<観劇レポート>文学座 「ガールズ・イン・クライシス」

#芝居,#文学座

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 文学座「ガールズ・イン・クライシス」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名文学座
文学座アトリエ70周年記念公演 文学座12月アトリエの会
ガールズ・イン・クライシス
脚本アンネ・レッパー
演出生田みゆき
日時場所2020/12/04(金)~2020/12/16(水)
文学座アトリエ(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

文学座は1937(昭和12)年9月、久保田万太郎、岸田國士、岩田豊雄(=獅子文六)の文学者の発起によって創立されました。

「真に魅力ある現代人の演劇をつくりたい」
「現代人の生活感情にもっとも密接な演劇の魅力を創造しよう」

本公演、アトリエの会、附属演劇研究所 という大きな三本柱を通してこの創立理念は生き続けています。

文学座

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

夫もいる。恋人もいる。
でも更に自律した人生を求める主人公ベイビーは、自分の「人形」を求めて旅に出ます。
より良く在りたいというシンプルな願いはどこにたどり着くのか。
人間の欲望・エゴ・差別意識・群集心理をファンタジックに描く問題作、文学座アトリエの会に堂々登場!

観劇のきっかけ

ぶっ飛んでちょっとエロいチラシに惹かれました。ごめんなさい。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2020年12月11日
14時00分〜
上演時間80分(途中休憩なし)
価格4600円 全席指定

チケット購入方法

劇団ページのリンクから、e+経由で購入、クレジットカードで決済しました。
セブンイレブンで、予約番号を伝えてチケットを受け取りました。

客層・客席の様子

男女比は5:5。
様々な年代の人がいましたが、シニア層の年齢上限が高そうな感覚でした。
文学座ならではですかね。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・寓話
・風刺
・ちょっとエロい

観た直後のtweet

映像化の情報

配信購入が出来たようです。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

作品全体は、社会風刺。しかも、いろんな受け取り方が出来る作品のように思う。虐げられてきた女性問題。新しいものを求めるのにそれに飽きれば捨ててしまう同調性の高い社会。日和見な主義の主張。そんな事が、かなり寓話的に、比喩的に描かれている作品。とにかくいろんな事が頭を巡ってしまう。普段は感想書き終わるまで作品情報を読まないのだけれど、文学座の作品の紹介文を読んでみると、こんな記載があった。

誰を「内」の人間とし、誰を「外」とするのか。どこまでを「仲間」として団結し助け合い、どこからを避けるべき「他者」とするのか。線を引いて分類し、カテゴリー別のラベルを貼ることで社会の分断が更に押し進められているように感じます。

『ガールズ・イン・クライシス』は、ヨーロッパの大きな課題の一つである移民問題から見えてくる人間の排他意識や同調圧力、群集心理に焦点を当てた作品ですが、今この時期に上演する機会に恵まれたことが逆に恐ろしいほど、私たちが目下直面している重要な問題に切り込んでいます。

作者、アンネ・レッパーは、ドイツの作家。移民問題というのは、日本で観ている私には、思いつく感想には入ってなかったかな。集団としての人間の醜さみたいなものをまじまじと描いている作品、と捉えればよいのだろうと思った。ドイツとは事情が違う事もあり、それぞれ感じることが違ってよい作品だと思った。

演劇として、とにかくハイスピード。そして、洗練された下品。男性はペニスを模した棒を股間からぶら下げてるし(しかも、横から出ているポンプを握ると、起つし)、主人公のベイビーは胸のぱっくり開いたパツパツのジャンプスーツ(しかも、乳首のところにワンポイントの模様ついてるし)。人形に堕ちた男たちを、ソファーに押し倒してセックスするわで、下品の極みなのだけれど。その動き自体は、どこかダンスのようなものすごく洗練された展開でもある。

下品さに思わず目を奪われてしまうのだけれど、それでさえこの風刺の作戦の演出なんだろうと思えてくる。ベイビーと、その周りの人形(男)たちのストレートな表現を見ていると、何だかちょっと悔しいけれど、自分自身の人間のサガのようなものを同時に感じてしまう。途中からはちょっと開き直って、このエロエロ雰囲気を楽しむか!的なノリにもなってしまった。ものすごく鋭い社会風刺を見ているのに、同時にエロエロな好奇心に同調されているのが、憎らしくて仕方なかった。

主人公、ベイビーの破天荒な生活を、横から常に彼女の母親が見ているのだけれど。あれはどういう意味なんだろう。単に「誰かが見ている」とか「親に対して恥ずかしくないのか」とか、そういう意味なのかな、なんていう事を思う。

あと、人々を煽動する音楽に、ジョン・ケージ、が入っていたのは大笑いしてしまった。

演劇としての舞台化は日本初との事。何年か前にリーディング公演があったらしい。ただ、この脚本、リーディングで通じるのかなぁ、というのを感じる。鮮烈に下品に描く舞台の演出がセットじゃないと、なかなか伝わらない風刺なんじゃないかなぁ。

気になった役者さん。鹿野真央、いやもうごめんなさい。男としては、エロさ堪能させていただきました。ものすごく力強い女優さん。横田栄司、凄い迫力。なんだろうあの迫力は。

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