【ネタバレ分離】 シアターユニットQD「Y」の観劇メモです。


もくじ
初回投稿:2026年07月12日 21時08分
最終更新:2026年07月12日 21時08分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | シアターユニットQD |
| 題 | Y |
| 脚本・作詞・演出 | 植田望裕 |
| 作曲・作詞・伴奏 | 片山絵里 |
| 日時場所 | 2026/07/10(金)~2026/07/12(日) スタジオ「HIKARI」(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
シアターユニットQD
脚本家・演出家の植田望裕(うえだのゆ)と、作曲家・役者の片山絵里(かたやまえり)による劇作ユニット。
「普通」「正解」を押し付けられがちな毎日に、そうではない視点を持つ選択を投げかける。脚本を書き上げる段階から曲、劇伴を同時進行で製作し、相互に影響しあうスタイルのため、脚本演出・音楽共同製作ならではの作品の一体感・世界観を持つ。
過去の観劇
- 2026年03月07日 シアターユニットQD「ミュージカル『Y』試演会」
- 2025年01月25日 APOCシアター「APOFES2025」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
1つの出来事、2つの記憶。あなたは“親友”だったのか——
2001年夏、成田空港。学生生活を終えたミキは、新生活への不安を抱きつつも生まれ育ったアメリカに帰国する。一方、常に自分の意志を貫くミキの強さは、漫然と留年をしたジンには眩しく見える。ジンとの友情だけは続くことを期待するミキと、いつかアメリカを訪れることを夢見るジンは別れを交わす。
東京、ベルリン、ニューヨーク、ブエノス・アイレス——空港で再会するたびに、2人の“親友” たちは次第に違う方向へと向かっていく。内容に関する事前警告(Content Warning):確認は公式HPをご確認ください
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年07月10日 19時00分〜 |
| 上演時間 | 105分(途中休憩なし) |
| 価格 | 4500円 全席自由 |
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
Y
ストーリーは団体記載の通り。3月に試演会を観ていて、今回本公演として上演。満足度は4か5か迷って5。試演会との差という視点で、観て書いてしまうのはご容赦いただくとして。本公演の案内を読んで、この作品に対して蘇ってきた印象…どちらも試演会の感想に書いてはいる事だが、4カ月経っても鮮明に思い出せたことが二つあった。
ひとつは、旋律の良さ。主題のテーマを3カ月経ても覚えているのは、ミュージカルとしては大成功だろうと思う。今回本公演を観て、主旋律が短調に転調したり、リズムを変えて出てくるのを思い出した。二度目という事もあり、その変化が物語に深みを与えるものになっていたのを再度認識できたのが良かったのと。
もうひとつは、学生時代に意気投合しても大人として生きていく中で「分かり合えなさ」は増していくという物語。こちらは試演会の時に比べて(記憶は朧げなので勝手な予想だけれど)おそらく細かい変更がなされて、物語のテーマの描写にに焦点を当てた内容になっていたように感じる。前の週にちょうど「メリリー・ウィー・ロール・アロング」の舞台映像を見た事もあったかもしれない。大団円的な感動を描き切ってしまうミュージカル…ばかりじゃなくて、分かり合えないもどかしさも、音楽に乗せてしっかり描くというのはいいよなぁと思う。(まあ「メリリー」は、分かり合えないのに、最後大団円をっていう構造的なズルさがあるが)
前回の試演会はリーディング公演。今回は実際に舞台美術を立ち上げての公演。舞台の演出という観点では、ちょっと中途半端さ…というか、そこに凝らなくてもいいんじゃないかなぁみたいな事を感じる箇所が多々あったけれど(例えば舞台上に置かれた白い台の側面に、近未来的な細かい模様があって中から緑色の光が出る…のが、この物語にそれ程効果的とは思えない、とか)、二人ミュージカルとしては遊びがちな空間もしっかり埋められていて、三次元に立ち上げた事で見えてきた人間関係があった。特にラスト、試演会では気づけなかったが、健康に投資が必要だと言っていたジンは、ミキよりも長生きしたんだ…というのは、今回ラストのシーンで初めて意識して理解したが、なんとも皮肉な結末だなぁ、なんて事を思ったりもした。
試演会の後のトークで話題になっていたジンの性別を敢えて中世的に描ている事については、今回は細かく気にしないと分からないくらいに描写が抑えられていた。おそらく作者としてはとてもこだわりのある設定なのだろうけれど、この物語を描くときには無くても十分に伝わるなぁと思う。前回も書いた「ソングスルー・ミュージカル」というジャンルだが、リーディングから、実際に立ち上がると難しい部分も浮き彫りになる。特に音のバランスが崩れると、一気に会話の台詞(というか歌詞)が聞き取りにくくなる。たまたまスピーカーに近い位置に座ったこともあり、音がつぶれて台詞を追えない箇所が結構あった。
チェケラッチョこういちのドラムが素晴らしいと思っていたら、今回同行した音楽畑に詳しい友人も同感とのこと。友人によるとThe Grit Grooversというユニットの一人とのこと。小音でのリズムの刻みがミュージカルにとても効果的。


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