<観劇レポート>劇団四季 「マンマ・ミーア!」
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
団体名 | 劇団四季 |
題 | マンマ・ミーア! |
脚本 | キャサリン・ジョンソン |
演出 | フィリダ・ロイド |
日時場所 | 2020/03/28(土)~2020/08/23(日) 神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページに、四季について説明があります。
言わずと知れた、日本最大の劇団かと思います。
劇団四季$
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
20歳のソフィは、恋人スカイとの結婚式を控え、父親とバージンロードを歩くことを夢見ています。母・ドナの昔の日記をこっそり持ち出して読んだソフィは、サム、ビル、ハリーというドナのかつての恋人たちをこっそり結婚式に招待してしまいます。
本当のお父さんなら一目でわかるはず…。
そして迎えた結婚式前日―
ドナの若かりし頃のバンド仲間、ターニャとロージーに続いてホテルに現れた3人の男。ソフィが招待状を出したかつての恋人が全員一度にやってきたのです。ドナは仰天、ソフィは本当の父親が誰なのかを探り出そうとしますが、なんと全員が「自分が父親だ」と名乗り上げてしまいます。大混乱に陥ったソフィ。
結婚式は刻一刻と迫ってきます…。
観劇のきっかけ
四季からの案内もあり気になっていたところに、やっとコロナウイルスによる公演中止も解除されたので、観に行きました。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
観劇日時 | 2020年8月7日 13時40分〜 |
上演時間 | 155分(70分-休20分-65分) |
価格 | 9900円 全席指定 四季の会会員価格 |
チケット購入方法
四季の会のオンラインで予約をしました。
客層・客席の様子
平日マチネという事もあり、女性のミドル層が殆どでした。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・コメディ
・泣ける
・笑える
・ミュージカル
・にぎやか
・ハッピー
観た直後のtweet
劇団四季「マンマ・ミーア」155分含休20。
作品5度目?位だけどこの座組みは感情線が丁寧。TTMFやばい涙止まらねえ。コメディ要素は少なくラストはちと消化不良感あり。ラスト客席声出せないの辛いなあ。サイリウム忘れた。カテコトリプル。
4ヶ月ぶりの観劇。舞台を作る全てのものにありがとうと。? pic.twitter.com/DiDxjYhJiu— てっくぱぱ(芝居好き) (@from_techpapa) August 7, 2020
映像化の情報
映画化されています。
満足度
(4/5点満点)
##
[CoRich「観てきた」](https://stage.corich.jp/user/206853/done_watch)に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
記憶だと・・・、作品を観るのは5度目(一度はイギリスで)。作品自体は有名だと思うし、ストーリーは事前に記載にある通り。ABBAの名曲を、これでもか、これでもか、とつなぎ合わせつつ、エーゲ海に浮かぶカロカリエ島で繰り広げられる、母と娘の愛情と、ちょっと変わった父親探しのミュージカル。
コロナで中断してしまった、劇場通いの日々。再開後、初めての観劇。特別この演目を選んだわけではなかったけれど、結果的にはよかった。元気になるには、このミュージカルをおいて他にないかもしれない。冒頭、"I have a dream"の変奏曲が流れてきたとき、舞台をまた観れる幸せが込み上げてきて、自然と涙が流れてきてしまった。
「マンマ・ミーア」、何度観ても思う事だけれど、やっぱりお話が、ちょっと変だ。ドナがあの企みに気が付かないのも変だし、最後にスカイとの結婚を止めてしまうのも、どこかしっくりこない。ただ、ABBAの曲で追い立てられて、あの流れを見せられてしまうと、不思議と感情が乗ってしまう。なぜこの作品が好きか、うまく説明できないけれど、ハッピーだからいいか、という感覚に近いかもしれない。
ストーリーを上手く見せるために、大きく2つの流れがある。母と娘のつながりや、父と娘のつながりの感情的なつながりのパートと、ターニャやロージー、結婚式に至るドタバタ的、コメディっぽい流れのパート。どちらかというと今回は、感情の繋がりのパートが強いように感じた座組だった。
ドナ役、これまでの3回は樋口麻美が演じていた。樋口ドナは、迫力が凄くて、迫力で押し切る感覚だったかもしれない。今回の岡村美南のドナは凄く繊細で、2幕のドナのナンバーが続くシーンは、かなり魅入ってしまった。"Slipping Through My Fingers"は、今まで観たどの回よりも涙してしまったし。"Our Last Summer"、この曲、日本語訳だと「セーヌ川」っていう言葉が突如出てくるので、いつも「ん?」と気になっていた。岡村ドナ、堀米ハリーだと、パリで出会った2人の過去が、妙にすんなり入ってくる。サムとの"Knowing Me, Knowing You"、阿久津陽一郎の力強い歌声と共に、感情にどっぷり漬かった。
昨年の4月に、イギリスで観た事もあって、イギリス版との比較みたいなものも頭の中をよぎる観劇に。
イギリスだと、周りに座っていた、60代位のおばちゃんグループが、舞台にあわせてABBAの歌を一緒に歌い出してたし、笑えるところはバンバン笑う、、ツッコミどころはバンバン突っ込む、っていうのが海外のスタイル。コメディパートはドッカンドッカン受けているシーンが結構な数あった気がする。半面日本は、おとなし過ぎる。コロナで観客席も間引きされているし、ちょっと客席が迫力に欠けるのは仕方ないにしても、大人しすぎるよなぁ、とは思う。脚本自体、日本にニュアンスを持ってくるのが難しいのかな、という気もするし、単純に観劇スタイルの違いかな、とも思う。歌が矢継ぎ早に続くので、拍手するタイミングすら取れないで進んでいくのが、ちょっと残念だなぁ、と思った。(イギリスだと、テンポ止めようが何しようが、拍手はする。演者もその扱いに慣れている)
日本で観ている時、「マンマ・ミーア!」で、1つ、しっくりこない曲があった。それは、2幕の最初の"Under Attack"。劇中唯一の夢の中のシーンだし、ちょっとコミカルも混ざりつつ・・・というストーリー上の流れもあるけれど、・・・どういう訳か何度観ても「何じゃこのシーン?」と思ってしまってた。そういう先入観がある中、イギリスで観た時、この曲のシーンが、予想に反してメチャクチャ格好よくて、思いっきり感動してしまった。で、再度、日本の劇団四季版は、、、、やっぱりしっくりこない。何が違うのかなぁ、と考えてしまった。ソフィが、他のシーン同様チャキチャキ娘している感覚がマッチしていないのと、スモークの炊き方が上手くいっていないのかなぁ、と思った。イギリスで観た時のソフィは、割と体格のしっかりした役者さんだったのだけれど。このシーンだけまるで、ピーターパンの「ウエンディ」?ですか、というかオセロの「デズデモーナ」?ですか、のような、儚さを兼ね備えた役に豹変していた。そこに、シュノーケル軍団が全体的に覆い隠されてしまう程のスモークの量で、シーンを観ている途中から「あ、悪夢なんだ」っていうのが、ごくごく自然に伝わってきた。解釈が正しいかは分からないけれど、日本でも、そんな演出で、カッコイイ"Under Attack"、観てみたいなぁと思った。
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