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<観劇レポート>TRASHMASTERS「ガラクタ」

#芝居,#TRASHMASTERS

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 TRASHMASTERS「ガラクタ」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名TRASHMASTERS
TRASHMASTERS vol.35
ガラクタ
脚本中津留章仁
演出中津留章仁
日時場所2021/11/19(金)~2021/11/28(日)
駅前劇場(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

トムアクターズスタジオ出身の中津留章仁、ひわだこういち、吹上タツヒロを中心に2000年に旗揚げ。
初期はコメディタッチで毒のある作品を中心に上演。
2003年に上演された第7回公演「TRASHMASTAURANT(トラッシュマストラント)」がCXの深夜番組「演技者。」にてドラマ化。
第8回公演以降は、主宰である中津留章仁の意向により、ストレートプレイの枠組みの中で、より独創的で革新性あふれる舞台表現を求めて作風を一新する。
現在では、現代社会が抱える問題等を取り入れた骨太な物語で、観る者の魂を揺さぶる重厚な人間ドラマを中心に描いている。
また、どなたでも楽しめる作品を前提とした上で、近年は、長い上演時間や、床面まで変えてしまう場面転換、笑いの要素を一切排除する手法など、現行の演劇制作からはタブーとされる条件を内包しながら「演劇の未来」「可能性」を模索することに挑戦し続けている。
これはカンパニー名にあるように、自らを「TRASH=駄作」のマスターと銘打ち、現行の「名作」や「王道」「主流」の方程式にはなかった要素を探して用いることで、それらと同等、あるいはそれ以上に価値のある作品創りを目指していることに由来している。
彼らのあくなき探究心と日々の研究に裏打ちされた他に類を見ない確かな舞台表現は、圧倒的な価値観をもって、演劇ファンだけでなく、多くの同業者や業界関係者からの熱い支持を集めている。

TRASHMASTERS

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

とある町。原発の産業廃棄物受け入れによる交付金で図書館や劇場など公的機関の建設を目論む首長は、受け入れに対する反対勢力との会合に参加した。
会合は互いに相容れず散会に終わる。やがて、産廃を受け入れて町興しをしようとする市長側と、反対勢力の間で町が二分する……。
震災から 10 年が経ち、東北では原発が再稼働するという。これは幸福か、それとも……。
狂おしいほどに駆け引きが横行する町に未来はあるのか……。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年11月19日
19時00分〜
上演時間(実測)175分(途中休憩10分含む)
価格$$円 全席指定

チケット購入方法

カンフェティで購入・決済をしました。
セブンイレブンで予約番号を伝えて、チケットを受け取りました。

客層・客席の様子

男女比は8:2くらい。
40代upの男性が目立ったように感じました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・会話劇
・考えさせる

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

原発の産業廃棄物受の貯蔵施設の建設を受け入れたい市長。地質調査を受け入れれば、それだけで多額の交付金がもらえる。だがその事で、町は受入賛成派と、反対派に二分して別れていた。町の食堂、役場の職員、市長が通う飲み屋さんなどの周りの人々が分断されていく人間模様を描きながら、処理施設を受け入れる事は一体どういうことなのかを、主に受け入れ反対派の視線を中心に描いた作品。

政治問題、原発の燃料後処理を真っ向から描いた作品。おそらく、舞台になっているのは架空の町だと思うが、六ケ所村の施設の件や、これまでの原発建設の歴史をベースに構成されている。ストレートに原発の問題を扱っているからか、言葉がなかなか出て来ないというか、感想に困っている。

私自身も、どちらかと言うと原発は稼働させるべきではないし、それに伴って再処理施設を作るべきではないとは思うものの、(舞台上でのセリフの通り)それは原発を作り出す前に議論すべきもので、既に存在する原発に対して必要な施設である燃料サイクル施設の存在を否定するのは偽善とも感じる。一方、自分の住んでいる場所のすぐ隣に施設ができるとなれば、また話は別で、反対するか、その地を捨てるかをするだろうけれど、そういう選択が難しい人ももちろんいるはずで、当事者として問題を考えても深く考え込まざる追えない構造を孕んでいる。

産業を興すときに大規模な施設を作れば、原発に限らず、このような問題は多かれ少なかれ発生する。その周りにいる人は、人生を左右される出来事になるのは、間違いない。ただ、原発・原子力を考えると、その波及効果があまりにも大きく、しかも放射能という「目に見えない」何かと闘わなければならなくなる。劇中も、ガンで死んだ夫の死因は、放射能なのか、生活習慣なのか、という問題が出てくる。まさに目に見えない、科学的な根拠がないけれど確からしい事実と、向き合わなければならない。結局は、目に見えない物との闘いに対して個々に出した結論の差が、全ての軋轢を生んでしまう。この1点だけでも、まだ人類には原子力は早すぎるではないか、と感じる。

劇中、国のエネルギー政策は、原子力から別の方法に移行する見込みがある事が語られる。事実かどうかを確認してはいないものの、これは初耳だったので驚いた。政策が転換され、原発が全て廃炉になったら、これらの施設の位置づけはどうなるのだろうか。「かつては原発なんてもんがあったけれど・・・その時出たガラクタ保管施設」となってしまうのだろうか。人々が原発を忘れた時の、保管施設の事を思うと、空恐ろしい。

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