【ネタバレ分離】 東京にこにこちゃん「ピカソぶっとばせなくて、ごめん」の観劇メモです。

もくじ
初回投稿:2026年08月28日 11時10分
最終更新:2026年08月28日 11時10分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | 東京にこにこちゃん |
| 題 | ピカソぶっとばせなくて、ごめん |
| 脚本 | 萩田頌豊与 |
| 演出 | 萩田頌豊与 |
| 日時場所 | 2026/08/26(水)~2026/08/30(日) ザ・スズナリ(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
フランス・パリ生まれ東京・練馬育ちの192cm、萩田頌豊与(はぎたつぐとよ)が主宰・作・演出をつとめる劇団。大きい声で言わなくていいことを言ったり、突然どこに居るのかわからなくなってしまうような人たちが出てくるのに、何故か最後は泣いてしまう人が続出。どんな困難があっても最後は必ずハッピーエンドになる、新感覚ラブコメディ。
過去の観劇
- 2025年10月04日 東京にこにこちゃん「ドント・ルック・バック・イン・マイ・ボイス」
- 2025年01月31日 爍綽と「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!」
- 2024年10月03日 東京にこにこちゃん「RTA・インマイ・ラヴァー」
- 2024年03月04日 東京にこにこちゃん 「ネバーエンディング・コミックス」
- 2023年07月15日 東京にこにこちゃん「シュガシュガ・YAYA」 ・・・「#東京にこにこちゃん」のつづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
今回は父の人生の物語、幼少期から死ぬまでを描きます。本作のタイトルは、父が死ぬ間際に書こうとしていた小説のタイトル『ピカソをぶっ飛ばせ』から取りました。
余談ですが、父を物語にするのは3回目。今作を最後にします。
なので、僕なりのスター・ウォーズ エピソード3だと思って下さい。
これは最後まで嘘をつき続けた父の物語。
初ザ・スズナリ進出。スズナリも完全なハッピーエンドにて。(萩田頌豊与)
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年08月27日 19時00分〜 |
| 上演時間 | 105分(途中休憩なし) |
| 価格 | 4500円 全席指定 |
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
ピカソぶっとばせなくて、ごめん
萩田頌豊与の実際の父をモデルにした…と思われる主人公、モンの物語。画家だった父は嘘つきで、モンには「昔、東映で助監督をしていて、パリで絵を描いていた時ピカソに褒められたこともある」と語っていたが実は大嘘。5人の女性と次々と結婚し別れ、働かず、絵も売れず…の父だった。14歳の時スキー教室から帰ってきたら、父は死んでベットで朽ちていた。父の物語を書こうとしても、何が真実で何が父の嘘だったのかはもう分からない。死ぬ直前まで父が書いていた小説「ピカソをぶっとばせ」。物語という虚構で父を作り上げて、その中でピカソを、物理的にぶっとばせばよいのか…。それで父が喜んでくれるのかもわからない。だって父は死んでいるのだから。だから、ピカソをぶっとばせなくてゴメン…という物語。父をテーマにする作品としては3作目、との事だけれど、確かに父の遺体に手を当てたら、父が朽ちていて沈んだ…という話は、以前の作品でもエピソードとして聞いた記憶がある。
チケットは早々に売り止め。追加公演まで出た。瞬殺、という程ではないものの油断しているとチケットが手に入らなくなった。過去の劇団のキャッチフレーズ「今、日本で1番チケットが取れる団体。」がいよいよ笑い話になりつつある。今まさに、はばたこうとしている小劇場の劇団。
父への愛を形にしたかのような作品。既に対話することがかなわない父を、物語として虚像を作り上げることは簡単で。父が嘘つきだったという事もあり、物語として虚構にすればするほど、自分の愛した本当の父なのか分からなくなっていく。物語は東京にこにこちゃんらしい笑いに包みつつ、その葛藤を誠実に誠実に描く。爆笑しているのに泣いている。私的に演劇に求める感情としては最高の場所に持っていかれた。
これまでの作品同様、人が「消されてしまう」っていうのは、萩田作品では今後も出てくるんだろうなぁ。「どッきん☆どッきん☆メモリアルパレード」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!」を思い出す。一方今回の作品はこれまでと異なり、音楽の要素をかなり意図して排したように感じる。特にラストに向かっていくシーンでは、曲に乗せて一気に駆け抜けるのが常だったのだけれど、ラストは「ピカソぶっとばせない…」になるので音楽は早々に途切れる。勢いに乗せられてラストまで走るのが好きなのでちょっと消化不良感は感じたものの、音楽に頼らないで魅せるのを試みているのかな…などと思い。





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