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<観劇レポート>劇団扉座 「リボンの騎士2020~県立鷲尾高校演劇部奮闘記~ ベテラン版 with コロナ トライアル」

#芝居,#扉座

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団扉座「リボンの騎士2020~県立鷲尾高校演劇部奮闘記~ ベテラン版 with コロナ トライアル」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名劇団扉座
劇団扉座第67回公演
すみだパークシアター倉 こけら落とし公演
リボンの騎士2020~県立鷲尾高校演劇部奮闘記~
ベテラン版>ベテラン版 with コロナ トライアル
脚本横内謙介
演出横内謙介
日時場所2020/10/10(土)~2020/10/18(日)
すみだパークシアター倉(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』、ジャニーズ、AKB48等アイドルの舞台、サンリオピューロランドの人気ショー『kawaii kabuki』などを手掛ける劇作家・演出家:横内謙介の主宰する劇団。
1982年、厚木高校演劇部出身の横内、岡森諦、六角精児が中心となって「善人会議」という名称で旗揚げ。
‘93年「扉座」に改名。
どの世代の人が見ても見やすく、笑って泣いて感動できる舞台作りで、紀伊國屋ホール、座・高円寺など中劇場での公演、及び地方へのツアー公演を精力的に行っている。

劇団扉座

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

県立鷲尾高校演劇部は女子だけの弱小演劇部。
しかし、その部が創部以来初めて、本気になって、いつも彼女たちをバカにする他の生徒たちを見返そうと立ち上がる。
作品は手塚治虫の漫画を部員の池田まゆみが脚本化した『リボンの騎士』。
おりしも暴力沙汰で取り潰しが決まった応援団から、リーダー部長の男子が王子様役で参加してくれることになった。
とはいえプライドも根性もない演劇部員たち。
次々と襲いかかる困難にひたすらに打ちのめされてゆく。
果たして、こんなことで本当に皆を見返すことができるのか……
『リボンの騎士』を上演しようとする演劇部の部員たちが、現実の厳しさを噛みしめつつも友情を結び合い、また淡い恋に揺れながら、少しずつ大人になってゆく姿を、仮面を被って夢見る女の子の素顔を隠し、勇ましく闘うリボンの騎士・サファイアのイメージと重ねつつ描く、青春ファンタジー。
部員たちを優しく見守る妖精的な存在として、リボンの騎士のキャラクターたちも登場する。

観劇のきっかけ

twitterでの評判がよかったので、見に行くことにしました。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2020年$$月xx日
19時00分〜
上演時間155分(休憩10分含)
価格4000円 全席指定

チケット購入方法

扉座のホームページから、チケット予約しました。
クレジットカードで決済してました。
モバパスというアプリにチケットをダウンロードして、当時アプリを見せて入場しました。

客層・客席の様子

男女比は5:5。男女ともに幅広い年齢層がいました。高校生も目立ちました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・青春
・群像劇
・感動の涙
・笑える
・にぎやか

観た直後のtweet

映像化の情報

情報はありません。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

物語は、事前紹介の通りだが、補足すると。
根性がない女子ばかりの演劇部。今度こそは!と一念発起して、校内発表向けに手塚治虫の漫画「リボンの騎士」を脚本に起こして持ってくる、ケダマこと池田まゆみ。廃部になった応援団部から王子様役の男子もゲット。準備を進めていく中で数々のハプニングが降りかかる。その度に、ケダマの頭の中に現れる、リボンの騎士の面々と、ヒョウタンツギ(手塚治虫漫画に必ず出てくるキャラ)。ケダマが落ち込んだり、めげそうになったり、そんな事があると、彼ら彼女らに助けられて。鷲尾高校演劇部、校内発表会は果たして上手くいくのか!というお話。

甘酸っぱくてキュンとするけれど、画としては割と地味になりがちな青春ストーリーを、「リボンの騎士」「応援団」をうまくからめる事で盛り上げて描く、「演劇部頑張る物語」。苦悩を直球で描いているのに、清々しくて、華々しくて。でも、苦悩の部分は、涙なしには見れず。2時間半越えの上演時間なのに、まったくそんな長さを感じず。喜怒哀楽、とれも余すところなく表現した物語に、完全に魅了されてしまった。

高校演劇を観ていると、「演劇部ゴタゴタもの」って割とよく遭遇する。自分たちの身近な事を演じるのは最も想像しやすいし、客席にも演劇部員が多いだろうから共感も得やすい。ただ、どうしても、表現として地味になり易い。手に取り易い例だと、今年コロナの影響でWeb開催された、こうち総文2020の、北海道富良野高等学校の作品「へその町から」は、駅のホームだけが舞台。高校演劇の苦悩を描いた映画「幕が上がる」も、ももクロが登場するが、全体として地味だ。同様に、今年公開になった映画「アルプススタンドのはしの方」なんて、観客席しか映らない。どうしても、見た目的にには地味になりがちだ。しかし、本作「リボンの騎士」、は違う。冒頭、正に「リボンの騎士」が(ケダマの想像の中で)登場するところから、もう異世界に連れていかれてしまう。

演劇部成長もの。公演に向けて準備していく中で、問題が次々と起こってくる。この作品で起こる問題が特殊か?というと、そうでもなくて、演劇部モノではよくある話だと思う。特徴的なのは、一つ問題が起こるたびに、悩むケダマの想像の中で語りかけてくる「リボンの騎士」の人々。彼らを通して、主人公ケダマの心の成長がよく見えてくる。また、華麗さは無いものの、ひょうたんつぎの役割が絶妙。いつもそばにいる、ひょっとすると忘れてしまいそうでもある何か。華やかさと、穏やかさの二つの側面が展開する、想像の世界が魅力的。

加えて、演劇部部員がとても個性的。モブのシーンが多いのに、登場人物一人一人が魅力的だった。数が多かったので、全ての名前と顔までは覚え切れなかったけれど、「あ、この子か」と覚えてしまう個性的な人々が集まっていた。中盤のダンスのシーン、みな同じ振り付けを踊っているのに、このキャラの子はどんな踊り方するのかな、みたいな見方をして、キョロキョロしてしまった。

主役…という位置づけかはよく分からないけれど、けだま、こと、池田まゆみ役を演じている、北村由海が、私にはとても印象的だった。体が小さい割に、ぶっきらぼうでガンコだけれど、芯が強くて泣き虫で、一生懸命生きているっていう実感が、ひしひしと伝わってくる。下手脇に演劇部室セットが展開されていて、けだまは、そこで衣装とか大道具を作っているシーンが多いのだが、大道具の男子が家庭の事情で部活を辞めてしまう時、まん丸の大きな目で空(くう)を見つめながら、泣くのを必死にこらえている(けれど泣いている)シーンが、もうとにかく目が離せなかった。

初演は98年との事。今回は改訂版のようで、初演作品がどの程度踏襲されているのかは分からなかった。映画「幕が上がる」と類似した設定が多々あるかな、とも感じたが、作品としてはこちらの方が早いのだな、というのを思う。

それと、善人会議/扉座。作品はたくさん観た事があるのに、やっと本家の公演を観に来れた。(私自身の高校演劇部時代には、横内作品を創ったことがあるのに)その点、ちょっとした感慨もあり。


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