【ネタバレ分離】 株式会社NLT「家族…リハーサル」の観劇メモです。


もくじ
初回投稿:2026年09月11日 22時49分
最終更新:2026年09月11日 22時51分
公演前情報
公演・観劇データ
| 項目 | データ |
|---|---|
| 団体名 | 株式会社NLT |
| 題 | 家族…リハーサル |
| 脚本 | ジル・ディレック |
| 演出 | 鵜山仁 |
| 日時場所 | 2026/09/03(木)~2026/09/13(日) ザ・ポケット(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
フランスを中心とした大人も楽しめるコメディを上演する劇団NLT
文学座を脱退した俳優、青野平義、賀原夏子、丹阿弥谷津子、南美江らと、文芸演出部員、矢代静一、松浦竹夫らが顧問に岩田豊雄(獅子文六)、三島由紀夫を迎え、1964年1月NLT創立。翻訳劇、創作劇、三島由紀夫作品を上演する。 NLTとは『新文学座』の意のラテン語、Neo Littérature Théâtreの頭文字からとったもので、岩田豊雄の命名による。
過去の観劇
- 2022年12月03日 株式会社NLT「Regulation’s High!」
- 2020年10月22日 NLTプロデュース「ボノボたち」
- 2020年03月27日 劇団NLT「病める時も、健やかなる時も」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
Introduction
『家族…リハーサル』は、笑いの中に人生の機微を描き出す現代フランス喜劇です。
舞台上では俳優が俳優を演じ、さらに“家族”を演じる─。重なり合う嘘と本音、虚構と現実。その境界が揺らぐたびに、思いがけない笑いと切なさが立ち上がります。笑っていたはずなのに、気づけば胸に残るものがある。
フランスで映画化され、その後舞台化された話題作。演劇だからこそ味わえる、少し不思議で贅沢な大人の物語です。Story
余命わずかな男・ピエール=アンリは、過去に失った家族との関係をやり直すため、驚くべき計画を立てます。
—亡き家族を“演じる”俳優たちを雇い、1週間だけ「理想の家族」を再現しようというのです。
最初は芝居だったはずが、次第に現実と虚構の境界があいまいになり、俳優たちはやがて彼の“本当の家族”のように振る舞いはじめます。過去の傷や後悔、隠されていた真実が浮かび上がる中、ピエール=アンリ自身もまた、その“虚構の家族”に巻き込まれていきます。
これはやり直しなのか、それとも新たな欺瞞なのか—嘘が本気になるとき、人生は思いもよらぬ方向へ転がり出す。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
| 項目 | データ |
|---|---|
| 観劇日時 | 2026年09月11日 19時00分〜 |
| 上演時間 | 110分(途中休憩なし) |
| 価格 | A席 7500円 全席指定 |
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
家族…リハーサル
ストーリーは劇団紹介の通り。家族を全員飛行機事故で亡くし、自分自身も病で死を宣告された老いた男。家族ともう一度話したいというので…家族を演じる役者を雇い、田舎の家で会話を始める。役者たちは家族の設定が書かれたカード通り演じようとするが、演じているうちに、自分自身の役者としての人生と、演じている対象の人物と、そしていわゆるエチュード的な即興で出てくる事実とが混じり合ってしまい、よく分からなくなる。そんな中、息子を演じている男の本当の父親が亡くなったと連絡があり、その場を去る。代わりにやってきたのは、飛行機事故で死んだはずの本当の息子。いや、飛行機事故で家族が死んだというのは嘘で、家族は誰ひとり死んでいなかった。男が家族から離縁されていたのだった。そんな中、ニセモノの家族に囲まれながら、息子との対話を始める男…と強引にまとめるとこんな話。
NLTらしいフランスのコメディの日本上演。しかも脚本がとにかくお洒落。途中途中のツボにハマったところで笑いながら、最後は虚実の表裏や、俳優が演じるということについて考えさせられる、フランス戯曲らしいお洒落な作品。
冒頭から誰もが「男は何でこんな計画を立てたのだろうか…」という動機が気になる。むしろ家族は誰も死んでいなくて、男は嘘をついているのではないか…みたいなことは誰もが予想する結末なのだろうと思う。思うのだけれど。仮にそうだとしても、役者達が家族を「演じる」中で、役者自身の内面だったりが、そのまま家族の有り様に投影されていく…ように「一見みえる」のが面白い。
最後に実の息子から説明される実際の家族は、その時に見えた「虚像としての真実」とは少し異なるのだけれど、演じている役者の役者としての人生も見え隠れするが故にどちらも真実に見えてしまう不思議。それなのにここで演じられていることは、すべて「嘘」にも見えてしまう不思議。最後に男が亡くなる幕切れ。余命がわずかという宣言だけは本当だった訳だが、それ以外に何が真実だったのかの解釈を自由に客にぶん投げて終わる。おフランスの戯曲らしく、思考を強いてくる割には何ともお洒落なお話だなぁと思った。
主役の男を演じる、佐藤B作の存在感はやはり凄いなぁ。小劇場の舞台では久々に拝見した。偽の息子を演じる石橋徹郎がとても印象的。



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