【ネタバレ分離】 Astar「まほうつかいのでし」の観劇メモです。


もくじ
初回投稿:2026年05月16日 15時02分
最終更新:2026年05月16日 15時02分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | Astar |
| 回 | Astar第3回公演 |
| 題 | まほうつかいのでし |
| 脚本 | 横内謙介 |
| 演出 | たかおめい(Astar) |
| 日時場所 | 2026/05/13(水)~2026/05/17(日) シアターグリーンBASETHEATER(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
【神出鬼没の流れ星】 2024年6月に日本大学芸術学部演劇学科で出会ったメンバーで結成された劇団
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
⽊造アパートに⼀⼈住む気弱な若者、⽥⼭ツトム。
代わり映えのしない空っぽな⽣活を送る彼の部屋に、ある⽇突然魔法使いとその弟⼦がやってくる。
「そのランプを守りなさい!」
魔法使いはツトムの持っていた魔法のランプを守るよう伝え、3つだけ魔法を使えるようにした。
ツトムはランプを奪いに来る様々な魔の⼿からあの⼿この⼿でランプを守
ろうとするが………
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年05月15日 19時00分〜 |
| 上演時間 | 105分(途中休憩なし) |
| 価格 | 3000円 全席自由 |
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
まほうつかいのでし
団体初見。作品は、1986年劇団善人会議時代に横内謙介が書いた戯曲。第32回岸田国士戯曲賞の候補作。私自身の高校時代、演劇部の新歓公演がこの作品だったけれど、先輩の上演を(何故か)ライブでは観れなくて、入部してからビデオ録画を見せてもらって以来だから…概ね35年ぶりくらいの作品再見。ストーリーは忘れてしまていたけれど、面白かったことだけは覚えていて。これ40年前の戯曲かぁ、全然色褪せてないなぁ。横内謙介特有…というかこの時代の戯曲にはありがちな、時代性のある安直なネタのオヤジギャグ的な部分は除いても、なかなかズシンとくる内容。面白かった。
汚ないアパートに住んでいて「何の価値もない」…と自分自身が思っている男ツトムが突然、飯屋…ならぬメシア(救世主)になる話。でもそれは、魔法使いの弟子…タバタちゃんの卒業試験でしかなく、周囲の人々がノアの箱舟前の洪水を起こさせるためにツトムを騙したことに過ぎなかった。世界との対峙、「世界の幸福」と「自分の幸福」の対比が、ツトム自体のアイデンティティの確立に繋がっていく話の構造が、何とも上手い。
現代の中で生きている我々が、主人公になりたいはずなのに、いつだってその外に何か得体の知れないモノがる…みたいな事を、何重にもメタファーに包んでいるのが心地よい。1990年前後の時代の雰囲気、みたいな部分ももちろんあるけれど、後半畳み掛ける部分が2026年でもジンジンくる。大学出発の若手の劇団が、この作品を選んでいるという事は、若い人にも何がしかの共感があったということで、なんだかその部分も嬉しくなる。40年ぶりの作品との出会いに、懐かしさと切なさとを同時に感じる。そんな観劇時間。
初見の団体。演劇学科で出会った学生が作った劇団だけあって、荒削りだが演技がしっかりしていて好感。音響もっと工夫欲しいなぁ。



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