【観劇レポ】Bunkamura「クワイエットルームにようこそ The Musical」
【ネタバレ分離】 Bunkamura「クワイエットルームにようこそ The Musical」の観劇メモです。

もくじ
初回投稿:2026年01月16日 1時38分
最終更新:2026年01月16日 1時38分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | Bunkamura |
| 回 | COCOON PRODUCTION 2026 |
| 題 | クワイエットルームにようこそ The Musical |
| 脚本 | 松尾スズキ |
| 演出 | 松尾スズキ |
| 日時場所 | 2026/01/12(月)~2026/02/01(日) THEATERMILANO-Za(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。改装中のBunkamuraが、別の劇場で主催する公演です。
これからも文化を。
これからの物語を。 ― Bunkamura
Bunkamuraは1989年に誕生した日本初の大型の複合文化施設です。コンサートホール(音楽)、劇場(演劇)、美術館(美術)、映画館(映像)の各施設をはじめ、カフェやアート関連ショップなどからなるクリエイティブな空間は、オープン以来、新しい文化の発信基地として常に注目を集めています。さまざまな文化・芸術に触れることができるだけでなく、ゆっくりとした時間を過せる、渋谷の人気スポットとして、年間300万人もの方が訪れています。
過去の観劇
- 2023年05月11日 Bunkamura「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
松尾スズキの長年の想いがついに結実
あの名作がミュージカルとして生まれ変わる!『クワイエットルームにようこそ』は、「大人計画」の主宰であり、作家・演出家・俳優とマルチに活躍する松尾スズキによる小説で、2005年に単行本として刊行。精神病院の閉鎖病棟を舞台に、精神的な問題を抱える人々の絶望から再生の日々をリアルに描き、第134回芥川賞にノミネートされるなど高い評価を受けました。そして2007年には松尾が自ら脚本・監督を手掛け、映画化し、大きな注目を浴びました。
主人公・明日香と様々な背景を抱える精神病院の患者たちとの交流、そしてパートナーとの独特な関係を描いた本作は、シビアなテーマを扱いながらも喜劇とファンタジーの要素を持ち合わせており、「いつかミュージカルに!」と松尾が長い時間をかけて構想を温めてきました。2026年、松尾の新作ミュージカルとして、『クワイエットルームにようこそ』が生まれ変わります。
音楽は、日本の音楽シーンをけん引し、Bunkamuraシアターコクーンで上演された作品でも多彩な楽曲を生み出してきた宮川彬良が担当。振付は、あらゆるジャンルを軽々と飛び越え、ユーモアあふれるダンスで観客を魅了するCHAiroiPLIN主宰のスズキ拓朗が、こちらも松尾との初顔合わせで作品を躍動させます。
濃密な人間ドラマに、音楽とダンスが加わり、どんな化学反応が起こるのか期待が高まります。満を持して動き出す松尾渾身の作品にどうぞご注目ください!
◇豪華俳優陣が新たな松尾ワールドをお届け!
主人公・佐倉明日香を演じるのは咲妃みゆ。かねてより松尾作品への出演を熱望していた咲妃と、咲妃の演技に注目していた松尾との相思相愛で、ついに初タッグが実現します。明日香のパートナーを演じるのは、松下優也。気が弱く優柔不断だけどどこかお気楽な、これまで松下が演じてきた役とは一線を画す役に挑みます。共演は、昆 夏美、桜井玲香、笠松はる、りょう、秋山菜津子。そして「大人計画」からは、池津祥子、猫背 椿、宍戸美和公、近藤公園、皆川猿時と、松尾が信頼を寄せるキャストが集結しました。ミュージカル界の第一線で活躍する俳優陣と、松尾作品にはかかせない個性際立つ俳優陣を迎え、様々な問題を抱えた患者たちのドラマを、ポップで鮮やかなミュージカル仕立てでお届けします。
閉鎖的な精神病院で繰り広げられる人間ドラマをファンタジーとエンターテインメントで描く衝撃のミュージカルに、どうぞご期待ください!
