【ネタバレ分離】 みやすいアヒル館「NANAKU」の観劇メモです。


もくじ
初回投稿:2026年09月24日 22時53分
最終更新:2026年09月24日 23時09分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | みやすいアヒル館 |
| 回 | みやすい第1回演劇公演 |
| 題 | NANAKU |
| 脚本 | 高深茶華とみやすいアヒル館 |
| 演出 | 髙松奏とみやすいアヒル館 |
| 日時場所 | 2026/09/24(木)~2026/09/28(月) 下北沢 スターダスト(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
みやすいアヒル館とは
最も「みやすい演劇」を掲げて2026年の演劇界に現れた
それはもうあたらしい劇団である。根源ポップへのリーーチ
「みやすい演劇」とは
観劇のハードルを(がんばって)低くすること醜いの「誤対義語」として、固定観念ではないうつくしさを探究することを指す。
(醜い→見にくい←→見やすい→みやすい)
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
箱根駅伝七区のランナーとそれを見つめるものたちを演劇的に拡張するノンストップ・みやすい・根源ポップ!!
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年09月24日 19時00分〜 |
| 上演時間 | 85分(途中休憩なし) |
| 価格 | 2000円 全席自由 |
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
NANAKU
元、高校陸上の10000mの選手。優勝はしたものの、ライバルに足を引っかけて再起不能の怪我を負わせた…かもしれないという自責の念で悩んでいる男と。恋して恋焦がれている、隣に住んでいる7歳上の、いわば近所のお姉さんへの恋が実るのではないか…という想いだけで走っている男。二人が箱根駅伝の七区で、激戦を繰り広げる物語…だが、箱根駅伝の話を下敷きに、かなりハイコンテキストで、ある意味ファンタジックに展開する物語。
第1回だから旗揚げ公演だろうか(「あたらしい」とは書いてあるが、何故か「旗揚げ」とは書いてない)。「みやすい演劇」という語感と、「アヒル館」というちょっと間の抜けた感覚と、ホームページ等々の統一感が気になって観劇。色々と粗削りな部分が見え隠れするものの、エネルギーがあって面白かった。
ストーリーを語る前に感じるのが、「この作品、たくさん演劇観ている人が書いている作品じゃないかなぁ…」という事。全体的には惑星ピスタチオの「破壊ランナー」のパワーマイムっぽい動きとテンションだし、どこか初期の「第三舞台」っぽい気もする。「優しい劇団」の影も感じるし、ラストは唐十郎っぽいテイストもあったりする。マニアックな所だと私の好きな「劇団ダブルデック」の影も感じる。…あるいは、それらの作品に影響された別の作品のを経由しているのでは…という感覚を持つ。模倣ではないのだけれど、オリジナルと言われると首をかしげてしまう、どこかで見た光景が再現されるような既視感がある。感覚的に感じ取った事なので真偽の程は分からない、勝手な想像だけれど(アフタートークがあったけれど、答え合わせされるのは嫌なので観ずに退席した)、第一印象は過去作品への既視感。それ故なのか「みやすい演劇」なのかはちょっと首をかしげる。メタファーの展開とか、物語のコンテキストの置き方とか、結構に高度な語り方をしているように思う。ある程度演劇観ている人が観やすい作品かもなぁなどと、学生っぽい人が多い客席でそんな事を思う。
正直な所、前半は退屈で寝そうだった。このハイテンションで箱根駅伝の話って言われてもなゴニョゴニョ。結局選手の葛藤が見えないと面白くないけれど、中途半端な葛藤のまま、前半の状況説明が長い。後半、長月?が逆走するあたりから、あー別に箱根駅伝の芝居をしたい訳ではなくて、かなりハイコンテキストな事を描きたいのか…というのが分かってから俄然面白くなってきて。ある意味ファンタジックな展開…勝ち負けに関係なく、自分の信念に向かって突っ走れ…というテーマが見えてくる。そこまで45分くらいある。そこまでが長いのだけれど。後半は一気に駆け抜けるのが爽快。
結果的には「駆け抜けろ!!」な賛歌の芝居と、「駆け抜けたくなる情熱が無くても気にするな」という慰めとの、割と全方位的に気を遣った落としどころに収まる。…気を遣いたい気持ちは分かるけれど、ラストのアナウンサーの一人語りは蛇足じゃないかなぁという気もする。「駆け抜けろ!!」っていうテーマが良かったからまあいいかっ。そんなことを思いながらラストを観ていた。
旗揚げ故か、全体的には粗削り。もしパワーマイムを狙ったのだとするとやはり粗さが目立つし、衣装は全員スーツ&「みやすいあひる館」のゼッケンだったけれど、一人多役をやるならもう少し個性を示すアクセントがあった方が良いかもと思う。全体的にまるで映像で見たような錯覚を覚える、プロジェクターの光の前だけで演じるのはなかなかに面白い。ただ桟敷席の客の肩に光が当たると(当たってしまった客が)気になって可哀そうだったので、座席の間引き調整はした方が良いかも。若かりし頃の筧利夫に似ている本間祐が、声質も筧利夫っぽくて気になる。


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