<観劇レポート>NICE STALKER「暴力先輩」

#芝居,#NICE STALKER

【ネタバレ分離】


観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名NICE STALKER
2020年代の多様性と自由について考える異色女子正義譚
暴力先輩
脚本イトウシンタロウ
演出イトウシンタロウ
日時場所2019/09/11(水)~2019/09/16(月)
ザ・スズナリ(東京都)

劇団紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

NICE STALKER:ナイスストーカーとは?
作家イトウシンタロウを主宰とする「個性的な女子」をフィーチャーした作品制作を行う創作団体です。
最新のWEBやIT、プログラミング技術を駆使し、デジタル・ネイティブ世代の肌感覚に沿った「オンラインの身体」の実感を舞台上に再現しています。
イトウの個人企画を経て2014年頃より正式に団体名を「NICE STALKER」として活動しています。

ナイス ストーカー_NICE STALKER</title>

<!-- ! Always force latest IE rendering engine or request Chrome Frame -->
<meta content='IE=edge,chrome=1' http-equiv='X-UA-Compatible' />
<link rel="author" href="/about" />

<!-- ビューポートとアイコン -->
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1, minimum-scale=1, maximum-scale=1, user-scalable=no" />
<link href="/favicon.ico?1454281669" type="image/x-icon" rel="icon"/>
<link href="/favicon.ico?1454281669" type="image/x-icon" rel="shortcut icon"/>

<!-- ファビコン -->
<link rel="shortcut icon" href="http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/favicon.ico">

<!-- アイコンフォントCSS -->
<link rel="stylesheet" href="https://maxcdn.bootstrapcdn.com/font-awesome/4.5.0/css/font-awesome.min.css">
<link rel="stylesheet" type="text/css" href="http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/css/nice_event_icon_style.css">

<!-- WEBフォント -->
<!-- 停止中
<link href="ttps://fonts.googleapis.com/css?family=Noto+Sans+JP&display=swap" rel="stylesheet">
<link href="https://fonts.googleapis.com/css?family=Anton&display=swap" rel="stylesheet">
<link href="https://fonts.googleapis.com/css?family=Nunito&display=swap" rel="stylesheet">
<link href="https://fonts.googleapis.com/css?family=Oswald:700" rel="stylesheet">
-->
<link href="https://fonts.googleapis.com/css?family=Comfortaa&display=swap" rel="stylesheet">
<script src="https://kit.fontawesome.com/8bc3e14198.js" crossorigin="anonymous"></script>

<!-- 基本CSS -->
<link href="http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/css/common.css" rel="stylesheet" type="text/css" media="all">
<!-- paradeiser 固定ヘッダのCSS -->
<link href="http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/css/paradeiser_custom.css" rel="stylesheet" type="text/css" media="all">
<!-- 強制カスタム用 上書きCSS -->
<link href="http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/css/custom.css" rel="stylesheet" type="text/css" media="all">

<!-- 画像スライド背景 sublimeSlideshowの設定-->
<script type="text/javascript" src="http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/css/sublimeslideshow/js/jquery-1.8.0.min.js"></script>
<script type="text/javascript" src="http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/css/sublimeslideshow/js/jquery.sublimeSlideshow.js"></script>
<script type="text/javascript">
$(function(){
$.sublime_slideshow({
src:[
{url:"http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/images/slide/slide_004.jpg",title:""},
{url:"http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/images/slide/slide_002.jpg",title:""},
{url:"http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/images/slide/slide_003.jpg",title:""},
{url:"http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/images/slide/slide_005.jpg",title:""},
{url:"http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/images/slide/slide_001.jpg",title:""},
],
duration: 12,
fade: 3,
scaling: false,
rotating: false,
overlay: "http://nice-stalker.com/wp-content/themes/nice_stalker_2013/css/sublimeslideshow/images/pattern.png"
});
});
</script>

<!--//Google Analytics//-->
<script type="text/javascript">

var _gaq = _gaq || [];
_gaq.push(['_setAccount', 'UA-26017422-1']);
_gaq.push(['_trackPageview']);

(function() {
var ga = document.createElement('script'); ga.type = 'text/javascript'; ga.async = true;
ga.src = ('https:' == document.location.protocol ? 'https://ssl' : 'http://www') + '.google-analytics.com/ga.js';
var s = document.getElementsByTagName('script')[0]; s.parentNode.insertBefore(ga, s);
})();

</script>
<!--//Google Analytics//-->

<title>ナイス ストーカー_NICE STALKER – 「芸術表現」を大義名分とした創作団体:ナイスストーカーの公式サイトです。

事前に分かるストーリーは?

劇団ホームページには、こんな記載がありました。

「先輩、それ、もう犯罪に片足突っ込んじゃってますよ」「馬鹿野郎、両足だぁ」正義で目の曇った先輩は、なんだってできる。落ち度のある相手には何をやってもいい!それが21世紀ルール。炎上必至…先輩と暴力と現代社会、あと、ときどきわたしのお話。
------
多様性の時代…?

