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<観劇レポート>KAAT神奈川芸術劇場 「夜の女たち」

#芝居,#KAAT

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 KAAT神奈川芸術劇場「夜の女たち」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名KAAT神奈川芸術劇場
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース
夜の女たち
脚本依田義賢
演出長塚圭史
日時場所2022/09/03(土)~2022/09/19(月)
神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

戦後すぐの大阪、釜ヶ崎。「日没後、この付近で停立または徘徊する女性は闇の女と認め、検挙する場合があります」と札が立っている。大和田房子は焼け出された後、病気の子を抱えて困窮していた。夫は戦地からまだ帰っておらず、両親や妹・夏子は終戦を迎えたものの消息不明になっている。姑や義理の妹・久美子と同居しながら、着物を売り払ってなんとか暮らしている。そこに届いたある知らせに絶望する房子。その後、ダンサーとなった夏子と偶然再会する。房子、夏子、久美子、3人の女たちの壮絶な人生と、凄まじい生命力を描いた人間ドラマ。

KAAT神奈川芸術劇場

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

溝口健二監督映画「夜の女たち」を舞台化、長塚圭史が創る初めてのオリジナルミュージカル。
忘れてはならない時代、占領下を生き抜いた日本人たちの物語。

2022年度メインシーズン「忘」の幕開けは、溝口健二監督映画「夜の女たち」の初の舞台化作品です。
猛スピードで進む現在に立ち、日々大切なことをどんどん忘れていく私たちですが、忘れてはならないことを見つめ、これまで日本人が歩んで来た歴史を見つめることで、生きている今を考える。
長塚は、芸術監督二年目のシーズンタイトルを「忘」にしたことについて、「忘れてはならないことに思いをはせる、自分たちの国の歴史を見つめ、自分たちの歩みを知り、私たちは今、歴史のどこに立っているかを認識することができる」と言います。
1948年、戦後すぐに公開された「夜の女たち」は、戦後間もない大阪釜ヶ崎を舞台に、生活苦から夜の闇に堕ちていった女性たちが、必死に生き抜こうとした姿を描いた作品です。敗戦により価値観全てがひっくり返り、何が間違っていて何が正しいのかを見失ってしまった迷える人々。怒涛のように流れ込んできた自由の象徴であるアメリカ音楽と、心の奥底にだらりと横たわる勝利を確信したはずの軍歌・・・。思想を、家族を、生きていく術を、全てを失った日本人。
映画の脚本を元に、長塚が上演台本、作詞を手掛け、音楽の力で、ミュージカルとして描くことで、混沌とした時代を生きていかなければならなかった日本人のエネルギー、生命力を描きます。
私たちが忘れ去ろうとしている時代を生きた3人の女性の壮絶な人生。忘れてはならない時代に改めて向き合うことで、私たちは何を思うでしょうか。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

観劇日時2022年9月17日
13時00分〜
上演時間165分(含 休20)
価格S席 10000円 全席指定

チケット購入方法

カンフェティで購入、決済しました。
セブンイレブンでバーコードを提示して受け取りました。

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。年齢層は様々。
劇場に慣れてなさそうな人が多かった気がします。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・ミュージカル
・考えさせる

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

戦後。復員してくるはずの夫と、病弱な子供を持つ房子。夫はシベリアで死んだことが分かり、息子も病で亡くなった。たまたま知り合った、アヘンを密輸しているらしい男の会社で秘書をするが、気がつけば情婦になっていた。戦中生き別れた後に再開した妹と、夫の妹。戦後の裏社会で娼婦として生活しながら、力強く生きていく様子を描いた作品。

原作は、1948年に公開された溝口健二監督の映画「夜の女たち」らしいが、聞いた事もなかった(著作権が切れているので、Youtubeでの配信は問題ないと思う)。観終わった後にいろいろと読み漁ってみると、元の映画はドキュメンタリータッチらし。男女差別がまだ色濃く残る戦後の時代。男性に頼る事でしか女性が生きるすべはないものの、その中からなんとか立ち上がって、自由を手にしようとする女たちを、生々しく描いているらしい。

「ミュージカル」?と言われると、ちょっと違うかな、と思う。でも「音楽劇」とも違う。日本語の台詞を、音と音楽に乗せて、語って紡いでいく感覚。通常なら、同じ旋律を繰り返すことで(リプライズ)、伏線なんかを思い出させていくのがミュージカルのよくある手法だけれど、今回の劇は、曲や旋律というより、「言葉」を反復させていく感覚。・・・厳密に「リプライズ」と何が違うのか、とか言われると、どう表現したらよいのか言葉が見つからないのだけれど、セリフをセリフのまま曲に乗せるという感覚が、とにかく強い。

テーマがテーマだけに、ストレートプレイとして描いてしまうと、かなり重々しくなってしまう。でも、音楽に乗せることで、演劇として楽しめるように上手く描いているように感じる。出演者も、ミュージカル初めて、とインタビューに答えている方が半分くらい。ミュージカル・ミュージカルし過ぎないのが良かったのかもしれない。

激動の時代を生きた女性や、戦後の歴史に思いを馳せる。・・・それ以上の言葉が出て来ないのだけれど。堅苦し過ぎず、でもしっかりとテーマを捕らえていて、いろんなことを想像できたのが良かった。

役者さん。房子を演じる、江口のりこがとても印象的。東京乾電池の役者さんで、テレビなどでも活躍しているようだけれど、知らなかった。

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