まだ間に合う公演レポ(26日12時)
●11/29(日)まで あうるすぽっと「その男、ピッグテイル」
●12/13(日)まで good morning N°5 「ただやるだけ」
●12/5(土)まで KOKAMI@network「ハルシオン・デイズ2020」

<観劇レポート>青年団リンク やしゃご 「ののじにさすってごらん」

#芝居,#青年団リンクやしゃご

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 青年団リンク やしゃご「ののじにさすってごらん」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名青年団リンク やしゃご
ののじにさすってごらん
脚本伊藤 毅
演出伊藤 毅
日時場所2020/10/22(木)~2020/11/01(日)
こまばアゴラ劇場(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

劇団青年団に所属する俳優、伊藤毅による演劇ユニット。

青年団主宰、平田オリザの提唱する現代口語演劇を元に、所謂『社会の中層階級の中の下』の人々の生活の中にある、宙ぶらりんな喜びと悲しみを忠実に描くことを目的とする。
伊藤毅解釈の現代口語演劇を展開しつつ、登場人物の誰も悪くないにも関わらず起きてしまう、答えの出ない問題をテーマにする。

2014年、青年団若手自主企画伊藤企画を立ち上げ、三作品を上演。
2018年、青年団リンクに昇格。
やしゃごの由来は、「なんだかんだ、可愛がられると思って」。

青年団リンク やしゃご

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

ある汚いシェアハウスに、日本人と中国人とベトナム人が住んでいました。
皆は貧乏ながらに割と楽しく暮らしていましたが、ひとりひとり、悩みを持っていました。
ある日、技能実習生のベトナム人が、一通の手紙を残して失踪してしまいました。
そこには、ギリ判別できる文字で「ごめんなさい」と書いてありました。

2020年、日本の夏の話。

観劇のきっかけ

前評判がとてもよかったので、の観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2020年10月23日
19時30分〜
上演時間115分(途中休憩なし)
価格3500円 前半割 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページから、Webサイトで予約しました。
当日受付で、現金で支払いました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。
年齢層は様々でしたが、心なしか40代以上が多かったように思いました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・会話劇
・シリアス
・笑い
・考えさせる

観た直後のtweet

映像化の情報

DVD販売の予約チラシが入っていましたので、いずれ映像化されると思います。

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
2020年、コロナで何もかも自粛し、マスクをして生活している夏。外国人も多く住むシェアハウスの、共用スペース。ただ、外国人が帰国してしまって入居者が減り、少し寂しい。野菜を盗んだ疑いをかけられている、外国人実習生の物語と。男やもめに、24歳になった娘が、結婚を報告しに訪ねてくる物語と。小説家の卵の男と、キャバ嬢の女性の恋物語と。兄が病気になり、コロナの中山形に帰省したけれど、病院に入れずに兄を見取れなかった弟。それぞれの物語の交錯を描く、会話劇。

役者さんが上手いなぁ。中国からきた技能実習生コウ・マーメイ役の石原朋香、同じくベトナム人グエン・ヴァン・ダット役の辻響平、本当に外人だと思ったものなぁ。あまりの完成度の高さに驚く。大家さん役の大崎友紀子の控えめな感じ。キャバ嬢で、すっぴんから商売顔にメイクして出てくる、正義感強そうな、宮藤さや。印象に残る。

物語は、どうも単発のテーマを組み合わせた感が強かった。「技能実習生の話」「コロナ下でも結婚を報告に来た娘」「小説家と女」「コロナで兄の死に目にに会えなかった男」、それぞれがそれなりに重い話だけれど、オムニバスっぽいというか、シェアハウスのスケッチっぽいというか、あまり繋がりがない物語のように感じる。独立したテーマなり物語を、「コロナの下で…」というのでまとめると、それはそれで「2020年の今のスケッチ」という意味を持ってしまうのだろうけれど、私には、個別の話をコロナでまとめました、という感が強くて、どうも腹落ちしないなぁ・・・という感覚だった。

確かにコロナのあの状況は異常なのかもしれないけれど、その異常さと、技能実習生に対する異常さは、全然別のものだしなぁ。小説家の卵の話も、兄の死の話も、コロナが無くても成立するように思うし。なんなんだろう、このチグハグさは、というのが正直な感想。

(おそらく)青年団らしい会話劇だったのだろうけれど。現代口語劇なのに、「ん、こんな事普通言わないよなぁ」という会話が鼻について、自分でも驚いた。

例えば、小説家の卵の耕司と、キャバ嬢の節子。二人になりたくて、綿引に席を外してほしいシーンで、綿引が誤解するシーン。あの会話は明らかに不自然だし、全く笑えない。そこまでの会話の自然さを、あそこでぶち壊してまであのシーンを入れるのかぁ、と思ってしまった。

一番つらかったのは「マーメイ、農村戸籍なんだって」っていうセリフ。なんでそんな事ここで唐突に言うの?というのが、気になって仕方ない。部屋にこもって泣き腫らしたマーメイが、あの短時間で感情に任せてそれを話したのかな・・・そうとしか考えられないけれど・・・、とは思うけれど、話す過程がうまく想像できなかったのと、共用スペースに降りてきて、あのタイミングでその内容を語り出してしまう、、、というのが、私にはどうも不自然極まりなく感じてしまった。多分ここで、テーマ的なものを見出してしまう人も多いのかな、と思ったけれども、私には「テーマをセリフにしました」という感覚で、違和感しかなかった。

現代口語演劇、それほど本数を観ている訳ではないけれど、テーマをテーマとしては敢えて言わない、という、極端な放置プレイを食らうのが大抵の場合なのに、ここまで分かり易くて、不自然なんだなぁ。そういう演劇もあるのかなぁ、と、思ってしまった。


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