<観劇レポート>ことのはbox「ジプシー 〜千の輪の切り株の上の物語〜」

#芝居,#ことのはbox

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名 ことのはbox
ことのはbox第13回公演
ジプシー 〜千の輪の切り株の上の物語〜
脚本 横内謙介(扉座)
演出 岡崎良彦、山崎亨太(劇団TIRNANOG)
日時場所 2020/04/01(水)~2020/04/07(火)
シアター風姿花伝(東京都)

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団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

▼団体概要▼
ことのはboxとは・・・?

2014年11月設立
​​「良質な戯曲を取り上げ、上質な舞台創作を目指す」をコンセプトに、1970年代以降に書かれた日本国内の戯曲を上演する演劇団体

旗揚げ時より原田直樹と酒井菜月のプロデュースユニットととして活動してきたが、2018年末に劇団員を募り2019年より劇団として活動

現在までに取り扱った劇作家:
永井愛(二兎社)、鈴江俊郎、鴻上尚史、横内謙介(扉座)、畑澤聖悟(渡辺源四郎商店)、北村想、古城十忍(ワンツーワークス)、宅間孝行、成井豊(演劇集団キャラメルボックス)

ことのはbox 公式サイト

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

親に借金をしてマンションを買った若い夫婦。
完成を待ちきれず建築中の建物に忍び込んでみると、自分たちの家となるべき部屋にすでにジプシーの大家族が住み着いていた。
生と死、家族と個人。その普遍的テーマを穏やかな笑いと、爽やかな涙で綴った、ハートフルストーリー。

観劇のきっかけ

前回の公演が面白かったから、の観劇です。

  • 2019年12月13日 ことのはbox「彗星はいつも一人」
  • ネタバレしない程度の情報

    観劇日時・上演時間・価格

    観劇日時 2020年4月1日
    19時00分〜
    上演時間 110分(途中休憩なし)
    価格 4500円 全席自由

    チケット購入方法

    劇団ホームページからのリンクで予約しました。
    当日、前売り料金を受付で払いました。

    客層・客席の様子

    男女比は7:3くらい。客層は広く、特定の年代層が目立つ感じはありませんでした。

    観劇初心者の方へ

    観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

    芝居を表すキーワード
    ・会話劇
    ・考えさせる
    ・少しSF

    観た直後のtweet

    映像化の情報

    情報はありません。

    満足度

    ★★★★★
    ★★★★★

    (4/5点満点)

    CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
    ここから先はネタバレあり。
    注意してください。

    感想(ネタバレあり)

    ストーリーは。
    新婚3年目の夫婦。夫が無理してマンションを買った。日当たり良好の上の方の階。妻は無理してないから心配そう。夫は、自分が仕事を頑張ってる甲斐性としての意味もあり。建築現場の部屋を見に行ったら、そこにジプシー一家が住み着いてた。建築会社や作業員を動員して追い出そとするが、うまくいかない。いつしかジプシーたちのペースにはめられて。このジプシー達は、梅雨の間はここに立っていた木の下で、毎年雨を凌いでいて、夏になれば別の場所に行くという。話しているうちに、妻はジプシーたちに憧れの念を持つようになり、なんとか追い出そうとする夫と対立する。。。というお話。

    70年代以降の良質戯曲を上演する、ことのはbox。今回は横内謙介作品。作品初見。かつ、久しぶりの横内謙介戯曲。横内作品らしい、と言ってしまいそう(言ってる)。現代の現実の世界と、童話のような世界…今回はジプシー…が混ざり合う話。ジプシーは、実は鳥なんだとか、幻なんだとか、いろいろ散りばめられてはいるものの、基本的には不法占拠で警察に突き出せば捕まる存在で。そういうごちゃ混ぜ感の横内テイスト。

    建築作業員と現場見に行って全員が出揃ったところで「テーマが、出落ちしとるやん!」と思った。状況が出そろった時点で、語るまでもなくそれは、「マンションを手に入れる」価値観で生きる現代の生活と、「過ごしやすいところで生き死ぬべきところで死に家族を大事にする」、、、という古からの生活との価値観の、対立の物語。生き方の対立。現代へのアンチテーゼ。出落ちしてテーマが見えたので、そこからの物語に意外性はなかった。対立と気づきを丁寧に描く作品に思えたし、2020年を生きる人々にも、共通して響くテーマだと感じた。

    思えば?改めて?他の横内作品を脳内で振り返ってみると、そういう対立の作品多いな、というのに気がつく(真っ先に思いついたのは「新羅生門」)。これが横内テイストの正体か?はたまた古さというか懐かしさの正体か?と再度そこで頭がグルグルする。ふと思えば、大橋泰彦の「ゴジラ」も、よくよく考えてみると「彼氏がゴジラ」とか、ほぼ設定がテーマ、っていう「出落ち」な気がするし、そういう時代だったのかなぁ、とも思う。(ゴジラは1987年、ジプシーは1989年)。いずれにしても、隠喩になってないような、直接的にテーマを語ってしまう作品って最近見ないよなぁ。今を生きて、物語に慣れている人には、少し響きが足りないんじゃないかなぁ、なんてことを思う。カーテンコールで、どなたかが「戯曲の強さ」って言ってたけれど、そこまでの強さを感じない、というのが正直なところではあった。

    …なんていう、自分勝手な時代考証が許されることのはbox。扉座がやると、ちょっと近すぎてこんな思いを持てるかは分からないけれど、ことのはbox版だと、冷静に見れる面もあり。前回のキャラメルボックス、成井豊作品を観た時もそう感じたけど。もっと他の作品も観たいな、と思い。アンケートの「どんな作品を観たいですか?」には、西田シャトナーと(90年代かな)、如月小春を書いてみた。

    気になった役者さん。アユ役の新蓮叶、声と演技が魅力的でとても惹かれてしまった。以前どこかで観たかな、と思ったけれど思い出せず。子供っぽさが嫌味なく観られて、目で追ってしまった。


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