<観劇レポート>たすいち「サイキックバレンタイン」

#芝居,#たすいち

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名たすいち
サイキックバレンタイン
脚本目崎剛
演出目崎剛
日時場所2020/02/19(水)~2020/02/23(日)
小劇場B1(東京都)

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団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

たすいち tasuichi

カムカムミニキーナ、ポツドール等を輩出した早稲田大学演劇倶楽部から、
2007年に目崎剛が旗揚げしたユニット。

『ありえない』設定を『ありえそう』に見せる屁理屈でちょっとファンタジーな舞台を創る。
文学でも映像でもなく演劇でしかできないことを追求し、
笑って泣けて考えられるエンターテイメントを志向する。

2011年1月より12ヶ月連続公演を敢行。2012年4月には吉祥寺シアターで本公演を行った。
2015年、「劇王東京Ⅱ」にて、二代目東京劇王となる。
またその後、神奈川かもめ短編演劇祭で、短編演劇日本一(優勝は韓国だったため)となる。

たすいち

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

超能力者達が社会に馴染めるように収容・研究をする施設、超能力研究所。

「5年後、この施設に良くないことが起こる」

A級の超能力を持つ八重内が幼い頃の墨家るるに予知を言い残し失踪してから、5年。
超能力研究所は・・・恋の嵐が吹き荒れていた!!

嵐の中心には、精神感応能力者(テレパス)の千石花音と、新たな入所者である発火能力者(パイロキネシス)の四方宗雄がいた。
心が読めてしまうことから、人を信じることも、好きになることもできない花音だが、四方には何故か惹かれてしまう。彼の魅力の秘密とは?  
誰もが恋に浮き立つバレンタインの最中、八重内の残した予知である「災い」の調査に動くるる。
そしてその水面下で、渦巻く陰謀の影・・・・

根強い人気を誇るたすいちの代表作を、選りすぐりのメンバーでリバイバル!
超能力者のバレンタインがタダで済むはずがない!?

「超能力」という異質な能力を持つが故に浮き彫りになる、
人間味溢れる青春×超能力×エンターテイメント!
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私たちは
少しずるい方法で
​繋がっていく

たすいち初期の代表作、再々演!
根強い人気のあるこの作品を、
選りすぐりのメンバーでリバイバル!
今まで観たことない方も楽しめる、
​エンタメ×サイキック演劇!
​​(本作品は、第30回下北沢演劇祭参加作品です)

観劇のきっかけ

好きな劇団の一つです。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時2020年2月20日
14時00分〜
上演時間90分(途中休憩なし)
価格3500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで、CoRichのサイトで予約しました。
当日前売り料金を受付で支払いました。

客層・客席の様子

男女比は6:4くらいで若干男性多め?いろいろな年齢層の方がいて、特定な傾向は見出せませんでした。平日マチネだったからかな。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・SF
・コメディ
・ドラマ

観た直後のtweet

映像化の情報

劇場で、DVDの通販申し込み用紙がありましたので、いずれDVDが発売されると思います。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
超能力を持つ人が、集められている超能力研究所。人間社会に適応できるように、いろいろとやっている・・・というと、閉じ込められて悲壮感漂う感じもするが、そんな感じは全くなく。いろいろな超能力持った人が、割と楽しそうに暮らしている。花音は相手に触れると、相手の心が読める。そんな花音の事を、テレポーテーションが出来るカインは好きで追いかけまわしている。透視が出来る、るるは、5年前に研究所からいなくなった、八重内が残した言葉「5年後に災いが起こる」を気にしている。そこにやってくる、二人の新しい超能力者。四方と船出。女性超能力者たちは、四方に惚れまくり、バレンタインのチョコレートを渡したくなる。船出は、自分が何の超能力を持っているのか分からず、いろいろとテストを受ける。どうやら、四方は人の心を操る催眠術を持っているらしく、研究所の所長と何か企てていて・・・バレンタイン。四方にチョコを渡そうとする中で、起こる騒動・・・、とまとめるとこんなお話。

前回の「足がなくて不安」は、少し重めのテーマがあったように思うけれど、今回は、よりSF色、純粋に「ちょっと変わったシチュエーション」に比重を置いた作品。バレンタインにからめた、恋と、超能力者達の陰謀との、お話の軸はしっかりと楽しみつつも、役者さん、特に超能力者の面々の、個性的な面を楽しむ作品に思える。逆に言うと、超能力研究所、があまり深く描かれていないので、超能力者達の葛藤という点は特に伝わってこなかったかも。…大抵こういう話だと、超能力者を抑圧したりして悪だくみする人がいて・・・実際この物語でも、そういう悪いやつはいるんだけれど、その部分にはフォーカスせずに作った物語、という風に感じた。白井肉丸、菊池泰生、細田こはる、土田香織、の演じる、個性的な超能力者が印象的。そこに、中村桃子演じる花音が、話を進めていく感じ。特に、土田香織が演じる、暦らいち、の役所が面白い。男性に好かれるような感じの役かな。観ていて楽しい。「なんでやねん」には、爆笑してしまった。

たすいちでの目崎作品、ここまで三作観て。「Fire Light」みたいなミステリアスで含蓄あるSFと、「足がなくて不安」みたいにSFの名を借りた深い人間の話と、今回の「サイキックバレンタイン」みたいな、すこし軽い感じのSFと。同じ「『ありえない』設定を『ありえそう』」でも、方向性がいろいろあるんだなぁ、という事を感じる。個人的には「足がなくて不安」路線が一番好きかも。

それと、ひとつ、どうでもいい事なんだけれど・・・。途中まで、敵役を演じている、中田暁良。。。。誰かに似ているよなぁ、と思って、頑張って思い出しても、思い出せなかったんだけれど。アガリスクの冨坂さんに、なんとなく似てないかな・・・。

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