<観劇レポート>conSept「Fly By Night~君がいた」

#芝居,#conSept

【ネタバレ分離】

観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名conSept
conSept Musical Drama #4
Fly By Night~君がいた
原作ウィル・コノリー
マイケル・ミットニック
キム・ロゼンストック
日本語脚本板垣恭一
演出板垣恭一
日時場所2020/09/01(火)~2020/09/13(日)
シアタートラム(東京都)
2020/09/19(土)~2020/09/22(火)
横浜赤レンガ倉庫1号館(神奈川県)

CoRich 公演URL

団体の紹介

団体ページにも紹介がありましたが、長い・・・。
CoRichに記載のあった紹介が分かり易かったので、こちらを引用します。

conSept=コンセプトは「Simple, Small but Special」をモットーに2016年10月に立ち上げた映像制作及び舞台公演制作を専門とするプロダクションです。
舞台公演において、過去には主に小中劇場向けのオペラやミュージカルの制作及び海外公演、招聘公演のコーディネーターを務めてきました。現在は主に小劇場向けのミュージカルを中心に手掛け、より身近な場所で、もっとカジュアルにミュージカルを楽しめる場を提供することを目指しています。
映像ではサイネージや4K向けのコンテンツ制作に注力していますが、将来的には映像と舞台を融合したコンテンツ制作を目指していきたいと考えています。

conSept

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

1965年、ニューヨーク、11月9日
彼らは巡り会い、惹かれあい、そして・・・
1964年11月9日。母の葬儀を終えたハロルド(内藤大希)とその父・マックラム(福井晶一)。ハロルドは遺品の中にギターを見つけ「母さんはギターを弾いていたの?」と驚きつつ、形見として持ち帰ることにする。一方すっかり気落ちしたマックラムは、妻が大好きだった「椿姫」のレコードを聞きながら毎日を無為に過ごすようになる。
ちょうど同じ頃、人口1000人ほどの田舎町サウス・ダコタで暮らしていたダフネ(青野紗穂)は、女優を目指してニューヨークに行くことを決意。姉のミリアム(万里紗)に一人では心もとないからと泣きつき、母を説得。姉妹は一緒にニューヨークで暮らすことになる。行動的なダフネは洋服店で働きながらオーディションを受ける日々を過ごすが、あるとき、店の近くのサンドイッチ屋で働いていたハロルドと出会い恋に落ちる。ミリアムは星や宇宙が大好きな内気な女性。そんな彼女が唯一他人と繋がれるのは、カフェでウェイトレスをしているとき。ある日、ダフネがオーディション会場で若手劇作家のジョーイ(遠山裕介)に見初められ、新作ミュージカルの主役に抜擢される。その稽古に明け暮れるうちハロルドとすれ違い始めるダフネ。ミリアムは、突然現れた占い師(原田優一)に未来を予言されるが、その中に出てきた恋人の条件に合致するのはなんとハロルド。彼女は自身の気持ちに戸惑い田舎へ逃げ帰ってしまう。 サンドイッチ屋のオーナー・クラブル(内田紳一郎)は今日も、優柔不断なハロルドに発破をかけている。
孤独を募らせたマックラムはある決心をする。
そして 1965年11月9日、ニューヨーク大停電が起きた。

観劇のきっかけ

ストーリーを読んで面白そうだったのと、評判がよかったから、そして、板垣恭一さんが演出しているから気になって、の観劇です。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2020年9月11日
19時00分〜
上演時間160分(15分の休憩含む)
席種全席指定

チケット購入方法

おけぴ、というサイトで購入しました。
サイト上で、クレジットカードで決済をしました。

客層・客席の様子

男女比は、98%女性。女性は、40代くらいのミドル層が多かったです。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・泣ける
・笑える
・ミュージカル
・シンプル

観た直後のtweet

映像化の情報

毎回、配信での鑑賞が出来るようです。

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは、事前の告知通り。6人の登場人物と、物語の進行役のナレーターが織りなす舞台。いわゆる「アンサンブル」がいないので、冒頭、ちょっと規模がこじんまりした印象を受けるが、物語に引き込まれていくと、むしろ7人のこじんまりしたチームの方が、この作品には合っているような気がしてくる。時に7人のキャストが、アンサンブルのような役割もこなしながら、テンポよく進む。

各所でいろいろと感動する箇所があるものの、全体的には「ウエルメイド」な「アメリカン」ナミュージカル。田舎から出てきたスターを夢見る少女・・・割とありがちなモチーフだし、ウエイトレスとして働く女性、というのも同様にありがち。この二人の女性、ダフネとミリアムと、ハロルドの三角関係の物語。劇中オペラ「椿姫」がモチーフとして登場する。私は椿姫を観た事がないのだけれど、あらすじを読む限り、三角関係を扱っているのだろう。その「椿姫」に少し引っかけた形の物語なのだと思う。

原田優一演じる、ナレーターが進行する構成が、絶妙にうまい。占い師から、ダフネ・ミリアムの両親まで、様々な役をこなして笑も取りながら、舞台を狂言回し的に進行させるスタイル。時に、時間を行ったり来たりもさせるが、未来のシーンをチラ見せしてまた戻ってくる、リフレインの効果も、面白い。145分の舞台で、ミュージカルの詩のシーンが長い割には、かなりの情報量が詰め込まれていたように思った。

結果的には、三角関係でウエルメイドな話のはずなのに、何だかものすごく、心に染み入る舞台だった。規模は、小じんまり小じんまりしているけれど、感情の流れを丁寧に丁寧に描いていたからだろうか。ラスト、ミリアムが突然交通事故で死んでしまうのは、なぜ?と思ったが、その後の父との和解につなげる繋がりなのかな、と思い納得した。この物語自体は、2011年の作品だし、コロナとは直接関係ないという事は分かってはいたものの、停電で、人々が交流を始めた話は、どこかコロナと重なる部分があって、また涙してしまった。

ラストに向かうにつれて、三角関係の方にのめり込み過ぎて、舞台が停電するストーリーをすっかり忘れて観ていた。それまで、舞台は比較的明るく、舞台上で楽器演奏するミュージシャンも、タブレットを広げて楽譜?を確認しているようだったけれど。停電のシーンだけは、ド暗転。突然来た暗転に、少し驚くとともに、ついに、とも感じる。

ミリアムがウエイトレスをしているが、舞台上上下の端で演奏する4人は、どこかミュージカル「Waitress」の形態を思い起こさせた。


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