来年はオリンピックイヤー。
世界の様々な文化圏から外国人がいっぱいやってきます。
インバウンド、ポップカルチャー、クールジャパン!
・・・お祭り気分で迎える2020年代は、「多様性」の時代になるそうです。

ですが、「みんな違ってみんな良い」と言う人たちが、
他人の「不適切な発言」を執拗に攻撃する光景は珍しくありません。
LGBT、男女平等、移民問題、・・・配慮の必要な「多様性」は日々増え続けています。「前科」や「前歴」すら個性と呼ぶ人もいます。

この正論渦巻く令和の日本で、
絶対にわかりあえない者同士「汝の隣人を愛する」にはどうしたら良いのか。
「共感」でも「理解」でもなく、敢えて今、
「暴力」先輩に聞いてみたいと思いました。

NICE STALKER 主宰
作・演出/イトウシンタロウ

観劇のきっかけ

劇評を参考にしている方が、この芝居を絶賛されていたのが、観劇のきっかけです。

ネタバレしない程度の情報

上演時間・チケット価格・満足度

観劇した日時2019年9月13日
19時00分〜
価格3000円 全席指定
(プレイガイド発券)
上演時間135分(途中休憩なし)
個人的な満足度
CoRichに投稿
★★★★★
(5/5点満点)

客席の様子

劇団が『「個性的な女子」をフィーチャーした作品』を謳っているだけあり、男性8割、女性2割くらい。男性はアラフォー・アラフィフが多く、女性は若い方が多かったように思います。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観劇できる舞台です。

観た直後のtweet


ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

ストーリーは。
マクドナルドで、女友達に包丁を突き出した「先輩」。突然の事態に、周りの客は驚くが、そこに、マックの店員の姿をした、都市伝説的アイドル「みしゃむーそ」がやってきた。みしゃむーそが語る4つの「ストーリーパート」の教訓劇的なお話と、「先輩」の今と回想シーンの「スタジオパート」を行ったり来たりしながら進むお話。7つの大罪と、シェークスピアの台詞や、「夏の夜の夢」を下敷きにしつつ、「先輩」はどうしたらよかったのか、を考えるお話。

劇評を参考にさせていただいている方が絶賛していたので、前情報をあまり入れずに、プレイガイドでチケットを買った。劇場に入ってみたら、ビックリ。舞台美術は「おかあさんといっしょ」他、NHK教育テレビの子供向け番組みたい。物販コーナーや開演待ちの劇場内は、アイドルっぽい女性の歌声がヘビロテ。あれ、間違ったところに来ちゃったかな・・・というのが、正直な感想だったけれど。・・・完全に裏切られた。舞台全体を貫く話は、非常に深かった。

女性を中心に進む劇中劇。各エピソードで語られる「困った人」「どうしたらいいのか迷った人」が、アイドル「みしゃーむそ」を呼ぶと、変な恰好で現れる彼女。それぞれが「困っている」という状況が、あまりにも「哲学的」な悩みだし、みしゃむーその答えも、その問題に対して誠実に答えている。・・・こんな書き方すると、めちゃくちゃ真面目な演劇に思われるかもだが、展開はあくまでも童話的。NHKの子供向け番組をしっかり構成したようなイメージ。

例えば1話目は、小学生の話。女の子なのに自分の事を「僕」と呼ぶ主人公。友達の学習障害に気付いてしまった「僕」。勉強を教えてあげると気が付く、彼女の根深い問題。助けてあげたいけれど、学習障害のその子曰く「他人が他人を助けるなんて、出来ないって、お母さんが言ってた」と言い。そもそも「助ける」という事は、どういうことなのか。相手に対しての迷惑や、優しさの押し売りなのか、とか。そんな事を考え、結局、「僕」は友達に、一緒になろう(結婚しよう)、と申し出る(小学生なのに)。家族になれば、他人ではないと考えたのだろう。そこまでのお話。

2話目は、「可愛いという理由で優遇されてきた私」。3話目は、「貧乏という理由で冷遇されそうな私」。4話目は少し毛色が違ったが、「誰も助けになんか来てくれなかった私」。

各劇中劇を締めくくる、東京オリンピック2020の応援歌「パプリカ」を聞きながら、子供向け番組のようだけれど、何て深いことを、サラッと言うのだろう、と感じた。助けるとは何なのか。他人とは何なのか。そんな事を考えるとグルグル回って、まるで少し前に流行った、ハーバード白熱教室のマイケル・サンデルの授業や、2019年の東大の入学式祝辞を思い出したりした。また、最近観た芝居で言うと、MCR「死んだら流石に愛しく思え」、iaku「逢いにいくの、雨だけど」、埋れ木「降っただけで雨」、Mrs.fictions「月がとっても睨むから」なんかも思い出させた。
平成31年度東京大学学部入学式 祝辞 | 東京大学
MCR「死んだら流石に愛しく思え」
iaku「逢いにいくの、雨だけど」
埋れ木 「降っただけで雨」
Mrs.fictions「月がとっても睨むから」

要は、目新しいテーマではなかった。でも、こんな切り口で提示されたこともなかった。パプリカの曲に乗せながらたどり着いた場所は、とても優しい場所だった。少し暑さは和らいだ日だったけれど、正に、夏の夜の夢のように、見せてもらった一夜だった。

・・・とここまで書いて、当日パンフレットを読んだら、マイケル・サンデルの本が引用文献として提示されていた・・・。・・・引用に気が付かないとは、不覚。

気になった役者さん。ダメだ。書き出したら終わらなそう。記録のために、名前だけ。
帯金ゆかり、山本光、東京ドム子、桑田佳澄、カクイ、山本光、藤尾勘太郎、そして、みしゃむーそ、印象深かったです。

続けて観てみたい劇団に、一つ追加。

いつでもどこでも観放題!演劇動画配信サービス「観劇三昧」


お芝居好きの方は、要登録サービスです。

チラシの裏

このカテゴリーの記事

舞台#芝居,#NICE STALKER