<観劇レポート>オイスターズ「きいて、はなさないで」
【ネタバレ分離】 オイスターズ「きいて、はなさないで」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | オイスターズ |
回 | オイスターズ 第27回公演 |
題 | きいて、はなさないで |
脚本 | 平塚直隆 |
演出 | 平塚直隆 |
日時場所 | 2023/08/24(木)~2023/08/27(日) ザ・スズナリ(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
代表/中尾達也、座付作・演出/平塚直隆。
2005年、昭和48年生まれの俳優たちによるユニットとして“ジ・オイスターズ”結成。
2008年より“オイスターズ”と改名し、生まれ年の異なるメンバーも参加。「過剰なまでに会話劇」を劇団のテーマとし、動かない役者が棒立ち棒読みで喋っていてただの下手クソ集団なんじゃないかと思われている。
それでも愛知県芸術劇場演劇フェスティバル、文化小劇場芸術公演、名古屋市民芸術祭での公演や「高校生の為の演劇教室」に招かれるなど、名古屋を拠点に年2~3回の公演を行っている。
さらにこまばアゴラ劇場サマーフェスティバル<汎-PAN-2011>への参加以来、名古屋・東京での2都市公演を行うなど活動の幅を拡げ、2012年はついに日本を飛び出し韓国公演、2013年には『ドレミの歌』『日本語私辞典』の2作品合計9都市の全国ツアー公演までするなんて
幅を拡げすぎにも程がある。2016年には地元・愛知県の知立市の皆様と市民劇を上演する他、MITAKA“Next”Selection、Mゲキ→ネクストなどにも参加している。
座付作・演出の平塚は、ライトでドライな不条理系会話劇を得意とし、第4回仙台劇のまち戯曲賞大賞、第16回劇作家協会新人戯曲賞最優秀賞、第12回AAF戯曲賞優秀賞、日本劇作家協会東海支部プロデュース「劇王」では第9代・第11代劇王になる他、第61回岸田國士戯曲賞では最終候補にノミネートされている。
さらに若手演出家コンクール2011にて最優秀賞を受賞し、CoRich舞台芸術まつり!2014では俳優賞を受賞するなど、劇作・演出・俳優ともに活躍している。
事前に分かるストーリーは?
ストーリー記載を見つけられませんでした。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年08月24日 19時00分〜 |
上演時間 | 100分(途中休憩なし) |
価格 | 4500円 全席自由 |
観た直後のtweet
オイスターズ「きいて、はなさないで」100分休無
劇団初見。お~やっぱりこういう作風なんだなぁ。圧倒的にコメディなんだけど、同劇団の脚本を別劇団やってた時と同じ、独特で初体験なテイスト。正直笑い切れたか?と問われるとそうでも無いけど汗、唯一無二過ぎるなぁ。ジャンケン凄し。オススメ。 pic.twitter.com/fWZgqPyyLV— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) August 24, 2023
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
昨年、theater 045 syndicateが上演した「音~2022~」という作品が面白くて知った名古屋の劇団、オイスターズ。東京公演があるというので観に行くことに。「音~2022~」も独特のコメディっぽい作品だったけれど、今回も独特すぎて表現が難しい。
こっくりさんをして遊んでいた高校生男子二人。そこに通りかかる生徒会長。片方が、こっくりさんに憑りつかれちゃって困っている、という。トイレに行った隙に話を聞くと、実は憑りつかれていない、と白状。でも今更あとに引けない。そこに現れる、霊的なものが見える、という友達だの、何だのが集まってきて。そしてトイレに行っている隙に、生徒会長に本音を語る人々。一方生徒会長のバイト先の店長が失踪したっぽくて・・・と、書いててもよく意味が分からないけれど、こんなお話。
ある意味「屁理屈の連続」であり。「不条理劇」でもあり。「コメディ」でもある。でも全体としては「会話劇」である。演劇と言われれば演劇なのだろうけれど、コントと言われればそうかもしれない。・・・要は、どのジャンルに分類したらいいのかよく分からない。そういう特殊な空間を作り上げた上での会話が続く。theater 045 syndicateの上演時に感じた「へんてこ感」を、そのまま再現された感。作風として似たものを挙げれないので唯一無二なんだろうなぁ。観ていてそんな事は思うものの。
theater 045 syndicateの時、後半の合唱の部分は腹を抱えて笑っていたのだけれど。今回は、笑いが突き抜けた訳でもなく。面白いんだけれど、心から笑っていない自分も冷静に発見したりする。・・・まぁもうここまで唯一無二の表現だと、単に好き嫌いの差で、それ以上でもそれ以下でもないのかもしないけれど。笑っている自分と、どこか冷静なままでいる自分が、分離してしまうような、公演だった。
役者さん。原田樹里演じる委員長が、委員長らしく可愛くてとても印象に残り。