やみ・あがりシアター 「サンカイ」
【ネタバレ分離】
どもっ\(´▽`*)。てっくぱぱです。昨日観た芝居の感想です。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
やみ・あがりシアター
「サンカイ」
2019/02/27 (水) ~ 2019/03/03 (日) サンモールスタジオ
観劇した日時 | 2019年2月27日 19時30分〜 |
上演時間 | 120分(途中休憩なし) |
Corich満足度 | ★★★★★(5/5点満点) |
客席の様子・観劇初心者の方へ
客層、バラバラでした。役者さんに幅があるからでしょうか。
ちょっとどんな客層か、掴めませんでした。
初心者でも安心して観劇できる舞台です。
やみ・あがりシアター?
ホームページにはこんな紹介がありました。
2012年に旗揚げ。
「ヒトのやんでるところとあがってるところを両方、病気が治ったばかりのようなハイテンションでお届けしたい」
というコンセプトのもとに芝居作りを行う。
ということで、ちょっと面白そう。あがってるところって、どの意味での「あがり」だろうか。
事前に分かるストーリーは?
ホームページにはこんな紹介がありました。
家族たるもの、
手をとりあって、足並そろえて
イチニー、イチニー。7階建ての集合住宅。
別れ話とヘビがでる。
飛び出すか、這い寄るか。イチニー、イチニー。
ヨンゴー、ロクナナ。
これにてサンカイ。
手も足も出ません。
とのこと。何だかよくわかりませんが、面白そうです。
今回観に行く動機は、アンティークスの作・演出をされている、岡﨑貴宏が出演しているか。前回の公演で、アンティークスに興味を持ったのですが、役者もされるという事で、観に行くことにしました。
感想(ネタバレあり)
ストーリーは・・・。
七階建てのマンションの一階、市川家から蛇が逃げる。逃げると同時に、市川家は家族の解散話。夫婦は離婚。姉妹は行き場なし。蛇がマンションを這い上がると同時に、どの階でも別れ話。ゲイのカップル、仲睦ましそうな夫婦、追われてどこかから逃げてきたカップル、ルームシェアしている女子二人、キャバクラ勤めの家族のような女たち。蛇は仕方がなく、空き部屋になっているサンカイへ。市川家は蛇を捜索。蛇で別れ話は途切れる?立ち消える?円満になる?それぞれの階の出来事が、気が付けばシンクロしていく・・・と、ストーリーだけまとめるとこんな感じ。
各階で繰り広げられる人間関係が、とにかく生々しい。単に「別れ話」を集めましたって感じではなく、各階、よくこんなシチュエーション集めたな、と感心。女二人のルームシェアとか、別れたゲイのカップルとか、愛すべきだけれどいろいろな事情で「別れる」のを選択した人々。一つひとつの階の話だけでも、結構おなか一杯になりそうな濃さ。1時間くらいの短編芝居になりそうなのに、それが6階分。そりゃ逃げた蛇も、居場所なくて空き部屋に逃げるよね。
舞台美術が、マンションの一室。天井までしっかり作られたリビング。前半の1時間くらは、一階一階、一部屋一部屋、間をあけて場転して、それぞれの階のシチュエーションを描いていく。とても丁寧に描いていたので、逆に前半は長さを感じたが、後半から、気が付けば各階の人々のドラマが交錯して、同じ舞台で違う階のドラマが同時進行。仲睦ましそうな夫婦の別れと、ゲイのかップルはあまりに悲しくて。キャバクラ仲間の「家族」っていうLINEグループ作りましたっいてうのに喜んでいる様とか、ルームシェアしていた二人とかは、素直に喜べて。そこには素朴な感情へのリアリティがある。出演者が同時に登場するシーンは少ないのに、しっかりとつながった群像劇。興奮と共に「観ていて楽しい」っていう感覚に満たされた舞台だった。あえて難をいうなら、前半の丁寧な展開を観ていると、後半は交錯してたたみかけてくるんだろうな、というのがちょっと予想できたことか。前半のテンポは、もう少し早くても良いかもしれない。
役者さん。酔っぱらってる川口知夏が最高。大樹氷(?)と、「まる」持っている姿が似合い過ぎ。ゲイの人の人生を変えてしまうっていうのも全く不自然さがなく、よくよく考えてみるとすごい破壊力。川人早貴の蛇。おどろおどろしさももちろんだけれど、何だか男を捕まえて疲れて寝ているとき、お腹動かしているのが面白いなぁと思ってみていた。中林美紗、蛇の存在とデカくなるのが舞台で無理なく展開されるのは、彼女の演技に寄るところが大きい気が。「おつかれ」ってのが好きだった。岡﨑貴宏、勝手に若い方だと思っていたのですが・・・よくよく考えるとアンティークスも歴史長い劇団でしたネ、何を勘違いしたんだろう私。後半あまり出てこなかったけれど、冒頭のシーンのお父さん、インパクト絶大でした。
チラシの裏