<観劇レポート>劇団普通 「秘密」

#芝居,#劇団普通

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団普通「秘密」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名劇団普通
佐藤佐吉演劇祭2022参加作品
秘密
脚本石黒麻衣
演出石黒麻衣
日時場所2022/04/20(水)~2022/04/24(日)
王子小劇場(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

劇団普通とは

石黒麻衣(脚本/演出/俳優)主宰の団体。
家族、きょうだい、友人のような間柄の人々の日常の生活を題材とし、独自の会話における間と身体性によって醸し出される緊張感を特徴とする。また「言葉」のみならず「身体言語」に着目し、リアリティを極限まで追求した「会話劇」とは一線を画す「態度劇」とでも言うべき演劇の表現におけるあらたな試みをしている。近年は、出身地の茨城弁による全編方言芝居を上演し、作品の幅を広げている。2020年9月には、劇団初となる地方公演として豊岡演劇祭2020フリンジに参加し『電話』を上演。2021年には、MITAKA“Next”Selection 22ndに選出され『病室』を再演。

劇団普通

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

老いた父、老いた母、そして私。

老夫婦の暮らす一軒家で、少し前から普段は見かけぬ娘が生活をしている。
地方の何の変哲もない小さな家庭を舞台に、そこに生活する者の埋もれそうな小さな声を聞く。
『病室』、『電話』に続き、全編茨城弁で紡ぐ家族の物語。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2022年4月22日
19時00分〜
上演時間120分(途中休憩なし)
価格3300円 全席自由

チケット購入方法

劇団ホームページからのリンクで予約しました。
当日、受付で現金でお金を支払いました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。様々な年代の人がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・茨城弁
・会話劇
・シリアス
・考えさせる
・シンプル

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

田舎で二人で暮らす両親。母が入院した。駆け付けて、しばらく父と一緒に住むことになった私(娘)。隣人、やはり遠く離れて過ごす兄夫婦、地元の知り合いとの関わりを描きながら、母が退院して、私が家に帰るまでのお話。

劇団の作品を観るのは、MITAKA“Next”Selectionに選ばれた前回公演に続いて2度目。おそらく前回観た「病室」と同様の世界を描いた作品で、「病室」よりも前の時間軸を描いたものなのだと思う。母が入院する事で巻き起こる、些細だけれど家族にとっては重大な事の数々を、静かな会話劇として描く。茨城弁で語られるのも、前作と同様。

観る側としては当然ある種の「物語」に対峙するのだけれど、不思議と物語の中という感覚が殆ど無い。実際に起こっている事を、ドキュメンタリーを見るように目撃している感覚が強い。前作同様「静かな演劇」に作りは近いけれど、シーンが滑らかに切り替わり、意図をもって切り取られた感触もある。前作をMITAKA(三鷹)で観た時は、ステージより少し高い位置から見下ろす客席だった。今回は、王子小劇場の少しこじんまりした空間で、たまたま最前列に座ったので、演者たちと同じ平面で横から観た事がドキュメンタリー的な印象を感じた大きな要素だったかもしれない。

私自身、主人公の私に年齢が近いだからだろうか。気が付くと、自分が同じようになったら…とか、私自身はどうやって老いていくのだろうか…とか、かなりエゴな「私」の事について、劇を観ているのに深く考えてしまう。ドキュメンタリーのように沸き起こっている事実の中にいるのに、どういう訳か自分の立ち位置みたいなのを常に確認していて、シーンの切り替えなどでちょっと意識が途切れた時に、その事を引いた目線で再認識して、両方の視点に要る事を再認識して、不思議だなぁと思った。

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