<観劇レポート>劇団東京ミルクホール「ヤング内閣、戦争を止める!」

#芝居,劇団東京ミルクホール

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団東京ミルクホール「ヤング内閣、戦争を止める!」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名劇団東京ミルクホール
東京ミルクホールこういう時代に対応する演劇公演
ヤング内閣、戦争を止める!
脚本佐野バビ市
演出佐野バビ市
日時場所2021/11/24(水)~2021/11/28(日)
シアターグリーンBASETHEATER(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

2003年9月旗揚げ。女人禁制の男の園。
≪最高に好感をもって呆れられる舞台≫を構築し、「若手演出家コンクール2004」(日本演出者協会主催)で最優秀賞を受賞。
2014年、第20回本公演をもって解散を宣言するも、イベントなど地下活動を継続中。
劇団事務所には、本公演再開を望むハガキの山がうず高く積まれている。2017年、再始動。

劇団東京ミルクホール

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

「こんな日米戦争はいやだ!」」
1941年(昭和16年)、風雲急を告げるニッポンにおいて、「もしも日本とアメリカがガチンコファイトクラブしたら?」(それはロートルが不良の更生のためにボクシングを教えたりするんじゃなくて、”真剣勝負をしたら”というニュアンスだ。もちろんヤラセなんかじゃない!)
というシミュレーションのため、皇族、陸軍、海軍、各省庁、民間から次世代のリーダー候補である若きスーパーエリートたちが招集された・・・・・【総力戦研究所】の誕生である。
研究所では模擬内閣を組閣。研究生たちはいきなり”大臣”に任命され日本の各分野の責任を負った。
迫りくる日米開戦。彼らは戦争にどう立ち向かうのか?
演劇界のスラム・東京ミルクホールが、当時の日本最高の知的集団を演じる問題作。製作快調!乞うご期待!!

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2021年11月26日
14時00分〜
上演時間(実測)135分(途中休憩なし)
価格3500円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで予約しました。
当日、現金でお金を支払いました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。
若い人からシニア層まで、様々な人がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・コメディ
・笑える
・歴史劇
・考えさせる

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

劇団初見。

戦時中の日本に実在した、「総力戦研究所」を舞台にしたお話。日本は、第二次世界大戦前から、敗戦を予想していたが、東條英機がその研究結果を知りながら、第二次世界大戦へ突き進んだ様子を描く…というと、まるで年初に観た、劇団チョコレートケーキ「帰還不能点」のようだけれど。テーマはそのままに、おもいっきり下らない、下品なコメディ仕立ての芝居にしたもの。下らないけど面白い。

パロディが随所に織り込まれている。冒頭から「イカゲーム」。ジャージの再現が、余りのクオリティの高さに驚き。ゆうひが丘の総理大臣はしつこく出てくるし、ルパン三世カリオストロの城のパロディもあったな。・・・あまりにもたくさん、色んなもののパロディが紛れ込んでいて、もう何全て覚えているのは難しい。日米開戦後の日本の歩みは、その後、有名になったアメリカ人がパラパラダンス。

しかも、総力戦研究所が行った机上演習の説明は、ギャグ満載ながらも本格的。黒板で説明する原油の備蓄量のシュミレーションは、当時の状況を想像するのにとても効果的な演出。(「撃沈されて沈む戦艦」を表すマグネットが、タイタニックのあの有名なシーンなのは笑った。)しっかりと、総力戦研究所の実情と東條英機との関係を描きつつ、その上エンターテイメントとして、とことん笑い転げられるように作られている。最高な時間だった。