■STORY あらすじ
バツイチで28歳のフリーライター・佐倉明日香(咲妃みゆ)は、パートナーでバラエティ番組の放送作家・焼畑鉄雄(松下優也)と同居。
売れっ子ライターとして大物芸人・墨田(皆川猿時)への取材や、原稿の締切に追われ、ストレスフルな日常に飲み込まれていく。
ある日、目覚めると見知らぬ白い部屋にいた。
そこは「クワイエットルーム」と呼ばれる、女子専用の精神病院の閉鎖病棟。
ストレスの捌け口として大量摂取した睡眠薬が原因で意識を失い、オーバードーズをした自殺志願者とされてしまったのだ。
突如として放り込まれた異質な環境に戸惑いながら、厳格な看護師・江口(りょう)や、新人看護師の山岸(桜井玲香)、入院初日に出会った少女・ミキ(昆 夏美)、元AV女優の西野(秋山菜津子)ら個性的な患者達と接し、次第に閉鎖病棟に馴染んでいく。
同時に日常から離れた明日香は、自身とその人生、鉄雄との関係も見つめ直し始める。
退院に向けて、奇妙な仲間たちと過ごす14日間が始まった。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年01月15日 17時30分〜 |
| 上演時間 | 195分(途中休憩を含む 休憩 20分(80-休20-95)) |
| 価格 | 12500円 全席指定 |
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
Bunkamura「クワイエットルームにようこそ The Musical」
元々は小説で映画化もされているらしいが、どちらも知らなくて純粋に作品初見。もとの小説は芥川賞の候補にもなっている。基の作品と比較して「The Musical」がどの程度同じで違うのかは分からないが、諸々の説明は他に沢山ありそうなので譲る。加えて、私自身「大人計画」を殆ど観ていないので、松尾作品もほぼ初めて観劇。
一幕。ひょんなきっかけで「精神病棟」に入った主人公明日香。確かに睡眠薬は飲み過ぎたけれど、ちょっとした「手違い」的に入院してしまったように見える。問題ない事が証明されれば退院できる…ように観客側にも見せていて。どこか社会科見学的に、病棟の中で問題をかかえている患者たちとコミカルに交流していくが。
二幕。精神病棟の患者の権利を主張して、婦長?にマツキヨまでかゆみ止めを買いに行かせる様子はどこか「カッコーの巣の上で」が思い出され…ここまでの話の展開から少し見当違いな方向な気がして一瞬不安になるものの。その直後くらいから、ひょっとしたら彼女もどこか病んでいたのではないか…という事が見えてくる。同棲している彼との回想シーン。銀色に塗装された仏壇。最初は「んなアホな」なコミカルさを持って見えているのに、途中から銀色の仏壇にまったく笑えない。むしろ泣けてくる。どこか社会科見学的に見えた明日香の視点が当事者の視点に、最後の最後ですり替わるのが良い。…結果的には14日で退院したのだからこの病棟に入院する人々が抱える問題としては軽いものだったのかもしれない。他の入院患者たちの先の事を思うと重くなりもするが、彼女も確実に問題を抱えて、それを乗り越えたのだ、というのが明確に示されているのが良かった。
観終わって全体を見渡してみる。ド直球で語ったらとても深刻な話を、少し外様のコミカルな視点で茶化しつつ、かつ、ミュージカルで華々しく歌い上げる事で客に滑り込ませる作品。深刻な話をうまく観客に刷り込ませるための手段としての「ミュージカル」だったのかも。とはいえ「ミュージカル」と冠するには不満も多い。耳に残る曲はなかったし、アンサンブルのダンスのダイナミズムに欠ける感覚が強い。「The Musical」ではなく「音楽劇」ぐらいのスタンスでもいいかもという気もしたが、音楽劇って響きがイマイチか。。
S-8、「ハクナ・マタタ」じゃなくて「吐くな、まだだ」って何だよ…(笑)。横スライドするパネルを利用した舞台装置がなかなかに綺麗。明日香役の咲妃みゆ、初めて拝見したけれど好演。笠松はるをあのポジションに配役するのが贅沢すぎる。







































