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<観劇レポート>conSept「SERI(セリ)ひとつのいのち」

#芝居,#conSept

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 conSept「SERI(セリ) ひとつのいのち」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名conSept
SERI(セリ) ひとつのいのち
脚本高橋亜子
演出下司尚実
日時場所2022/10/06(木)~2022/10/16(日)
博品館劇場(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

conSept=コンセプトは「Simple, Small but Special」をモットーに2016年10月に立ち上げた映像制作及び舞台公演制作を専門とするプロダクションです。

舞台公演において、過去には主に小中劇場向けのオペラやミュージカルの制作及び海外公演、招聘公演のコーディネーターを務めてきました。現在は主に小劇場向けのミュージカルを中心に手掛け、より身近な場所で、もっとカジュアルにミュージカルを楽しめる場を提供することを目指しています。

映像ではサイネージや4K向けのコンテンツ制作に注力していますが、将来的には映像と舞台を融合したコンテンツ制作を目指していきたいと考えています。

conSept

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

ニューヨークで暮らす美香と丈晴は子供を授かった。千璃と名付けられた女の子。
初めての子供に未来への希望と夢に膨らむ二人だったが生まれた子供には両眼ともに眼球がなく、知的障害も抱えていた。絶望し途方にくれる夫婦。特に母である美香は自身を責め、周りの目を気にし、そして意思疎通がままならない我が娘に困惑し疲弊していく。
ある日、思い詰めた美香はマンションの屋上から千璃とともに身を投げようとするが、そのとき屋上から見下ろしたマンハッタンのある情景を耳にした千璃が笑う。初めて目にした娘の笑顔に触れ、“この子と生きていこう”と強く誓う美香。
しかし、その決心の先には終わりが見えない千璃の手術、夫婦のすれ違い、周囲の非難、法廷闘争・・・など想像を絶する難題が幾重にも待ち受けていた。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2022年10月14日
19時00分〜
上演時間130分(途中休憩なし)

客層・客席の様子

男女比は5:95くらい。
ミュージカルファンっぽいミドルupな女性が多かったです。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・泣ける
・ミュージカル
・考えさせる
・シンプル

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ニューヨークで生活する、エリートな日本人夫婦。生まれてきた子は、眼球がなく知的障害もある子、千璃(SERI)。彼女に向き合い、苦悩しながら子育てをしていく母と父の視点から、子供とのかかわりについて、軽快でシンプルなミュージカルとして描いた作品。

小さな座組で表現されるミュージカル。主役の3人以外は全てアンサンブル。時に軸となる役をスイッチして演じながらえがかれる。conSeptのコンセプト通り、そしていつもの作風通り。今回は、実話「未完の贈り物-娘には目も鼻もありません-」をベースにしたミュージカル作品。

観ている最中、いろんなことが頭をよぎった。たくさん涙が出たけれど、素直に泣いたわけではなかった。実のところ、全編に渡って自分がどうして泣いてしまうのか、あまり説明できない。とても複雑な気持ち。上手く表現できるか怪しくて、感想を書く今まで引きずっている。私自身も人の親だから、自分の子供と千璃の事を重ねて観てしまった・・・とか。劇中のセリフの通り「キレイごとでは済まない」事に頭を持っていかれる。でも、やはり泣いてしまう。しばらく感情を落ち着けて、分析的に振り返ろうとしてもダメだった。なんだか感覚的にフワフワした場所に、今でもいる。

そもそも、千璃の母、美香の態度に、完全に感情移入できた訳では無かった。むしろ、眼球の治療だったり、鼻の骨の分離手術のシーン、あるいは裁判で争うシーンは、人間の自然な感情とはいえ、あまり理解できず、私が男という事もあり、むしろ父の丈晴の方に感情移入してしまう。千璃に起こった事は不幸だけれど、多くの親子にとって、子供が親の思い通りではなく、思い通りにさせようと「仕向けようとする」事をしてしまいがち・・・というのは、普通にある事だと思う。千璃の取り巻く環境を軽快なミュージカルとしてみていると、障害が「その極端な表現の形」のように見えてくる。・・・実際に障害を持つ子の親からすれば、ふざけるな、という感覚なのかもしれない。けれど、やはり自分ごととして捉えようとすればするほど、自分が親である、という事から離れられない。

上手く説明できなくて、公式ページの作品紹介を読んでいたら、『「ひとつのいのち」に贈る愛と祝福の物語だ。』と書かれている。裁判のシーンで、『この子に「おめでとう」を言ってください』としきりに語られていたけれど、訳が説明できない涙と、祝福という言葉が、なんとなく繋がってくる。七転八倒しつつも、何とか親子で生きようとする。この物語は、その「祝福」をただ表現している。。。。そう思うと、ちょっと自分の涙に納得出来てホッとした。

ミュージカルの座組が素敵すぎる。樋口麻美がアンサンブルなんて豪華すぎて震えるし、内田靖子の笑顔が印象的(過去、あやめ十八番の作品で拝見しているようだけれど、あまり印象に残ってなかったので、収穫)。なによりも、母の美香役の奥村佳恵の、必死に生きる母の眼力が、とにもかくにも印象的だった。そして今回も、桑原まこの音楽が、シンプルだけれど、いい。CD欲しい・・・と思ってしまう。どこか映画「花とアリス」の音楽を思わせるが、チェロの影響が大きいかな。

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