<観劇レポート>ホリプロ「フィスト・オブ・ノーススター」

#芝居,#ホリプロ

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 ホリプロ「フィスト・オブ・ノーススター」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名ホリプロ
フィスト・オブ・ノーススター
脚本高橋亜子
演出石丸さち子
日時場所2021/12/08(水)~2021/12/29(水)
日生劇場(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

ホームページにはこんな紹介があります。

ホリプロは、昭和35年(1960年)の創業以降、「文化をプロモートする人間産業」という企業理念のもと、タレントの発掘・育成を強みとするマネージメント事業を中心として、番組やCMを制作する映像事業、ミュージカルなどの演劇をプロデュースする公演事業など、さまざまな事業を複合的に展開する総合エンターテイメント企業です。

ホリプロ

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

ーそれぞれの宿命 それぞれの愛ー

二千年の歴史を誇る北斗神拳の伝承者候補として修行に励んでいたラオウ、トキ(加藤和樹・小野田龍之介/Wキャスト)、ケンシロウ(大貫勇輔)の三兄弟。彼らの師父リュウケン(川口竜也)は、末弟のケンシロウを第64代伝承者に選んだ。一子相伝の暗殺拳を守るべくその掟に従い、リュウケンは野心に満ちたラオウの拳を封じようと試みるも逆にラオウに殺害されてしまう。折しも最終戦争が起こり文明社会は崩壊し、世界は暴力に支配される時代となる。ケンシロウは婚約者のユリア(平原綾香・May’n/Wキャスト)と共に暴力の世界を二人で生き抜いていこうとした日、南斗孤鷲拳伝承者のシン(植原卓也・上田堪大/Wキャスト)にユリアを強奪され、胸に七つの傷を刻まれる。絶望の中放浪の旅を続けるケンシロウ。一方で世紀末覇者・拳王を名乗り、混沌とした世界を恐怖で支配しようとするラオウ。ケンシロウは次兄トキや南斗水鳥拳のレイ(伊礼彼方・上原理生/交互で役替わり)と出会い、ともに旅をする中、ユリアが失意の中でシンの居城から身を投げたことを知らされる。ケンシロウは愛すべき仲間や強敵ともたちの哀しみを胸に、ラオウの恐怖に支配された世界に光を取り戻すべく救世主として立ち上がるのだった。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年12月28日
13時00分〜
上演時間190分(休憩20分を含む)
価格9500円 全席指定

チケット購入方法

ホリプロのサイトで購入・決済をしました。
セブンイレブンでチケットを受け取りました。

客層・客席の様子

男女比は2:9くらい。
様々な年代層がいましたが、よくあるミュージカルとは異なり、男性客の比率が多かったです。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・ミュージカル

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

1980年代に少年ジャンプに連載された漫画「北斗の拳」のミュージカル化。私自身は、漫画も、アニメ版も、全く未見。知識と言えば、アニメ版のビジュアルと、主題歌の「YouはShock」くらいしか知らず。質問箱に「観ないんですか?」とお勧めを頂いたので、自分の好みのテイストとは違うか…とは思いつつも、若干の期待を胸に観劇。…結果、やっぱり自分のテイストとは合わず…で、殆どノレない3時間だった。

まずそもそも「北斗の拳」の世界観があまり好きではないのだろうなぁ、というのが、ミュージカルを観て、改めて気が付く。1980年代の少年ジャンプだし、今まで手に触れる機会は何度もあった気もするも、40代になるまでスルーしてきている作品。やっぱり自分の感覚に、引っかからない類の作品なんだろうな…というのは強烈に感じる。男性キャストが多いミュージカルだから、当然女性ファンが多く観に来ているのだけれど、どうなんだろう。みんな物語に入り込めているのかな。

冒頭、物語の背景を示すのに「20XX年」という文字が出た。先日観て大満足だった「ヨコハマヤタロウ 望郷編」と、出だしのスクリーンの文字が同じ、という奇遇さ(ま、この手の物語ではありがちだけど)。「ヨコハマ ヤタロウ」も荒廃した世界を描いていたけれど、その説得力、みたいなものが、全く違う。ホリプロ版ミュージカルの方が、ワイヤーアクションや大規模なプロジェクションマッピングなどを使って豪華なのに、逆に豪華過ぎて、荒廃している、という事に対する説得力に乏しい。アンサンブルもどこか奇麗過ぎて、「核戦争後の世界」っていうのが、どうにも飲み込めず。

加えて、生演奏で奏でられるミュージカルの楽曲が、美し過ぎてとても不自然に感じる。四季がやりそうな小奇麗なミュージカルであれば、良い楽曲のオンパレードなんだろうけれども、バイオリン?で上手く奏でられる楽曲とコーラス(…的な上品なイメージ)では、表現が「荒廃した世界観」とは真逆の世界観になってしまっている。アニメの、有名な曲を全く使わずに表現しているのは好印象だけれど、やっぱり合っていないのには変わらない。それに、平原綾香の美しい歌声があわさった日には、どうにも殺戮の世界って感じには思えない。それこそ、「レント」や、グリーン・デイの「アメリカン・イディオット」、あるいは劇団新感線みたいに、エレキギターやメロコア路線、パンクやデスメタルで全編グイグイ押しまくる…とかの方が、この物語の世界観には合っていたようにも思う。1幕の楽曲に、「アナと雪の女王」の「Let it Go」に似た楽曲なんかもあり…要は、既存のミュージカルの美しい調べ、っていう固定概念にとらわれているような気がして、どうにも世界に没入できなかった。

ワイヤーアクションや、プロジェクションマッピングは、さすがホリプロだなぁ、とは思いつつも。とにかく世界に没入することを許してもらえず。全くノレない3時間だった。

舞台#芝居,#ホリプロ