<観劇レポート>ことのはbox「おつかれ山さん」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 ことのはbox「おつかれ山さん」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | ことのはbox |
回 | ことのはbox 第16回公演 |
題 | おつかれ山さん |
脚本 | 鈴江俊郎 |
演出 | 岡崎良彦 |
日時場所 | 2022/01/26(水)~2022/02/01(火) シアター風姿花伝(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
▼ことのはboxとは・・・?▼
2014年11月設立
「良質な戯曲を取り上げ、上質な舞台創作を目指す」をコンセプトに、1970年代以降に書かれた日本国内の戯曲を上演する演劇団体現在までに取り扱った劇作家:
永井愛(二兎社)、鈴江俊郎、鴻上尚史、横内謙介(扉座)、畑澤聖悟(渡辺源四郎商店)、北村想、古城十忍(ワンツーワークス)、宅間孝行、成井豊(演劇集団キャラメルボックス)、清水邦夫
過去の観劇
- 2020年04月02日ことのはbox「ジプシー 〜千の輪の切り株の上の物語〜」
- 2019年12月13日ことのはbox「彗星はいつも一人」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
ことのはbox 活動再開公演は、
第2回公演「家を出た」を執筆した鈴江俊郎さんの戯曲を上演いたします。
どこにでもある、しかし繊細な心の機微をユーモラスに描いた鈴江俊郎さんらしい言葉の数々をお届けいたします。▼あらすじ▼
高校教師の山口先生はクラス担任、柔道部と演劇部のかけもち顧問、 忙しくて目がまわりそう。
生きがいだった趣味の劇団活動も続けられなくなるかもしれない。妻との会話も不足ぎみ。
モンスターペアレントに胃袋もちぢんじゃう。どこに心の安らぎがあるんだろう?
そんな山口先生にさてさて救いはやってくるのか?ドタバタの中に潜む切なさやるせなさ。必ずどこかにあなたがいる。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年2月1日 13時00分〜 |
上演時間 | 90分(途中休憩なし) |
価格 | 4200円 全席自由 |
チケット購入方法
団体のページからのリンクで、予約しました。
当日受付で、現金でお金を支払いました。
客層・客席の様子
男女比は、6:4くらいで男性がちょっとだけ多め。
平日マチネだからか、30代upの方が目立ちました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・コメディ
・会話劇
・考えさせる
観た直後のtweet
ことのはbox「おつかれ山さん」90分休無。Team箱。
箱忙しい教員がどんどん忙しくなってしまうコメディ?。ラストの畳み掛けは面白いなぁ、と思ったけど。前半はちょっと段取りチックだったかなぁ。難しい話じゃないのに、たまに頭に入ってこなくて困った。教務主任の先生がいっちゃっててすごかった。 pic.twitter.com/8cmxr99laW— てっくぱぱ (@from_techpapa) February 1, 2022
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
鈴江俊郎の作品、との事だけれど。私自身作品初見。書かれた年代を記載したものが見つけられなかったけれど、2014年頃ではないか、と推測。
舞台は、高校の職員室。山口先生は忙しい。演劇部に加えて、今年は柔道部も顧問。担任の生徒たちは煙草をすって停学処分。趣味でやってる劇団も、何だか崩壊寸前。全然かまってくれないから、と不満タラタラの妻。今日も疲れて家に帰ってきた…と思ったら、妻は不倫を告白し別れ話、そこに先生に連れられてきた柔道部の生徒はいじめの告白。演劇部の部長は学校を止めるといい。教務主任はヒステリーで、手を洗い。劇団員は劇団を解散するといい。そして停学くらった生徒の親は、包丁で襲ってくる・・・と、強引にまとめるとこんなお話。
昨今の学校教員が、忙しくて、誰も守ってくれなくて、、、家庭を省みる暇もないな状況を、テンポの速い展開で描いていく。部活の外部要員による指導なんかの話が上がるけれど、実際に、今の教員ってこんな感じなのだろうか。ただ、劇中のセリフを聞いていると、携帯電話を持たせることがまだ一般的ではないようなセリフがあったように思ったので、2000年くらいの状況を描いているのかもしれない。(あるいは、予算がなくて携帯持たせてくれない、っていうだけかもしれないけれど。)ラスト、自分がやっている劇団も含めて、全ての関係が音を立てて崩れていく。モンスターペアレントにナイフで襲われたかと思ったら、半分学校の職員室、半分自宅の部屋だった舞台セットも、柱が落ちて音を立てて、崩れる。
先生個人の人間ドラマの側面と、教師の忙しさ、置かれた現状を、ラストの崩壊に向けて、コメディタッチで両面から描く作品だったのだけれど。前半部分が、どこか段取りっぽい台詞のやり取りに見えて、まったく難しい話でないのに、時折物語が頭に入ってこなくて困った。笑いが起きても良さそうなやり取りに、私の観た回は殆ど無反応。もう少しゆっくりと、しっかりと、会話のやり取りして欲しいな…と感じてしまうけど、あまりゆっくり過ぎても飽きてしまうので、演出意図だろうか。だとすると、結構難易度の高い戯曲なのかもしれない。おそらくいろんな場所で上演されてる台本ではないかと思うけれど、他の上演は、上演時間がもう少し長めなんじゃないかなぁ、なんて事を思った。
気になった役者さん。教務副?主任を務めていた、手袋をした女性の少しヤバ目の演技が印象に残るも、役名を忘れてしまっているのでどなたか分からない。配役表には、簡単にどういう人物か書いといて欲しいな。