<観劇レポート>劇団た組「ドードーが落下する」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団た組「ドードーが落下する」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 劇団た組 |
題 | ドードーが落下する |
脚本 | 加藤拓也 |
演出 | 加藤拓也 |
日時場所 | 2022/09/21(水)~2022/10/02(日) 神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
2013年に結成、加藤拓也が脚本・演出を務める劇団。丁寧な言葉とドラマ運びで、底抜けた暴力性と虚無感がねっとりと複雑に立ち上がる物語を上演している。18年に発表した演劇に不確定要素として実際のスポーツを持ち込んだ『貴方なら生き残れるわ』が大きな反響を呼び、映像が公開された時には1週間で1万回以上再生された。19年『在庫に限りはありますが』がNHKBSプレミアムでオンエア。22年に初の地方公演。近年では地方の公共劇場とのワークショップや実験的な映像作品やインスタレーションにも活動範囲を広げつつある。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
「見えなかったら大丈夫と思ってたのに。実は価値が無いものは見えない方が世間はすごく良くなるんですよ。だから僕をそうしてもらったんですね、こいつに 」
イベント制作会社に勤める信也(藤原季節)と芸人の庄田(秋元龍太朗)は芸人仲間である夏目(平原テツ)からの電話に胸騒ぎを覚える。三年前、夏目は信也や友人達に飛び降りると電話をかけ、その後に失踪していた。しかしその二年後、再び信也に夏目から連絡がある。夏目は「とある事情」が原因で警察病院に入院していたそうで、その「とある事情」を説明する。それから信也達と夏目は再び集まるようになったものの、その「とある事情」は夏目と友人達の関係を変えてしまっていた。信也達と夏目との三年間を巡る青春失踪劇。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年9月29日 19時00分〜 |
上演時間 | 130分(途中休憩なし) |
価格 | 4800円 全席指定 |
チケット購入方法
チケットかながわで予約、決済しました。
セブンイレブンでバーコードを提示してチケットを受け取りました。
客層・客席の様子
男女比は5:5くらい。様々な年代の客がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・シリアス
・会話劇
・考えさせる
観た直後のtweet
劇団た組「ドードーが落下する」130分休無
ん〜今ひとつ乗れず。多分、表現してることは理解してる気がするし、ある視点の”心象風景的”なのを表してるのもわかるけど。なんというか…納得感が薄いというか。殆ど音楽がない舞台なので、ものすごく長い時間に感じた。会話の自然さはすごいと思うけど。 pic.twitter.com/GmJWcGQpLL— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) September 29, 2022
満足度
(2/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
ストーリーは、事前説明の通りだが。元お笑い芸人の男が、コンビを解消し、お笑い以外の人生を視野に収める過程の中で、同時に精神的に病んでいく。その過程を、未来/過去を行ったり来たりしながら描くお話。
二度目の観劇の、た組。前回の「ぽに」は、身近な責任に追い詰められていく女性の内面の視点を、鬼ごっこになぞらえたような世界から描いた作品。内面の描写が不思議で、印象に残ったので、二度目の観劇を決めたのだけれど、今回の世界はあまり納得感が無くて、肩透かしだった。
主人公の元お笑い芸人の男が、徐々に精神的な病を深めていく。その様子を周りとの会話で描いていく。今の、20代くらいの会話の断片で展開する物語。会話のナチュラルさは、際立っている作品ではあるものの。
一方、前作「ぽに」同様、病んでいく際の内面から描いたように見えつつ、主に病んでいる本人以外の会話で語られるので、どこまでいっても、現実味がうまれてこないような感覚。殆ど音楽がない構成だった事もあり、ある事柄を描くとき、ものすごく冗長な説明をされているような、退屈な感覚を持つ。ラスト、冒頭の展開の再現をして「ああ」とは思うものの、戻ってくる必然性みたいなものも見出せなかった。130分の劇、特に話が劇的に展開する類のものでもないため、観劇の時間が長く感じた。