<観劇レポート>アナログスイッチ「みんなの捨てる家。」

#芝居,#アナログスイッチ

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 アナログスイッチ「みんなの捨てる家。」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名アナログスイッチ
17th situation
みんなの捨てる家。
脚本佐藤慎哉
演出佐藤慎哉
日時場所2020/10/21(水)~2020/10/26(月)
駅前劇場(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

「笑い損ねた日には、ちゃんとしたコメディを。」

2012年に旗揚げ。
「ゆるくて笑えてほっこりする」ワンシチュエーションコメディ劇団。
毎回一つのシチュエーションをテーマに、舞台を作り上げる。
人物の実感から外れることなく、湧き出る感情、人間の可笑しさから観客の笑いを誘う。
観客を笑わせつつも、しんみりさせ、最後にはほっこりと優しい気持ちにさせる作品が多い。

アナログスイッチ

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

【あらすじ】
僕らに残された家。

僕も、姉も、兄も、妹も、
かつてはこの一つ屋根の下で過ごした。

でも今この家に全員が揃う日なんて、
よっぽど良いことがある日か、悪いことがある日だ。

卒業アルバム眺めながら、姉は言う。
箪笥に溢れた紙袋出しながら、兄は言う。
鮭を咥えた熊抱きながら、妹は言う。

この家どうする。

積もる思い出に埋れながら言い争う、
僕ら兄弟姉妹のお話。

観劇のきっかけ

前回観た芝居が面白かったからです。

  • 2019年08月09日アナログスイッチ「かっぱのディッシュ!」
  • ネタバレしない程度の情報

    観劇日時・上演時間・価格

    項目データ
    観劇日時2020年10月23日
    14時30分〜
    上演時間135分(途中休憩なし)
    価格3500円 全席指定$$


    チケット購入方法

    劇団ホームページからの案内に従い、Webで予約しました。
    当日、劇場で料金を現金で支払いました。

    客層・客席の様子

    男女比は5:5くらい。様々な年齢層の方がいました。

    観劇初心者の方へ

    観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

    芝居を表すキーワード
    ・会話劇
    ・泣ける
    ・笑える
    ・家族

    観た直後のtweet

    映像化の情報

    DVDの予約チラシが、当日パンフレットに挟まっていました。
    いずれDVDが発売されると思います。

    満足度

    ★★★★★
    ★★★★★

    (5/5点満点)

    CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
    ここから先はネタバレあり。
    注意してください。

    感想(ネタバレあり)

    ストーリーは。
    父の危篤で、実家に集まった兄弟姉妹4人と、その妻なり恋人なりの面々。しかもこの家には、神様?幽霊?みたいな4人が住み着いていて、そのうち一人の女の子は、幼い頃に事故で死んでしまった一番下の妹で。父は予断を許さないけれど、なんとか病院で生きている。代わりばんこに見舞いで病院に行きながら、古い家と共に明らかになっていく家族と、家族の思い出。ただ、父が死んでしまったら、この家も処分しなければならない、と言い出す長男。思い出の品を手に取っている時に、幽霊が体に触れると、そのモノにまつわる思い出が鮮明にフラッシュバックしてくる能力がある事を知った幽霊たちは、なんとかこの家が処分されないように、思い出を通して家族を説得する・・・と、強引にまとめるとこんなお話。

    淡々と進む会話劇だし、設定も、何処かで聞いた事がある感、はあるものの、後半、それぞれの葛藤とか、悩みとかが次々に明らかになっていく過程は、涙なくして観れなかった。

    冒頭から登場する、神様?幽霊?な3人と、死んでしまった妹の幽霊。どうやら妹は、家に取りついているので、家が壊されてしまったら消えてなくなってしまうらしい。神様達が、なんとか家を壊さないように、家族にいろいろと仕掛けて説得する、という方向で物語は進む。しかし、咲が事故で助からなかった過程を見て行く中で、思わずハッとしてしまう。これは、その思い出に生きる事をなんとか(前向きに)捨てて、生きて行こうとする家族の物語なんじゃないか、と気が付く。冒頭の当初の物語のベクトルとは、完全に逆の方向の話だと気が付いて、思わず「おおっ」と思う。そういえばタイトルも「みんなの捨てる家。」だったなぁ、と。

    そこからは、兄弟姉妹それぞれが、そして幽霊の3人も、それぞれの想いをしっかりその家に「置いていく」過程に見えてくる。前半とは、180度反対の方向に進む物語に思えてくる。物語の後半、その過程がなんとも、儚くて、愛おしくて。涙なくては観れなかった。

    古い例で恐縮だけれど、設定は映画「ゴースト/ニューヨークの幻」とか、成井豊の「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」を思い出した。古今東西の物語で、割と、よくある設定だとは思う。思い出の品を手に取っている時に体に触れると、フラッシュバックする過去の回想シーンも、物語に自然に織り込まれているのが気持ちいい。家族、妻/婚約者の感情が、とても丁寧に描かれているのも印象的。上手い役者さんが揃っているなぁ、の感覚だった。

    特に気になった役者さん。岩坪成美、なんだかものすごく強がっているのが、印象に残る。ラスト、ウエディングドレス姿はちょっと間が抜けているけれど、あの幕切れでの暗転も印象的で。ぎぃ子、子供のままなんだけれど、少し大人な面も持っていて。変に神秘的にならず、でも現実過ぎもしない。絶妙なバランスと、表情の変化が残る。秋本雄基、苦悩している時の表情が好き。


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