<観劇レポート>シラカン 「ぞう騒々」

#芝居,#シラカン

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 シラカン「ぞう騒々」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名シラカン
ぞう騒々
脚本西 岳
演出西 岳
日時場所2021/01/15(金)~2021/01/24(日)
STスポット(神奈川県)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

シラカンとは、″ヨーモア″なモチーフと″ひとぼと″がこもごもしている団体。2016年結成。
西岳作演出の演劇作品の上演を始め、8人それぞれが幅広く活動している。
結成当初から地方公演に力を入れており、2019年より横浜を拠点に全国で展開していきます!

シラカン

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

漠然と獣医を続ける医者の元に、狼男が診療に来る。
治療をした医者と狼男の間には奇妙な関係がうまれる。
二人の関係は人間の男や他のペットを巻き込んで情熱的に発展していく
奇妙な関係の先にうまれるのは悲劇か喜劇か

観劇のきっかけ

名前をよく聞く劇団で、気になっていたから、の観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年1月15日
19時00分〜
上演時間85分(途中休憩なし)
価格2800円 全席自由

チケット購入方法

劇団のホームページから予約しました。
当日、現金でお金を支払いました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。様々な年齢層の人がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・コミカル
・不条理

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

コメディ要素のある不条理劇、と言っていいと思う。動物病院に運び込まれる犬・・・ぬいぐるみっぽいフワフワした塊。その犬と、犬を溺愛する男綱吉、その彼女、動物病院の女医ハナノ、ワーウルフ(人狼)とを巡る、動物病院を中心とした物語。

不条理劇の特徴からか、状況を理解するのに少し時間がかかるものの、終盤、ハナノが綱吉に迫る場面は、クスクス笑いが止まらない。よくよく我に返ってみると、非日常というか突拍子もない設定。なのに、物語の中で一段一段虚構を積み重ねていっているので、クスクス笑いも自然に出てくる。変な場所に迷い込んじゃったな、という、客にも「困った感」を迫ってくる。

テーマを語りたい作品ではないとは思ったけれど、あえてテーマとして語るなら。人間の愛憎の向け先って、かなり自分勝手だよな、という事。醜い…と断定していいかは何とも言えないが、自分勝手な人間たちを、傍から傍観的に見せてくれる。舞台セットが、鮮やかな色づかいだった事もあり、まるで抽象画とか、絵本の世界を、少し醒めた目線で提示されているような感覚に陥る。動物病院がテーマったこともあってか、「エルマーの冒険」とか「ももいろぞうさん」みたいな世界なのかな、という想いが、観ていて頭をかすめた。

劇団初見で、初めてのシラカン。今回観た作品が、万人受けするかというと、必ずしもそうでもない表現の形態のように思う。どちらかというと「アート」的。観る人を選ぶだろう。私自身も、どちらかと言うと苦手な分野。シラカンの作風、統一しているのかは、もう何本か観てみないと分からないけれど。

役者さんが上手い。岩田里都、セクシー路線を微妙に配合した女医のハナノと、綱吉君の恋人のココロの演じ分けが面白い。ココロの舌ったらずなのがとても気になる。舌ったらずで一本観たい魅力。葛生大雅、「マチルダアパルトマン」や「巨乳の彼女を創る」で何度か観ている役者さんのはずだけれど、メイクで隠れていたのか観終わってから、あ、あの人だ、に気が付いた。変わり様にちょっとびっくり。村田天翔、イケメンなんだけれど、悪魔的と言うか、人間の怖い感覚がゾクゾク来てしまう。