【観劇レポ】Seiren Musical Project「ANASTASIA」
【ネタバレ分離】 Seiren Musical Project「ANASTASIA」の観劇メモです。

もくじ
初回投稿:2025年12月25日 16時57分
最終更新:2025年12月25日 16時58分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | Seiren Musical Project |
| 回 | Seiren Musical Project 第63弾公演 |
| 題 | ANASTASIA |
| 演出 | 松本響 |
| 日時場所 | 2025/12/24(水)~2025/12/29(月) 上野ストアハウス(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
Seiren Musical Project は、「あなたの、きっかけに。 」をスローガンに掲げ、
それを実現するために
①学生に出来る最高のミュージカル
②誰もが本気になれる場所
③早稲田のミュージカル文化を創る
の活動指針を持つ、早稲田大学公認インカレサークルです。
過去の観劇
- 2025年09月06日 Seiren Musical Project「Be More Chill」
- 2025年03月16日 Seiren Musical Project「春のめざめ」
- 2024年12月27日 Seiren Musical Project「City of Angels」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
舞台は20世紀ロシア。ロマノフ王朝の皇女アナスタシアは家族と幸せな日々を送っていたが、ある日、ボリシェビキの襲撃によって一家は滅びることとなる。
一方、革命後のサンクトペテルブルクでは、アナスタシアが生きているのではないかという噂が広まっている。
彼女の祖母であるマリア皇太后は、パリにて、アナスタシアを探すため賞金をかけていた。
それを知った2人の詐欺師ディミトリとヴラドは、記憶を失った女性〈アーニャ〉をアナスタシアに仕立て、
パリに連れていこうと画策する。
アーニャも本当の自分と家族を探すため、彼らと共にパリを目指す…
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2025年12月24日 18時30分〜 |
| 上演時間 | 170分(途中休憩を含む 休憩 15分(75-休実質20-75)) |
| キャスト | Journey班 |
| 価格 | 4000円 全席自由 |
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
Seiren Musical Project「ANASTASIA」
ロシア革命で処刑から逃れたロマノフ皇帝の娘アナスタシアが、実は生きているのではないか…という伝説を基にした創作。アナスタシアは事故で記憶を無くす。パリに逃れていた皇太后は、アナスタシアの消息に賞金を出す。そんな中アナスタシアは、「アナスタシアとして振る舞える女性」を見つけて、パリに逃れている皇太后に引き渡して騙し一攫千金を目指す男と出会う。ロマノフ家の事やアナスタシアの生活を学ばせるうちに、断片的に記憶を取り戻したりするアナスタシア。パリの皇太后に引き合わせる男だが…とちょっと端折ってまとめるとこんな話。
1997年にアニメ化されていて、その後2016年にブロードウエイミュージカル化。私自身はアニメも含めて作品初見。Wikipediaによるとミュージカル版はアニメ版とは少し話が異なっているらしい。また、今回Seiren Musical Project版を観ていると若干話がつながっていない部分があったので、今回のブロードウエイ版ミュージカルからも少し省略があるかもしれない…と想像(とはいえ、上演時間は休憩込みで170分だが)。
上野ストアハウスの舞台は狭い。またSeiren Musical Projectは学生劇団、学生ならではの作品の「粗さ」はある。それにしてもそれにしても、ものすごい出来の良いミュージカル。とても良かった。170分あっという間だった。特に歌唱の点で学生のレベルとは思えない点が多かった。パリに来たアナスタシアが、皇太后の向かいのバルコニー席でバレエを鑑賞するシーンには、実際にバレエも踊られ(アンサンブルはバレエも踊る)。狭い空間をめんいっぱいの使ってのミュージカルだった。
作品の観点でいうと…ロシア革命については歴史の授業の知識くらいしかなく、アナスタシア伝説については全く知らなかったのだが、このミュージカルを観ると、伝説が如何にして伝説なのか…ということと、そこに上手く虚構の物語を滑り込ませたんだなぁ…という事まで理解できる。ラスト、このまま皇太后の基に行くはずがない…と思ったらやはりそのような展開で。実際のアナスタシアは死亡が確認されているというのを、観終わった後知ったけれど、「物語」が現実まで推し測らせてくれるいい感じの虚構になっていることに物語の良さを感じるのと。
今回のSeiren Musical Project版のJourney班はとにかく歌唱が凄くよかった。各ナンバーを歌い終えた後、ショウ・ストップするのではないか…と思う位に余韻の拍手があった。もう少し広い空間で上演したらどうなっただろう…なんてことをどうしても想像してしまう。アナスタシアの世界に浸りきった時間だった。
この人について書かないわけにはいかない。中でも主役のアーニャ役の、入江咲也の存在感が圧倒的に凄かった。歌に酔いしれた。調べてみるとミュージカル座などへの出演歴は見当たるも、それ以外は分からず。今後ミュージカル女優としてのキャリアを歩まれるのかな…歩んでほしいな…と勝手なことを言ってみる。いつか観る未来のミュージカルのロビー。キャストボードに名前を見つけて、あの時のアーニャ役の人だと指さすのを想像してちょっとほくそえんでみたり。







































