もくじ
初回投稿:2026年07月04日 12時00分
最終更新:2026年07月04日 12時00分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | ギギ |
| 回 | ギギ1 |
| 題 | HUG!!! |
| 脚本 | マツモトタクロウ |
| 演出 | マツモトタクロウ |
| 日時場所 | 2026/07/02(木)~2026/07/05(日) 早稲田小劇場どらま館(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
俳優 川合凜による個人企画
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
月面にいきたい。
月面とは、非常にでかくて、深遠な場所。
たくさんの未知に満ち満ちていて、エグい。
月面とは、選ばれた人間しか行くことができない場所。
もし月面に行ったら、めちゃくちゃ自慢できる。
友人、同僚、一族郎党、全ての人間に、すごい、と思ってもらえる。
あと、なんか、普通に、月面ってかっこいい。川合凜は月面に行きたい。
笹川幹太も月面に行きたい。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年07月03日 15時00分〜 |
| 上演時間 | 75分(途中休憩なし) |
| 価格 | 3500円 全席自由 |
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
HUG!!!
中学生の頃卓球に燃えていて、恵まれてはいるけれど閉塞感を埋めるために万引きをしていた少年は、結局は卓球では身を立てれなかったけれど、渋谷道玄坂の地下にあるクラブでエキシビジョン?で卓球をして稼いでいる。ある日やってきた客が少年…いやに青年が…を卓球で負かし、客はクラブの秘密の間(L.A.=ロサンゼルス)に入りたいと言う。ついて行ってみると、そこにはタイムマシーン。よく分からないままにタイムマシンに乗るが、どうやら青年には聞き取れない言語で「行く先の時代は選べないし記憶は全て消される」と書かれていたらしい。その青年の生き別れの妹少女は兄を探して、兄のいるL.A.に来たが、兄は妹を覚えていない。L.A.にあるタイムマシンで同じように乗ると。そこはどこかのコンビニ。兄も妹も、訳もわからず記憶もなく、でもこんぴにの自動ドアの開く音には反射的に反応して、そのコンビニで店員をやっている。ただ、微かに耳をすませば…卓球のピンポンという音。空を見上げれば、見つかるために万引きをしたあの日に見た飛行船に書かれた「月面に行こう(?)」の文字…と、多分、この文だけ読んでも何のこっちゃ、な物語。
団体初見。元早大劇研所属だった川合凜の個人企画とのこと。劇場に入るとそこは爆音の音楽。DJが舞台にいてビートの聴いた音楽を流していて、本編で流れる音楽は、劇場の建物が音楽の音量に共鳴して震えるほどの音量。本編もどこかラップ調の台詞をマイクで語りながら、音楽に合わせて進む物語。後方に映し出せれる文字や映像、照明やその他の効果がシンクロして作り上げている独特の世界観。最近見た作品の類似だと、MAO WORKSの作風を思い出す。
物語の内容は…まあ、言葉にするとちょっと恥ずかしいタイプの作品かもしれないけれど…成長することで、あるいは大人になることで忘れてしまった過去の想いを取り戻す…といったところか。よくわからない言語で誘われるタイムマシーンに乗ると記憶も無くなるし行き先も選べないよとは言われるものの(言語=英語だけれど、兄妹は共に英語がわからない)、気がつけばコンビニの店員に成り下がる。少年の頃、無鉄砲に描いていた未来が今は無い…いつ「月面にいく夢を忘れたの」だろう的な感覚だろうか。テーマ自体は正直ありきたりな気がするが、前述の独特の世界観の中で、ポップにテンポよく描かれると、爆音と派手照明の中で脈打つビートに乗せて気カタルシスを感じて持ちいい。
世界観としては面白いものの…ここまで強烈な世界観を組み立てられるなら、もう少し面白いテーマを描いてくれてもいいのになぁ…みたいな事も同時に思う。加えて、笹川幹太演じる兄の葛藤は明確なものの、川合凜演じる生き別れの妹の葛藤はちょっと弱い。秘密の間の「L.A.」って結局何を意味するのだろう…という疑問も生まれたり(いろんな作品のメタファーとして「N.Y.」=ニューヨークじゃないんだなぁ、的な)。世界観の強烈さで上手い事オブラートに包んだ作品だとは思うものの、テーマがちょっと弱いのが勿体無いなぁと感じた作品だった。
川合凜が"ほっとけない"役者さんなのは言うまでもないが、同時に笹川幹太の前半の万引きの演技にとても引き込まれる。過去に拝見した記憶がないのだけれど、調べてみると2017年の「ビリー・エリオット」に出演歴アリ。なるほど。石田想太朗のDJと音楽がとても良い。どらま館の建物って、音楽だけであんなに共鳴して震えるんだねぇ。貴重な体験。




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