙にズレた光になっていて、3Dメガネをかけた時に見える、あのダブったモノを立体化したような感じになっている。その光が役者さんの輪郭を照らすと、ものすごく奇麗で・・・、意外で、かつ、とても効果的な光だった。

役者さん。やはりハムレットとオフィーリアか。田中健介、目力(めぢから)が凄い。近くで観ていると首筋と目に、思わず目をやってしまう。大田彩寧、どこかで観たなぁと思って調べたら、シアターミラクル「ミラフェス’19」「桜の森の満開のあとで」で観ていた。その時は余り印象に残らなかったのだが、今日のオフィーリアは美しかったなぁ。前述の光の中にいると、ものすごく白く見える肌が映えて見えた。

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